この記事の概要
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LUXMAN L-309は、1973年9月発売のヴィンテージなアンプです。
本記事では、その魅力を特徴やおすすめのヴィンテージ音楽機器との組み合わせなど、徹底解説します。

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LUXMAN L-309の概要と特徴

| LUXMAN L-309のスペック | |
|---|---|
| 発売時期 | 1973年9月 |
| 定価 | 129,000円 |
| 型式 | プリメインアンプ |
| 連続実効出力 | 75W+75W(8Ω) |
| ダンピングファクター | 40(8Ω) |
| 重量 | 15.5kg |
LUXMAN L-309は、プリメイン型の集大成として開発されたトランジスタプリメインアンプです。75W+75Wの連続実効出力、全段直結メインアンプ、湾曲点切換式のラックス方式NF型トーン回路を備え、ラックスマンらしい緻密な調整力と余裕ある駆動力を両立しています。
特徴①|75W+75Wの全段直結メインアンプを搭載する
L-309の中心は、2電源方式の全段直結メインアンプです。
メインアンプ部には、プラスマイナススプリット電源による2段差動全段直結ピュアコンプリメンタリー方式を採用しています。8Ω両ch動作で75W+75Wの連続実効出力を確保しているため、同世代の中型から大型スピーカーも余裕を持って鳴らしやすい設計です。

全段直結だと何が変わりますか?
低域側の位相や応答を整えやすくするための回路構成です。L-309では、ダンピングファクター40と75W級の出力により、低域の量感と制動感を両立しやすくなっています。
特徴②|A級SEPPイコライザーでレコード再生を支える
L-309のイコライザー回路は、A級SEPP回路を採用しています。Phono入力は2系統を備え、Phono1では50kΩ、65kΩ、90kΩの入力インピーダンス切換が可能です。
- Phono1は2.5mVで、カートリッジの負荷調整に対応します。
- Phonoの最大許容入力は300mV以上で、入力余裕を確保しています。
- SN比はPhonoで63dB以上を確保しています。
MMカートリッジの個性に合わせて負荷を変えられるため、レコードの音色を細かく追い込みたい人にも扱いやすいアンプです。
特徴③|ラックス方式NF型トーン回路で音色を整える
L-309は、トーンコントロール回路に変化特性の素直なラックス方式NF型を採用しています。低域は150Hz、300Hz、600Hz、高域は1.5kHz、3kHz、6kHzの湾曲点を選べるため、部屋やスピーカーに合わせた音色補正がしやすいです。
音量域やソースに合わせて低域・高域の効き方を調整する回路です。L-309では湾曲点を選べるため、単純に低音や高音を増減するだけでなく、変化させたい帯域を絞り込みやすい点が魅力です。
トーンディフィートも搭載しているため、補正を使わないストレートな再生にも切り替えられます。
特徴④|アッテネーターとフィルターで使い勝手が広い
L-309は、0dBから-18dBまで連続可変できるアッテネーターを搭載しています。高能率スピーカーを小音量で使う場合や、音量の上限を決めたい場面で実用的な音量管理がしやすい構成です。



フィルター機能も細かいですか?
- ローカットは20Hzと70Hzを選べます。
- ハイカットは7kHzと12kHzを選べます。
- ローブースト70Hzも備え、低域の量感を補いやすいです。
LUXMAN L-309と他のヴィンテージアンプとの比較


LUXMAN L-309と他のヴィンテージアンプを比較すると、以下のようになります。
| 項目 | LUXMAN L-309 | LUXMAN L-308 | SANSUI AU-707 | TRIO KA-9900 |
|---|---|---|---|---|
| 実効出力 | 75W+75W(8Ω) | 55W+55W(8Ω) | 85W+85W(8Ω) | 150W+150W(8Ω) |
| 高調波歪率 | 0.03%以下 | 0.03%以下 | 0.03%以下 | 0.01%以下 |
| ダンピングファクター | 40(8Ω) | 40(8Ω) | 60(8Ω) | 100(8Ω) |
| 重量 | 15.5kg | 12.5kg | 16.8kg | 25.8kg |
| 消費電力 | 300W | 200W | 225W | 400W |
| サウンドキャラクター | ラックスマンらしい滑らかさと上位機らしい余裕 | L-309に近い構成を軽快に楽しめる方向性 | サンスイらしい密度と力感 | 大出力機らしい押し出しと制動力 |
LUXMAN L-309とLUXMAN L-308との比較
LUXMAN L-309とLUXMAN L-308との比較は以下の通りです。
- 実効出力:L-309は75W+75W、L-308は55W+55Wです。出力ではLUXMAN L-309が優れています。
- 高調波歪率:どちらも0.03%以下です。低歪率の定格では同等です。
- ダンピングファクター:どちらも40です。低域制動の数値では同等です。
- 重量:L-309は15.5kg、L-308は12.5kgです。物量ではLUXMAN L-309が上回ります。
- 消費電力:L-309は300W、L-308は200Wです。電源規模ではLUXMAN L-309が大きいです。
- 音の方向性:L-308は軽快さ、L-309は出力と電源規模の余裕が魅力です。中型以上のスピーカーを落ち着いて鳴らすならLUXMAN L-309が合いやすいです。
LUXMAN L-309とSANSUI AU-707との比較
LUXMAN L-309とSANSUI AU-707との比較は以下の通りです。
- 実効出力:L-309は75W+75W、AU-707は85W+85Wです。出力ではSANSUI AU-707が優れています。
- 高調波歪率:どちらも0.03%以下です。低歪率の定格では同等です。
- ダンピングファクター:L-309は40、AU-707は60です。数値上の低域制動ではSANSUI AU-707が有利です。
- 重量:L-309は15.5kg、AU-707は16.8kgです。物量ではSANSUI AU-707がわずかに上回ります。
- 消費電力:L-309は300W、AU-707は225Wです。消費電力の数値ではLUXMAN L-309が大きいです。
- 音の方向性:AU-707は密度と力感、L-309は滑らかさと調整機能の豊富さが魅力です。音色を細かく整えながら聴くならLUXMAN L-309が選びやすいです。
LUXMAN L-309とTRIO KA-9900との比較
LUXMAN L-309とTRIO KA-9900との比較は以下の通りです。
- 実効出力:L-309は75W+75W、KA-9900は150W+150Wです。大出力ではTRIO KA-9900が優れています。
- 高調波歪率:L-309は0.03%以下、KA-9900は0.01%以下です。数値上の低歪率ではTRIO KA-9900が有利です。
- ダンピングファクター:L-309は40、KA-9900は100です。低域制動の数値ではTRIO KA-9900が上回ります。
- 重量:L-309は15.5kg、KA-9900は25.8kgです。物量ではTRIO KA-9900が大きいです。
- 消費電力:L-309は300W、KA-9900は400Wです。電源規模ではTRIO KA-9900が大きいです。
- 音の方向性:KA-9900は大出力の押し出し、L-309はラックスマンらしい柔らかい音色と多機能性が魅力です。フォノやトーン調整まで含めて楽しむならLUXMAN L-309が魅力的です。
LUXMAN L-309とヴィンテージスピーカーとの組み合わせ


LUXMAN L-309は、8Ωで75W+75Wの連続実効出力を持つプリメインアンプです。組み合わせでは、中能率から高能率で、入力許容量に余裕のあるヴィンテージスピーカーを選ぶと、ラックスマンらしい滑らかさを活かしやすいです。
LUXMAN L-309と組み合わせるヴィンテージスピーカーは、以下の3機種です。
- Pioneer CS-A88
- JBL 4311B
- DIATONE DS-501
以下では、互換性・音質・おすすめジャンルに分けて解説します。
LUXMAN L-309とPioneer CS-A88との組み合わせ
LUXMAN L-309とPioneer CS-A88との組み合わせは以下の通りです。
- 互換性:CS-A88は8Ω、最大入力60W、出力音圧レベル99dB/W/mの3ウェイ・5スピーカー・密閉方式ブックシェルフ型です。L-309の8Ω時75W+75Wと合わせる場合は、高能率を活かして音量を上げ切らない使い方が大切です。
- 音質の向上:CS-A88は30cmコーン型ウーファー、12cmコーン型ミッドレンジ、6cmコーン型トゥイーター2基、ホーン型トゥイーターを搭載し、25Hz〜20kHzを再生します。L-309の滑らかな中域と合わせることで、高能率スピーカーらしい立ち上がりと厚みのある中域を楽しみやすいです。密閉方式のため、低域の輪郭も整えやすい組み合わせです。
- おすすめの音楽ジャンル:ジャズ、昭和歌謡、ロック、ソウルに向いています。音の押し出しとヴィンテージらしい華やかさを楽しみたい人に合う組み合わせです。
LUXMAN L-309とJBL 4311Bとの組み合わせ
LUXMAN L-309とJBL 4311Bとの組み合わせは以下の通りです。
- 互換性:4311Bは8Ω、許容入力40W(RMS)、出力音圧レベル91dB/W/mの3ウェイ・バスレフ方式ブックシェルフ型スピーカーです。L-309の75W+75Wと合わせる場合は、RMS許容入力40Wを意識した丁寧な音量管理を意識すると安心です。
- 音質の向上:4311Bは30cmコーン型ウーファー、13cmコーン型ミッドレンジ、3.6cmコーン型トゥイーターを搭載し、45Hz〜15kHzを再生します。L-309と組むことで、JBLらしい前に出る中域にラックスマンの滑らかさが加わり、モニター系の明瞭さを聴きやすく整えやすいです。1.5kHz、6kHzのクロスオーバーにより、ボーカルやスネアの輪郭も出しやすいです。
- おすすめの音楽ジャンル:ロック、ブルース、ファンク、ジャズに向いています。リズムの芯とボーカルの存在感を重視する人に合う組み合わせです。
LUXMAN L-309とDIATONE DS-501との組み合わせ
LUXMAN L-309とDIATONE DS-501との組み合わせは以下の通りです。
- 互換性:DS-501は6Ω、最大入力100W(EIAJ)、出力音圧レベル91dB/W/mの3ウェイ・密閉方式ブックシェルフ型スピーカーです。L-309の75W級出力と合わせると、入力許容量に余裕を残しながら十分な音量を得やすい組み合わせです。
- 音質の向上:DS-501は32cmコーン型ウーファー、6.5cmドーム型ミッドレンジ、2.5cmドーム型トゥイーターを搭載し、30Hz〜30kHzを再生します。L-309のダンピングファクター40と合わせることで、密閉型らしい締まった低域と落ち着いた中高域を引き出しやすいです。600Hz、5kHzのクロスオーバーにより、低域から中域へのつながりも自然にまとめやすいです。
- おすすめの音楽ジャンル:クラシック、ジャズ、ボーカル、ニューミュージックに向いています。低域の締まりと音場の落ち着きを大切にしたい人に合う組み合わせです。
LUXMAN L-309は、75W級の出力と豊富な調整機能を備えた、1970年代ラックスマンの上位プリメインアンプです。
高能率の勢い、JBLらしい明瞭さ、密閉型の落ち着きを選び分けることで、L-309の滑らかで調整しやすい音をより楽しめます。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
LUXMAN L-309の詳細スペック一覧
| LUXMAN L-309のスペック詳細 | |
|---|---|
| 型式 | プリメインアンプ |
| <メインアンプ部> | |
| 連続実効出力 | 75W+75W(8Ω、両ch動作)、85W/85W(8Ω、片ch動作) |
| 全高調波歪率 | 0.03%以下(8Ω、75W) |
| 混変調歪率 | 0.03%以下(8Ω、75W、70Hz:7kHz=4:1) |
| 出力帯域幅 | 5Hz〜50kHz -3dB(0.1%) |
| 入力感度/インピーダンス | 600mV/50kΩ |
| 残留雑音 | 0.5mV以下 |
| ダンピングファクター | 40(8Ω、20Hz〜20kHz) |
| 付属装置 | 可変式アッテネーター、スピーカー切換スイッチ、ヘッドホンジャック |
| <プリアンプ部> | |
| 出力電圧 | Pre out:600mV(標準)、5V以上(最大) |
| 最大出力電圧 | Pre out:5V以上 |
| 出力インピーダンス | Pre out:約100Ω |
| 周波数特性 | 10Hz〜50kHz -1dB(Aux1) |
| 全高調波歪率 | 0.03%以下(Aux1、1kHz、1V) |
| 入力感度/インピーダンス | Phono1、2:2.5mV、Tuner:100mV(レベルセット付き)、Aux1、2:100mV、Mic:2.5mV / Phono1:50kΩ、65kΩ、90kΩ切換、Phono2:65kΩ、Tuner:40kΩ、Aux1、2:100kΩ、Mic:50kΩ |
| SN比 | Phono:65dB以上、Tuner、Aux:80dB以上、Mic:60dB以上 |
| 最大許容入力 | Phono:300mV以上(1kHz、RMS) |
| トーンコントロール | LUX方式NF型湾曲点周波数切替付、低域湾曲点:150Hz、300Hz、600Hz、高域湾曲点:1.5kHz、3kHz、6kHz |
| フィルター | ローカット:20Hz、70Hz、ハイカット:7kHz、12kHz |
| ローブースト | 70Hz |
| リニアイコライザ(1kHz基準) | 100Hz/10kHz: up tilt、down tilt、-1.5dB、-3dB、+1.5dB、+3dB |
| 付属装置 | リニアイコライザ、マイクミキシング、テープダビング、モニタースイッチ、入力インピーダンス切換 |
| <総合> | |
| 使用半導体 | トランジスタ:2SC1222/C1345(17)、2SA640(8)、2SC853(2)、2SC945(1)、2SA620(4)、2SC1431(2)、2SC1079(2)、2SA762(2)、2SA679(2)、2SB537(3)、2SD382(1)、2SC1103A(4) / ダイオード:WO-4(1) / ツェナーダイオード:WZ120(2)、WZ290(2) / バリスタ:KB165(2)、KB265(2)、SV-02(2)、SV-03(4) / IC:TA7122AP(2) |
| 電源電圧 | ― |
| 消費電力 | 300W(最大出力時、8Ω同時負荷) |
| 外形寸法 | 幅485x高さ165x奥行300mm |
| 重量 | 15.5kg |
