この記事の概要
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SANSUI AU-α907i MOS Limitedは、1987年発売のヴィンテージなアンプです。
本記事では、その魅力を特徴やおすすめのヴィンテージ音楽機器との組み合わせなど、徹底解説します。

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SANSUI AU-α907i MOS Limitedの概要と特徴

| SANSUI AU-α907i MOS Limitedのスペック | |
|---|---|
| 発売時期 | 1987年 |
| 定価 | 260,000円 |
| 型式 | リファレンス・インテグレーテッド・アンプ |
| 定格出力 | 100W+100W(6Ω)、80W+80W(8Ω) |
| ダンピングファクター | 150(8Ω) |
| 重量 | 31kg |
SANSUI AU-α907i MOS Limitedは、サンスイ創立40周年を記念して作られた限定生産のプリメインアンプです。MOS FETパラレル・プッシュプル、α-Xバランス・サーキット、31kgの重量級筐体を備えています。
特徴①|40周年記念のMOS FETパワー段
AU-α907i MOS Limitedは、サンスイ仕様のMOS FETをパワー素子に採用した限定モデルです。
特性をそろえたMOS FETを厳密にマッチングし、パラレル・プッシュプル構成としています。スピーカーのインピーダンス変動に対しても、安定したドライブ能力と繊細な表現を狙っています。

MOS FETモデルの魅力は何ですか?
MOS FETは、音の立ち上がりを保ちながら質感をなめらかに出しやすい素子です。AU-α907i MOS Limitedでは、限定機らしい密度感と滑らかさが見どころです。
特徴②|α-Xバランス・サーキットの一貫構成
信号回路だけでなく、MOS FETによるパワー段や電源回路までα-Xバランス・サーキットで一貫させています。
プラス側とマイナス側を同等にドライブし、不要高調波成分やアース由来の影響を抑える考え方です。80W+80W(8Ω)という数値以上に、音の芯を崩しにくい設計になっています。
- スピーカーをプラス側とマイナス側の両方から駆動します。
- スピーカーからの逆起電力によるIHM歪を抑えます。
- MOS FETの安定動作を支える回路構成です。
特徴③|バランス電源とツインレギュレーター
電源部には、アースラインから独立したクローズドループ構成のバランス電源を採用しています。



電源まわりはどこが特別ですか?
マスター・レギュレーターに加え、基板上にローカル・レギュレーターを装備しています。音楽信号の変動に追従し、安定した電源供給を狙う設計です。
特徴④|銅メッキセパレーターと6連マスターボリューム
シャーシは、各ステージをセパレーターで分離する構造です。セパレーターには銅メッキ処理を施し、電磁波ノイズや磁気歪の影響を抑えています。
さらに、6連マスターボリュームを採用し、-90dBまで絞り込めます。小音量でも、左右バランスとS/Nを保ちやすい操作系です。
パワーMOS FET、電源トランス、ブロックコンデンサー、マスターボリュームの取り付け部には無酸素銅板を採用しています。振動と磁気歪を抑える物量も魅力です。
SANSUI AU-α907i MOS Limitedと他のヴィンテージアンプとの比較


SANSUI AU-α907i MOS Limitedと他のヴィンテージアンプとの比較は以下の通りです。
| 項目 | SANSUI AU-α907i MOS Limited | SANSUI AU-α907i | SANSUI AU-α907 | SANSUI AU-α907DR |
|---|---|---|---|---|
| 実効出力 | 80W+80W(8Ω) | 160W+160W(8Ω) | 180W+180W(8Ω) | 160W+160W(8Ω) |
| 高調波歪率 | 0.01%以下(8Ω) | 0.003%以下(8Ω) | 0.003%以下(8Ω) | 0.003%以下(8Ω) |
| ダンピングファクター | 150(8Ω) | 150(8Ω) | 100(6Ω) | 150(8Ω) |
| 重量 | 31kg | 28.0kg | 28.0kg | 33.0kg |
| 消費電力 | 260W | 400W | 370W | 400W |
| サウンドキャラクター | MOS FETらしい滑らかさと限定機の密度感 | α-Xバランスの高出力と端正さ | 907初代らしい力感 | NM-LAPTによる強い駆動力 |
SANSUI AU-α907i MOS LimitedとSANSUI AU-α907iとの比較
SANSUI AU-α907i MOS LimitedとSANSUI AU-α907iとの比較は以下の通りです。
- 実効出力:MOS Limitedは80W+80W、AU-α907iは160W+160Wです。8Ω時の出力ではSANSUI AU-α907iが優れています。
- 高調波歪率:MOS Limitedは0.01%以下、AU-α907iは0.003%以下です。歪率の数値ではSANSUI AU-α907iが優れています。
- ダンピングファクター:どちらも150(8Ω)です。低域制動の数値では同等です。
- 重量:MOS Limitedは31kg、AU-α907iは28.0kgです。筐体重量ではSANSUI AU-α907i MOS Limitedが上回ります。
- 消費電力:MOS Limitedは260W、AU-α907iは400Wです。消費電力の低さではSANSUI AU-α907i MOS Limitedが選びやすいです。
- 音の方向性:MOS LimitedはMOS FET、AU-α907iは高出力のα-Xバランス機です。限定MOSの質感ではSANSUI AU-α907i MOS Limitedが魅力的です。
SANSUI AU-α907i MOS LimitedとSANSUI AU-α907との比較
SANSUI AU-α907i MOS LimitedとSANSUI AU-α907との比較は以下の通りです。
- 実効出力:MOS Limitedは80W+80W、AU-α907は180W+180Wです。8Ω時の出力ではSANSUI AU-α907が優れています。
- 高調波歪率:MOS Limitedは0.01%以下、AU-α907は0.003%以下です。歪率の数値ではSANSUI AU-α907が優れています。
- ダンピングファクター:MOS Limitedは150(8Ω)、AU-α907は100(6Ω)です。表記条件は異なりますが、数値ではSANSUI AU-α907i MOS Limitedが大きいです。
- 重量:MOS Limitedは31kg、AU-α907は28.0kgです。筐体重量ではSANSUI AU-α907i MOS Limitedが上回ります。
- 消費電力:MOS Limitedは260W、AU-α907は370Wです。消費電力の低さではSANSUI AU-α907i MOS Limitedが選びやすいです。
- 音の方向性:AU-α907は初代907らしい力感、MOS LimitedはMOS FETのなめらかさが特徴です。質感重視ならSANSUI AU-α907i MOS Limitedが魅力的です。
SANSUI AU-α907i MOS LimitedとSANSUI AU-α907DRとの比較
SANSUI AU-α907i MOS LimitedとSANSUI AU-α907DRとの比較は以下の通りです。
- 実効出力:MOS Limitedは80W+80W、AU-α907DRは160W+160Wです。8Ω時の出力ではSANSUI AU-α907DRが優れています。
- 高調波歪率:MOS Limitedは0.01%以下、AU-α907DRは0.003%以下です。歪率の数値ではSANSUI AU-α907DRが優れています。
- ダンピングファクター:どちらも150(8Ω)です。低域制動の数値では同等です。
- 重量:MOS Limitedは31kg、AU-α907DRは33.0kgです。筐体重量ではSANSUI AU-α907DRが上回ります。
- 消費電力:MOS Limitedは260W、AU-α907DRは400Wです。消費電力の低さではSANSUI AU-α907i MOS Limitedが選びやすいです。
- 音の方向性:AU-α907DRはNM-LAPTによる駆動力、MOS LimitedはMOS FETによる質感が特徴です。限定MOSの個性ではSANSUI AU-α907i MOS Limitedが魅力的です。
SANSUI AU-α907i MOS Limitedとヴィンテージスピーカーとの組み合わせ


SANSUI AU-α907i MOS Limitedは6Ωで100W+100W、8Ωで80W+80Wの定格出力です。MOS FETの質感を活かすなら、能率と入力余裕のバランスが良いスピーカーと合わせやすいです。
SANSUI AU-α907i MOS Limitedと組み合わせるヴィンテージスピーカーは、以下の3機種です。
- DIATONE DS-2000
- JBL 4425
- TANNOY Arden
以下では、互換性・音質・おすすめジャンルに分けて解説します。
SANSUI AU-α907i MOS LimitedとDIATONE DS-2000との組み合わせ
SANSUI AU-α907i MOS LimitedとDIATONE DS-2000との組み合わせは以下の通りです。
- 互換性:DS-2000は6Ω、定格入力60W(EIAJ)、最大入力180W(EIAJ)、出力音圧レベル90dB/W/mです。AU-α907i MOS Limitedの6Ω出力100W+100Wと合わせる場合は、音量を整えて密閉型の制動を活かす組み合わせです。
- 音質の向上:DS-2000は30cmコーン型ウーファー、6.0cmドーム型中域、2.3cmドーム型高域の3ウェイ密閉型です。AU-α907i MOS Limitedにより、28Hz〜40kHzの高解像度とMOSらしい滑らかさを楽しみやすいです。
- おすすめの音楽ジャンル:ジャズ、女性ボーカル、フュージョン、室内楽に向いています。細部の質感と密閉型の定位を楽しみたい人に合います。
SANSUI AU-α907i MOS LimitedとJBL 4425との組み合わせ
SANSUI AU-α907i MOS LimitedとJBL 4425との組み合わせは以下の通りです。
- 互換性:4425は8Ω、許容入力200W、出力音圧レベル91dB/W/mです。AU-α907i MOS Limitedの8Ω出力80W+80Wと合わせると、入力余裕を残して軽快に鳴らす組み合わせです。
- 音質の向上:4425は30cmコーン型ウーファーとバイ・ラジアルホーンを備えた2ウェイ・バスレフ型です。AU-α907i MOS Limitedにより、40Hz〜16kHzの押し出しとホーンの明瞭さを出しやすいです。
- おすすめの音楽ジャンル:ロック、ジャズ、ブルース、ライブ音源に向いています。MOSの滑らかさでホーンの輪郭を整えたい人に合います。
SANSUI AU-α907i MOS LimitedとTANNOY Ardenとの組み合わせ
SANSUI AU-α907i MOS LimitedとTANNOY Ardenとの組み合わせは以下の通りです。
- 互換性:Ardenは8Ω、許容入力85W、出力音圧レベル91dB/Wです。AU-α907i MOS Limitedの8Ω出力80W+80Wと合わせる場合は、許容入力に近い範囲で丁寧に鳴らす組み合わせです。
- 音質の向上:Ardenは38cm同軸型HPD385Aを搭載した2ウェイ・バスレフ方式のフロア型です。AU-α907i MOS Limitedにより、30Hz〜20kHzの厚い中域と自然な定位感を引き出しやすいです。
- おすすめの音楽ジャンル:クラシック、ジャズ、ボーカル、古いロックに向いています。大きな音場とMOSの質感をゆったり楽しみたい人に合います。
SANSUI AU-α907i MOS Limitedは、40周年記念のMOS FETパワー段とα-Xバランス構成を組み合わせた限定生産アンプです。
密閉型では解像感、ホーン型では明瞭さ、同軸型では自然な定位を楽しみやすい組み合わせになります。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
SANSUI AU-α907i MOS Limitedの詳細スペック一覧
| SANSUI AU-α907i MOS Limitedのスペック詳細 | |
|---|---|
| 型式 | リファレンス・インテグレーテッド・アンプ |
| <パワーアンプ部> | |
| 定格出力(10Hz〜20kHz、両ch駆動) | 6Ω:100W+100W、8Ω:80W+80W |
| 全高調波歪率(実効出力時) | 0.01%以下(8Ω) |
| 混変調歪率(実効出力時) | 0.01%以下(8Ω) |
| ダンピングファクター | 150(8Ω) |
| 周波数特性(1W) | DC〜300kHz +0 -3dB |
| 入力感度/インピーダンス(1kHz) | Balance・Normal:1V/3kΩ |
| SN比(Aネットワーク) | 120dB以上 |
| TIM歪(SAWTOOTH) | 測定限界値以下 |
| スルーレイト | ±200V/μsec(8Ω) |
| ライズ・タイム | 0.5μsec |
| <プリ部> | |
| 入力感度/インピーダンス(1kHz) | Phono MM:2.5mV/47kΩ、Phono MC:300μV/100Ω、CD、Tuner、Line1、2、Tape1・2・3:150mV/20kΩ |
| Phono最大許容入力(1kHz) | MM:250mV、MC:25mV |
| RIAA特性 | Phono(MM):20Hz〜20kHz ±0.2dB |
| SN比 | Phono MM:90dB以上、Phono MC:75dB以上、CD、Tuner、Line、Tape:110dB以上 |
| トーンコントロール | Bass最大変化量:±5dB(50Hz)、Treble最大変化量:±5dB(15kHz) |
| ターンオーバー周波数 | 75Hz、150Hz |
| サブソニックフィルター | 16Hz(-3dB)、6dB/oct |
| ラウドネス(Volume -30dB) | 50Hz:+6dB、10kHz:+4dB |
| オーディオミューティング | -20dB(1kHz) |
| <総合> | |
| 定格消費電力 | 260W |
| 外形寸法 | 幅472x高さ161.5x奥行441mm |
| 重量 | 31kg |
