この記事の概要
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KENWOOD KA-990SDは、Super DLDサーキットとΣドライブTypeBを採用したインテグレーテッドアンプです。
本記事では、KA-990SDの特徴、同系統アンプとの違い、ヴィンテージスピーカーとの組み合わせを整理します。

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KENWOOD KA-990SDの概要と特徴

| KENWOOD KA-990SDの簡易スペック | |
|---|---|
| 型式 | SuperDLDインテグレーテッドアンプ |
| 発売時期 | 1984年頃 |
| 定価 | 79,800円 |
| 定格出力 | 125W+125W(6Ω) 105W+105W(8Ω) |
| 全高調波歪率 | 0.004%(定格出力時) 0.003%(1/2定格出力時) |
| 重量 | 11.0kg |
KENWOOD KA-990SDは、1984年頃に79,800円で発売されたSuperDLDインテグレーテッドアンプです。
定格出力は125W+125W(6Ω)、105W+105W(8Ω)で、Super DLDサーキットとΣドライブTypeBを軸にしたモデルです。
特徴①|Super DLDサーキットの電源構成
KA-990SDは、Super DLDサーキットを採用しています。スーパーチャージャーによってDLDの4つの電源回路を活用し、出力の大小にかかわらず電源容量を厚く使うことを狙った設計です。
- 定格出力:125W+125W(6Ω)、105W+105W(8Ω)です。
- 1kHz時の定格出力:150W+150W(4Ω)、110W+110W(8Ω)です。
- 混変調歪率:0.004%(定格出力時、8Ω)です。
- 定格消費電力:230Wです。
特徴②|ΣドライブTypeBとダンピングファクター1000

KA-990SDはスピーカー端子側の制動感を重視したアンプですか?
はい。KA-990SDはΣドライブTypeBを採用し、NFループをスピーカー端子までかける考え方を取り入れています。ダンピングファクターは1000(50Hz)で、低域の輪郭やスピーカー端子での性能を意識した設計です。
特徴③|CDダイレクトと8系統入力
KA-990SDは8系統の入力端子を備え、アダプターIN-OUT端子も搭載しています。CDダイレクト・ポジションでは複数の接点やバランスボリュームをジャンプし、CD再生時の信号経路をシンプルにする使い方ができます。
- ライン入力:Tuner、AUX、Tapeが150mV/47kΩです。
- Adaptor In:150mV/47kΩです。
- Adaptor Out:150mV/330Ωです。
- Tape Rec:150mV/330Ωです。
特徴④|MM/MCフォノと高速応答の数値
フォノ入力はMM/MCに対応しており、Phono MMは2.5mV/47kΩ、Phono MCは0.2mV/100Ωです。さらにライズタイム1.7μs、スルーレート±100V/μsが示されており、レコード再生とライン入力のどちらも意識した内容です。



KA-990SDはレコード再生にも使いやすいですか?
はい。MMとMCの入力が分かれており、Phono最大許容入力はMM 200mV、MC 15mVです。RIAA偏差は±0.3dB(20Hz~20kHz)なので、アナログ再生をメインにしたシステムにも組み込みやすいアンプです。
KENWOOD KA-990SDと他のヴィンテージアンプとの比較


ここでは、KENWOOD KA-990SDと同じケンウッド系のヴィンテージアンプを比べます。出力、歪率、ダンピングファクター、重量を見ると、KA-990SDの立ち位置が分かりやすくなります。
| 機種 | 定格出力 | 全高調波歪率 | 重量 |
|---|---|---|---|
| KENWOOD KA-990SD | 125W+125W(6Ω) 105W+105W(8Ω) | 0.004%(定格出力時、8Ω) | 11.0kg |
| KENWOOD KA-880SD | 120W+120W(6Ω) 100W+100W(8Ω) | 0.005%(定格出力時、8Ω) | 9.4kg |
| KENWOOD KA-990D | 130W+130W(6Ω) 110W+110W(8Ω) | 0.004%(定格出力時、8Ω) | 13.5kg |
| KENWOOD KA-1100SD | 180W+180W(6Ω) 150W+150W(8Ω) | 0.004%(定格出力時、8Ω) | 14.7kg |
KENWOOD KA-990SDとKENWOOD KA-880SDの比較
KENWOOD KA-990SDとKENWOOD KA-880SDとの比較は以下の通りです。
- 定格出力:KA-990SDは125W+125W(6Ω)、KA-880SDは120W+120W(6Ω)です。6Ω時の出力値ではKA-990SDが少し大きいです。
- 全高調波歪率:KA-990SDは0.004%(定格出力時、8Ω)、KA-880SDは0.005%(定格出力時、8Ω)です。掲載値ではKA-990SDが低いです。
- ダンピングファクター:KA-990SDは1000(50Hz)、KA-880SDも1000(50Hz)です。制動力の数値は同じです。
- ライン出力帯域幅:KA-990SDは5Hz~50kHz、KA-880SDも5Hz~50kHzです。出力帯域幅の記載は同じです。
- 重量:KA-990SDは11.0kg、KA-880SDは9.4kgです。重量ではKA-990SDが重いです。
KENWOOD KA-990SDとKENWOOD KA-990Dの比較
KENWOOD KA-990SDとKENWOOD KA-990Dとの比較は以下の通りです。
- 定格出力:KA-990SDは125W+125W(6Ω)、KA-990Dは130W+130W(6Ω)です。6Ω時の出力値ではKA-990Dが少し大きいです。
- 全高調波歪率:KA-990SDは0.004%(定格出力時、8Ω)、KA-990Dも0.004%(定格出力時、8Ω)です。定格出力時の歪率は同じです。
- 回路構成:KA-990SDはSuperDLD、KA-990DはNEW VIG・DLDです。回路名の違いが選び分けのポイントになります。
- 出力帯域幅:KA-990SDは5Hz~50kHz、KA-990Dは5Hz~70kHzです。出力帯域幅の上限表示ではKA-990Dが広いです。
- 重量:KA-990SDは11.0kg、KA-990Dは13.5kgです。重量ではKA-990Dが重いです。
KENWOOD KA-990SDとKENWOOD KA-1100SDの比較
KENWOOD KA-990SDとKENWOOD KA-1100SDとの比較は以下の通りです。
- 定格出力:KA-990SDは125W+125W(6Ω)、KA-1100SDは180W+180W(6Ω)です。6Ω時の出力値ではKA-1100SDが大きいです。
- 全高調波歪率:KA-990SDは0.004%(定格出力時、8Ω)、KA-1100SDも0.004%(定格出力時、8Ω)です。定格出力時の歪率は同じです。
- 出力帯域幅:KA-990SDは5Hz~50kHz、KA-1100SDは5Hz~90kHzです。出力帯域幅の上限表示ではKA-1100SDが広いです。
- Phono MC入力:KA-990SDは0.2mV/100Ω、KA-1100SDは0.1mV/100Ωです。MC入力感度の数値ではKA-1100SDが小さいです。
- 重量:KA-990SDは11.0kg、KA-1100SDは14.7kgです。重量ではKA-1100SDが重いです。
KENWOOD KA-990SDとヴィンテージスピーカーとの組み合わせ


KA-990SDは8Ωで105W+105W、6Ωで125W+125Wの定格出力を持つアンプです。スピーカーを合わせる時は、インピーダンス、許容入力、推奨アンプ出力、出力音圧レベルを見ながら音量を整えると、無理なく楽しみやすくなります。
- YAMAHA NS-1000M
- JBL L112
- KEF Model104aB
KENWOOD KA-990SD × YAMAHA NS-1000M
- 互換性:NS-1000Mは8Ω、最大許容入力100W、推奨アンプ出力は―、出力音圧レベルは90dB/W/mです。KA-990SDは8Ωで105W+105Wなので、音量を控えめな位置から上げ、低域と中高域の張りを確認する音量管理が合います。
- 音質の向上:NS-1000Mは3ウェイ・3スピーカー・密閉方式のブックシェルフ型で、30cmコーン型、8.8cmドーム型、3.0cmドーム型を搭載します。再生周波数帯域は40Hz~20kHz、クロスオーバーは500Hz、6kHzで、KA-990SDの制動感を密閉型モニターの輪郭に合わせやすい構成です。
- おすすめの音楽ジャンル:ジャズ、クラシック、女性ボーカル、シティポップに向きます。中高域の見通しと低域の締まりを楽しみたい時に合わせやすいです。
KENWOOD KA-990SD × JBL L112
- 互換性:L112は8Ω、許容入力80W(連続プログラム)/100W(IEC規格)、推奨アンプ出力は―、出力音圧レベルは89dB/W/mです。KA-990SDと合わせる場合は、大きな入力を急に入れず、音量を段階的に調整する使い方が合います。
- 音質の向上:L112は3ウェイ・3スピーカー・バスレフ方式のブックシェルフ型で、30cmコーン型、13cmコーン型、2.5cmドーム型を搭載します。クロスオーバーは1.1kHz、3.7kHzで、周波数特性は―です。KA-990SDの厚みとJBLらしい押し出しを組み合わせやすい内容です。
- おすすめの音楽ジャンル:ロック、ファンク、ソウル、ライブ録音に向きます。ドラムやベースの勢いを前に出したい時に合わせやすいです。
KENWOOD KA-990SD × KEF Model104aB
- 互換性:Model104aBは8Ω、最大入力100W、推奨アンプ出力15W~100W/ch(8Ω)、出力音圧レベルは96dB/12.5W/mです。KA-990SDは8Ωで105W+105Wなので、推奨アンプ出力を意識しながら、ボリュームを少しずつ探る音量管理が合います。
- 音質の向上:Model104aBは2ウェイ・2スピーカー・ブックシェルフ型で、20cmコーン型、ドーム型、32x21cmパッシブラジエーターを搭載します。周波数特性は50Hz~20kHz ±2dB、周波数範囲は30Hz~30kHz、クロスオーバーは3kHzで、KA-990SDの安定した駆動感をパッシブラジエーター方式の低域に合わせやすい組み合わせです。
- おすすめの音楽ジャンル:室内楽、ジャズボーカル、フォーク、アコースティックに向きます。音像のまとまりと自然な低域の広がりを楽しみたい時に合わせやすいです。
KENWOOD KA-990SDは、Super DLDサーキット、ΣドライブTypeB、CDダイレクト、MM/MC対応フォノを備えた、1980年代中期らしい力感のあるインテグレーテッドアンプです。
スピーカーを合わせる時は、許容入力と出力音圧レベルを見ながら、低域の量感が膨らみすぎず、ボーカルの芯が自然に出る音量を探すと楽しみやすくなります。最後まで読んでいただきありがとうございました。
KENWOOD KA-990SDの詳細スペック一覧
| 型式 | SuperDLDインテグレーテッドアンプ |
| 定価 | 79,800円(1984年頃) |
| 定格出力(両ch動作) | 20Hz~20kHz:125W+125W(6Ω、THD 0.007%) 105W+105W(8Ω、THD 0.004%) 1kHz:150W+150W(4Ω、THD 0.004%) 110W+110W(8Ω、THD 0.004%) |
| 全高調波歪率(20Hz~20kHz) | Phono→SP端子:0.004%(定格出力時) Tuner、AUX、Tape→SP端子:0.004%(定格出力時、8Ω) 0.003%(1/2定格出力時) |
| 混変調歪率(60Hz:7kHz=4:1) | Tuner、AUX、Tape→SP端子:0.004%(定格出力時、8Ω) |
| 周波数特性 | Tuner、AUX、Tape→SP端子:DC~200kHz +0 -3dB |
| ダンピングファクター(50Hz) | 1000 |
| 入力感度/インピーダンス | Phono MM:2.5mV/47kΩ Phono MC:0.2mV/100Ω Tuner、AUX、Tape:150mV/47kΩ Adaptor In:150mV/47kΩ |
| SN比(IHF-A) | Phono MM→SP端子:88dB Phono MC→SP端子:70dB(250μV) Tuner、AUX、Tape→SP端子:108dB |
| トーンコントロール | 200Hz:100Hz±10dB 3kHz:10kHz±10dB |
| ラウドネスコントロール | +9dB(100Hz、Volume-30dB) |
| サブソニックフィルター(-3dB) | 18Hz、6dB/oct |
| ライズタイム | Tuner、AUX、Tape→SP端子:1.7μs |
| スルーレート | Tuner、AUX、Tape→SP端子:±100V/μs |
| 出力帯域幅(歪率0.04%) | Tuner、AUX、Tape→SP端子:5Hz~50kHz |
| Phono最大許容入力(1kHz、THD 0.003%) | Phono MM:200mV Phono MC:15mV |
| Phono RIAA偏差(20Hz~20kHz) | ±0.3dB |
| 出力レベル/インピーダンス | Adaptor Out:150mV/330Ω Tape Rec:150mV/330Ω |
| 電源 | AC100V、50Hz/60Hz |
| 定格消費電力 | 230W(電気用品取締法) |
| 電源コンセント | 電源スイッチ連動:2系統、100W 電源スイッチ非連動:1系統、400W |
| 外形寸法 | 幅440x高さ143x奥行383mm |
| 重量 | 11.0kg |
