MENU

Technics SU-V8を徹底解説!【ストレートDC広帯域設計】

この記事の概要

※上記の青文字をタップすると該当箇所に飛びます。

Technics SU-V8は、ニュークラスA方式を採用したインテグレーテッドDCアンプです。

本記事では、Technics SU-V8の特徴、他のヴィンテージアンプとの違い、ヴィンテージスピーカーとの組み合わせを整理します。

この記事の著者
目次

Technics SU-V8の概要と特徴

Technics SU-V8の簡易スペック
型式インテグレーテッドDCアンプ
発売時期1979年12月発売
定価99,800円(1979年12月発売)
実効出力110W+110W(8Ω、0.007%)
パワーバンド幅5Hz~100kHz(THD 0.02%)
Phono入力MM:2.5mV/47kΩ
MC:170μV/47Ω
重量15.7kg

▼ 詳しいスペックはこちら

Technics SU-V8は、1979年12月に99,800円で発売されたプリメインアンプです。実効出力は110W+110W(8Ω、0.007%)で、ニュークラスA方式、ストレートDC、MM/MC対応フォノ入力など、当時のテクニクスらしい技術要素が詰め込まれています。

特徴①|ニュークラスA方式のインテグレーテッドDCアンプ

SU-V8はTechnics独自のニュークラスA方式を採用したインテグレーテッドDCアンプです。出力は110W+110W(8Ω、0.007%)で、同社の上級プリメインらしい余裕ある数値を持っています。

出力段の見どころ

シンクロバイアス回路によるニュークラスA増幅方式が採用され、全高調波歪率は0.003%(定格出力-3dB、20Hz~20kHz)です。

特徴②|ストレートDCの広帯域特性

SU-V8は広帯域再生を意識したアンプなのでしょうか?

周波数特性はストレートDCでDC~20kHz +0 -0.1dB、DC~150kHz +0 -3dBです。パワーバンド幅も5Hz~100kHzと広く、数値面からもワイドレンジ志向が見えます。

特徴③|MM/MC対応のフォノ入力

フォノ入力はPhono MMが2.5mV/47kΩ、Phono MCが170μV/47Ωです。Phono周波数特性は20Hz~20kHz、RIAA ±0.2dBで、レコード再生も重視されたアンプといえます。

  • Phono MMは2.5mV/47kΩです。
  • Phono MCは170μV/47Ωです。
  • Phono SN比はMM:88dB、MC:71dBです。

特徴④|スーパーベースを含むトーン機能

低域の調整幅も広いアンプなのでしょうか?

シェルビングトーンはBass:±7dB(100Hz)、Treble:±10dB(20kHz)、Super bass:+12dB(30Hz、12dB/oct)です。Super bassのターンオーバー周波数は75Hz、150Hzで、低域の補正を積極的に行える構成です。

Technics SU-V8と他のヴィンテージアンプとの比較

ここでは、Technics SU-V8と同時代のヴィンテージプリメインアンプを比べます。出力、歪率、周波数特性、フォノ入力、サイズ、重量を中心に整理します。

Technics SU-V8とTechnics SU-V7の比較

Technics SU-V8とTechnics SU-V7との比較は以下の通りです。

項目Technics SU-V8Technics SU-V7
型式インテグレーテッドDCアンプインテグレーテッドDCアンプ
実効出力110W+110W(8Ω、0.007%)80W+80W(4Ω、0.007%)
80W+80W(8Ω、0.003%)
全高調波歪率0.003%(定格出力-3dB、20Hz~20kHz)0.003%(定格出力-3dB、20Hz~20kHz)
パワーバンド幅5Hz~100kHz5Hz~100kHz
SN比106dB100dB
Phono MM2.5mV/47kΩ2.5mV/47kΩ
Phono MC170μV/47Ω170μV/220Ω
外形寸法幅430x高さ153x奥行351mm幅430x高さ120x奥行362mm
重量15.7kg9.5kg
  • 8Ω出力はSU-V8が110W+110W、SU-V7が80W+80Wで、出力値はSU-V8の方が大きいです。
  • 全高調波歪率とパワーバンド幅は同じ表記で、基本特性の方向性は近いです。
  • SN比はSU-V8が106dB、SU-V7が100dBで、SN比の数値はSU-V8が高いです。
  • 重量はSU-V8が15.7kg、SU-V7が9.5kgで、筐体の物量感はSU-V8が大きいです。

Technics SU-V8とDENON PMA-970の比較

Technics SU-V8とDENON PMA-970との比較は以下の通りです。

項目Technics SU-V8DENON PMA-970
型式インテグレーテッドDCアンププリメインアンプ
定格/実効出力110W+110W(8Ω、0.007%)100W+100W(8Ω、20Hz~20kHz)
80W+80W(4Ω、1kHz)
全高調波歪率0.003%(定格出力-3dB、20Hz~20kHz)0.003%(20Hz~20kHz)
出力帯域幅/パワーバンド幅5Hz~100kHz(THD 0.02%)5Hz~100kHz(THD 0.02%)
周波数特性DC~150kHz +0 -3dB1Hz~400kHz +0 -3dB
Phono MM2.5mV/47kΩ2.5mV/50kΩ
Phono MC170μV/47Ω200μV/100Ω
外形寸法幅430x高さ153x奥行351mm幅506x高さ168x奥行451mm
重量15.7kg23kg
  • 8Ω出力はSU-V8が110W+110W、PMA-970が100W+100Wで、出力値はSU-V8が少し大きいです。
  • 周波数特性はPMA-970が1Hz~400kHz +0 -3dB、SU-V8がDC~150kHz +0 -3dBで、高域側の表記はPMA-970が広いです。
  • Phono MMはSU-V8が47kΩ、PMA-970が50kΩで、MM入力の負荷は近い数値です。
  • 重量はPMA-970が23kg、SU-V8が15.7kgで、重量の数値はPMA-970が大きいです。

Technics SU-V8とYAMAHA A-7の比較

Technics SU-V8とYAMAHA A-7との比較は以下の通りです。

項目Technics SU-V8YAMAHA A-7
型式インテグレーテッドDCアンプステレオプリメインアンプ
実効出力110W+110W(8Ω、0.007%)120W+120W(8Ω、20Hz~20kHz、0.007%)
パワーバンド幅5Hz~100kHz(THD 0.02%)10Hz~50kHz(8Ω)
ダンピングファクター60(8Ω)55(8Ω、1kHz)
Phono MM2.5mV/47kΩ2.5mV/100kΩ、47kΩ、33kΩ、100Ω
Phono MC170μV/47Ω160μV/100Ω
SN比106dB(ストレートDC)Tuner、Aux、Tape:103dB
外形寸法幅430x高さ153x奥行351mm幅435x高さ133x奥行365mm
重量15.7kg10.3kg
  • 8Ω出力はA-7が120W+120W、SU-V8が110W+110Wで、出力値はA-7が少し大きいです。
  • パワーバンド幅はSU-V8が5Hz~100kHz、A-7が10Hz~50kHzで、帯域幅の表記はSU-V8が広いです。
  • Phono MMはA-7が複数の負荷設定を持ち、カートリッジ側の選択幅はA-7が広めです。
  • 重量はSU-V8が15.7kg、A-7が10.3kgで、重量の数値はSU-V8が大きいです。

Technics SU-V8とヴィンテージスピーカーとの組み合わせ

Technics SU-V8は、実効出力110W+110W(8Ω)で、負荷インピーダンスはmainまたはremoteで4Ω~16Ωに対応します。スピーカーと合わせる場合は、許容入力と出力音圧レベルを見ながら音量を決めると、余裕のある出力を活かしやすくなります。

Technics SU-V8とTechnics SB-7との組み合わせ

  • 互換性:SB-7は8Ω、出力音圧レベル90dB/W/m、許容入力は90W(DIN RMS)・130W(MUSIC)です。SU-V8は110W+110W(8Ω)で、負荷インピーダンスはmainまたはremoteで4Ω~16Ωに対応します。音量は小さめから上げ、SB-7のDIN RMS 90Wを意識すると合わせやすいです。
  • 音質の向上:SB-7は3ウェイ・3スピーカー・密閉方式で、25cm平面型ウーファー、8cm平面型ミッドレンジ、リーフ型高域を持ちます。SU-V8の5Hz~100kHzのパワーバンド幅と合わせることで、平面型ユニットの広帯域感を引き出しやすい構成です。
  • おすすめの音楽ジャンル:フュージョン、シンセポップ、ジャズ、現代的な録音のロックに向いています。スピード感と帯域の伸びを楽しみたい聴き方に合います。

Technics SU-V8とSONY APM-77Wとの組み合わせ

  • 互換性:APM-77Wは6Ω、出力音圧レベル90dB/W/m、瞬間最大入力200W、定格最大入力100Wです。SU-V8の負荷インピーダンスはmainまたはremoteで4Ω~16Ωなので、6ΩのAPM-77Wとは接続条件を満たします。定格最大入力100Wを意識し、音量を上げすぎない運用が合います。
  • 音質の向上:APM-77Wは3ウェイ・3スピーカー・バスレフ方式で、低域530cm2、中域27cm2、高域7cm2の平面型ユニットを搭載します。SU-V8のDC~150kHz +0 -3dBの周波数特性により、平面型ユニットの情報量をすっきり出しやすい組み合わせです。
  • おすすめの音楽ジャンル:AOR、シティポップ、電子音楽、オーケストラ作品に向いています。音像の見通しと低域の厚みを両立したい人に合わせやすいです。

Technics SU-V8とVICTOR SX-7との組み合わせ

  • 互換性:SX-7は4Ω、出力音圧レベル88dB/W/m、最大入力100Wです。SU-V8はmainまたはremoteで4Ω~16Ωに対応するため、4ΩのSX-7にも対応範囲内です。最大入力100Wを見ながら、余裕を持った音量管理が必要です。
  • 音質の向上:SX-7は3ウェイ・3スピーカー・密閉方式で、30cmコーン型ウーファー、7.5cmドーム型中域、3cmドーム型高域を搭載します。SU-V8のダンピングファクター60(8Ω)と組み合わせることで、密閉型らしい低域のまとまりを狙いやすい構成です。
  • おすすめの音楽ジャンル:ジャズボーカル、クラシック、フォーク、ブルースに向いています。厚みのある中域と自然な余韻を楽しむ聴き方に合います。

Technics SU-V8は、ニュークラスA方式、ストレートDC、MM/MCフォノ入力、スーパーベース機能を備えた、技術色の濃いプリメインアンプです。出力にも余裕があるため、組み合わせるスピーカーの入力値と能率を見ながら音量を決めると扱いやすくなります。

レコード再生を重視する人にも、ライン入力中心でワイドレンジに楽しみたい人にも面白いモデルです。スピーカー側の個性をはっきり出しつつ、低域補正も含めて部屋に合わせ込める点がSU-V8の魅力です。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

Technics SU-V8の詳細スペック一覧

機種名Technics SU-V8
価格99,800円(1979年12月発売)
型式インテグレーテッドDCアンプ
Tuner、Aux→SP out総合特性
実効出力(20Hz~20kHz)110W+110W(8Ω、0.007%)
全高調波歪率0.003%(定格出力-3dB、20Hz~20kHz)
パワーバンド幅(THD 0.02%)5Hz~100kHz
周波数特性(ストレートDC)DC~20kHz +0 -0.1dB
DC~150kHz +0 -3dB
TIM測定不能
SN比(IHF-A、ストレートDC)106dB
残留ノイズ(ストレートDC)550μV
ダンピングファクター(8Ω)60
負荷インピーダンスmain or remote:4Ω~16Ω
main and remote:8Ω~16Ω
その他特性
入力感度/インピーダンスPhono MM:2.5mV/47kΩ
Phono MC:170μV/47Ω
Tuner、Aux、Tape:150mV/47kΩ
Phono SN比MM:88dB
MC:71dB(250μV入力)
Phono周波数特性20Hz~20kHz、RIAA ±0.2dB
シェルビングトーンBass:±7dB(100Hz)
Treble:±10dB(20kHz)
Super bass:+12dB(30Hz、12dB/oct)
ターンオーバー周波数Bass:500Hz
Treble:2kHz
Super bass:75Hz、150Hz(12dB/oct)
フィルターHigh:7kHz、-6dB/oct
Subsonic:20Hz、-12dB/oct
ラウドネスコントロール+7dB(50Hz、Volume -30dB)
ミューティング-20dB
総合
電源AC100V、50Hz/60Hz
消費電力260W
外形寸法幅430x高さ153x奥行351mm
重量15.7kg
目次