MENU

Technics RS-B905を徹底解説!【クローズドループデュアルキャプスタン方式】

この記事の概要

※上記の青文字をタップすると該当箇所に飛びます。

Technics RS-B905は、1987年頃に89,800円で発売された3ヘッドカセットデッキです。クローズドループデュアルキャプスタン方式、ドルビーHX-PRO、dbxを含む3NR、classAA録音イコライザアンプを備え、録音品質とテープ走行の安定性を重視した中上級カセットデッキです。

本記事では、Technics RS-B905の特徴、他のヴィンテージカセットデッキとの違い、ヴィンテージプリメインアンプとの組み合わせをまとめます。

この記事の著者
目次

Technics RS-B905の概要と特徴

Technics RS-B905の簡易スペック
型式3ヘッドカセットデッキ
発売時期/価格1987年頃/89,800円
ヘッド録音・再生:R/PコンビネーションMXヘッド
消去:ダブルギャップフェライト
ワウフラッター0.04%(W.R.M.S.)
±0.08%(W.Peak、EIAJ)
周波数特性ノーマル(ED):20Hz〜20kHz、30Hz〜18kHz±3dB
CrO2(EX):20Hz〜21kHz、30Hz〜19kHz±3dB
メタル(EM):20Hz〜22kHz、30Hz〜20kHz±3dB
SN比NR off:60dB/56dB
Dolby B:66dB
Dolby C:72dB
dbx:92dB
入力/出力ライン入力:60mV/47kΩ
ライン出力:400mV/2.2kΩ
重量5kg

▼ 詳しいスペックはこちら

RS-B905は、3ヘッド構成とクローズドループデュアルキャプスタン方式を組み合わせたカセットデッキです。メタルテープ時の周波数特性は20Hz〜22kHz、30Hz〜20kHz±3dBで、1980年代後半らしいデジタルソース録音への対応力が見えるモデルです。

特徴①|クローズドループデュアルキャプスタン方式

RS-B905はテープ走行の安定性を重視したデッキですか?

はい。RS-B905は、ヘッドを中心に2組のキャプスタンとピンチローラーを置くクローズドループデュアルキャプスタン方式を採用しています。ワウフラッターは0.04%(W.R.M.S.)で、テープテンションとヘッドタッチを整えながら録音再生する設計です。

特徴②|R/PコンビネーションMXヘッドを使った3ヘッド構成

RS-B905は、録音・再生にR/PコンビネーションMXヘッド、消去にダブルギャップフェライトを搭載しています。録音と再生を分けて扱える3ヘッド構成により、録音中のモニターや調整を意識した使い方がしやすいデッキです。

特徴③|ドルビーHX-PROと3NRを搭載

  • Dolby B NR in:66dB(EXテープ、W.T.D.、1kHz、3%3次歪)です。
  • Dolby C NR in:72dB(EXテープ、W.T.D.、1kHz、3%3次歪)です。
  • dbx in:92dB(クロムテープ、W.T.D.、1kHz、3%3次歪)です。
  • 録音補助:ドルビーHX-PROシステムを搭載しています。

ノイズリダクションの選択肢に加え、高域成分の多いソースを録音するときのバイアス制御まで備えている点がRS-B905の見どころです。

特徴④|classAA録音イコライザアンプ

RS-B905はアンプ部にも特徴がありますか?

はい。RS-B905は、録音イコライザアンプにclassAAを採用しています。電圧制御アンプと電流ドライブアンプを組み合わせる構成で、録音ヘッドの負荷に左右されにくい波形制御を狙っています。

特徴⑤|RECキャリブレーションと操作機能

RS-B905はRECキャリブレーション機能、10kHz±4dBのバイアスアジャスト、-40dB〜+18dBのワイドレンジ3色FLピークメーター、16回リピート演奏、ミュージックセレクタ、タイマーレック&プレイ機能を備えています。録音レベルやテープ特性を追い込みながら使える操作系です。

録音時のポイント

RS-B905はLine入力が60mV/47kΩ、Line出力が400mV/2.2kΩです。録音時はテープごとにRECキャリブレーションとバイアスを合わせ、ピークメーターを見ながら余裕を残すと使いやすくなります。

Technics RS-B905と他のヴィンテージカセットデッキとの比較

ここでは、Technics RS-B905と、ヴィンテージカセットデッキ3機種を定格値で並べます。

項目Technics RS-B905Panasonic RS-B965Technics RS-B100A&D GX-Z9100EX
発売時期/価格1987年頃/89,800円1990年頃/69,500円1983年頃/148,000円1989年9月21日/110,000円
型式3ヘッドカセットデッキカセットデッキステレオカセットデッキカセットデッキ
ヘッド録音・再生:R/PコンビネーションMXヘッド
消去:ダブルギャップフェライト
録音/再生:アモルファスコンビネーションヘッドx1
消去:センダストガード付フェライトヘッドx1
録音・再生:AXアモルファスコンビネーションヘッド
消去:ダブルギャップセンダストヘッド
録音:LC-OFCクラス1材採用スーパーGXヘッド
再生:LC-OFCクラス1材採用スーパーGXヘッド
消去ヘッド
モーターキャプスタン用:クォーツロックDDモーター
リール用:電子制御DCモーター
クォーツロックDDモーター
ワウフラッター0.04%(W.R.M.S.)
±0.08%(W.Peak、EIAJ)
0.03%(W.R.M.S)
±0.05%(Wpeak、EIAJ)
0.022%(W.R.M.S.)
±0.038%(W.Peak、EIAJ)
0.025%WRMS
±0.04%Wpeak(EIAJ)
周波数特性ノーマル(ED):20Hz〜20kHz、30Hz〜18kHz±3dB
CrO2(EX):20Hz〜21kHz、30Hz〜19kHz±3dB
メタル(EM):20Hz〜22kHz、30Hz〜20kHz±3dB
ノーマル(ED):20Hz〜18kHz±3dB
CrO2:20Hz〜20kHz±3dB
メタル:20Hz〜21kHz±3dB
ノーマル(ED):15Hz〜21kHz、20Hz〜19kHz ±3dB
CrO2(EX):15Hz〜23kHz、20Hz〜21kHz ±3dB
メタル(EM):15Hz〜25kHz、20Hz〜23kHz ±3dB
ノーマル:15Hz〜19kHz ±3dB
クロム:15Hz〜20kHz ±3dB
メタル:15Hz〜22kHz ±3dB
SN比NR off:60dB/56dB
Dolby B:66dB
Dolby C:72dB
dbx:92dB
NR off:57dB
Dolby B:66dB
Dolby C:74dB
NR off:61dB/56dB
Dolby B:68dB
Dolby C:74dB
dbx:92dB
59dB(メタルテープ、EIAJ)
ドルビーC on時:20dB向上(10kHz以上)
入力端子ライン:60mV/47kΩLine:60mV/47kΩLine:70mV/47kΩ
CD/DATダイレクト:240mV/47kΩ
出力端子ライン:400mV/2.2kΩ
ヘッドホン:125mV/8Ω
Line:400mV/2.2kΩ
Headphone:2mW/8Ω
Line:388mV/150Ω
Headphone:1.3mW/8Ω
消費電力25W23W約24W24W
外形寸法幅430x高さ109.5x奥行285mm幅430x高さ135x奥行290mm幅430x高さ98x奥行274mm幅460x高さ155x奥行350mm
重量5kg6.4kg約5.7kg10.4kg

Technics RS-B905とPanasonic RS-B965の比較

Technics RS-B905とPanasonic RS-B965との比較は以下の通りです。

  • ワウフラッター:RS-B905は0.04%(W.R.M.S.)、RS-B965は0.03%(W.R.M.S)で、数値はRS-B965の方が低いです。
  • 周波数特性:メタル時はRS-B905が20Hz〜22kHz、RS-B965が20Hz〜21kHz±3dBで、高域側の表記はRS-B905が伸びています
  • SN比:RS-B905はdbx inで92dB、RS-B965はDolby Cで74dBまでの表記で、dbxの定格がRS-B905の個性です。
  • 重量:RS-B905は5kg、RS-B965は6.4kgで、RS-B905の方が軽量です。

Technics RS-B905とTechnics RS-B100の比較

Technics RS-B905とTechnics RS-B100との比較は以下の通りです。

  • ワウフラッター:RS-B905は0.04%(W.R.M.S.)、RS-B100は0.022%(W.R.M.S.)で、数値はRS-B100の方が低いです。
  • 周波数特性:メタル時はRS-B905が20Hz〜22kHz、RS-B100が15Hz〜25kHzで、帯域表記はRS-B100が広いです。
  • 入力/出力:どちらもLine入力60mV/47kΩ、Line出力400mV/2.2kΩで、ライン接続条件は近いです。
  • 価格:RS-B905は89,800円、RS-B100は148,000円で、RS-B100はより高価格帯のモデルです。

Technics RS-B905とA&D GX-Z9100EXの比較

Technics RS-B905とA&D GX-Z9100EXとの比較は以下の通りです。

  • ヘッド:RS-B905はR/PコンビネーションMXヘッド、GX-Z9100EXは録音/再生にスーパーGXヘッドで、ヘッド素材と構成に違いがあります
  • ワウフラッター:RS-B905は0.04%(W.R.M.S.)、GX-Z9100EXは0.025%WRMSで、数値はGX-Z9100EXの方が低いです。
  • 周波数特性:メタル時はRS-B905が20Hz〜22kHz、GX-Z9100EXが15Hz〜22kHz ±3dBで、低域側の表記はGX-Z9100EXが広いです。
  • 重量:RS-B905は5kg、GX-Z9100EXは10.4kgで、GX-Z9100EXはかなり重量級です。

Technics RS-B905とヴィンテージプリメインアンプとの組み合わせ

RS-B905はカセットデッキなので、プリメインアンプ側ではTape、Aux、Tunerなどのライン入力を使います。RS-B905のLine出力は400mV/2.2kΩで、ここではアンプ側のライン入力感度・インピーダンスと音量差を見ながら組み合わせを考えます。

Technics RS-B905とTechnics SU-V7との組み合わせ

  • 互換性:RS-B905のLine出力は400mV/2.2kΩです。SU-V7はTuner、Aux、Tapeが150mV/27kΩで、Tape入力に接続し、音量を小さめから合わせる使い方が向きます。
  • 音質の向上:RS-B905は3ヘッド構成、HX-PRO、classAA録音イコライザアンプを備え、SU-V7はストレートDC時にTuner/AuxからSP outで20Hz〜20kHz +0 -0.2dBです。カセットの輪郭とスピード感を出したい場合に合わせやすい構成です。
  • おすすめの音楽ジャンル:80年代ポップス、シンセポップ、ロック、FMエアチェック音源に合います。録音テープの立ち上がりをすっきり聴きたいときに使いやすい組み合わせです。

Technics RS-B905とYAMAHA A-7との組み合わせ

  • 互換性:RS-B905のLine出力は400mV/2.2kΩです。A-7はTuner、Aux、Tapeが150mV/47kΩで、Tape入力やAux入力に接続しやすい条件です。
  • 音質の向上:RS-B905はメタルテープで20Hz〜22kHz、30Hz〜20kHz±3dB、A-7はTuner、Aux、Tapeで20Hz〜20kHz +0 -2dBです。カセットの高域感を自然に整えたい場合に使いやすい構成です。
  • おすすめの音楽ジャンル:AOR、シティポップ、女性ボーカル、フュージョンに合います。テープらしい柔らかさと抜けの良さを両立したい録音に向いています。

Technics RS-B905とSANSUI AU-D707との組み合わせ

  • 互換性:RS-B905のLine出力は400mV/2.2kΩです。AU-D707はAUX、Tuner、Tape Play 1、2が150mV/47kΩで、Tape Play入力を使ってデッキを常設しやすい構成です。
  • 音質の向上:RS-B905はdbx inで92dBのSN比、AU-D707はAUX、Tuner、Tape Play 1、2で5Hz〜100kHz +0 -1dBの周波数特性です。テープ音源の厚みと見通しを両方楽しみたい場合に合わせやすい組み合わせです。
  • おすすめの音楽ジャンル:ロック、ソウル、ジャズファンク、ライブ録音に合います。中低域の押し出しとカセットの質感を楽しみたい音源に向いています。

Technics RS-B905は、3ヘッド構成、HX-PRO、dbx、classAAなど、録音再生を細かく整えるための機能が充実したカセットデッキです。アンプ側はTapeやAuxの入力感度を確認し、出力差を音量で整えると扱いやすくなります。

CDソースの録音、FMエアチェック、手持ちテープの再生まで、RS-B905はカセットの調整する楽しさを味わえるモデルです。最後まで読んでいただきありがとうございました。

Technics RS-B905の詳細スペック一覧

型式3ヘッドカセットデッキ
ヘッド録音・再生:R/PコンビネーションMXヘッド
消去:ダブルギャップフェライト
ワウフラッタ0.04%(W.R.M.S.)
±0.08%(W.Peak、EIAJ)
周波数特性ノーマル(ED):20Hz〜20kHz、30Hz〜18kHz±3dB(EIAJ)
CrO2(EX):20Hz〜21kHz、30Hz〜19kHz±3dB(EIAJ)
メタル(EM):20Hz〜22kHz、30Hz〜20kHz±3dB(EIAJ)
SN比NR off:60dB(クロムテープ、W.T.D.、1kHz、3%3次歪)
NR off:56dB(クロムテープ、EIAJ)
Dolby B NR in:66dB(EXテープ、W.T.D.、1kHz、3%3次歪)
Dolby C NR in:72dB(EXテープ、W.T.D.、1kHz、3%3次歪)
dbx in:92dB(クロムテープ、W.T.D.、1kHz、3%3次歪)
入力端子ライン:60mV/47kΩ
出力端子ライン:400mV/2.2kΩ
ヘッドホン:125mV/8Ω(適合インピーダンス8Ω〜600Ω)
電源AC100V、50Hz/60Hz
消費電力25W
外形寸法幅430x高さ109.5x奥行285mm
重量5kg
目次