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Marantz Model 30は、1970年頃に発売されたプリメインアンプです。
本記事では、その魅力を特徴やおすすめのヴィンテージ音楽機器との組み合わせなど、徹底解説します。

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Marantz Model 30の概要と特徴

| 項目 | Marantz Model 30 |
|---|---|
| 型式 | プリメインアンプ |
| 連続出力 | 120Wrms(4Ω~8Ω) 65Wrms(16Ω、20Hz~20kHz) |
| トータルミュージックパワー | 180W(8Ω負荷、IHF) |
| 高調波歪率 | 0.15%以下(20Hz~20kHz、両ch駆動時) |
| 混変調歪率 | 0.15%以下(20Hz~20kHz、両ch駆動時) |
| 周波数特性 | 20Hz~20kHz +0 -0.5dB(定格出力時) |
| 入力感度 | Phono:1mV(1V出力) |
| 重量 | 13.6kg |
Marantz Model 30は、4Ω~8Ωで120Wrms、16Ωで65Wrmsの連続出力を持つプリメインアンプです。
トータルミュージックパワーは180W(8Ω負荷、IHF)で、周波数特性は20Hz~20kHz +0 -0.5dBです。スライド式トーンコントロールやV.O.D回路を備えた、1970年頃の多機能モデルとして見られます。
特徴①|スライド式トーンコントロールの操作感

Model 30のトーン操作はどこが特徴的ですか?
特徴的なのは、スライド式トーンコントロールを採用している点です。
プロ用レコーディングコンソールなどで使われる形式を取り入れ、視覚的にも操作量を把握しやすい構成になっています。
さらにトーンコントロールディフィートスイッチにより、回路からトーンコントロールを切り離してフラットな特性を狙えます。音作りと素直な再生を切り替えられるところがModel 30らしい部分です。
特徴②|V.O.D回路による保護思想
Model 30には保護回路として、バリアブル・オーバーラップ・ドライブ(V.O.D回路)が搭載されています。特別な電流制御と2重トランジスタ回路によって、トランジスタやスピーカーの破損を防ぐ考え方です。出力だけでなく、長く使うための保護設計も重視したアンプといえます。
特徴③|120Wrmsと180Wミュージックパワー
Model 30は、出力面でも当時のプリメインとして存在感があります。
- 連続出力は120Wrms(4Ω~8Ω)です。
- 16Ω、20Hz~20kHzでは65Wrmsです。
- トータルミュージックパワーは180W(8Ω負荷、IHF)です。
高調波歪率と混変調歪率はいずれも定格出力時で0.15%以下です。4Ω~8Ω負荷を意識した出力値を持つため、当時のブックシェルフ型から大型スピーカーまで組み合わせを考えやすいアンプです。
特徴④|Phono 1mV入力と6ポジションセレクター
入力感度はPhonoが1mV(1V出力)で、セレクターは6ポジションです。Tape Head、Phono1/2、Tuner、Aux1/2を選べる構成で、レコードやチューナー、外部入力をまとめやすい仕様です。アナログソースを中心に据えたシステム作りに合いやすい設計です。
特徴⑤|フィルターと前面ダビングジャックの実用性



日常的な使い勝手でも見どころはありますか?
あります。ハイ/ローカットフィルター、ステレオ/モノ・モードスイッチ、解除可能なラウドネス特性補償コントロールを備えています。さらに前面にもダビングジャックがあり、2台目のテープレコーダーやデッキ類を接続しやすい作りです。聴く、調整する、録るという一連の操作を前面から扱いやすくした構成が魅力です。
Marantz Model 30と他のヴィンテージアンプとの比較


ここでは、Marantz Model 30と、同じMarantzのヴィンテージアンプ3機種を比較します。対象はMarantz Model 1060、Marantz Model 1120、Marantz Model 1150です。
| 項目 | Marantz Model 30 | Marantz Model 1060 | Marantz Model 1120 | Marantz Model 1150 |
|---|---|---|---|---|
| 型式 | プリメインアンプ | コンソールステレオアンプ | コンソールステレオアンプ | プリメインアンプ |
| 出力 | 120Wrms(4Ω~8Ω) 65Wrms(16Ω、20Hz~20kHz) | 30W+30W(8Ω、20Hz~20000Hz) | 60W+60W(8Ω両ch駆動、20Hz~20kHz) | 80W+80W(8Ω、20Hz~20kHz、両ch駆動) |
| 高調波歪率 | 0.15%以下(20Hz~20kHz、両ch駆動時) | 0.5%以下(20Hz~20000Hz、定格出力時) | 0.2%以下(20Hz~20kHz、定格出力時) | 0.1%以下(20Hz~20kHz) |
| 混変調歪率 | 0.15%以下(20Hz~20kHz、両ch駆動時) | 0.5%以下(20Hz~20000Hz、定格出力時) | 0.2%以下(20Hz~20kHz、SMPTE、定格出力時) | 0.15%以下(20Hz~20kHz) |
| 周波数特性 | 20Hz~20kHz +0 -0.5dB(定格出力時) | ±1.0dB(20Hz~20000Hz、定格出力時) | 20Hz~20kHz ±0.5dB(1W) | 20Hz~20kHz ±1.0dB |
| パワーバンドウィズ | ― | 15Hz~50000Hz | 10Hz~40kHz | 7Hz~45kHz |
| ダンピングファクター | ― | 45以上(8Ω) | 30以上(8Ω) | 45以上(8Ω負荷) |
| 入力感度 | Phono:1mV(1V出力) | Phono:1.8mV MIC:1.8mV/47kΩ High:180mV/100kΩ | Low Level:1.1mV High Level:110mV | Phono:1.8mV Aux:180mV |
| 消費電力 | 160W(最大) | ― | 200W | 250W |
| 外形寸法 | 幅391x高さ146x奥行270mm | 幅362x高さ120x奥行300mm | 幅390x高さ133x奥行349mm | 幅390x高さ146x奥行315mm |
| 重量 | 13.6kg | 8.4kg | 12.2kg | 15kg |
Marantz Model 30とMarantz Model 1060との比較
Marantz Model 30とMarantz Model 1060との比較は以下の通りです。
- 出力:Model 30は120Wrms(4Ω~8Ω)、Model 1060は30W+30W(8Ω)です。表記形式は異なりますが、数値ではModel 30が大きいです。
- 高調波歪率:Model 30は0.15%以下、Model 1060は0.5%以下です。数値ではModel 30が低いです。
- 入力感度:Model 30のPhonoは1mV、Model 1060のPhonoは1.8mVです。Phono入力感度はModel 30が小さい数値です。
- サイズ:Model 30は幅391x高さ146x奥行270mm、Model 1060は幅362x高さ120x奥行300mmです。奥行はModel 30が短いです。
- 重量:Model 30は13.6kg、Model 1060は8.4kgです。重量ではModel 30が重いです。
Marantz Model 30とMarantz Model 1120との比較
Marantz Model 30とMarantz Model 1120との比較は以下の通りです。
- 出力:Model 30は120Wrms(4Ω~8Ω)、Model 1120は60W+60W(8Ω)です。表記形式は異なりますが、数値ではModel 30が大きいです。
- 高調波歪率:Model 30は0.15%以下、Model 1120は0.2%以下です。数値ではModel 30が低いです。
- 周波数特性:Model 30は20Hz~20kHz +0 -0.5dB、Model 1120は20Hz~20kHz ±0.5dBです。表記条件は異なりますが、どちらも20Hz~20kHzをカバーしています。
- 消費電力:Model 30は160W(最大)、Model 1120は200Wです。数値ではModel 1120が大きいです。
- 重量:Model 30は13.6kg、Model 1120は12.2kgです。重量ではModel 30が重いです。
Marantz Model 30とMarantz Model 1150との比較
Marantz Model 30とMarantz Model 1150との比較は以下の通りです。
- 出力:Model 30は120Wrms(4Ω~8Ω)、Model 1150は80W+80W(8Ω)です。表記形式は異なりますが、数値ではModel 30が大きいです。
- 高調波歪率:Model 30は0.15%以下、Model 1150は0.1%以下です。数値ではModel 1150が低いです。
- 混変調歪率:Model 30とModel 1150はいずれも0.15%以下です。数値では同じです。
- 奥行:Model 30は270mm、Model 1150は315mmです。奥行はModel 30が短いです。
- 重量:Model 30は13.6kg、Model 1150は15kgです。重量ではModel 1150が重いです。
Marantz Model 30とヴィンテージスピーカーとの組み合わせ


Marantz Model 30は4Ω~8Ωで120Wrmsの連続出力を持つプリメインアンプです。ここではスライド式トーンコントロールとラウドネス補償を活かして音色を整えたいスピーカーとして、JBL L100 Century、CORAL CX-7、AR(Acoustic Research) AR-3aを取り上げます。
Marantz Model 30とJBL L100 Centuryとの組み合わせ
- 互換性:JBL L100 Centuryはインピーダンス8Ω、許容入力50W(連続プログラム)、推奨アンプ出力は―、出力音圧レベルは―です。Model 30は4Ω~8Ωで120Wrmsのため、50W(連続プログラム)を目安に、小さめの音量から低域の張りを確認する音量管理が合います。
- 音質の向上:L100 Centuryは3ウェイ・3スピーカー・バスレフ方式・ブックシェルフ型で、30cmコーン型、13cmコーン型、4cmユニットを搭載しています。クロスオーバー周波数は1.5kHz、6kHzです。Model 30のトーン調整を使うと、30cm低域の押し出しと中域の存在感を部屋に合わせて整えやすいです。
- おすすめの音楽ジャンル:ロック、ファンク、ソウルに向いています。バスレフ方式と30cmウーファーの量感を活かしつつ、ボーカル帯域が前に出すぎない音量を探ると聴きやすいです。
Marantz Model 30とCORAL CX-7との組み合わせ
- 互換性:CORAL CX-7はインピーダンス8Ω、プログラムソース入力80W、推奨アンプ出力は―、出力音圧レベル93dB/m(新JIS)です。Model 30は4Ω~8Ωで120Wrmsのため、80W入力を意識し、93dB/mの反応を活かして音量を上げすぎない調整がしやすいです。
- 音質の向上:CX-7は3ウェイ・3スピーカー・密閉方式・ブックシェルフ型で、30cmコーン型、ドーム型中域、ドーム型高域を採用しています。再生周波数帯域は35Hz~40kHz、クロスオーバー周波数は1.5kHz、8kHzです。Model 30のフィルターやトーン操作で、密閉型らしい低域のまとまりと高域の伸びを整えやすい組み合わせです。
- おすすめの音楽ジャンル:ジャズ、シティポップ、室内楽に向いています。密閉方式の引き締まった低域とドーム型ユニットの滑らかさを活かし、スライド式トーンで中高域の明るさを微調整するとまとまりやすいです。
Marantz Model 30とAR(Acoustic Research) AR-3aとの組み合わせ
- 互換性:AR-3aはインピーダンス4Ω、許容入力は―、推奨アンプ出力は25W(RMS、片ch)以上、出力音圧レベルは―です。Model 30は4Ω~8Ωで120Wrmsのため、4Ω接続を前提に、低域の沈み込みを聴きながらゆっくり音量を決める使い方が向いています。
- 音質の向上:AR-3aは3ウェイ・3スピーカー・アコースティックサスペンション方式・ブックシェルフ型で、30cmコーン型、3.8cmドーム型、2cmドーム型を搭載しています。周波数特性は30Hz~20kHz、クロスオーバー周波数は575Hz、5kHzです。Model 30のラウドネス補償やトーン操作を軽く使うと、密閉度の高い低域と中高域の落ち着きを部屋に合わせやすくなります。
- おすすめの音楽ジャンル:クラシック、ボーカル、アコースティックに向いています。30Hz~20kHzの帯域とアコースティックサスペンション方式の低域を活かし、音像が太くなりすぎない位置で音量を合わせると自然です。
Marantz Model 30は、出力、操作性、保護回路をバランスよく備えたプリメインアンプです。スライド式トーンコントロールやラウドネス補償を活かすことで、スピーカーごとの表情を細かく整えられます。
ヴィンテージらしい外観と実用的な操作系を両立した一台として、レコードやチューナーを中心にしたシステムにも取り入れやすい存在です。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
詳細スペック一覧
| 型式 | プリメインアンプ |
| 連続出力 | 120Wrms(4Ω~8Ω) 65Wrms(16Ω、20Hz~20kHz) |
| トータルミュージックパワー | 180W(8Ω負荷、IHF) |
| 高調波歪率(定格出力時) | 0.15%以下(20Hz~20kHz、両ch駆動時) |
| 混変調歪率(定格出力時) | 0.15%以下(20Hz~20kHz、両ch駆動時) |
| 周波数特性 | 20Hz~20kHz +0 -0.5dB(定格出力時) |
| 入力感度 | Phono:1mV(1V出力) |
| ゲイン | Phono – Main output:60dB Phono – Rec out:40dB High level – Main output:20dB |
| ボリューム・トラッキング | 1dB以内 |
| セレクター | 6ポジション Tape Head、Phono1/2、Tuner、Aux1/2 |
| トータルノイズ(定格出力時) | 1.5μV以下(Phono mag入力、メイン出力、8Ω) |
| 電源 | AC95V~120V、50Hz/60Hz |
| 消費電力 | 160W(最大) |
| 外形寸法 | 幅391x高さ146x奥行270mm |
| 重量 | 13.6kg |
| 別売 | ウォルナットキャビネット WC-1B(¥8,500) |
