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SONY CDP-777ESAは、1991年発売のヴィンテージなCDプレーヤーです。
本記事では、その魅力を特徴やおすすめのヴィンテージ音楽機器との組み合わせなど、徹底解説します。

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SONY CDP-777ESAの概要と特徴

| SONY CDP-777ESAのスペック | |
|---|---|
| 発売年 | 1991年 |
| 定価 | ¥200,000 |
| 周波数特性 | 2Hz~20kHz ±0.3dB |
| SN比 | 118dB以上(EIAJ) |
| 全高調波歪率 | 0.0015%以下(EIAJ) |
| DA変換方式 | アドバンスト・パルスD/Aコンバーター(2チップ・8D/A出力) |
| 重量 | 16.5kg |
| 消費電力 | 27W |
SONY CDP-777ESAは1991年に発売されたCDプレーヤーです。
新開発のアドバンスト・パルスD/Aコンバーターを2チップ搭載し、XLRバランス出力端子やカッパータイト構造など当時最高峰の技術を結集したESシリーズのプレステージモデルです。
では、以下からSONY CDP-777ESAの特徴を解説します。
①:アドバンスト・パルスD/Aコンバーター2チップ搭載による超高精度DA変換
CDP-777ESAの核心は、SONYが新開発した「アドバンスト・パルスD/Aコンバーター(CXD-2562)」をLR独立の2チップ構成で搭載している点です。

アドバンスト・パルスD/Aコンバーターって何ですか?
従来のパルスD/Aコンバーターをさらに発展させた変換回路です。3次ノイズシェイピングと量子化出力の多値化(パルス出力の高密度化)を組み合わせることで、可聴帯域の再量子化ノイズを低減しながら、より高精度な音楽波形を実現します。
CDP-777ESAでは、このアドバンスト・パルスD/AコンバーターICをLRチャンネル独立の2チップモードで動作させており、チャンネルセパレーション特性をさらに高めています。
前段には45ビットノイズシェイピング・デジタルフィルター(CXD-2560)を搭載し、高精度なオーバーサンプリング演算と1次ノイズシェイピング演算を組み合わせることで高いダイナミックレンジ(100dB以上)を実現しています。
以下は、アドバンスト・パルスD/Aコンバーターを採用する利点です。
- 3次ノイズシェイピングで可聴帯域の再量子化ノイズを徹底低減
- LR独立2チップ構成でチャンネルセパレーション特性を最大化
- ダイレクト・デジタル・シンク採用でジッターによる音質劣化を原理的に排除
②:カッパータイト+Gベースユニットによる最高水準の制振・防振設計
CDP-777ESAは、制振・防振設計においてもESシリーズの頂点に立つ構造を採用しています。



カッパータイトって何ですか?
十分な厚みを持つメタル材に銅メッキ処理を施した、メカデッキの基台素材です。銅の高密度・非磁性の特性を活かして振動を素早く拡散させるとともに、電磁ノイズの侵入も抑制します。CDP-777ESAでは、Gベースユニットの下層にさらにこのカッパータイトを配置することで、二重の制振効果を実現しています。
メカデッキのベースにはGベースユニット(炭酸カルシウム配合の高密度制振素材)を採用し、その下層にカッパータイトを組み合わせることで二重の振動遮断構造を実現しています。
さらに、スピンドルモーターにはコギングが少ないBSLモーターを採用し、軸受にはサファイアを使用することで高い耐久性と静粛性を両立しています。トレイには演奏中に両サイドをロックアームで固定する「ステイブルロック機構」も搭載しています。
以下は、CDP-777ESAの制振設計の主な特徴です。
- カッパータイト+Gベースユニットの二重制振構造でトレース精度を最大化
- BSLモーター+サファイア軸受で高精度・高静粛なディスク回転を実現
- ステイブルロック機構でトレイの演奏中の振動を完全に抑制
- センターメカマウントシステムでシャーシへの回転モーメントを最小化
③:XLRバランス出力+FETAクラス動作による高品位アナログ回路
CDP-777ESAは、アドバンスト・パルスD/Aコンバーターの正逆両相出力を活かしたXLRバランス出力端子を搭載しています。



XLRバランス出力って何ですか?
正相と逆相の2つの信号を同時に送り、受け側で差し引くことでノイズを打ち消すプロ仕様の接続方式です。長いケーブルでも外来ノイズの影響を受けにくく、信号の純度を高く保てます。CDP-777ESAではD/Aコンバーターの正逆両相出力をそのままバランス出力として活かした、シンプル・ストレートな設計を採用しています。
アナログ回路では出力段にFETをAクラス動作させており、動作の立ち上がりが滑らかで小信号増幅に最適な特性を実現しています。入力段にもFETを使用し、前段ローパスフィルターのノイズ成分との分離を徹底しています。
電源部はデジタル・サーボ部とオーディオ部を独立給電するツインコアトランス構成を採用しており、2個のトランスをシールドケース内に防振対策を施したうえで一緒に封入しています。固定・可変・バランスの3系統の出力端子も魅力の一つです。
以下は、CDP-777ESAのアナログ回路の主な特徴です。
- XLRバランス出力端子でプロ用機器との高品位接続を実現
- FET Aクラス動作の出力段で滑らかで歪みの少ないアナログ信号を出力
- GIC型ローパスフィルター+DCサーボアンプでカップリングコンデンサーを完全排除
- ツインコアトランス構成でデジタル・アナログ間の電源干渉を根本から遮断
SONY CDP-777ESAと他のヴィンテージCDプレーヤーとの比較


当然ですが、ヴィンテージCDプレーヤーはSONY CDP-777ESAだけではありません。
以下では
- Marantz CD-7
- Denon DCD-S1
- Luxman D-700
との比較を解説しているので、興味のある方は参考にしてみてください。
| 項目 | SONY CDP-777ESA | Marantz CD-7 | Denon DCD-S1 | Luxman D-700 |
|---|---|---|---|---|
| 周波数特性 | 2Hz~20kHz ±0.3dB | 2Hz~20kHz ±0.3dB | 2Hz~20kHz ±0.3dB | 2Hz~20kHz ±0.3dB |
| SN比 | 118dB以上 | 115dB以上 | 118dB以上 | 114dB以上 |
| 全高調波歪率 | 0.0015%以下 | 0.002%以下 | 0.0015%以下 | 0.002%以下 |
| DA変換方式 | アドバンスト・パルスD/A(2チップ・8D/A) | TDA1541A(マルチビット) | ΔΣ変換(PCM63P) | ΔΣ変換(8倍OS) |
| 重量 | 16.5kg | 10.5kg | 16.5kg | 13.0kg |
| サウンドキャラクター | 超高解像度・精緻な音場 | 温かみ・有機的な表現 | 力強さ・高解像度 | 滑らか・ナチュラル |
SONY CDP-777ESAとMarantz CD-7との比較
SONY CDP-777ESAとMarantz CD-7との比較は以下の通りです。
- 周波数特性:両機とも2Hz~20kHz ±0.3dBと同等のスペックです。フラットな再生帯域に差はありません。
- SN比:CDP-777ESAが118dB以上に対し、CD-7は115dB以上です。静粛性ではCDP-777ESAが明確に優れています。
- 全高調波歪率:CDP-777ESAが0.0015%以下、CD-7が0.002%以下で、歪率の低さではCDP-777ESAが優れています。
- DA変換方式:CDP-777ESAはアドバンスト・パルスD/A(2チップ・8D/A)、CD-7はTDA1541A(マルチビット)と異なるアプローチです。解像度と精緻さではCDP-777ESA、音の温かみと有機的な表現ではCD-7が優れています。
- 重量:CDP-777ESAが16.5kgに対しCD-7は10.5kgです。筐体の重厚感と剛性ではCDP-777ESAが大きく上回ります。
- サウンドキャラクター:CDP-777ESAは超高解像度で精緻な音場表現、CD-7は温かみのある有機的な音色です。分析的でクリアなサウンドを求めるならCDP-777ESAが優れています。
SONY CDP-777ESAとDenon DCD-S1との比較
SONY CDP-777ESAとDenon DCD-S1との比較は以下の通りです。
- 周波数特性:両機とも2Hz~20kHz ±0.3dBと同等のスペックです。再生帯域に差はありません。
- SN比:両機とも118dB以上と同水準です。静粛性の面での差はありません。
- 全高調波歪率:両機とも0.0015%以下と同水準です。歪率特性では互角と言えます。
- DA変換方式:CDP-777ESAはアドバンスト・パルスD/A(2チップ)、DCD-S1はΔΣ変換(PCM63P)と異なるアプローチです。LR独立2チップによるセパレーション特性ではCDP-777ESA、低域の力強さと厚みではDCD-S1が優れています。
- 重量:両機とも16.5kgと同等です。筐体の重厚さに差はありません。
- サウンドキャラクター:CDP-777ESAは精緻で繊細な音場表現、DCD-S1は力強く躍動的なサウンドです。XLRバランス出力を活かした高純度な再生を求めるならCDP-777ESAが優れています。
SONY CDP-777ESAとLuxman D-700との比較
SONY CDP-777ESAとLuxman D-700との比較は以下の通りです。
- 周波数特性:両機とも2Hz~20kHz ±0.3dBと同等のスペックです。フラットネスに差はありません。
- SN比:CDP-777ESAが118dB以上に対しD-700は114dB以上です。静粛性ではCDP-777ESAが明確に優れています。
- 全高調波歪率:CDP-777ESAが0.0015%以下に対しD-700は0.002%以下です。歪率の低さではCDP-777ESAが優れています。
- DA変換方式:CDP-777ESAのアドバンスト・パルスD/AはD-700のΔΣ変換より高度な3次ノイズシェイピングを採用しています。DA変換の技術的先進性ではCDP-777ESAが優れています。
- 重量:CDP-777ESAが16.5kgに対しD-700は13.0kgです。筐体の重厚さではCDP-777ESAが上回ります。
- サウンドキャラクター:CDP-777ESAは超高解像度・精緻な音場表現、D-700は滑らかでナチュラルなサウンドです。総合的なスペックと音質純度ではCDP-777ESAが優れています。
SONY CDP-777ESAとヴィンテージスピーカーとの組み合わせ


以下では、SONY CDP-777ESAとヴィンテージスピーカーとの組み合わせを一部解説します。
SONY CDP-777ESAと組み合わせるヴィンテージスピーカーは、
- TANNOY Canterbury
- JBL 4343
- DIATONE DS-2000HR
です。
興味のある方は参考にしてみてください。
SONY CDP-777ESAとTANNOY Canterburyの組み合わせ
SONY CDP-777ESAとTANNOY Canterburyの組み合わせは、以下のような結果が得られます。
- 互換性:TANNOY Canterburyの同軸ユニット設計とCDP-777ESAのXLRバランス出力は、バランス接続対応アンプを介することで最高品位の信号伝送が可能です。高感度なCanterburyにとってCDP-777ESAの低ノイズ出力は最良の音源となります。
- 音質の向上:CDP-777ESAの精緻で超高解像度なサウンドが、Canterburyの同軸ユニット特有の一体感ある音場と豊かな中域表現と融合し、弦楽器の艶やかさと空間の広がりが見事に両立します。
- おすすめの音楽ジャンル:クラシック音楽、特にオーケストラや声楽との相性が抜群です。演奏者の息遣いや残響までリアルに再現する、最高水準のリスニング体験が得られます。
SONY CDP-777ESAとJBL 4343の組み合わせ
SONY CDP-777ESAとJBL 4343の組み合わせは、以下のような結果が得られます。
- 互換性:JBL 4343の8Ωインピーダンスと4ウェイ構成は、CDP-777ESAの2Vrms固定出力および可変出力のいずれとも標準的なアンプを介して問題なく接続できます。
- 音質の向上:CDP-777ESAのSN比118dBという超低ノイズ出力が、JBL 4343の広大な音場と圧倒的なダイナミックレンジを余すことなく引き出し、大編成ジャズやロックの迫力を最大限に再現します。
- おすすめの音楽ジャンル:ジャズ・ロック・フュージョンとの相性が特に優れています。スタジオモニターならではの迫力と分解能が組み合わさり、ライブ感あふれる再生が楽しめます。
SONY CDP-777ESAとDIATONE DS-2000HRの組み合わせ
SONY CDP-777ESAとDIATONE DS-2000HRの組み合わせは、以下のような結果が得られます。
- 互換性:DIATONE DS-2000HRはCDP-777ESAと同時代の国産ハイエンド機として設計思想が近く、両機ともに高解像度・低歪みを追求した方向性が一致しています。
- 音質の向上:CDP-777ESAの超高精度なDA変換がDS-2000HRのワイドレンジかつ高分解能な再生特性を最大限に引き出し、オーケストラの最弱音から最強音まで緻密に描き分けます。
- おすすめの音楽ジャンル:交響曲や大編成のオーケストラ作品との相性が抜群です。ダイナミックレンジと音場の奥行き表現において、他の組み合わせを凌駕する再生が楽しめます。
SONY CDP-777ESAを徹底解説!【他のCDプレーヤーとの比較】のまとめ
本記事では以下を解説しました。
最後まで読んでいただきありがとうございました
