この記事の概要
※上記の青文字をタップすると該当箇所に飛びます。
SANSUI AU-α507NRAは、1998年に発売されたインテグレーテッドアンプです。
本記事では、その魅力を特徴やおすすめのヴィンテージ音楽機器との組み合わせなど、徹底解説します。

ten
SANSUI AU-α507NRAの概要と特徴

| 項目 | SANSUI AU-α507NRA |
|---|---|
| 型式 | インテグレーテッドアンプ |
| 実効出力 | 80W+80W(6Ω、10Hz~20kHz、両ch同時動作) 60W+60W(8Ω、10Hz~20kHz、両ch同時動作) |
| 全高調波歪率 | 0.003%以下(8Ω、実効出力時) |
| 混変調歪率 | 0.003%以下(8Ω) |
| ダンピングファクター | 150(8Ω) |
| 周波数特性 | DC~300kHz +0 -3dB(1W) |
| ダイナミックパワー | 280W(2Ω) 180W(4Ω) 130W(6Ω) |
| 重量 | 15.5kg |
SANSUI AU-α507NRAは、Ultimate α-Xバランス回路とNM-LAPTシングルプッシュプル方式を採用したインテグレーテッドアンプです。
実効出力は60W+60W(8Ω)、80W+80W(6Ω)、ダンピングファクターは150(8Ω)、周波数特性はDC~300kHz +0 -3dBです。上位機譲りのバランス構成と、15.5kgのしっかりした筐体を備えた一台として楽しめます。
特徴①|Ultimate α-Xバランス回路の構成
- 実効出力は80W+80W(6Ω)です。
- 実効出力は60W+60W(8Ω)です。
- ダイナミックパワーは280W(2Ω)、180W(4Ω)、130W(6Ω)です。
- ダンピングファクターは150(8Ω)です。
AU-α507NRAの中心は、入力から出力までの伝送・増幅過程を整えるUltimate α-Xバランス回路です。低インピーダンス時の瞬間的な力感まで意識した設計で、音量を上げたときの余裕を作りやすい構成です。
特徴②|NEWダイアモンド差動回路と高速応答

AU-α507NRAの反応の良さは、どこに表れていますか?
スルーレイト180V/μsec、ライズタイム0.6μsec、TIM歪は測定限界値以下という数値に表れています。ドライバー段にはNEWダイアモンド差動回路を採用しており、瞬間的な入力信号に対する電流供給を重視した設計になっています。
特徴③|α-Xバランス電源と振動対策
電源部にはα-Xバランス電源を採用しています。出力段や初段、トランス2次側の構成を工夫し、アースから独立したクローズドループ構成としています。
新形状の放熱器や楕円形インシュレーターを採用し、振動の分散にも配慮しています。外形寸法は幅432x高さ165x奥行450mm、重量は15.5kgで、このクラスとしてはしっかりした重量感のある設計です。
特徴④|MM/MCフォノとシンプルな音色調整
レコード再生と日常的な音色調整も、きちんと押さえています。



MMとMCの両方を接続できますか?
接続できます。Phono MMは2.5mV/47kΩ、Phono MCは300μV/100Ωで、最大許容入力はMMが210mV、MCが21mVです。Phono MMの周波数特性は20Hz~20kHz ±0.2dBで、MM/MCカートリッジをアンプ側で受けられるのが便利です。
Bassは±6dB(50Hz)、Trebleは±6dB(15kHz)、サブソニックフィルターは16Hz(-3dB、6dB/oct)、ラウドネスは50Hzで+8dB、10kHzで+4dBです。小音量時にもバランスを整えやすい内容です。
SANSUI AU-α507NRAと他のヴィンテージアンプとの比較


ここでは、SANSUI AU-α507NRAと、同時期に近いヴィンテージアンプ3機種を比較します。対象はSANSUI AU-α607NRA、DENON PMA-1500RII、ONKYO Integra A-927です。
| 項目 | SANSUI AU-α507NRA | SANSUI AU-α607NRA | DENON PMA-1500RII | ONKYO Integra A-927 |
|---|---|---|---|---|
| 型式 | インテグレーテッドアンプ | インテグレーテッドアンプ | プリメインアンプ | プリメインアンプ |
| 8Ω出力 | 60W+60W(10Hz~20kHz) | 80W+80W(10Hz~20kHz) | 70W+70W(20Hz~20kHz) | 100W+100W |
| 6Ω出力 | 80W+80W(10Hz~20kHz) | 100W+100W(10Hz~20kHz) | ― | ダイナミックパワー:170W+170W(6Ω、1kHz) |
| 4Ω/2Ω出力 | ダイナミックパワー:280W(2Ω) 180W(4Ω) | ダイナミックパワー:250W(2Ω) 200W(4Ω) | 140W+140W(4Ω、1kHz) | 160W+160W(4Ω) ダイナミックパワー:335W+335W(2Ω) |
| 歪率 | 0.003%以下(8Ω、実効出力時) | 0.003%以下(8Ω、実効出力時) | 0.01%(定格出力-3dB時、8Ω、1kHz) | 0.04%(定格出力時、8Ω) |
| ダンピングファクター | 150(8Ω) | 150(8Ω) | ― | 150(8Ω、20Hz~20kHz) |
| 周波数特性 | DC~300kHz(1W) Line系:DC~300kHz | DC~300kHz(1W) Line系:DC~200kHz | 5Hz~100kHz | ― |
| Phono入力 | MM:2.5mV/47kΩ MC:300μV/100Ω | MM:2.5mV/47kΩ MC:300μV/100Ω | MM:2.5mV/47kΩ MC:0.2mV/100Ω | MM:3.0mV/47kΩ MC:300μV/100Ω |
| 消費電力 | 160W | 220W | 250W | 230W |
| 外形寸法 | 幅432x高さ165x奥行450mm | 幅432x高さ165x奥行450mm | 幅434x高さ134x奥行407mm | 幅445x高さ165x奥行434mm |
| 重量 | 15.5kg | 18.0kg | 14.6kg | 18.0kg |
SANSUI AU-α507NRAとSANSUI AU-α607NRAとの比較
SANSUI AU-α507NRAとSANSUI AU-α607NRAとの比較は以下の通りです。
- 8Ω出力:AU-α507NRAは60W+60W、AU-α607NRAは80W+80Wです。10Hz~20kHzの値ではAU-α607NRAが大きいです。
- 6Ω出力:AU-α507NRAは80W+80W、AU-α607NRAは100W+100Wです。10Hz~20kHzの値ではAU-α607NRAが大きいです。
- 歪率:どちらも0.003%以下(8Ω、実効出力時)です。全高調波歪率の値は同じ内容です。
- ダンピングファクター:どちらも150(8Ω)です。数値は同じ内容です。
- 重量:AU-α507NRAは15.5kg、AU-α607NRAは18.0kgです。重量ではAU-α607NRAが重いです。
SANSUI AU-α507NRAとDENON PMA-1500RIIとの比較
SANSUI AU-α507NRAとDENON PMA-1500RIIとの比較は以下の通りです。
- 8Ω出力:AU-α507NRAは60W+60W、PMA-1500RIIは70W+70Wです。20Hz~20kHz系の値ではPMA-1500RIIが大きいです。
- 4Ω出力:AU-α507NRAはダイナミックパワー180W(4Ω)、PMA-1500RIIは140W+140W(4Ω、1kHz)です。条件が異なるため、どちらも4Ω系の余裕を確認できる内容として見たいところです。
- 歪率:AU-α507NRAは0.003%以下、PMA-1500RIIは0.01%です。条件は異なりますが、数値ではAU-α507NRAが小さいです。
- 周波数特性:AU-α507NRAはLine系でDC~300kHz、PMA-1500RIIは5Hz~100kHzです。上限の数値ではAU-α507NRAが高いです。
- 重量:AU-α507NRAは15.5kg、PMA-1500RIIは14.6kgです。重量ではAU-α507NRAが重いです。
SANSUI AU-α507NRAとONKYO Integra A-927との比較
SANSUI AU-α507NRAとONKYO Integra A-927との比較は以下の通りです。
- 8Ω出力:AU-α507NRAは60W+60W、Integra A-927は100W+100Wです。8Ω時の値ではIntegra A-927が大きいです。
- 4Ω出力:AU-α507NRAはダイナミックパワー180W(4Ω)、Integra A-927は160W+160W(4Ω)です。表記条件は異なりますが、4Ω系の出力値はどちらも確認できます。
- ダンピングファクター:どちらも150(8Ω)です。条件表記は異なりますが、8Ω時の数値は同じ内容です。
- Phono MC:どちらも300μV/100Ωです。MC入力の感度とインピーダンスは同じ内容です。
- 重量:AU-α507NRAは15.5kg、Integra A-927は18.0kgです。重量ではIntegra A-927が重いです。
SANSUI AU-α507NRAとヴィンテージスピーカーとの組み合わせ


SANSUI AU-α507NRAは8Ωで60W+60W、6Ωで80W+80Wの実効出力を持つインテグレーテッドアンプです。ここではUltimate α-Xバランス回路の駆動感を音量管理しながら楽しみたいスピーカーとして、INFINITY Reference 10、DENON SC-E757、KEF Q15を取り上げます。
SANSUI AU-α507NRAとINFINITY Reference 10との組み合わせ
- 互換性:Reference 10はインピーダンス6Ω、許容入力75W、推奨アンプ出力は―、出力音圧レベル90dB/W/mです。AU-α507NRAは6Ωで80W+80Wのため、許容入力75Wを意識し、控えめな音量から段階的に調整する使い方が大切です。
- 音質の向上:Reference 10は2ウェイ・2スピーカー・密閉方式・ブックシェルフ型で、16.2cmコーン型と1.9cmドーム型を搭載しています。周波数帯域は55Hz~25kHz ±2.5dB、出力音圧レベルは90dB/W/m、クロスオーバー周波数は4.5kHzです。AU-α507NRAのダンピングファクター150(8Ω)とBass調整を使うと、密閉型の低域を部屋に合わせて整えやすくなります。
- おすすめの音楽ジャンル:ジャズ、ボーカル、アコースティックに向いています。90dB/W/mの出力音圧レベルを基準に、近距離では音量を控えめに始め、声とベースの距離感を確認すると聴きやすいです。
SANSUI AU-α507NRAとDENON SC-E757との組み合わせ
- 互換性:SC-E757は入力インピーダンス6Ω、最大入力100W(EIAJ)、200W(PEAK)、推奨アンプ出力は―、平均出力音圧レベル88dB/W/mです。AU-α507NRAは6Ωで80W+80Wのため、最大入力100Wを目安に、低域の量を見ながら音量を整える使い方がしやすいです。
- 音質の向上:SC-E757は2ウェイ・2スピーカー・バスレフ方式・ブックシェルフ型・防磁型で、14.5cmコーン型と2.5cmドーム型を搭載しています。再生周波数は35Hz~45kHz、平均出力音圧レベルは88dB/W/m、クロスオーバー周波数は―です。AU-α507NRAのLine系DC~300kHzの広帯域感と合わせると、小型バスレフの高域の抜けを活かしやすくなります。
- おすすめの音楽ジャンル:女性ボーカル、シティポップ、室内楽に向いています。88dB/W/mの平均出力音圧レベルを見ながら、音量を少しずつ上げ、声の輪郭と低域の支えを確認するとまとまりやすいです。
SANSUI AU-α507NRAとKEF Q15との組み合わせ
- 互換性:Q15はインピーダンス6Ω、パワーハンドリング100W、推奨アンプ出力は―、出力音圧レベル91dBです。AU-α507NRAは6Ωで80W+80Wのため、パワーハンドリング100Wの範囲を意識し、普段の音量をゆっくり決める使い方が向いています。
- 音質の向上:Q15は2ウェイ・1スピーカー・バスレフ方式・ブックシェルフ型・防磁設計で、16cm同軸型UNI-Qユニットを搭載しています。周波数特性は50Hz~20kHz ±3dB、出力音圧レベルは91dB、クロスオーバー周波数は3.3kHzです。AU-α507NRAの安定した駆動と同軸型ユニットを合わせると、定位感と中域のまとまりを作りやすくなります。
- おすすめの音楽ジャンル:ポップス、AOR、ジャズボーカルに向いています。91dBの出力音圧レベルを基準に、近距離では控えめな音量から始め、低域とボーカルの距離感を合わせると聴きやすいです。
SANSUI AU-α507NRAは、Ultimate α-Xバランス回路、NEWダイアモンド差動回路、α-Xバランス電源、MM/MC対応フォノを備えた、1990年代後半らしい完成度の高いインテグレーテッドアンプです。
スピーカーを合わせるときは、インピーダンス、許容入力、推奨アンプ出力、出力音圧レベルを確認し、最初は控えめな音量から少しずつ調整すると、AU-α507NRAの駆動感と音色調整をつかみやすくなります。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
SANSUI AU-α507NRAの詳細スペック一覧
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 型式 | インテグレーテッドアンプ |
| 実効出力 | 80W+80W(6Ω、10Hz~20kHz、両ch同時動作) 60W+60W(8Ω、10Hz~20kHz、両ch同時動作) |
| 全高調波歪率 | 0.003%以下(8Ω、実効出力時) |
| 混変調歪率 | 0.003%以下(8Ω) |
| ダンピングファクター | 150(8Ω) |
| 周波数特性 | DC~300kHz +0 -3dB(1W) |
| SN比 | 120dB以上(Aネットワーク) |
| ダイナミックパワー | 280W(2Ω) 180W(4Ω) 130W(6Ω) |
| TIM歪 | 測定限界値以下(SAWTOOTH) |
| スルーレイト | 180V/μsec |
| ライズタイム | 0.6μsec |
| 入力感度/インピーダンス | Phono MM:2.5mV/47kΩ Phono MC:300μV/100Ω CD、Tuner、Line、MD/Tape1、Tape2:150mV/20kΩ |
| Phono最大許容入力 | MM(THD 0.01%):210mV MC(THD 0.1%):21mV |
| 周波数特性 | Phono MM:20Hz~20kHz ±0.2dB CD、Tuner、Line、MD/Tape-1、Tape-2:DC~300kHz +0 -3dB |
| SN比 | Phono MM:88dB以上 Phono MC:70dB以上 CD、Tuner、Line、MD/Tape-1、Tape2:110dB以上 |
| トーンコントロール | Bass最大変化量:±6dB(50Hz) Treble最大変化量:±6dB(15kHz) |
| サブソニックフィルター | 16Hz(-3dB)、6dB/oct |
| ラウドネス | +8dB(50Hz) +4dB(10kHz) |
| 定格消費電力 | 160W |
| 外形寸法 | 幅432x高さ165x奥行450mm |
| 重量 | 15.5kg |
