この記事の概要
※上記の青文字をタップすると該当箇所に飛びます。
DENON DP-47Fは、1985年に59,800円で発売されたフルオートプレイヤーです。2002年頃には64,800円の価格も設定され、ダイナミックサーボトレーサー、DENONクォーツ、DL-80MCを備えた、自動操作とアナログ再生の質感を両立しやすいレコードプレーヤーです。
本記事では、DENON DP-47Fの特徴、他のヴィンテージレコードプレーヤーとの違い、ヴィンテージプリメインアンプとの組み合わせをまとめます。

ten
DENON DP-47Fの概要と特徴
| DENON DP-47Fの簡易スペック | |
|---|---|
| 型式 | フルオートプレイヤー |
| 発売時期/価格 | 1985年/59,800円 2002年頃/64,800円 |
| 駆動方式 | DENONクォーツ、両方向サーボ式ダイレクトドライブ |
| 回転数 | 33・1/3、45rpm、電子ブレーキ付き |
| ワウフラッター | 0.01%Wrms以下(回転系) 0.02%Wrms以下(JIS) |
| SN比 | 78dB以上 |
| カートリッジ | DL-80MC、MC型、出力電圧1.6mV |
| 重量 | 約8.5kg |
DP-47Fは、クォーツ制御のダイレクトドライブと電子制御トーンアームを組み合わせたフルオート機です。ターンテーブルは31cmアルミダイカスト製、カートリッジはMC型のDL-80MCで、プレーヤー本体とカートリッジまで含めて完成度を高めた構成になっています。
特徴①|ダイナミックサーボトレーサー搭載アーム

DP-47Fはトーンアームに特徴がありますか?
はい。DP-47Fは、電子制御式無接触トーンアームにダイナミックサーボトレーサーを搭載しています。水平・垂直方向の低域共振を電子的にダンピングする仕組みで、カートリッジとアームの組み合わせで起こる余分な揺れを抑える考え方です。
特徴②|DENONクォーツと両方向サーボ式ダイレクトドライブ
DP-47Fのターンテーブル部は、DENONクォーツと両方向サーボ式ダイレクトドライブです。ワウフラッターは0.01%Wrms以下(回転系)、0.02%Wrms以下(JIS)、SN比は78dB以上で、回転系の安定性を重視した定格が示されています。
特徴③|サイズ自動検出とスピード自動切換
- レコードサイズ:自動検出に対応しています。
- 回転数:33・1/3、45rpmを自動切換できます。
- 操作機能:リフタースイッチ、リピートスイッチ、ロケート機構を備えています。
- 安全設計:レコードが無い時にアームが動作しない設計です。
フルオート機としての使いやすさに加え、ロケート機構により、トーンアームに直接触れずに再生位置を移動できる点も魅力です。
特徴④|高出力MCカートリッジDL-80MCを装備



DP-47Fはカートリッジまで標準装備されていますか?
はい。DP-47FにはMC型カートリッジDL-80MCが装備されています。出力電圧は1.6mV、再生周波数は20Hz〜45kHz、針圧は1.8±0.3gで、高出力MCを標準装備した完成型のプレーヤーとして楽しめます。
特徴⑤|高さ85mmの大型キャビネットと新型インシュレーター
キャビネットは鏡面仕上げの高さ85mm大型キャビネットです。外形寸法は幅434x高さ179x奥行410mm(ダストカバー閉時)、重量は約8.5kgで、フルオート機ながらしっかりした設置感を持たせたモデルです。
DP-47Fは約8.5kgのプレーヤーです。インシュレーターの働きを活かすため、水平で安定したラックに置き、ダストカバー開閉時の振動が伝わりにくい場所を選ぶと使いやすくなります。
DENON DP-47Fと他のヴィンテージレコードプレーヤーとの比較
ここでは、DENON DP-47Fと、ヴィンテージレコードプレーヤー3機種を定格値で並べます。
| 項目 | DENON DP-47F | DENON DP-45F | DENON DP-57L | YAMAHA GT-750 |
|---|---|---|---|---|
| 発売時期/価格 | 1985年/59,800円 2002年頃/64,800円 | 1983年/59,800円 | 1982年頃/79,800円 | 1985年/69,800円 |
| 型式 | フルオートプレイヤー | フルオートプレイヤー | オートリフトプレイヤー | レコードプレイヤー |
| 駆動方式 | DENONクォーツ、両方向サーボ式ダイレクトドライブ | DENONクォーツ、両方向サーボ方式ダイレクトドライブ | 両方向サーボ、ダイレクトドライブ | ダイレクトドライブ |
| 回転数 | 33・1/3、45rpm、電子ブレーキ付き | 33・1/3、45rpm | 33・1/3、45rpm | ― |
| ワウフラッター | 0.01%Wrms以下(回転系) 0.02%Wrms以下(JIS) | 0.012%Wrms以下(回転系) 0.02%Wrms以下(JIS測定法) | 0.008%W.rms以下(DENON測定法) 0.02%w.rms以下(JIS測定法) | 0.006%以下(FG直読) |
| SN比 | 78dB以上 | 78dB以上(DIN-B) | 82dB以上(DIN-B) | 82dB(DIN-B) |
| トーンアーム | 専用シェル交換ストレート・ダイナミックバランス型、電子式針圧印加、ダイナミックサーボトレーサー | 電子式ダイナミックバランス型、シェル交換ストレート型 | スタティックバランス電子制御ストレート型・パイプ部交換可能 | スタティックバランスS字型アーム |
| 有効長 | 220mm | 220mm | 244mm | 262mm |
| カートリッジ | DL-80MC/MC型/1.6mV | DL-60/MM型/2.5mV | ― | ― |
| 消費電力 | 約7W | 約7W | 13W | 5W |
| 外形寸法 | 幅434x高さ179x奥行410mm | 幅434x高さ135x奥行412mm | 幅485x高さ185x奥行410mm | 幅532x高さ212x奥行406mm |
| 重量 | 約8.5kg | 約7kg | 約11.5kg | 15.4kg |
DENON DP-47FとDENON DP-45Fの比較
DENON DP-47FとDENON DP-45Fとの比較は以下の通りです。
- 方式:どちらもフルオートプレイヤーで、自動操作を重視する方向性は近いです。
- カートリッジ:DP-47FはDL-80MC、DP-45FはDL-60で、DP-47FはMC型を標準装備しています。
- 高さ:DP-47Fは179mm、DP-45Fは135mmで、DP-47Fの方が背の高い筐体です。
- 重量:DP-47Fは約8.5kg、DP-45Fは約7kgで、DP-47Fの方が重めです。
DENON DP-47FとDENON DP-57Lの比較
DENON DP-47FとDENON DP-57Lとの比較は以下の通りです。
- 操作方式:DP-47Fはフルオート、DP-57Lはオートリフトで、自動化の範囲はDP-47Fの方が広いです。
- SN比:DP-47Fは78dB以上、DP-57Lは82dB以上で、数値はDP-57Lが高いです。
- 有効長:DP-47Fは220mm、DP-57Lは244mmで、DP-57Lの方が長いアームです。
- 重量:DP-47Fは約8.5kg、DP-57Lは約11.5kgで、DP-57Lの方が重量があります。
DENON DP-47FとYAMAHA GT-750の比較
DENON DP-47FとYAMAHA GT-750との比較は以下の通りです。
- 方式:DP-47Fはフルオートプレイヤー、GT-750はレコードプレイヤーで、操作の気軽さではDP-47Fが選びやすいです。
- ターンテーブル:DP-47Fは31cmアルミダイカスト製、GT-750は36cmアルミダイカスト製3kgで、ターンテーブルの物量はGT-750が大きいです。
- ワウフラッター:DP-47Fは0.01%Wrms以下(回転系)、GT-750は0.006%以下(FG直読)で、GT-750の数値が低いです。
- 重量:DP-47Fは約8.5kg、GT-750は15.4kgで、DP-47Fの方が設置時の負担は軽めです。
DENON DP-47Fとヴィンテージプリメインアンプとの組み合わせ
DP-47Fは、MC型のDL-80MCを標準装備し、出力電圧は1.6mVです。ここでは、Phono入力の感度やMC入力の有無を確認しながら、ヴィンテージプリメインアンプとの組み合わせを考えます。
DENON DP-47FとYAMAHA A-7との組み合わせ
- 互換性:DP-47FのDL-80MCはMC型で出力電圧1.6mVです。A-7はPhono MMが2.5mV、Phono MCが160μVで、最大許容入力はMM 250mV、MC 15mVです。MC入力を備えるため、DL-80MCをフォノ入力で受けやすい構成です。
- 音質の向上:DP-47FはダイナミックサーボトレーサーとDENONクォーツを備え、A-7はピュアカレントサーボアンプ方式のイコライザアンプを持ちます。レコード再生の入口からフォノ段までを細かく整えたい場合に向きます。
- おすすめの音楽ジャンル:ジャズ、フュージョン、シティポップ、女性ボーカルに合います。リズムの輪郭と高域の抜けを意識して聴きたいレコードに合わせやすい組み合わせです。
DENON DP-47FとSANSUI AU-D707との組み合わせ
- 互換性:DP-47FのDL-80MCは出力電圧1.6mVで、AU-D707はPhono-1 MCが0.1mV/100Ω、Phono-1/2 MMが2.5mV/47kΩです。MC最大許容入力は30mVで、MC入力側の余裕を見ながら接続できる条件です。
- 音質の向上:DP-47Fは電子制御アームで低域共振を抑える設計、AU-D707はDC構成のイコライザー部とMCヘッドアンプを備えます。低域の見通しとフォノ段の密度感を狙いやすい組み合わせです。
- おすすめの音楽ジャンル:ロック、ソウル、ジャズファンク、男性ボーカルに向きます。厚みのある中低域と力感を楽しみたいレコードで魅力を感じやすい組み合わせです。
DENON DP-47FとLUXMAN L-550との組み合わせ
- 互換性:DP-47FのDL-80MCはMC型で出力電圧1.6mVです。L-550はPhono MC入力感度80μV、入力インピーダンス300Ω/100Ω/40Ωを備え、Phono MMは1.6mVです。DL-80MCの出力値を踏まえると、MM/MCどちらの受け方も検討しやすい条件です。
- 音質の向上:DP-47FはクォーツDDと電子制御アーム、L-550はA級50W+50Wとフォノ・ストレート機能を備えます。レコード再生の質感を太く滑らかに整えたい場合に向いた組み合わせです。
- おすすめの音楽ジャンル:クラシック、ボーカル、アコースティック、バラードに合います。音の余韻や声のふくらみをゆったり聴きたいレコードで使いやすい組み合わせです。
DENON DP-47Fは、フルオートの便利さに加えて、電子制御アームと高出力MCカートリッジを備えたプレーヤーです。アンプ側のPhono入力を確認して組み合わせると、使いやすさと音の質感を両立しやすくなります。
自動操作で気軽にレコードをかけながら、カートリッジやフォノ段の個性も楽しめるところがDP-47Fの魅力です。最後まで読んでいただきありがとうございました。
DENON DP-47Fの詳細スペック一覧
| 型式 | フルオートプレイヤー |
| 駆動方式 | DENONクォーツ、両方向サーボ式ダイレクトドライブ |
| 回転数 | 33・1/3、45rpm、電子ブレーキ付き |
| ワウフラッター | 0.01%Wrms以下(回転系) 0.02%Wrms以下(JIS) |
| SN比 | 78dB以上 |
| 起動時間 | 2秒以内(33・1/3時) |
| 負荷特性 | 0%(針圧80g、最外周) |
| ターンテーブル | アルミダイカスト製31cm |
| アーム型式 | 専用シェル交換ストレート・ダイナミックバランス型、電子式針圧印加、ダイナミックサーボトレーサー |
| 有効長 | 220mm |
| オーバーハング | 16mm |
| 針圧調節範囲 | 0〜3g(1目盛0.1g) |
| 適合カートリッジ自重 | 約3〜12g(ビス、ナット類を含む) |
| アンチスケーティング | 無接触電子式 |
| ヘッドシェル | PCL-40 |
| シェル自重 | 4.1g |
| カートリッジ型式 | MC型 |
| カートリッジ型名 | DL-80MC |
| 出力電圧 | 1.6mV |
| 再生周波数 | 20Hz〜45kHz |
| 針圧 | 1.8±0.3g |
| 針交換 | DSN-80:6,500円 |
| 付属機能 | レコードサイズ自動検出 リフタースイッチ リピートスイッチ ロケート機構 |
| 電源 | AC100V、50Hz/60Hz |
| 消費電力 | 約7W |
| 外形寸法 | 幅434x高さ179x奥行410mm(ダストカバー閉時) |
| 重量 | 約8.5kg |
| 別売 | 交換用ヘッドシェル SPCL40(部品扱い、1,600円) |
