この記事の概要
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Marantz(マランツ)Tt1000は音楽愛好家の方からの評価も高く、完全ヴィンテージなターンテーブルです。
本記事では、その魅力をデザイン・音質・歴史などを徹底解説します。
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Marantz(マランツ)Tt1000の概要と機能
Marantz Tt1000のスペック | |
---|---|
駆動モーター | PLLクオーツロックDCサーボ |
ワウ・フラッタ | 0.023%(WRMS) |
S/N比(DIN B WTD) | 73dB以上 |
使用トーンアーム | ダイナミックバランス型 |
ターンテーブル重量 | 2.7kg |
外形寸法 | 幅510x高さ167x奥行430mm |
Marantz Tt1000は、オーディオ愛好家にとって非常に重要なターンテーブルモデルです。
というのも、このモデルは音楽再生の精度と細部への注意が高く評価されています。
①:3層構造キャビネットの採用
3層構造キャビネットは、Marantz Tt1000のようなダイレクトドライブプレイヤーにおける、振動制御の重要な部分です。
この設計は、音響機器における振動の問題を解決するために開発されました。
以下は、3層構造キャビネットの機能と特徴です。
- 振動のコントロール:振動は音響機器にとって大敵です。3層構造キャビネットは、振動エネルギーを熱エネルギーに変換する理論に基づいており、その振動をうまくコントロールします。
- 三層の秘密:三層構造は、8mmのアルミ板と15mmの特殊ガラスから構成されています。この特異な構造が、ハウリングや残響の発生を阻止します。
この3層構造キャビネットが採用されたことにより、Marantz Tt1000への振動が音質に与えるネガティブな影響を排除し、クリアで正確な音の再生を実現します。
②:質量可変方式ダイナミックバランス型トーンアームの搭載
Marantz Tt1000の質量可変方式ダイナミックバランス型トーンアームは、音楽再生の精度と品質を高めるための先進的な技術です。
そもそも、質量可変方式ダイナミックバランス型トーンアームってなに?
正直、質量可変方式ダイナミックバランス型トーンアームを一言で解説するのは難しいです。
以下では、Marantz Tt1000で搭載されている質量可変方式ダイナミックバランス型トーンアームの詳細について解説するので、参考にしてみてください。
- ダイナミックバランス:ダイナミックバランス型の設計は、アームのバランスを最適化し、ソリのあるディスクに対しても均一なウェイトをかけることができます。これにより、音楽の再生がより正確になります。
- ストレートタイプのアルミ材:実効質量を小さくしたストレートタイプのアルミ材が使用されており、質量が小さく強度の大きなスーパーアルミ合金が採用されています。これにより、軽量かつ高剛性のトーンアームが実現されています。
- コネクター部分の設計:ヘッドシェルとのコネクター部分は、ガタ付などに伴う共振の発生を防ぐ挿入式面接触のセミインテグレートタイプになっています。これにより、接続の安定性が向上しています。
Marantz(マランツ)Tt1000の音質について
Marantz Tt1000の音質は、その卓越した性能と美しい音楽再生で高く評価されています。
以下では
- Tt1000の音質の特徴
- 使用される技術
について解説します。
Marantz(マランツ)Tt1000の音質の特徴
Marantz Tt1000の音質は、クリアで自然な再生ができることで知られています。
低音の深み
Marantz Tt1000の低音は非常に深く、力強いです。
その低音は音楽の基盤を形成し、リズムとダイナミクスを強調します。
特に、ジャズやクラシックなどのジャンルでは、この深みが楽曲の情感を引き立てます。
中音域が明瞭
中音域は明瞭さが特徴です。
人の声や楽器の音色が自然に再現されています。
高音域の透明感
Tt1000の高音域は細部まで聴き取りやすいという特徴があります。
シンバルや弦楽器などの微細な音が透明感あふれる高音で表現されます。
このようにMarantz Tt1000の音質は、バランスの取れた音質です。
そのバランスの取れたサウンドは、ジャズやクラシック、ロックなどさまざまなジャンルの音楽に適しています。
Marantz(マランツ)Tt1000で使用される技術
Marantz Tt1000の音質を支える技術は多岐にわたります。
具体的にはどんな技術が使われてるの?
まず、高トルクで精密なモーターがプラッターの安定した回転を保証し、音楽のテンポやリズムの正確さを実現しています。
このモーターと組み合わせて、精密なトーンアームがレコードの溝に沿って正確に動くことで、歪みのないクリアな音楽再生が可能になります。
さらに、特別に設計されたプラッターが振動を最小限に抑え、レコードと針の接触を安定にします。
その為、Marantz Tt1000は外部からの振動の影響を受けにくく、純粋な音楽信号のみを再生することができます。
Marantz Tt1000の全体的な音響設計も、音質の優れた点に貢献しています。
各部品の相互作用と配置が最適化され、音楽信号の純粋さと透明感を保ちます。
これらの技術的な特徴が組み合わさり、Marantz Tt1000の音質は他のターンテーブルと一線を画しています。
Marantz(マランツ)Tt1000のメンテナンスとケア
Marantz Tt1000は、その卓越した品質と性能を長期間にわたって維持するために、適切なメンテナンスとケアが必要です。
その為、以下では
- 日常的なケア方法
- 修理とレストアのプロセス
について解説します。
Marantz(マランツ)Tt1000の日常的なケア方法
Marantz Tt1000の日常的なケアは、機器の寿命を延ばし、最高のパフォーマンスを保つために重要です。
定期的に塵や汚れを取り除き、針とプラッターを丁寧に拭き取ることが基本です。
専用のクリーニングキットを使用すると、より効果的にケアできます。
また、適切な温度と湿度の場所に保管し、直射日光を避けることも重要です。
防塵カバーを付けての保存もかなりおすすめです。
これらの基本的なケアだけでも、Tt1000の劣化を防ぐことが可能です。
Marantz(マランツ)Tt1000の修理とレストア
時には、Tt1000が専門的な修理やレストアを必要とすることがあります。
(ちなみに、レストアという意味は「復元する」・「元の状態に戻す」という意味合いです)
Marantz Tt1000の部品の摩耗や故障が発生した場合、信頼性のある専門技術者に依頼することが最善です。
オリジナルの部品と同等の品質の部品を使用し、適切な工具と技術で修理することが重要です。
もしも、
専門的な知識はないけど、適当に修理してみようかな!
と考えている方はやめておきましょう。
おそらく失敗します。
Marantz(マランツ)Tt1000を手に入れる方法
Marantz Tt1000はオーディオ愛好家にとって特別なターンテーブルで、その優れた音質とデザインが魅力です。
しかし、このような高品質なオーディオ機器を購入する際には、いくつかの重要なポイントを考慮する必要があります。
Marantz(マランツ)Tt1000の購入ガイド
Marantz Tt1000の購入を考える際、最初に自分の音楽の好みや使用するシステムとの相性を考えることが重要です。
例えば、ジャズやクラシックなどのジャンルを主に楽しむのであれば、それに合ったモデルやカートリッジの選定が求められます。
次に、新品か中古かを選ぶ必要があります。
新品であればしっかりとした保証がつくことが多く、安心して購入できるはずです。(Marantz Tt1000が新品で売っていることはほぼありませんが…)
一方、中古品は価格が抑えられるため、予算に合わせやすいというメリットがあります。
また、購入場所も重要な選択肢となります。
専門店での購入は、専門的なアドバイスやアフターサービスが受けられるため、ターンテーブル初心者の方にもおすすめです。
Amazonなどのオンラインショップも選択肢としてありますが、実際に製品を見て触れることができないため、評判やレビューをよくチェックすることが重要です。
さらに、セットアップや設置場所も考慮するべき点です。
Marantz Tt1000は高品質なターンテーブルであるため、適切なセットアップと環境が音質に大きく影響します。
専門店であればセットアップのサポートも受けられることが多いので、ヴィンテージターンテーブル初心者の方でも安心です。
信頼できる販売先の選び方
Marantz Tt1000を購入する際に、信頼できる販売先を選ぶのはかなり重要です。
まず、正規代理店や有名なオーディオ専門店など、信頼性の高い店舗からの購入が1番安心です。
これらの店舗では、専門的な知識を持ったスタッフが対応してくれるため、自分に合った製品の選定やアフターサービスも期待できます。
Amazonなどのオンラインショップの場合は、販売先の評価やレビューをしっかりと確認します。
というのも、Marantz Tt1000の偽物や状態が非常に悪いものなど、悪質な販売をしているケースがあります。
地域に小規模なオーディア専門店があれば、その選択も有りです。
地域密着型の店舗であれば、パーソナルなサービスや長期的な関係構築が期待できることもあります。
Marantz(マランツ)Tt1000と同時代の他機種との比較
Marantz Tt1000と同時代の他機種との比較をしてみました。
Technics SL-1200との比較
Technics SL-1200は、DJやプロの使用を想定したターンテーブルで、その耐久性と操作性で知られています。
Marantz Tt1000と比較すると、SL-1200はプロ向けの機能が豊富です。
さらに、Technics SL-1200は操作性に優れていますが、音質の細部やデザインの洗練度ではTt1000が上回るとされています。
Thorens TD-125との比較
Thorens TD-125は、高い音質と美しいデザインで人気のあったモデルです。
Marantz Tt1000と比較すると、TD-125も非常に高い音質を持っています。
ですが、Tt1000の方が低域の力強さや中高域の解像度が優れていると言われています。
デザイン面は個人の好みです。
Linn Sondek LP12との比較
Linn Sondek LP12: Linn Sondek LP12は、その優れた音質で高い評価を受けているターンテーブルです。
Marantz Tt1000と比較すると、LP12は特に中高域のナチュラルな再現性で評価されています。
ですが、Tt1000の方が全体的なバランスと低域の深みがあります。
また、Tt1000の方がメンテナンスのしやすさで優れています。
このように、Marantz Tt1000は同時代のこれらの優れたターンテーブルと比較しても、その音質、デザイン、耐久性、メンテナンスのしやすさで高い評価を受けています。
特に、音質のバランスとデザインの洗練度は、他の機種と比較しても際立っています。
Marantz(マランツ)Tt1000を徹底解説!【音質や他機種との比較】のまとめ
本記事では以下を解説しました。
最後まで読んでいただきありがとうございました。