この記事の概要
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SANSUI AU-α607KXは、1992年発売のヴィンテージなアンプです。
本記事では、その魅力を特徴やおすすめのヴィンテージ音楽機器との組み合わせなど、徹底解説します。

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SANSUI AU-α607KXの概要と特徴

| SANSUI AU-α607KXのスペック | |
|---|---|
| 発売年 | 1992年 |
| 定価 | 89,000円 |
| 型式 | インテグレーテッド・アンプ |
| 定格出力 | 105W+105W(6Ω)、90W+90W(8Ω) |
| ダンピングファクター | 150(8Ω) |
| 重量 | 18.0kg |
SANSUI AU-α607KXは、アドバンスドα-Xバランス回路を採用した607シリーズのプリメインアンプです。105W+105W(6Ω)、90W+90W(8Ω)の実効出力を持ち、上級機の思想を日常的に扱いやすいサイズへ落とし込んでいます。
特徴①|アドバンスドα-Xバランス回路で低歪率を狙う
AU-α607KXの大きな特徴は、アドバンスドα-Xバランス回路を搭載している点です。信号の伝送と増幅をバランス構成で行い、アンプの増幅回路とアース回路を分離することで、外来ノイズやスピーカー側の逆起電流の影響を抑える設計です。
出力の+側と-側に専用アンプを用意し、両方向から同じ条件でスピーカーを駆動する考え方です。AU-α607KXでは、低歪率と動的な周波数特性の向上を狙っています。
特徴②|NM-LAPTで微小信号の反応を整える
パワー段には、オーディオ専用に開発されたNM-LAPTが採用されています。
NM-LAPTは、ボンディングワイヤーに至るまで純銅材で非磁性体化を徹底したパワートランジスタです。AU-α607KXでは、高周波特性と電流限界値の余裕を重視し、音の立ち上がりや小音量時の表情を整えています。
特徴③|105W+105Wとダイナミックパワー280Wの余裕
実効出力は105W+105W(6Ω)、90W+90W(8Ω)です。さらにダイナミックパワーは2Ωで280W、4Ωで220W、6Ωで155Wとされ、瞬間的な負荷変動への余裕も持たせています。
- 実効出力は105W+105W(6Ω)、90W+90W(8Ω)です。
- ダンピングファクターは150(8Ω)です。
- 30cm級ウーファーを締めて鳴らしやすい中核機です。
特徴④|ツイン・モノラル構造と制振設計で定位を整える
電源部を中央に置き、その左右にパワーユニットを対称配置したツイン・モノラル・コンストラクションを採用しています。振動源の干渉を断ち切り、音像定位の向上を狙った構造です。

ツイン・モノラル構造はどんなところがいいんですか?
左右チャンネルをできるだけ対称に分けることで、チャンネル間の干渉や振動の影響を抑えやすくなります。AU-α607KXでは純銅製制振アイソレーションパーツやテフロン材も使われ、ボーカルの定位や楽器の配置感を整える方向で効いてくる設計です。
特徴⑤|ソースパワーダイレクトで入力信号を素直に扱う
ソースパワーダイレクトを搭載しており、全てのライン入力をパワーアンプ部と直結できます。CDプレイヤーなど出力レベルが高い機器をストレートに送ることで、信号経路を簡潔にしやすい構成です。



操作系にも音質配慮がありますか?
レックセレクター、オール金メッキ入力端子10系統、6連ディテントボリューム、極性表示付き電源コードも採用されています。AU-α607KXは、入力信号をできるだけ素直に扱う方向の機能が揃っています。
SANSUI AU-α607KXと他のヴィンテージアンプとの比較


SANSUI AU-α607KXと他のヴィンテージアンプとの比較は以下の通りです。
| 項目 | SANSUI AU-α607KX | SANSUI AU-α607L Extra | SANSUI AU-α607i | YAMAHA A-1000 |
|---|---|---|---|---|
| 実効出力 | 105W+105W(6Ω)、90W+90W(8Ω) | 105W+105W(6Ω)、90W+90W(8Ω) | 105W+105W(6Ω)、90W+90W(8Ω) | 120W+120W(6Ω)、100W+100W(8Ω) |
| 高調波歪率 | 0.003%以下(8Ω) | 0.003%以下(8Ω) | 0.003%以下(8Ω) | 0.003%(Aux/etc – SP out/8Ω) |
| ダンピングファクター | 150(8Ω) | 150(8Ω) | 150(8Ω) | 200以上(8Ω) |
| 重量 | 18.0kg | 18.0kg | 16.0kg | 16.5kg |
| 消費電力 | 250W | 250W | 240W | 305W |
| サウンドキャラクター | NM-LAPTと制振設計による緻密で締まりのある音 | LAPTによる繊細さと制動感 | α-Xバランス初期の力感と明瞭さ | Dual Amp Class A with ZDRの滑らかな音 |
SANSUI AU-α607KXとSANSUI AU-α607L Extraとの比較
SANSUI AU-α607KXとSANSUI AU-α607L Extraとの比較は以下の通りです。
- 実効出力:どちらも105W+105W(6Ω)、90W+90W(8Ω)です。出力の定格では同等です。
- 高調波歪率:どちらも0.003%以下(8Ω)です。低歪率の数値では同等です。
- ダンピングファクター:どちらも150(8Ω)です。低域制動の定格では同等です。
- 重量:どちらも18.0kgです。筐体重量では同等です。
- 消費電力:どちらも250Wです。消費電力の定格では同等です。
- 音の方向性:AU-α607L ExtraはLAPTによる繊細さ、AU-α607KXはNM-LAPTと新開発インシュレーターによる緻密さが魅力です。制振設計まで含めたまとまりを重視するならSANSUI AU-α607KXが合いやすいです。
SANSUI AU-α607KXとSANSUI AU-α607iとの比較
SANSUI AU-α607KXとSANSUI AU-α607iとの比較は以下の通りです。
- 実効出力:どちらも105W+105W(6Ω)、90W+90W(8Ω)です。出力の定格では同等です。
- 高調波歪率:どちらも0.003%以下(8Ω)です。低歪率の定格では同等です。
- ダンピングファクター:どちらも150(8Ω)です。低域制動の定格では同等です。
- 重量:AU-α607KXは18.0kg、AU-α607iは16.0kgです。筐体重量ではSANSUI AU-α607KXが上回ります。
- 消費電力:AU-α607KXは250W、AU-α607iは240Wです。消費電力の大きさではSANSUI AU-α607KXがわずかに上回ります。
- 音の方向性:AU-α607iはα-Xバランス初期の明瞭さ、AU-α607KXはNM-LAPTと制振設計による落ち着いた質感が魅力です。より緻密な中低域を求めるならSANSUI AU-α607KXが選びやすいです。
SANSUI AU-α607KXとYAMAHA A-1000との比較
SANSUI AU-α607KXとYAMAHA A-1000との比較は以下の通りです。
- 実効出力:AU-α607KXは90W+90W(8Ω)、A-1000は100W+100W(8Ω)です。8Ω時の出力ではYAMAHA A-1000が優れています。
- 高調波歪率:AU-α607KXは0.003%以下、A-1000は0.003%(Aux/etc – SP out/8Ω)です。低歪率の定格では同等水準です。
- ダンピングファクター:AU-α607KXは150(8Ω)、A-1000は200以上(8Ω)です。数値上の低域制動ではYAMAHA A-1000が優れています。
- 重量:AU-α607KXは18.0kg、A-1000は16.5kgです。筐体重量ではSANSUI AU-α607KXが上回ります。
- 消費電力:AU-α607KXは250W、A-1000は305Wです。消費電力の大きさではYAMAHA A-1000が上回ります。
- 音の方向性:A-1000はDual Amp Class A with ZDRの滑らかさ、AU-α607KXはα-Xバランスらしい制動感と中域の密度が魅力です。締まりのあるサンスイトーンを重視するならSANSUI AU-α607KXが合いやすいです。
SANSUI AU-α607KXとヴィンテージスピーカーとの組み合わせ


SANSUI AU-α607KXは、8Ωで90W+90W、6Ωで105W+105Wの定格出力を持つため、中型からやや大型のヴィンテージスピーカーを現実的な音量で鳴らしやすいアンプです。
ここではで定格を確認できるスピーカーから、YAMAHAの密閉型モニター、JBLのバスレフ型モニター、DIATONEの密閉型ブックシェルフを選び、AU-α607KXの制動感を活かせる相性を解説します。
SANSUI AU-α607KXとYAMAHA NS-1000Mとの組み合わせ
SANSUI AU-α607KXとYAMAHA NS-1000Mとの組み合わせは以下の通りです。
- 互換性:NS-1000Mは8Ω、定格入力50W、最大許容入力100W、出力音圧レベル90dB/W/mの3ウェイ密閉型ブックシェルフです。AU-α607KXの8Ω時90W+90Wは最大許容入力100Wに収まりますが、定格入力50Wを意識して音量を上げすぎない使い方が大切です。90dB/W/mの能率があるため、家庭内では十分な音量を得ながら密閉型らしい定位を楽しみやすい組み合わせです。
- 音質の向上:NS-1000Mは30cmコーン型ウーファー、8.8cmベリリウムドーム型スコーカー、3.0cmベリリウムドーム型トゥイーターを搭載し、40Hz〜20kHzを再生します。500Hz、6kHzのクロスオーバーを持つ密閉方式にAU-α607KXのダンピングファクター150が加わることで、低域の輪郭を締めながらベリリウム中高域の明瞭さを活かしやすい音になります。LAPTの微小信号の表現とも合わせやすい構成です。
- おすすめの音楽ジャンル:ジャズ、クラシック小編成、女性ボーカル、シティポップに向いています。AU-α607KXの制動感とNS-1000Mのモニター的な見通しが合わさるため、声や弦楽器の輪郭を細かく聴きたい人に合う組み合わせです。
SANSUI AU-α607KXとJBL 4312Aとの組み合わせ
SANSUI AU-α607KXとJBL 4312Aとの組み合わせは以下の通りです。
- 互換性:4312Aは8Ω、許容入力100W、出力音圧レベル93dB/W/mの3ウェイ・バスレフ方式ブックシェルフです。AU-α607KXの8Ω時90W+90Wは許容入力100Wに収まり、93dB/W/mの能率もあるため、小音量から中音量でもJBLらしい前に出る音を得やすい組み合わせです。
- 音質の向上:4312Aは30cmコーン型ウーファー、13cmコーン型ミッドレンジ、ドーム型トゥイーターを搭載し、45Hz〜20kHzを再生します。40LのバスレフエンクロージャーにAU-α607KXを合わせることで、低域の量感を膨らませすぎずに中域の押し出しを作りやすい音になります。1.1kHz、4.2kHzのクロスオーバーにより、ギターやスネアの輪郭も出しやすいです。
- おすすめの音楽ジャンル:ロック、ファンク、ソウル、AOR、ライブ録音に向いています。AU-α607KXの締まりと4312Aのモニター的な鳴り方が合わさるため、リズムの輪郭とボーカルの近さを楽しみたい人に合う組み合わせです。
SANSUI AU-α607KXとDIATONE DS-77HRXとの組み合わせ
SANSUI AU-α607KXとDIATONE DS-77HRXとの組み合わせは以下の通りです。
- 互換性:DS-77HRXは6Ω、最大入力230W(EIAJ)、出力音圧レベル91dB/W/mの3ウェイ・密閉方式ブックシェルフです。AU-α607KXの6Ω時105W+105Wは最大入力230Wに対して余裕があり、過大入力を避ければ扱いやすい関係です。91dB/W/mの能率もあるため、中音量でも31cmウーファーの量感を引き出しやすい組み合わせです。
- 音質の向上:DS-77HRXは31cmコーン型ウーファー、10cmコーン型スコーカー、2.5cmドーム型トゥイーターを搭載し、35Hz〜35kHzを再生します。500Hz、4kHzのクロスオーバーを持つ密閉型にAU-α607KXを合わせることで、アラミッド・ハイブリッド・ハニカム振動板の厚みを保ちながら低域の輪郭を整えやすい音になります。27kgの筐体も、中低域の安定感に寄与します。
- おすすめの音楽ジャンル:歌謡曲、シティポップ、ロック、ジャズフュージョンに向いています。AU-α607KXの引き締まった低域とDS-77HRXの31cmウーファーが合わさるため、ベースラインを太く、でも重くなりすぎずに聴きたい人に合う組み合わせです。
SANSUI AU-α607KXは、α-Xバランス・サーキットとバランス電源を軸にした、扱いやすい中核プリメインアンプです。
90W+90W(8Ω)の定格出力、ダンピングファクター150、18.0kgの筐体を備えており、中型から30cm級のヴィンテージスピーカーまで組み合わせやすいです。
低域を引き締めたい人や、サンスイらしい厚みを日常的な音量で楽しみたい人にとって、AU-α607KXは魅力的な1台です。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
SANSUI AU-α607KXの詳細スペック一覧
| SANSUI AU-α607KXのスペック詳細 | |
|---|---|
| 型式 | インテグレーテッド・アンプ |
| <パワーアンプ部> | |
| 実効出力 | 105W+105W(6Ω、10Hz〜20kHz、両ch同時動作)、90W+90W(8Ω、10Hz〜20kHz、両ch同時動作) |
| 全高調波歪率 | 0.003%以下(8Ω、実効出力時) |
| 混変調歪率 | 0.003%以下(8Ω) |
| ダンピングファクター | 150(8Ω) |
| 周波数特性 | DC〜300kHz +0 -3dB(1W) |
| 入力感度/インピーダンス | 1V/5kΩ(1kHz) |
| SN比 | 120dB以上(Aネットワーク) |
| ダイナミックパワー | 280W(2Ω)、220W(4Ω)、155W(6Ω) |
| TIM歪 | 測定限界値以下(SAWTOOTH) |
| スルーレイト | 180V/μsec |
| ライズ・タイム | 0.6μsec |
| <プリ部> | |
| 入力感度/インピーダンス | Phono MM:2.5mV/47kΩ、Phono MC:300μV/100Ω、CD、Tuner、Line、Tape/DAT1・2・3:150mV/20kΩ(1kHz) |
| Phono最大許容入力 | MM:210mV(THD 0.01%)、MC:21mV(THD 0.1%) |
| 周波数特性 | Phono MM:20Hz〜20kHz ±0.2dB、CD、Tuner、Line、Tape/DAT-1・2・3:DC〜200Hz +0 -3dB |
| SN比 | Phono MM:88dB以上、Phono MC:70dB以上、CD、Tuner、Line、Tape/DAT-1・2・3:110dB以上 |
| トーンコントロール | BASS最大変化量:±6dB(50Hz)、TREBLE最大変化量:±6dB(15kHz) |
| サブソニックフィルター | 16Hz(-3dB)、6dB/oct |
| ラウドネス | 50Hz:+6dB、10kHz:+4dB |
| <総合> | |
| 定格消費電力 | 250W |
| 外形寸法 | 幅430x高さ161x奥行446mm |
| 重量 | 18.0kg |
| 別売 | リアルサイドウッド SW-AU2(1セット、12,000円) |
