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LUXMAN(ラックスマン) 5L15を徹底解説!【ノッチング歪を抑えたABクラス動作とは】

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LUXMAN 5L15は、1977年発売のヴィンテージなアンプです。

本記事では、その魅力を特徴やおすすめのヴィンテージ音楽機器との組み合わせなど、徹底解説します。

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目次

LUXMAN 5L15の概要と特徴

LUXMAN 5L15のスペック
発売時期1977年2月
定価168,000円
型式DC構成プリ付きパワーアンプ
連続実効出力80W+80W(8Ω)
ダンピングファクター80以上(8Ω)
重量13.3kg

▼ 詳しいスペックはこちら

LUXMAN 5L15は、ラボラトリーリファレンスシリーズのDC構成プリメインアンプです。80W+80W、DML-IC、左右独立型パワーメーターを備えています。

特徴①|5M21と5C50を融合した構成

5L15は、ラボラトリーリファレンスシリーズの思想をプリメイン型にまとめたモデルです。

パワーアンプ5M21に、プリアンプ5C50のイコライザー回路を組み込んだ構成です。機能を必要最小限に絞り、信号を忠実に増幅することを重視しています。

ラボラトリーリファレンスとは何ですか?

研究用機器のような設計思想

装飾的な機能よりも、基本回路の精度や測定上の安定性を重視したシリーズです。5L15では、プリ付きパワーアンプに近い潔い構成が特徴です。

特徴②|DML-ICによるDCドリフト対策

5L15は、全てのプログラムソースを忠実に増幅するため、DCアンプ構成を採用しています。

DC構成では温度変化によるDCドリフトが課題になります。5L15ではDML-ICを搭載し、低域の位相歪や高域のトランジェント歪を抑える方向で設計されています。

  • 新規開発FETによる差動増幅回路を採用しています。
  • カスコード回路やカレントミラー回路をブロック化しています。
  • DCアンプ構成の安定性を高めるための技術です。

特徴③|ノッチング歪を抑えたABクラス動作

パワーアンプ部では、出力素子やドライバー段のスイッチングスピードに配慮しています。ABクラス動作でありながら、ノッチング歪を低く抑える設計です。

ノッチング歪とは何ですか?

小信号時のつながり

AB級アンプでプラス側とマイナス側の動作が切り替わる時に出やすい歪です。5L15では、Aクラス動作を凌ぐノッチング歪レベルを目指した設計が説明されています。

特徴④|大型パワーメーターと保護回路

フロントには、左右チャンネル独立型の大型パワーメーターを搭載しています。8Ω負荷時の平均出力をW表示するため、再生中の出力感を視覚的に把握しやすいです。

さらに、DCオフセットセンサーや入力コンデンサーIN/OUT切換えも備えています。DCアンプ構成を実用的に扱うため、安全面と確認機能を重視した設計です。

装備の要点

Phonoサブソニック回路、2系統テープモニター、テープダビング回路、アッテネーターも搭載しています。シンプルながら、録音再生時代の実用性も備えています。

LUXMAN 5L15と他のヴィンテージアンプとの比較

LUXMAN 5L15と他のヴィンテージアンプとの比較は以下の通りです。

項目LUXMAN 5L15LUXMAN L-85VLUXMAN L-58ALUXMAN L-100
実効出力80W+80W(8Ω)80W+80W(8Ω)100W+100W(8Ω)110W+110W(8Ω)
高調波歪率0.02%以下(8Ω、80W)0.05%以下(8Ω、80W)0.015%以下(8Ω、100W)0.03%以下(8Ω、110W)
ダンピングファクター80以上(8Ω)
重量13.3kg14kg15.3kg19kg
消費電力380W300W
サウンドキャラクターDC構成による見通しと直線性80シリーズらしい多機能な端正さデュオ・ベータとMOS FETの滑らかさLUXMAN上位機らしい力感と余裕

LUXMAN 5L15とLUXMAN L-85Vとの比較

LUXMAN 5L15とLUXMAN L-85Vとの比較は以下の通りです。

  • 実効出力:どちらも80W+80W(8Ω)です。8Ω時の出力では同等です
  • 高調波歪率:5L15は0.02%以下、L-85Vは0.05%以下です。歪率の数値ではLUXMAN 5L15が優れています
  • ダンピングファクター:5L15は80以上、L-85Vは―です。数値比較ではLUXMAN 5L15のみ確認できます
  • 重量:5L15は13.3kg、L-85Vは14kgです。筐体重量ではLUXMAN L-85Vがわずかに上回ります
  • 消費電力:5L15は380W、L-85Vは―です。消費電力の数値ではLUXMAN 5L15のみ確認できます
  • 音の方向性:5L15はDC構成、L-85Vは80シリーズの上位プリメインです。回路の直線性ではLUXMAN 5L15が魅力的です

LUXMAN 5L15とLUXMAN L-58Aとの比較

LUXMAN 5L15とLUXMAN L-58Aとの比較は以下の通りです。

  • 実効出力:5L15は80W+80W、L-58Aは100W+100Wです。8Ω時の出力ではLUXMAN L-58Aが優れています
  • 高調波歪率:5L15は0.02%以下、L-58Aは0.015%以下です。歪率の数値ではLUXMAN L-58Aが優れています
  • ダンピングファクター:5L15は80以上、L-58Aは―です。数値比較ではLUXMAN 5L15のみ確認できます
  • 重量:5L15は13.3kg、L-58Aは15.3kgです。筐体重量ではLUXMAN L-58Aが上回ります
  • 消費電力:5L15は380W、L-58Aは300Wです。消費電力の低さではLUXMAN L-58Aが選びやすいです。
  • 音の方向性:5L15はDC構成、L-58Aはデュオ・ベータとMOS FETが特徴です。見通しのよいシンプルさではLUXMAN 5L15が魅力的です

LUXMAN 5L15とLUXMAN L-100との比較

LUXMAN 5L15とLUXMAN L-100との比較は以下の通りです。

  • 実効出力:5L15は80W+80W、L-100は110W+110Wです。8Ω時の出力ではLUXMAN L-100が優れています
  • 高調波歪率:5L15は0.02%以下、L-100は0.03%以下です。歪率の数値ではLUXMAN 5L15が優れています
  • ダンピングファクター:5L15は80以上、L-100は―です。数値比較ではLUXMAN 5L15のみ確認できます
  • 重量:5L15は13.3kg、L-100は19kgです。筐体重量ではLUXMAN L-100が上回ります
  • 消費電力:5L15は380W、L-100は―です。消費電力の数値ではLUXMAN 5L15のみ確認できます
  • 音の方向性:L-100はプリメイン型最上位モデル、5L15はラボラトリーリファレンス系です。出力余裕ではLUXMAN L-100が選びやすいです。

LUXMAN 5L15とヴィンテージスピーカーとの組み合わせ

LUXMAN 5L15は8Ωで80W+80Wの連続実効出力を備えています。DC構成の見通しを活かすなら、中域の質感と定位を出しやすいスピーカーと合わせやすいです。

LUXMAN 5L15と組み合わせるヴィンテージスピーカーは、以下の3機種です。

  • JBL L100 Century
  • YAMAHA NS-690II
  • TANNOY Cheviot

以下では、互換性・音質・おすすめジャンルに分けて解説します。

LUXMAN 5L15とJBL L100 Centuryとの組み合わせ

LUXMAN 5L15とJBL L100 Centuryとの組み合わせは以下の通りです。

  • 互換性:L100 Centuryは8Ω、許容入力50W(連続プログラム)です。5L15の8Ω出力80W+80Wと合わせる場合は、音量を上げすぎずJBLらしい反応を楽しむ組み合わせです。
  • 音質の向上:L100 Centuryは30cmウーファー、13cmスコーカー、4cmトゥイーターの3ウェイ・バスレフ型です。5L15により、中域の押し出しとバスレフの明るい低域をすっきり聴きやすいです。
  • おすすめの音楽ジャンル:ロック、ソウル、ジャズ、ポップスに向いています。70年代らしい近い音像を楽しみたい人に合います。

LUXMAN 5L15とYAMAHA NS-690IIとの組み合わせ

LUXMAN 5L15とYAMAHA NS-690IIとの組み合わせは以下の通りです。

  • 互換性:NS-690IIは8Ω、最大許容入力80W、出力音圧レベル90dB/W/mです。5L15の8Ω出力80W+80Wと合わせると、定格同士を意識して丁寧に鳴らす組み合わせです。
  • 音質の向上:NS-690IIは30cmウーファー、7.5cmドーム型中域、3cmドーム型高域の3ウェイ密閉型です。5L15により、35Hz〜20kHzの自然な中域と密閉型の締まりを出しやすいです。
  • おすすめの音楽ジャンル:クラシック、ピアノ、ボーカル、アコースティックに向いています。定位感と落ち着いた音色を重視する人に合います。

LUXMAN 5L15とTANNOY Cheviotとの組み合わせ

LUXMAN 5L15とTANNOY Cheviotとの組み合わせは以下の通りです。

  • 互換性:Cheviotは8Ω、許容入力60W、出力音圧レベル89dB/Wです。5L15の8Ω出力80W+80Wと合わせる場合は、音量管理を丁寧にして同軸ユニットを鳴らす組み合わせです。
  • 音質の向上:Cheviotは31.5cm同軸型HPD315Aを搭載した2ウェイ・バスレフ型フロアスピーカーです。5L15により、40Hz〜20kHzの自然な音場と厚みのある中域を出しやすいです。
  • おすすめの音楽ジャンル:ジャズ、ボーカル、クラシック、古いロックに向いています。同軸らしい定位とラックスらしい見通しを楽しみたい人に合います。

LUXMAN 5L15は、DC構成とDML-ICを軸にしたラボラトリーリファレンスシリーズのプリ付きパワーアンプです。

密閉型では定位感、バスレフ型では中域の押し出し、同軸型では自然な音場を楽しみやすい組み合わせになります。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

LUXMAN 5L15の詳細スペック一覧

LUXMAN 5L15のスペック詳細
型式DC構成プリ付きパワーアンプ
連続実効出力80W+80W(8Ω、両ch同時動作、20Hz〜20kHz)
全高調波歪率0.02%以下(8Ω、80W、20Hz〜20kHz)
混変調歪率0.02%以下(8Ω、80W、60Hz:7kHz=4:1)
出力帯域幅5Hz〜100kHz(8Ω、0.1%、-3dB)
ダンピングファクター80以上(8Ω負荷、1kHz)
入力感度Phono:2.7mV、Tuner、Aux1/2、Main in:300mV
SN比(IHF-Aカーブ補正、入力ショート)Phono:80dB以上、Tuner、Aux1/2、Main in:100dB以上
周波数特性Phono:20Hz〜20kHz ±0.2dB、Tuner、Aux1/2、Main in:DC〜100kHz
出力電圧Pre out:300mV(標準)、Rec out:300mV(標準)
保護回路DCオフセットセンサー、DCドリフト検出によるスピーカー保護回路、渦電流防止回路
付属装置左右チャンネル独立型パワーメーター、メーターレンジ切換え、入力コンデンサーIN-OUT切換え、ピークインジケーター接続用端子、ヘッドホンジャック、Phonoサブソニック回路、テープモニター(2系統)、テープダビング回路、アッテネーター
消費電力380W(8Ω、両ch同時動作、定格出力時)
外形寸法幅442x高さ146x奥行400mm
重量13.3kg
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