この記事の概要
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SANSUI AU-777は、1967年に登場したオールシリコントランジスタ構成のプリメインアンプです。
本記事では、AU-777の特徴、同時代アンプとの違い、ヴィンテージスピーカーとの組み合わせを整理します。

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SANSUI AU-777の概要と特徴

| SANSUI AU-777の簡易スペック | |
|---|---|
| 型式 | ソリッド・ステート・プリメインアンプ |
| 発売時期 | 1967年5月 |
| 定価 | 57,000円 |
| ステレオ実効出力 | 25W+25W ±1dB(両ch駆動) |
| 負荷インピーダンス | 8Ω~16Ω |
| 重量 | 12.3kg |
SANSUI AU-777は、1967年5月に発売されたソリッド・ステート・プリメインアンプです。ステレオ実効出力は25W+25W ±1dB、負荷インピーダンスは8Ω~16Ω、重量は12.3kgで、初期トランジスタ期の本格的な構成を持つ一台です。
特徴①|オールシリコントランジスタ構成
AU-777は、出力段にC・E分割型位相反転回路を用いたオールシリコントランジスタ構成です。25W+25W ±1dBのステレオ実効出力を備え、同時代の管球式からソリッドステートへ移る流れを感じられます。

AU-777は初期トランジスタアンプらしい個性を楽しめますか?
はい。高域特性とリニアリティを重視した設計で、真空管アンプとは違う切れ味と見通しの良さを狙った時代の音作りが読み取れます。
特徴②|3dBステップのトーンコントロール
- Bass:20Hz ±15dB(3dBステップ)
- Treble:20kHz ±15dB(3dBステップ)
- ラウドネス:50Hz:+8dB、10kHz:+5dB(Volume-30dB)
トーンコントロールは3dBステップのアッテネーター式で、センター時にフラットな特性が得られるように設計されています。低域と高域を段階的に追い込めるため、古い録音の補正にも向いています。
特徴③|2系統Phonoとテープイコライザー
Phono入力は2系統で、Phono1は2mV/47kΩ、Phono2は2mV/100kΩです。Tape Headは19cm/secと9.5cm/secの感度が分けて示されており、レコードとテープ再生を重視した入力構成が特徴です。
カートリッジやテープソースを複数使う場合に、入力条件を選べる点はAU-777の魅力です。AUX1、AUX2、Tape Monitorも140mV/100kΩで、ライン入力側も使いやすい構成になっています。
特徴④|プリアンプ部とパワーアンプ部を分離可能



AU-777は一体型以外の使い方もできますか?
はい。プリアンプ部とパワーアンプ部を分けて使えるため、外部機器と組み合わせたシステム作りも考えられます。定格出力電圧1V、最大出力5Vのプリアンプ部を活かした構成変更も楽しめます。
SANSUI AU-777と他のヴィンテージアンプとの比較


ここでは、SANSUI AU-777と近い年代のプリメインアンプ3機種を比較していきます。
SANSUI AU-777とSANSUI AU-555Aとの比較
SANSUI AU-777とSANSUI AU-555Aとの比較は以下の通りです。
- 実効出力:AU-777はステレオ実効出力25W+25W ±1dB、AU-555Aは25/25W(8Ω)です。8Ω前提では近い出力帯です。
- 全高調波歪率:AU-777は0.5%以下、AU-555Aも0.5%以下(定格出力)です。掲載値は同じ水準です。
- 周波数特性:AU-777は20Hz~100kHz ±1dB、AU-555Aは20Hz~40kHz ±1dBです。上限帯域の表記ではAU-777が広く示されています。
- 負荷インピーダンス:AU-777は8Ω~16Ω、AU-555Aは4Ω~16Ωです。対応下限ではAU-555Aが広いです。
- 重量:AU-777は12.3kg、AU-555Aは8kgです。筐体重量ではAU-777が大きいです。
SANSUI AU-777とSANSUI AU-666との比較
SANSUI AU-777とSANSUI AU-666との比較は以下の通りです。
- 実効出力:AU-777は25W+25W ±1dB、AU-666は35/35W(8Ω)です。8Ωの出力値ではAU-666が大きいです。
- 全高調波歪率:AU-777は0.5%以下、AU-666も0.5%以下(定格出力)です。掲載値は同じ水準です。
- 周波数特性:AU-777は20Hz~100kHz ±1dB、AU-666は10Hz~70kHz ±1dBです。上限表記ではAU-777、低域側の表記ではAU-666が広く示されています。
- ダンピングファクター:AU-777は24(8Ω)、AU-666は40(8Ω)です。公開値ではAU-666が大きい数値です。
- 重量:AU-777は12.3kg、AU-666は9.75kgです。重量ではAU-777が重いです。
SANSUI AU-777とSANSUI AU-999との比較
SANSUI AU-777とSANSUI AU-999との比較は以下の通りです。
- 実効出力:AU-777は25W+25W ±1dB、AU-999は80W/80W(8Ω)です。8Ωの出力値ではAU-999が大きいです。
- 全高調波歪率:AU-777は0.5%以下、AU-999は0.4%です。掲載値ではAU-999が低い数値です。
- 周波数特性:AU-777は20Hz~100kHz ±1dB、AU-999は5Hz~100kHzです。低域側の表記ではAU-999が広く示されています。
- 負荷インピーダンス:AU-777は8Ω~16Ω、AU-999は4Ω~16Ωです。対応下限ではAU-999が広いです。
- 重量:AU-777は12.3kg、AU-999は17.5kgです。筐体重量と出力規模ではAU-999が大きいです。
SANSUI AU-777とヴィンテージスピーカーとの組み合わせ


AU-777は8Ω~16Ω負荷に対応し、ステレオ実効出力25W+25Wを持つプリメインアンプです。
ここでは、8Ωスピーカーを中心に、能率と入力値を見ながら音量を整えやすい3機種を取り上げます。
- SANSUI SP-300
- YAMAHA NS-670
- CORAL X-VII
SANSUI AU-777とSANSUI SP-300の組み合わせ
- 互換性:SANSUI SP-300は8Ω、最大入力50W、推奨アンプ出力―、出力音圧レベル104dB/Wです。AU-777は8Ω負荷に対応するため、非常に高い能率を活かし、小さめのボリューム位置から音量を作りやすい組み合わせです。
- 音質の向上:SP-300は3ウェイ・4スピーカー・バスレフ方式・フロア型です。30cmコーン型、ホーン型中域、ホーン型高域x2を搭載し、周波数特性は35Hz~20kHz、能率は104dB/W、クロスオーバー周波数は1kHz/6kHz(12dB/oct)です。
- おすすめの音楽ジャンル:同じSANSUI同士の力感を楽しむなら、ジャズ、昭和歌謡、ビッグバンド、ブルースを生き生きと鳴らしやすいです。
SANSUI AU-777とYAMAHA NS-670の組み合わせ
- 互換性:YAMAHA NS-670は8Ω、最大許容入力50W、推奨アンプ出力―、出力音圧レベル88dB/m(新JIS)です。AU-777は8Ω負荷に対応するため、最大許容入力50Wを目安に、音量を少しずつ上げて整える使い方が合います。
- 音質の向上:NS-670は3ウェイ・3スピーカー・密閉方式・ブックシェルフ型です。25cmコーン型、6.0cmドーム型、3.0cmドーム型を搭載し、再生周波数帯域は40Hz~20kHz、能率は88dB/m、クロスオーバー周波数は800Hz/6kHz(12dB/oct)です。
- おすすめの音楽ジャンル:密閉型の整った低域とAU-777の輪郭感を合わせるなら、ピアノトリオ、室内楽、女性ボーカル、アコースティックに向いています。
SANSUI AU-777とCORAL X-VIIの組み合わせ
- 互換性:CORAL X-VIIは8Ω、プログラムソース入力120W、推奨アンプ出力―、出力音圧レベルnormal:94dB/W/m・maximum:97dB/W/mです。AU-777は8Ω負荷に対応するため、高めの能率を活かして余裕のある音量管理がしやすい組み合わせです。
- 音質の向上:X-VIIは3ウェイ・3スピーカー・バスレフ方式・ブックシェルフ型です。31cmコーン型、9cmドーム型、3.6cmドーム型を搭載し、再生周波数帯域は30Hz~30kHz、能率は94dB/W/m、クロスオーバー周波数は470Hz/5kHzです。
- おすすめの音楽ジャンル:明るく反応の良い鳴り方を狙うなら、ロック、フュージョン、ソウル、シティポップを快活に楽しみやすいです。
SANSUI AU-777は、初期ソリッドステート期の設計思想と、レコード・テープ再生に向いた入力系を併せ持つプリメインアンプです。
8Ω~16Ω対応という条件を確認しながらスピーカーを選ぶと、当時らしい張りと見通しを楽しみやすくなります。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
SANSUI AU-777の詳細スペック一覧
| SANSUI AU-777の詳細スペック | |
|---|---|
| 型式 | ソリッド・ステート・プリメインアンプ |
| ステレオ実効出力 | 25W+25W ±1dB(両ch駆動) |
| 実効出力 | 30W/30W ±1dB |
| ミュージックパワー | 70W ±1dB |
| 全高調波歪率 | 0.5%以下 |
| 混変調歪率 | 0.8%(60Hz:7kHz=4:1) |
| パワーバンドウィズ | 20Hz~50kHz(IHF、歪率0.5%) |
| 周波数特性 | パワーアンプ部:20Hz~100kHz ±1dB(常用出力時) / プリアンプ部:20Hz~70kHz +0.5dB~-1.5dB |
| チャンネルセパレーション | 50dB |
| ハム及び雑音 | パワーアンプ部:100dB / Phono1、2:80dB / Tape Head 19cm/sec:85dB / AUX1、2:85dB |
| 入力感度/インピーダンス | パワーアンプ部:1V/300kΩ / Phono1:2mV/47kΩ / Phono2:2mV/100kΩ / Tape Head 19cm/sec:1.5mV/200kΩ / Tape Head 9.5cm/sec:1.3mV/200kΩ / AUX1、2、Tape Monitor:140mV/100kΩ |
| 負荷インピーダンス | 8Ω~16Ω |
| ダンピングファクター | 24(8Ω) |
| センターチャンネル出力 | フラット出力:9.5V / ハイカット出力:1V(fo=200Hz) |
| プレゼンス | 50Hz、+6dB(fo=125Hz) |
| 出力電圧 | 最大:5V / 定格:1V(180Ω) |
| 録音出力 | Phono1、2:入力に対して37dB(70倍) / Tape Head 19cm/sec:入力に対して39dB(90倍) / Tape Head 9.5cm/sec:入力に対して41dB(110倍) |
| トーンコントロール | Bass:20Hz ±15dB(3dBステップ) / Treble:20kHz ±15dB(3dBステップ) |
| ラウドネスコントロール | 50Hz:+8dB、10kHz:+5dB(Volume-30dB) |
| ハイフィルター | 20kHz、-22dB |
| ローフィルター | 20Hz、-21dB |
| ミューティング | -20dB(20Hz~20kHz) |
| モードスイッチ | Stereo(Norm、Rev) / Mono(L、R) |
| 使用半導体 | トランジスタ:26個 / ダイオード:8個 / サーミスター:4個 / S.C.R:1個 |
| 電源電圧 | AC100V/117V/220V/240V、50Hz/60Hz |
| 消費電力 | 最大:165VA(AC240V、50Hz/60Hz) |
| 外形寸法 | 幅435x高さ155x奥行334mm |
| 重量 | 12.3kg |
| 別売 | ウッドケース(4,150円) |
