この記事の概要
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Marantz PM-99SEは、HDAMを10個採用した高級プリメインアンプです。
本記事では、PM-99SEの特徴、近いマランツ系アンプとの違い、ヴィンテージスピーカーとの組み合わせを整理します。

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Marantz PM-99SEの概要と特徴

| Marantz PM-99SEの簡易スペック | |
|---|---|
| 型式 | ステレオプリメインアンプ |
| 発売時期 | 1992年 |
| 定価 | 330,000円 |
| 定格出力 | A級動作時:60W+60W(4Ω) 40W+40W(6Ω) 30W+30W(8Ω) AB級動作時:200W+200W(4Ω) 160W+160W(6Ω) 130W+130W(8Ω) |
| 周波数特性 | 10Hz~100kHz +0 -1dB |
| 重量 | 26.0kg |
Marantz PM-99SEは、1992年に330,000円で発売されたステレオプリメインアンプです。
A級動作時で30W+30W(8Ω)、AB級動作時で130W+130W(8Ω)を確保し、HDAM、高速MOS FET出力段、4連アクティブボリューム、銅メッキダイカストシャーシなどを投入しています。90年代前半のマランツ高級プリメインらしい物量と制御力を持つ一台です。
特徴①|HDAMを10個採用した高速電圧増幅
PM-99SEは、高速電圧増幅モジュールであるHDAMを合計10個採用しています。音の密度感や立ち上がりを重視した構成で、マランツらしい情報量とスピード感を両立させたい設計が見られます。
HDAMはプリ部だけの飾りではなく、信号増幅の反応速度を高めるための要素として組み込まれています。PM-99SEの音作りは、単純な高出力だけでなく、細かな信号変化をすばやく扱う方向にも力が入っています。
特徴②|新型MOS FETによるパラレルプッシュプル

PM-99SEはスピーカーを力強く鳴らせますか?
はい。PM-99SEはAB級動作時に200W+200W(4Ω)、160W+160W(6Ω)、130W+130W(8Ω)の定格出力を持ちます。パワーブロックには新型MOS FETを採用し、パラレルプッシュプル構成としているため、大型スピーカーにも余裕を持たせやすい出力設計です。
A級動作時も60W+60W(4Ω)、40W+40W(6Ω)、30W+30W(8Ω)が示されており、音量やスピーカーに合わせて表情を変えやすいアンプです。
特徴③|4連アクティブボリュームとHigh Level 111dB
ボリューム部には4連アクティブボリュームが採用されています。HDAMとの組み合わせによってゲイン可変範囲を広げ、抵抗体回転型のボリューム部品で低インピーダンス化も図っています。SN比はHigh Levelで111dBです。
- SN比:High Levelで111dBです。
- 入力端子:CDバランス入力1系統、Line入力4系統、Phono入力1系統、DCC/Tape入力3系統です。
- 出力端子:DCC/Tape出力3系統、スピーカー出力1系統です。
特徴④|銅メッキダイカストシャーシと制振構造



PM-99SEは筐体にも力が入っていますか?
はい。PM-99SEは銅シールド付き低箔倍率電解コンデンサ、70μ箔プリント基板、ケイ素鋼板シールド板、サイド・ダイカストパネル、銅メッキダイカストシャーシ、3mm厚トップカバーを採用しています。電磁シールドと振動対策を重視した重厚な筐体構成です。
特徴⑤|大型トロイダル電源と26.0kgの重量感
PM-99SEの外形寸法は幅454x高さ170x奥行460mm、重量は26.0kgです。奥行きと重量がしっかりあるため、設置場所は天板の強度と放熱スペースを含めて考えたいところです。
消費電力は350W(電気用品取締法)で、電源部には大型トロイダルパワートランスを採用しています。出力、筐体、電源を総合して見ると、PM-99SEは据え置き環境でじっくり鳴らしたい重量級プリメインアンプです。
Marantz PM-99SEと他のヴィンテージアンプとの比較


ここでは、Marantz PM-99SEと近いマランツ系ヴィンテージアンプを比べます。A級/AB級の出力、歪率、周波数特性、重量を並べると、PM-99SEの立ち位置が見えやすくなります。
| 機種 | 定格出力 | 全高調波歪率 | 重量 |
|---|---|---|---|
| Marantz PM-99SE | A級:30W+30W(8Ω) AB級:130W+130W(8Ω) | 0.005% | 26.0kg |
| Marantz PM-90 | A級:25W+25W(8Ω) AB級:130W+130W(8Ω) | 0.0015% | 27.0kg |
| Marantz PM-95 | Aクラス:30W+30W(8Ω) ABクラス:120W+120W(8Ω) | 0.008%(20Hz~20kHz、8Ω負荷) | 27.2kg |
| Marantz PM-94 | 35W+35W(純A級、8Ω) 140W+140W(AB級、8Ω) | 0.005%(8Ω) | 23kg |
Marantz PM-99SEとMarantz PM-90の比較
Marantz PM-99SEとMarantz PM-90との比較は以下の通りです。
- 定格出力:PM-99SEはA級30W+30W(8Ω)、AB級130W+130W(8Ω)、PM-90はA級25W+25W(8Ω)、AB級130W+130W(8Ω)です。AB級8Ωの出力は同じで、A級8ΩではPM-99SEが大きいです。
- 全高調波歪率:PM-99SEは0.005%、PM-90は0.0015%です。歪率の数値ではPM-90が低いです。
- 周波数特性:PM-99SEは10Hz~100kHz +0 -1dB、PM-90は10Hz~100kHz +0 -3dBです。100kHzまでの表記は共通です。
- SN比:PM-99SEはHigh Levelで111dB、PM-90もHigh Levelで111dBです。High LevelのSN比は同じです。
- 重量:PM-99SEは26.0kg、PM-90は27.0kgです。重量ではPM-90が1.0kg重いです。
Marantz PM-99SEとMarantz PM-95の比較
Marantz PM-99SEとMarantz PM-95との比較は以下の通りです。
- 定格出力:PM-99SEはA級30W+30W(8Ω)、AB級130W+130W(8Ω)、PM-95はAクラス30W+30W(8Ω)、ABクラス120W+120W(8Ω)です。A級8Ωは同じで、AB級8ΩではPM-99SEが大きいです。
- 全高調波歪率:PM-99SEは0.005%、PM-95は0.008%(20Hz~20kHz、8Ω負荷)です。歪率の数値ではPM-99SEが低いです。
- 周波数特性:PM-99SEは10Hz~100kHz +0 -1dB、PM-95は10Hz~150kHz +0 -3dBです。上限周波数の表記ではPM-95が広いです。
- 入力感度/インピーダンス:PM-99SEは―、PM-95は150mV/33kΩ(1kHz)です。入力感度/インピーダンスの記載はPM-95が確認しやすいです。
- 重量:PM-99SEは26.0kg、PM-95は27.2kgです。重量ではPM-95が重いです。
Marantz PM-99SEとMarantz PM-94の比較
Marantz PM-99SEとMarantz PM-94との比較は以下の通りです。
- 定格出力:PM-99SEはA級30W+30W(8Ω)、AB級130W+130W(8Ω)、PM-94は35W+35W(純A級、8Ω)、140W+140W(AB級、8Ω)です。8Ω時の出力値ではPM-94が大きいです。
- 全高調波歪率:PM-99SEは0.005%、PM-94は0.005%(8Ω)です。8Ωの歪率表記では近い数値です。
- 周波数特性:PM-99SEは10Hz~100kHz +0 -1dB、PM-94は20Hz~20kHz +0 -0.2dBです。上限帯域の表記ではPM-99SEが広いです。
- ダンピングファクター:PM-99SEは―、PM-94は120(8Ω)です。制動力の数値まで見たい場合はPM-94が確認しやすいです。
- 重量:PM-99SEは26.0kg、PM-94は23kgです。重量ではPM-99SEが重いです。
Marantz PM-99SEとヴィンテージスピーカーとの組み合わせ


PM-99SEはAB級で130W+130W(8Ω)、160W+160W(6Ω)、200W+200W(4Ω)の定格出力を持つため、スピーカーのインピーダンスと入力値を見ながら音量を整えたいアンプです。
ここではYAMAHA NS-690、KEF Model103/4S、SPENDOR BC-IIとの組み合わせを見ていきます。
Marantz PM-99SEとYAMAHA NS-690との組み合わせ
- 互換性:YAMAHA NS-690はインピーダンス8Ω、許容入力は―、最大許容入力60W、推奨アンプ出力は―、出力音圧レベルは90dB/W/mです。PM-99SEはA級30W+30W(8Ω)、AB級130W+130W(8Ω)のため、最大許容入力60Wを意識して小さめの音量から調整したい組み合わせです。
- 音質の向上:NS-690は3ウェイ・3スピーカー・密閉方式で、30cmコーン型、7.5cmドーム型、3.0cmドーム型を搭載しています。再生周波数帯域は35Hz~20000Hz、クロスオーバーは800Hz、6000Hz(12dB/oct)で、密閉型30cmウーファーの落ち着いた低域とPM-99SEの高出力感を合わせやすい構成です。
- おすすめの音楽ジャンル:90dB/W/mの能率と3ウェイ構成を生かし、ジャズ、シティポップ、ボーカル、70年代ロックに向いた組み合わせです。
Marantz PM-99SEとKEF Model103/4Sとの組み合わせ
- 互換性:KEF Model103/4Sはインピーダンス4Ω、許容入力は―、定格入力100W、最大入力200W、推奨アンプ出力は―、音圧レベルは91dBです。PM-99SEはA級60W+60W(4Ω)、AB級200W+200W(4Ω)のため、4Ω時の出力を使える一方で定格入力100Wを目安に音量管理したい組み合わせです。
- 音質の向上:Model103/4Sは3ウェイ・3スピーカー・バスレフ方式・トールボーイ型で、20cmコーン型ウーファーx2と同軸型UNI-Qドライバーを搭載しています。周波数特性は50Hz~20kHz ±2.5dB、クロスオーバーは180Hz、2.4kHzで、PM-99SEの駆動力とUNI-Qの定位感を組み合わせやすい内容です。
- おすすめの音楽ジャンル:トールボーイ型の量感と同軸ユニットのまとまりを生かし、クラシック、映画音楽、AOR、フュージョンに向いた組み合わせです。
Marantz PM-99SEとSPENDOR BC-IIとの組み合わせ
- 互換性:SPENDOR BC-IIはインピーダンス8Ω、許容入力は―、最大入力50W、推奨アンプ出力は―、出力音圧レベルは―です。PM-99SEはA級30W+30W(8Ω)、AB級130W+130W(8Ω)のため、最大入力50Wに合わせてボリュームを控えめに始めたい組み合わせです。
- 音質の向上:BC-IIは3ウェイ・3スピーカー・バスレフ方式で、20cmコーン型ウーファー、3.8cmドーム型トゥイーター、ドーム型スーパートゥイーターを搭載しています。周波数特性は40Hz~20kHz、クロスオーバーは3kHz、13kHzで、PM-99SEのS/N感と英国系ブックシェルフの中域表現を合わせやすい構成です。
- おすすめの音楽ジャンル:BC-IIの中域の雰囲気を生かし、女性ボーカル、室内楽、アコースティック、古いジャズ録音に向いた組み合わせです。
Marantz PM-99SEは、HDAM、新型MOS FET、大型トロイダル電源、銅メッキダイカストシャーシを備えた、物量感のあるプリメインアンプです。A級とAB級の出力値がそれぞれ用意されているため、スピーカーの入力や能率に合わせて鳴らし方を調整しやすい一台です。
組み合わせるスピーカーは、インピーダンス、入力、出力音圧レベルを確認し、最初は控えめな音量から音のバランスを探るのがおすすめです。最後まで読んでいただきありがとうございました。
Marantz PM-99SEの詳細スペック一覧
| 型式 | ステレオプリメインアンプ |
| 定格出力 | A級動作時:60W+60W(4Ω) 40W+40W(6Ω) 30W+30W(8Ω) AB級動作時:200W+200W(4Ω) 160W+160W(6Ω) 130W+130W(8Ω) |
| 全高調波歪率 | 0.005% |
| 周波数特性 | 10Hz~100kHz +0 -1dB |
| SN比 | High Level:111dB |
| 入力端子 | CDバランス入力:1系統 Line入力:4系統 Phono入力:1系統 DCC、Tape入力:3系統 |
| 出力端子 | DCC、Tape出力:3系統 スピーカー出力:1系統 |
| 消費電力 | 350W(電気用品取締法) |
| 外形寸法 | 幅454x高さ170x奥行460mm |
| 重量 | 26.0kg |
