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SANSUI AU-11000は、1975年に発売されたプリメインアンプです。
本記事では、その魅力を特徴やおすすめのヴィンテージ音楽機器との組み合わせなど、徹底解説します。

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SANSUI AU-11000の概要と特徴

| 項目 | SANSUI AU-11000 |
|---|---|
| 型式 | プリメインアンプ |
| 実効出力 | 110W+110W(4Ω、8Ω、20Hz~20kHz) 110W+110W(4Ω、8Ω、1kHz、THD 0.05%以下) |
| 全高調波歪率 | 0.08%以下 |
| 周波数特性 | 10Hz~50kHz +0 -1dB |
| ダンピングファクター | 80(8Ω) |
| 負荷インピーダンス | 4Ω、8Ω |
| 定格消費電力 | 240W |
| 重量 | 19.3kg |
SANSUI AU-11000は、全段直結純コンプリメンタリーOCL方式とパラレルプッシュプル回路を採用した、サンスイの高級プリメインアンプです。実効出力は110W+110W(4Ω、8Ω、20Hz~20kHz)、ダンピングファクターは80(8Ω)、周波数特性は10Hz~50kHz +0 -1dBです。大出力だけでなく、入力系や音質調整まで緻密に作り込まれた一台として楽しめます。
特徴①|110W+110Wの実効出力
- 4Ω、8Ωのどちらでも20Hz~20kHzで110W+110Wです。
- 1kHz時も4Ω、8Ωで110W+110W、THD 0.05%以下です。
- 負荷インピーダンスは4Ω、8Ωに対応します。
AU-11000の出力は、単に数字が大きいだけではありません。全高調波歪率0.08%以下、混変調歪率0.08%以下という値も備え、大きな音量でも輪郭を保ちながら鳴らしやすい設計です。
特徴②|純コンプリメンタリーOCLとパラレルプッシュプル

AU-11000のパワーアンプ部は、どこが見どころですか?
見どころは、初段に差動増幅回路を持つ全段直結純コンプリメンタリーOCL方式と、出力段のパラレルプッシュプル回路です。特性の揃ったペアトランジスタを組み合わせる構成で、力強さと安定した動作を両立させようとした設計になっています。
特徴③|Phono1の3段入力切替
Phono1は2mV、4mV、8mVの入力感度と、30kΩ、50kΩ、100kΩの入力インピーダンスに対応します。Phono2は2mV/50kΩです。
Phono1の最大許容入力は1000mV(入力感度切替8mV)、Phono2は300mVです。カートリッジや録音の出力感に合わせて、入力側を細かく合わせやすいのがAU-11000の魅力です。
特徴④|トリプルトーンコントロールとフィルター
音色調整を細かくしたい人にとって、AU-11000の操作系はかなり濃い内容です。
- Bassは±10dB(30Hz)です。
- Midrangeは±5dB(1.5kHz)です。
- Trebleは±10dB(20kHz)です。
- Bassのトーンセレクターは150Hz、300Hz、600Hzです。
- Trebleのトーンセレクターは2kHz、4kHz、8kHzです。
ローフィルターは20Hzと60Hz、ハイフィルターは7kHzと12kHzを備えています。低域の揺れや高域の刺激を、録音や部屋に合わせて整えやすい構成です。
特徴⑤|トロイダルトランスとブロック分離レイアウト



内部レイアウトは音に関係しますか?
関係します。AU-11000は電源トランスにトロイダルトランスを採用し、プリアンプ部やトーンコントロール部をフロント側、パワー部や電源部を後側へ配置しています。
各ブロックを分ける設計により、入力から増幅までの流れを整理し、不要な干渉を抑える狙いがあります。
SANSUI AU-11000と他のヴィンテージアンプとの比較


ここでは、SANSUI AU-11000と、同時期の高級ヴィンテージアンプ3機種を比較します。対象はPioneer SA-9900、YAMAHA CA-2000、TRIO KA-9300です。
| 項目 | SANSUI AU-11000 | Pioneer SA-9900 | YAMAHA CA-2000 | TRIO KA-9300 |
|---|---|---|---|---|
| 型式 | プリメインアンプ | ステレオプリメインアンプ | ステレオプリメインアンプ | インテグレーテッドアンプ |
| 8Ω出力 | 110W+110W(20Hz~20kHz) 110W+110W(1kHz、THD 0.05%以下) | 110W+110W(20Hz~20kHz) | 120W+120W(20Hz~20kHz、B級) 30W+30W(8Ω、A級) 130W+130W(1kHz、B級) | 120W+120W(20Hz~20kHz) 125W+125W(1kHz) |
| 4Ω出力 | 110W+110W(20Hz~20kHz) 110W+110W(1kHz、THD 0.05%以下) | 110W+110W(20Hz~20kHz) | 140W+140W(20Hz~20kHz、B級) 180W+180W(1kHz、B級) | 140W+140W(20Hz~20kHz) |
| 歪率 | 0.08%以下(定格出力) | 0.1%以下(実効出力時) | Main in→SP out:0.01%以下(60W、B級、8Ω) 0.005%以下(15W、A級、8Ω) | 0.05%(定格出力時、8Ω) 0.03%(1W出力時、8Ω) |
| 帯域 | 周波数特性:10Hz~50kHz +0 -1dB | 出力帯域幅:5Hz~40kHz 周波数特性:10Hz~80kHz +0 -1dB | パワーバンド幅 B級:10Hz~50kHz A級:10Hz~70kHz Tuner-SP out:5Hz~50kHz +0 -1dB | 出力帯域幅:5Hz~50kHz 周波数特性:DC~70kHz +0 -1dB |
| 負荷インピーダンス | 4Ω、8Ω | Speaker A・B:4Ω~16Ω Speaker A+B:8Ω~16Ω | ― | 4Ω~16Ω |
| ダンピングファクター | 80(8Ω) | 30以上(20Hz~20kHz) | 45以上(8Ω、1kHz) | 50 80(Direct端子) |
| Phono入力 | Phono1:2mV、4mV、8mV/30kΩ、50kΩ、100kΩ Phono2:2mV/50kΩ | Phono1:2.5mV/50kΩ Phono2:2.5~10mV/35kΩ、50kΩ、70kΩ、100kΩ | Phono 1:2mV/47kΩ、68kΩ、100kΩ Phono 2:2mV/47kΩ Phono MC:50μV/10Ω | Phono1:2.5mV/30、50、100kΩ Phono2:2.5~5.0mV/50kΩ |
| 定格消費電力 | 240W | 270W | 300W | 290W |
| 外形寸法 | 幅460x高さ160x奥行375mm | 幅420x高さ165x奥行403mm | 幅461x高さ170x奥行360mm | 幅440x高さ154x奥行393mm |
| 重量 | 19.3kg | 20.0kg | 20kg | 19kg |
SANSUI AU-11000とPioneer SA-9900との比較
SANSUI AU-11000とPioneer SA-9900との比較は以下の通りです。
- 実効出力:どちらも4Ω、8Ωで110W+110Wです。20Hz~20kHzの出力値は同じ内容です。
- 歪率:AU-11000は0.08%以下、SA-9900は実効出力時0.1%以下です。定格出力時の数値ではAU-11000が小さいです。
- 周波数特性:AU-11000は10Hz~50kHz、SA-9900は10Hz~80kHzです。上限の数値ではSA-9900が高いです。
- ダンピングファクター:AU-11000は80(8Ω)、SA-9900は30以上です。数値ではAU-11000が大きいです。
- 重量:AU-11000は19.3kg、SA-9900は20.0kgです。重量はSA-9900が少し重いです。
SANSUI AU-11000とYAMAHA CA-2000との比較
SANSUI AU-11000とYAMAHA CA-2000との比較は以下の通りです。
- 8Ω出力:AU-11000は110W+110W、CA-2000はB級で120W+120W、A級で30W+30Wです。B級の20Hz~20kHz値ではCA-2000が大きいです。
- 4Ω出力:AU-11000は110W+110W、CA-2000はB級で140W+140Wです。20Hz~20kHz値ではCA-2000が大きいです。
- ダンピングファクター:AU-11000は80(8Ω)、CA-2000は45以上(8Ω、1kHz)です。数値ではAU-11000が大きいです。
- Phono入力:AU-11000はPhono1で2mV、4mV、8mVと30kΩ、50kΩ、100kΩに対応し、CA-2000はPhono MCも備えます。MC入力の有無ではCA-2000が幅広いです。
- 重量:AU-11000は19.3kg、CA-2000は20kgです。重量はCA-2000が少し重いです。
SANSUI AU-11000とTRIO KA-9300との比較
SANSUI AU-11000とTRIO KA-9300との比較は以下の通りです。
- 8Ω出力:AU-11000は110W+110W、KA-9300は120W+120Wです。20Hz~20kHz値ではKA-9300が大きいです。
- 4Ω出力:AU-11000は110W+110W、KA-9300は140W+140Wです。20Hz~20kHz値ではKA-9300が大きいです。
- 帯域:AU-11000は10Hz~50kHz、KA-9300はDC~70kHzです。周波数特性の表記ではKA-9300が広いです。
- ダンピングファクター:AU-11000は80(8Ω)、KA-9300は50、Direct端子で80です。Direct端子の値は同じ内容です。
- 重量:AU-11000は19.3kg、KA-9300は19kgです。重量はほぼ近い内容です。
SANSUI AU-11000とヴィンテージスピーカーとの組み合わせ


SANSUI AU-11000は4Ω、8Ωで110W+110Wの実効出力を持つプリメインアンプです。ここでは出力余裕と音量管理のしやすさを活かしたいスピーカーとして、YAMAHA NS-1000M、JBL L100 Century、TANNOY Ardenを取り上げます。
SANSUI AU-11000とYAMAHA NS-1000Mとの組み合わせ
- 互換性:NS-1000Mはインピーダンス8Ω、定格入力50W、最大許容入力100W、推奨アンプ出力は―、出力音圧レベル90dB/W/mです。AU-11000は8Ωで110W+110Wのため、最大許容入力100Wを意識し、音量をゆっくり上げる使い方が大切です。
- 音質の向上:NS-1000Mは3ウェイ・3スピーカー・密閉方式・ブックシェルフ型で、30cmコーン型、8.8cmドーム型、3.0cmドーム型を搭載しています。再生周波数帯域は40Hz~20kHz、出力音圧レベルは90dB/W/m、クロスオーバー周波数は500Hz、6kHz、12dB/octです。AU-11000のMidrangeとTrebleを使うと、中高域の見通しを部屋に合わせて整えやすくなります。
- おすすめの音楽ジャンル:クラシック、女性ボーカル、ジャズピアノに向いています。90dB/W/mの出力音圧レベルを基準に、近接気味のリスニングでは音量を控えめに作ると、ベリリウム中高域の輪郭を味わいやすいです。
SANSUI AU-11000とJBL L100 Centuryとの組み合わせ
- 互換性:L100 Centuryはインピーダンス8Ω、許容入力50W(連続プログラム)、推奨アンプ出力は―、出力音圧レベルは―です。AU-11000は8Ωで110W+110Wのため、許容入力50Wを強く意識し、小さな音量から慎重に合わせる使い方が向いています。
- 音質の向上:L100 Centuryは3ウェイ・3スピーカー・バスレフ方式・ブックシェルフ型で、30cmコーン型、13cmコーン型、4cmユニットを搭載しています。再生周波数帯域は―、出力音圧レベルは―、クロスオーバー周波数は1.5kHz、6kHzです。AU-11000のダンピングファクター80(8Ω)とBass調整を使うと、30cmウーファーの押し出しを室内でまとめやすくなります。
- おすすめの音楽ジャンル:ロック、ソウル、ファンクに向いています。出力音圧レベルは―のため、音量の上げ幅は耳で段階的に確認し、低域が膨らむ場合はBassを控えめにすると聴きやすいです。
SANSUI AU-11000とTANNOY Ardenとの組み合わせ
- 互換性:Ardenは公称インピーダンス8Ω、許容入力85W、推奨アンプ出力は―、出力音圧レベル91dB/Wです。AU-11000は8Ωで110W+110Wのため、許容入力85Wを目安に、広い部屋でも音量を急に上げない使い方が大切です。
- 音質の向上:Ardenは2ウェイ・1スピーカー・バスレフ方式・フロア型で、38cm同軸型HPD385Aを搭載しています。再生周波数帯域は30Hz~20kHz、出力音圧レベルは91dB/W、クロスオーバー周波数は1kHz(12dB/oct)です。AU-11000のトーンデフィートやフィルターを使い分けると、同軸ユニットのまとまりと低域の量感を整えやすくなります。
- おすすめの音楽ジャンル:ジャズボーカル、室内楽、ブルースに向いています。91dB/Wの出力音圧レベルを活かし、音量を控えめに始めてから、声の厚みと低域の伸びを確認しながら調整すると心地よく鳴らせます。
SANSUI AU-11000は、110W+110Wの出力、ダンピングファクター80(8Ω)、Phono1の3段入力切替、トリプルトーンコントロールを備えた、実用面も楽しみどころも多いプリメインアンプです。
スピーカーを合わせるときは、インピーダンス、許容入力、推奨アンプ出力、出力音圧レベルを確認し、最初は控えめな音量から少しずつ調整すると、AU-11000の余裕と音色の作り込みをつかみやすくなります。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
SANSUI AU-11000の詳細スペック一覧
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 型式 | プリメインアンプ |
| 実効出力 | 110W+110W(4Ω、8Ω、20Hz~20kHz、両ch動作) 110W+110W(4Ω、8Ω、1kHz、THD 0.05%以下、両ch動作) |
| 全高調波歪率 | 0.08%以下(定格出力) |
| 混変調歪率 | 0.08%以下(70Hz:7kHz=4:1、SMPTE) |
| 周波数特性 | 10Hz~50kHz +0 -1dB(1W時) |
| ダンピングファクター | 80(8Ω) |
| RIAA偏差 | ±0.3dB(30Hz~15kHz) |
| 負荷インピーダンス | 4Ω、8Ω |
| チャンネルセパレーション | Phono1、2:55dB以上(1kHz) Tuner、Aux1、2、Tape Monitor:60dB以上(1kHz) |
| ハム及びノイズ | Phono1、2:65dB以上 Tuner、Aux1、2、Tape Monitor:80dB以上 |
| 入力感度/インピーダンス | Phono1:2mV、4mV、8mV/30kΩ、50kΩ、100kΩ Phono2:2mV/50kΩ Tuner、Aux1、2、Tape Monitor1:130mV/50kΩ Tape Monitor2(Pin/Din):130mV |
| 最大許容入力 | Phono1:1000mV(入力感度切替8mV、1kHz、THD 0.1%以下) Phono2:300mV(1kHz、THD 0.1%以下) Aux、Tuner:3V(1kHz、THD 0.1%以下) |
| 出力レベル | Tape rec1(Pin):130mV Tape rec2(Pin/Din):130mV/30mV |
| トーンコントロール | Bass:±10dB(30Hz) Midrange:±5dB(1.5kHz) Treble:±10dB(20kHz) |
| トーンセレクター | Bass:150Hz、300Hz、600Hz Treble:2kHz、4kHz、8kHz |
| ローフィルター | -3dB(20Hz)、12dB/oct -3dB(60Hz)、12dB/oct |
| ハイフィルター | -3dB(7kHz)、6dB/oct -3dB(12kHz)、12dB/oct |
| 定格消費電力 | 240W |
| 外形寸法 | 幅460x高さ160x奥行375mm |
| 重量 | 19.3kg |
