Accuphase(アキュフェーズ)E-305を徹底解説!【他のアンプとの比較】

Accuphase(アキュフェーズ)E-305を徹底解説!【他のアンプとの比較】

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Accuphase E-305はヴィンテージなプリメインアンプです。

本記事では、その魅力を特徴やおすすめのヴィンテージ音楽機器との組み合わせなど、徹底解説します。

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目次

Accuphase(アキュフェーズ)E-305の概要と特徴

Accuphase(アキュフェーズ)E-305の概要と特徴
Accuphase(アキュフェーズ)E-305のスペック
連続平均出力
(両ch動作、20Hz~20kHz、歪率0.02%)
4Ω負荷:180W/ch
8Ω負荷:130W/chW(4Ω、THD 0.05%)
全高調波歪率0.02%(4~16Ω負荷両ch動作、0.25W~連続出力、20Hz~20kHz)
ダンピングファクター100(8Ω負荷、50Hz)
定格出力/インピーダンスPre Output:1.28V/200Ω
Tape Rec Output:125mV/200Ω(ADより)
Headphones:0.4V、適合インピーダンス 4~100Ω
出力レベル/インピーダンスTape Rec:200mV/1.5kΩ
100V/117V/220V/240V、50Hz/60Hz
重量20.5kg
外形寸法幅475x高さ170(脚含む)x奥行375mm

Accuphase E-305は1987年に発売したプリメインアンプです。

入力端子は8系統に加えてバランス端子2系統を搭載しています。

では、以下からAccuphase E-305の特徴を解説します。

①:Accuphase E-305は3アンプ構成を採用

Accuphase E-305は3アンプ構成を採用しています。

3アンプ構成とは、

  1. イコライザーアンプ
  2. ハイゲイン・プリアンプ
  3. パワーアンプ

の3アンプ構成で作られているということです。

まず、イコライザーアンプは、音源からの信号を適切なレベルに調整し、音質を改善するために使用されます。

特定の周波数帯の音量を調整することで、音楽のバランスを整えたり、好みの音質に調整することが可能です。

ハイゲイン・プリアンプは、とても微弱な信号を受け取り、それを十分なレベルまで増幅する役割を持っています。

特に、ターンテーブルのようなアナログ音源からの信号は非常に小さいため、これを正常な聴取レベルまで引き上げることが重要です。

パワーアンプは、プリアンプからの信号を受け取り、スピーカーを駆動するのに十分な電力に増幅する部分です。

これによって、シンプルに音が大きくなります。

Accuphase E-305はこれら3つの増幅器がそれぞれ独立して機能している為、高品質な音を出力できます。

②:パワーアンプ部の出力段には6個のトランジスタで強力な出力を実現

Accuphase E-305のパワーアンプ部の出力段には、6個のトランジスタで強力な出力を実現しています。

さらに、Accuphase E-305は6個のトランジスタによる3パラレルプッシュプルを採用しています。

6個のトランジスタによる3パラレルプッシュプルってなに?

これはパワーアンプ設計の増幅回路の構成を指しています。

「パラレル」とは複数のトランジスタが並列に配置されていることを意味し、「プッシュプル」とはそれぞれのトランジスタが交互に信号の異なる部分を増幅することで、より高い効率と出力を実現する回路設計を指します。

6個のトランジスタによる3パラレルプッシュプルのメリットは以下です。

  1. 高出力: 複数のトランジスタが同時に動作することで、大きな電流を扱い、それによって大きな出力をスピーカーに供給することができます。これは大きな音量で音楽を楽しむ際に重要な要素です。
  2. 効率的な動作: プッシュプル回路では、信号の正の半波と負の半波をそれぞれ異なるトランジスタが増幅します。これにより、トランジスタが働くときに発生する熱やエネルギー損失が減少し、全体として効率的な動作を実現します。
  3. 低歪み: 各トランジスタが信号の特定の部分だけを担当することで、歪みが減少し、よりクリアで忠実な音質を提供します。プッシュプル構成は特に、信号の非対称性からくる歪みをキャンセルするのに効果的です。

そして、Accuphase E-305のPc(コレクター損失)は1素子当たり130W、合計780Wです。

これはパワーアンプに使用されるトランジスタの電力処理能力を指します。

ここでの「Pc」はコレクター損失を表し、トランジスタが熱として散らすことなく扱うことのできる最大電力を意味します。

トランジスタのコレクターは、その動作において電流を集める部分で、この部分の電力損失は、アンプの全体的な効率に影響を与える重要な要素です。

以下は、Pc(コレクター損失)は1素子当たり130W、合計780Wの利点です。

  1. 高い耐久性:各トランジスタが高い電力を処理できるため、アンプは大きな負荷がかかっても安定して動作することができます。
  2. 高出力:アンプ全体として大きな電力を扱うことができるので、大音量の出力や大型のスピーカーの駆動が可能です。
  3. 安定したパフォーマンス:各トランジスタが余裕を持って動作することで、アンプは連続的な高出力でも過熱しにくく、安定したパフォーマンスを維持します。

「Pc」の値はアンプの耐久性や音質に直接関係しているため、高品質なアンプを選ぶ際の重要な指標の一つとなります。

③:MC型とMM型に合わせてゲインを切り替えるイコライザーアンプを搭載

Accuphase E-305のイコライザーアンプ部は、MC型とMM型のそれぞれ必要なゲインに応じて切り替える方式を採用しています。

MC型とMM型のそれぞれ必要なゲインに応じて切り替える方式を採用ってなに?

これは文字通りの意味合いですが、プリメインアンプのイコライザーアンプ部分が、異なるタイプのカートリッジ(MC型とMM型)に合わせて、適切なゲイン(増幅率)に調整できる設計をしているということです。

MC(ムービングコイル)型とMM(ムービングマグネット)型は、ターンテーブルのカートリッジの2つの主要なタイプです。

それぞれのカートリッジタイプは異なる出力レベルを持っており、それに応じて異なるゲインが必要になります。

  • MC型カートリッジ:非常に低い出力レベルを持っているため、より高いゲインが必要です。
  • MM型カートリッジ:比較的高い出力レベルを持っているため、それほど高くないゲインで十分です。

つまり、Accuphase E-305は異なるゲインレベルを切り替えられる機能を持っているので、異なるカートリッジを使用している方は、同じアンプを使用し続けられるというメリットがあります。

さらに、Accuphase E-305のイコライザーアンプの入力は、ローノイズ、ハイgm FETを3パラレル・カスコード・ブートストラップ付差動回路で構成されています。

まず、「ローノイズ、ハイgm FET」という意味合いは、プリメインアンプの入力段において、特定のタイプのフィールドエフェクトトランジスタ(FET)が使用されていることを指しています。

ここでの「ローノイズ」とは、回路が生成する余分な雑音が少ないことを意味し、「ハイgm」とは、トランジスタのトランスコンダクタンス(gm)が高いことを示しています。

さらに「3パラレル・カスコード・ブートストラップ付差動回路で構成」は以下のような意味合いです。

  1. パラレル(並列): 電子部品を並列に接続することで、各部品にかかる負荷を分散し、全体としての性能を向上させます。この場合、「3パラレル」とは、3つの同じ機能を持つ部品(たとえばFET)が並列に配置されていることを意味し、これによりノイズの低減や電流処理能力の向上が図られます。
  2. カスコード回路:カスコード回路は、二段のトランジスタを直列に接続したもので、第一段の出力を第二段の入力に直接つなぎます。この設計は、高い利得安定性と高周波特性を提供し、また電子部品間の相互作用を減少させることで、全体のノイズを低減します。
  3. ブートストラップ:ブートストラップ回路は、回路の一部にフィードバックを適用することで、入力インピーダンスを効果的に高める技術です。これにより、外部からの信号がより少ない損失で回路に入ることができ、信号の純度が保たれます。
  4. 差動回路:差動回路は、2つの入力信号の差を増幅する回路で、一般にノイズや干渉に対する優れた抑制能力を持っています。この回路は、入力信号の小さい変化も拾い上げる高感度な増幅が可能で、オーディオアプリケーションでは音質の向上に寄与します。

これらの技術要素が組み合わさることで、「3パラレル・カスコード・ブートストラップ付差動回路」は、音質の純度を高め、低ノイズで高い信号対雑音比(S/N比)を実現するために非常に効果的な設計となっています。

特に、MC型カートリッジなど微弱な信号を扱う場合に、その性能を最大限に引き出すことができるようになっています。

Accuphase E-305と他のヴィンテージアンプとの比較

Accuphase(アキュフェーズ)E-305と他のヴィンテージアンプとの比較

当然ですが、ヴィンテージアンプはAccuphase E-305だけではありません。

以下では

  • ONKYO Integra MA-1000X
  • Lo-D HA-8700
  • AKAI AM-A70

との比較を解説しているので、興味のある方は参考にしてみてください。

Accuphase E-305とONKYO Integra MA-1000Xとの比較

Accuphase E-305とONKYO Integra MA-1000Xとの比較は以下の通りです。

  • 実効出力:Accuphaseは4Ω負荷で180W/ch、8Ω負荷で130W/chの実効出力を持ち、ONKYOは6Ωで90W+90W、8Ωで80W+80Wです。Accuphaseはよりパワフルなパフォーマンスを提供します。
  • 入力感度/インピーダンス:Accuphaseの入力感度はMM入力で300mVrms、MC入力で8.0mVrms、ONKYOはphono MMで2.5mV/47kΩ、phono MCで180μV/220Ωです。これにより、Accuphaseはより高いレベルの信号を受け入れる能力を持ち、ONKYOはより低いレベルの信号に対応しています。
  • ダンピングファクター:両者ともダンピングファクターは100となっており、スピーカーを制御する能力においては同等です。
  • SN比:AccuphaseはMain Amp Inputで123dBと非常に高く、ONKYOはCD、tuner、aux、tape playで100dBです。Accuphaseはより静かなバックグラウンドを実現しています。
  • 消費電力:Accuphaseは無入力時で60W、8Ω負荷定格出力時で490W、ONKYOは150Wです。Accuphaseの方が高出力時の消費電力が大きくなります。
  • 重量:Accuphaseは20.5kgと重厚な作りですが、ONKYOは8.1kgと軽量です。設置場所や移動のしやすさを考慮すると、ONKYOが便利です。
  • 音質:Accuphaseはセパレート・アンプの技術を活かし、低負荷駆動や高リニアリティを実現しており、非常にクリアで力強い音質です。ONKYOも高い忠実度とクリアな音質を提供しますが、Accuphaseの方がより専門的なオーディオ愛好家に適していると言えます。

Accuphase E-305とLo-D HA-8700との比較

Accuphase E-305とLo-D HA-8700との比較は以下の通りです。

  • 実効出力:Accuphase E-305は4Ω負荷で180W/ch、8Ω負荷で130W/chの出力を持ち、Lo-D HA-8700は8Ωで90W+90Wです。Accuphaseの方がより高い出力を提供します。
  • 入力感度/インピーダンス:AccuphaseはMM入力で300mVrms、MC入力で8.0mVrmsに対して、Lo-DはPhono MMで2.5mV/多彩なインピーダンスオプションを提供します。Lo-Dはより柔軟な入力オプションを持っています。
  • ダンピングファクター:Accuphaseはダンピングファクター100に対して、Lo-Dは80です。Accuphaseの方がスピーカーを若干しっかりと制御できると考えられます。
  • 負荷インピーダンス:Accuphaseは2~16Ωに対応しており、Lo-Dも4Ω~16Ωで対応しています。両方とも幅広いスピーカーに適合します。
  • SN比:AccuphaseのSN比はMain Amp Inputで123dB、Lo-Dは115dBです。Accuphaseの方が背景ノイズが少なく、よりクリアなサウンドを提供します。
  • 消費電力:Accuphaseは無入力時で60W、8Ω負荷定格出力時で490Wに対し、Lo-Dは240Wです。Accuphaseの方が消費電力が大きいですが、出力もそれに応じて大きいです。
  • 重量:Accuphaseは20.5kgであり、Lo-Dは20kgとほぼ同等です。
  • 音質:Accuphaseは低負荷駆動、広帯域、高リニアリティを実現し、Lo-Dは全段DCアンプ構成で位相特性や応答特性を大幅に向上させています。音質に関しては、Accuphaseがより力強いパフォーマンスを提供する一方で、Lo-Dは高い忠実度とクリアな再現性を持っています。

Accuphase E-305とAKAI AM-A70との比較

Accuphase E-305とAKAI AM-A70との比較は以下の通りです。

  • 実効出力:Accuphase E-305は4Ω負荷で180W/ch、8Ωで130W/chの出力に対して、AKAI AM-A70は6Ωで115W+115W、8Ωで100W+100Wです。Accuphaseの方が出力が高く、よりパワフルです。
  • 入力感度/インピーダンス:Accuphaseの入力感度はMM入力で300mVrms、MC入力で8.0mVrmsに対して、AKAIはPhono MMで2.0mV/47kΩ、Phono MCで0.2mV/100Ωです。AKAIは低い入力レベルに対応しており、幅広いカートリッジとの互換性を持っています。
  • ダンピングファクター:Accuphaseのダンピングファクターは100ですが、AKAIは30です。Accuphaseはスピーカーのコントロールがより優れています。
  • SN比:AccuphaseのSN比はMain Amp Inputで123dBに対して、AKAIはPhono MMで86dB、CDなどで100dBです。Accuphaseの方がノイズレベルが低く、クリアなサウンドを提供します。
  • 消費電力:Accuphaseは8Ω負荷定格出力時で490W、AKAIは定格消費電力で160Wです。Accuphaseの方が消費電力が多いですが、それに応じた高出力を持っています。
  • 重量:Accuphaseは20.5kgであり、AKAIは11.5kgです。Accuphaseの方が重く、おそらくより堅牢な構造をしています。
  • 音質:Accuphaseは高リニアリティと低負荷駆動を実現している一方、AKAIはシンプルなオープンループサーキットと厳選された部品による音質を追求しています。Accuphaseは力強く精密な音を、AKAIはオープンループの特性を活かしたナチュラルな音質を提供するでしょう。

Accuphase E-305とヴィンテージスピーカーとの組み合わせ

Accuphase(アキュフェーズ)E-305とヴィンテージスピーカーとの組み合わせ

以下では、Accuphase E-305とヴィンテージスピーカーとの組み合わせを一部解説します。

Accuphase E-305と組み合わせるヴィンテージスピーカーは、

  • JBL A822 Vecchio
  • DIATONE DS-600Z
  • Lo-D HS-31mkII

です。

興味のある方は参考にしてみてください。

Accuphase E-305とJBL A822 Vecchioの組み合わせ

Accuphase E-305とJBL A822 Vecchioの組み合わせは、以下のような結果が得られます。

  • 互換性:Accuphase E-305のパワフルな出力と低歪率は、JBL A822 Vecchioの高感度と大口径ウーファーと組み合わせることで、スピーカーのポテンシャルを最大限に引き出すことができます。4Ωのインピーダンス対応により、このアンプはスピーカーとの互換性に優れています。
  • 音質の向上:E-305の高リニアリティと広帯域出力は、Vecchioの20cmコーンウーファーと新設計トゥイーターが生み出す自然な響きをさらに際立たせ、深みのある低域とクリアな高域を実現します。これにより、音質は明確に向上することが期待されます。
  • 機能の拡張:Accuphase E-305には複数の入力端子と録音セレクターが装備されており、JBL A822 Vecchioと組み合わせることで、高品質な音楽再生はもちろんのこと、マルチメディア用途にも対応可能です。

Accuphase E-305とDIATONE DS-600Zの組み合わせ

Accuphase E-305とDIATONE DS-600Zの組み合わせは、以下のような結果が得られます。

  • 互換性:Accuphase E-305の力強いドライブ能力は、DIATONE DS-600Zの6Ωのインピーダンスと大型ウーファーに最適で、特にそのダイナミックな出力は、DS-600Zが持つ低域から高域までの広範な再生能力を完全に引き出します。DS-600Zの高い出力音圧レベルとE-305の豊富な出力は相互に補完しあい、幅広いリスニング環境に適応します。
  • 音質の向上:E-305の精緻な回路設計と低歪率は、DS-600Zの繊細な中高域と力強い低域の再生能力をさらに際立たせます。E-305の広帯域と高SN比は、DS-600Zのクリアでリニアな音質を向上させ、聴感上の解像度を高めます。
  • 機能の拡張:E-305の複数の入力端子と調整機能は、DS-600Zの多様な音楽ジャンルに対する再生能力と組み合わせることで、ユーザーに多彩な音響調整の選択肢を提供します。また、E-305のセパレート機能は、将来的なシステムアップグレードの際にも柔軟な対応が可能となります。

Accuphase E-305とLo-D HS-31mkIIの組み合わせ

Accuphase E-305とLo-D HS-31mkIIの組み合わせは、以下のような結果が得られます。

  • 互換性:Accuphase E-305の強力なドライビング能力は、Lo-D HS-31mkIIの8Ωインピーダンスと良く合致します。このアンプはスピーカーのダイナミックレンジをフルに活かし、安定したパフォーマンスを提供します。
  • 音質の向上:E-305の低歪率と広範な周波数応答は、HS-31mkIIの20cmコーン型ウーファーと5cmコーン型トゥイーターからなる2ウェイシステムによる再生音をクリアにし、細部にわたる音の表現を鮮明にします。特に、E-305の細やかなトーンコントロールはHS-31mkIIの音質をさらに調整し、聴取環境に合わせた最適なサウンドを実現します。
  • 機能の拡張:E-305に備わる複数の入力端子と録音機能は、HS-31mkIIと組み合わせて使用することで、リスニングだけでなく録音時の選択肢を広げ、機能の拡張を可能にします。これにより、様々な音源を容易に接続し、多目的に活用することができます。

Accuphase(アキュフェーズ)E-305を徹底解説!【他のアンプとの比較】のまとめ

本記事では以下を解説しました。

最後まで読んでいただきありがとうございました

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