この記事の概要
※上記の青文字をタップすると該当箇所に飛びます。
SANSUI AU-10000は、110W+110W出力とブロック構造シャーシを備えた高級プリメインアンプです。
本記事では、AU-10000の特徴、同時代アンプとの違い、ヴィンテージスピーカーとの組み合わせを整理します。

ten
SANSUI AU-10000の概要と特徴

| SANSUI AU-10000の簡易スペック | |
|---|---|
| 型式 | ステレオプリメインアンプ |
| 発売時期 | 1977年頃 |
| 定価 | 148,000円 |
| 実効出力 | 110W+110W(両ch動作、20Hz~20kHz、8Ω) |
| 全高調波歪率 | 0.03%以下(20Hz~20kHz、定格出力時) |
| 重量 | 19.2kg |
SANSUI AU-10000は、1977年頃に148,000円で発売されたステレオプリメインアンプです。実効出力は110W+110W(8Ω)、重量は19.2kgで、高出力と重厚な筐体を持つ1970年代後半の高級機として存在感があります。
特徴①|ブロック構造のシャーシレイアウト
AU-10000は、ブロック構造のシャーシレイアウトを採用しています。
高出力アンプでは電源部、増幅部、入力部の配置が音の安定感に関わるため、内部構造そのものを音質設計の一部として見られるモデルです。
外形寸法は幅460x高さ176x奥行407mm、重量は19.2kgです。奥行のある筐体と重量が、上級プリメインらしい存在感を出しています。
特徴②|110W+110Wのパワーアンプ部
- 実効出力:110W+110W(両ch動作、20Hz~20kHz、8Ω)です。
- 全高調波歪率:0.03%以下(20Hz~20kHz、定格出力時)です。
- 周波数特性:5Hz~100kHz(+0 -1.5dB、1W)です。
- SN比:115dB以上(IHF)です。

AU-10000は大型スピーカーにも余裕を持たせやすいですか?
8Ω時に110W+110Wの実効出力が示されており、定格出力時の全高調波歪率は0.03%以下です。
音量を上げるためだけでなく、低域の安定感を保つための出力余裕として見たいアンプです。
特徴③|7石構成イコライザーとPhono入力



AU-10000はレコード再生にも力が入っていますか?
デュアルトランジスター入力による7石構成イコライザー部を備えています。
Phono入力感度は2、4、8mVで、インピーダンスは30、50、100kΩに対応し、カートリッジに合わせた入力条件を選びやすい仕様です。
- Phono入力感度:2、4、8mV(30、50、100kΩ)です。
- Phono最大許容入力:1000mV(入力感度8mV)です。
- RIAA偏差:±0.2dB(20Hz~20kHz)です。
- Phono SN比:75dB以上です。
特徴④|トリプルトーンとフィルター機能
サンスイ独自のトリプルトーンコントロール、ローフィルター、ハイフィルター、トーンデフィートスイッチを備えています。補正して聴く使い方と、回路を通さず戻す使い方を選べる構成です。
テープ機能も充実しており、複数のソースを扱う1970年代後半のシステム構成に合わせた作りです。大出力だけでなく、日常的な操作性にも配慮されたプリメインアンプといえます。
特徴⑤|プリ部の低歪率と広帯域設計
プリ部の全高調波歪率は0.01%以下(20Hz~20kHz、1V出力時)です。AUXのSN比は90dB以上、Phono/AUXのチャンネルセパレーションは60dB以上で、パワーアンプ部だけでなくプリ部の数値も整っている点が見どころです。
- プリ部歪率:0.01%以下(20Hz~20kHz、1V出力時)です。
- AUX SN比:90dB以上です。
- チャンネルセパレーション:60dB以上(Phono、AUX)です。
SANSUI AU-10000と他のヴィンテージアンプとの比較


ここではSANSUI AU-10000と、同時代の上級プリメインアンプ3機種を比べます。出力、歪率、Phono機能、サイズ感を見ると、AU-10000の立ち位置がつかみやすくなります。
SANSUI AU-10000とSANSUI AU-11000の比較
SANSUI AU-10000とSANSUI AU-11000との比較は以下の通りです。
- 実効出力:AU-10000は110W+110W(8Ω、20Hz~20kHz)、AU-11000は110W+110W(4Ω、8Ω、20Hz~20kHz)です。8Ω時の出力値は同じ110W+110Wです。
- 全高調波歪率:AU-10000は0.03%以下、AU-11000は0.08%以下です。歪率の掲載値ではAU-10000が低いです。
- 周波数特性:AU-10000は5Hz~100kHz +0 -1.5dB、AU-11000は10Hz~50kHz +0 -1dBです。上限帯域の表示ではAU-10000が広いです。
- Phono最大許容入力:AU-10000は1000mV(入力感度8mV)、AU-11000はPhono1が1000mV、Phono2が300mVです。Phono1の最大許容入力は同じ1000mVです。
- 重量:AU-10000は19.2kg、AU-11000は19.3kgです。重量はかなり近い掲載値です。
SANSUI AU-10000とYAMAHA CA-2000の比較
SANSUI AU-10000とYAMAHA CA-2000との比較は以下の通りです。
- 実効出力:AU-10000は110W+110W(8Ω、20Hz~20kHz)、CA-2000はB級で120W+120W(8Ω、20Hz~20kHz)、A級で30W+30W(8Ω)です。B級8Ω時の出力値ではCA-2000が大きいです。
- 全高調波歪率:AU-10000は0.03%以下(定格出力時)、CA-2000はMain in→SP outで0.01%以下(60W、B級、8Ω)です。測定条件は異なりますが、掲載値ではCA-2000が低い数値です。
- 周波数特性:AU-10000は5Hz~100kHz +0 -1.5dB、CA-2000はTuner-SP outで5Hz~50kHz +0 -1dBです。上限帯域の表示ではAU-10000が広いです。
- Phono入力:AU-10000は2、4、8mV(30、50、100kΩ)、CA-2000はPhono1が2mV/47kΩ、68kΩ、100kΩで、Phono MCも備えます。MC入力まで見るとCA-2000が細かい構成です。
- 重量:AU-10000は19.2kg、CA-2000は20kgです。重量ではCA-2000が少し重いです。
SANSUI AU-10000とPioneer SA-9900の比較
SANSUI AU-10000とPioneer SA-9900との比較は以下の通りです。
- 実効出力:AU-10000は110W+110W(8Ω、20Hz~20kHz)、SA-9900は110W+110W(4Ω、8Ω、20Hz~20kHz)です。8Ω時の出力値は同じ110W+110Wです。
- 全高調波歪率:AU-10000は0.03%以下、SA-9900は0.1%以下(実効出力時)です。実効出力時の歪率ではAU-10000が低い数値です。
- 周波数特性:AU-10000は5Hz~100kHz +0 -1.5dB、SA-9900は10Hz~80kHz +0 -1dBです。上限帯域の表示ではAU-10000が広いです。
- Phono最大許容入力:AU-10000は1000mV(入力感度8mV)、SA-9900はPhono1が500mV、Phono2が500mV~1.0Vです。最大値ではどちらも1.0V級の表示です。
- 重量:AU-10000は19.2kg、SA-9900は20.0kgです。重量ではSA-9900が少し重いです。
SANSUI AU-10000とヴィンテージスピーカーとの組み合わせ


AU-10000は8Ωで110W+110Wの実効出力を持ちます。ここではインピーダンス、入力値、音圧レベルを確認しながら、音量を整えやすいスピーカーを選びます。
- DIATONE DS-2000
- TANNOY Cheviot
- JBL 4311A
SANSUI AU-10000 × DIATONE DS-2000
- 互換性:DS-2000は6Ω、定格入力60W(EIAJ)、最大入力180W(EIAJ)、推奨アンプ出力は―、出力音圧レベルは90dB/W/mです。AU-10000と合わせる場合は、6Ω仕様を意識して接続数を増やさず、発熱と音量を見ながら使うのが大切です。
- 音質の向上:DS-2000は3ウェイ・3スピーカー・密閉方式のブックシェルフ型で、30cmコーン型、6.0cmドーム型、2.3cmドーム型を搭載します。再生周波数帯域は28Hz~40kHz、クロスオーバーは500Hz、4.5kHzで、AU-10000の出力余裕を密閉型の低域制御に生かしやすい組み合わせです。
- おすすめの音楽ジャンル:クラシック、ジャズ、女性ボーカル、フュージョンに向きます。音像の輪郭と低域の沈み込みを丁寧に聴きたい時に合わせやすいです。
SANSUI AU-10000 × TANNOY Cheviot
- 互換性:Cheviotは8Ω、許容入力60W、推奨アンプ出力は―、出力音圧レベルは89dB/W(新JIS)です。AU-10000ではボリュームを控えめな位置から上げ、同軸ユニットのまとまりを崩さない音量に整えるのが合います。
- 音質の向上:Cheviotは2ウェイ・1スピーカー・バスレフ方式のフロア型で、31.5cm同軸型HPD315Aを搭載します。再生周波数帯域は40Hz~20kHz、クロスオーバーは1kHz(12dB/oct)で、AU-10000の厚みを同軸ユニットの定位感に乗せやすい構成です。
- おすすめの音楽ジャンル:室内楽、ジャズボーカル、英国ロック、アコースティックに向きます。声と楽器の位置関係を自然に聴きたい時に合わせやすいです。
SANSUI AU-10000 × JBL 4311A
- 互換性:4311Aは8Ω、許容入力40W(RMS)、推奨アンプ出力は―、出力音圧レベルは91dB(新JIS)です。AU-10000と合わせる場合は、音量を上げすぎず、ピークで荒れない位置を探るのが大切です。
- 音質の向上:4311Aは3ウェイ・3スピーカー・バスレフ方式のブックシェルフ型で、30cmコーン型、13cmコーン型、3.6cmダイレクトラジエーターを搭載します。周波数特性は45Hz~15kHz ±3dB、クロスオーバーは1.5kHz、6kHzで、AU-10000の駆動力をモニター系の反応の良さに合わせやすい組み合わせです。
- おすすめの音楽ジャンル:ロック、ソウル、ブルース、ライブ録音に向きます。リズムの勢いとボーカルの近さを楽しみたい時に合います。
SANSUI AU-10000は、110W+110Wの出力、7石構成イコライザー、広帯域なパワーアンプ部を備えた、1970年代後半の高級プリメインアンプです。
スピーカーを合わせる時は、許容入力とインピーダンスを確認しながら、普段聴く音量で低域の安定感と中高域の見通しが自然に出る位置を探すと楽しみやすくなります。最後まで読んでいただきありがとうございました。
SANSUI AU-10000の詳細スペック一覧
| 型式 | ステレオプリメインアンプ |
| 定価 | 148,000円(1977年頃) |
| 実効出力 | 110W+110W(両ch動作、20Hz~20kHz、8Ω) |
| 全高調波歪率 | 0.03%以下(20Hz~20kHz、定格出力時) |
| 周波数特性 | 5Hz~100kHz(+0 -1.5dB、1W) |
| SN比 | パワーアンプ部:115dB以上(IHF) Phono:75dB以上 AUX:90dB以上 |
| 残留雑音 | 200μV(8Ω) |
| Phono入力感度 | 2、4、8mV(30、50、100kΩ) |
| Phono最大許容入力 | 1000mV(入力感度8mV) |
| RIAA偏差 | ±0.2dB(20Hz~20kHz) |
| プリ部全高調波歪率 | 0.01%以下(20Hz~20kHz、1V出力時) |
| チャンネルセパレーション | 60dB以上(Phono、AUX) |
| ダンピングファクター | ― |
| 入力感度/インピーダンス | Phono以外:― |
| トーンコントロール | トリプルトーンコントロール |
| ローフィルター/ハイフィルター | 搭載 |
| 消費電力 | ― |
| 外形寸法 | 幅460x高さ176x奥行407mm |
| 重量 | 19.2kg |
