この記事の概要
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DENON POA-8000は、1981年に350,000円で発売されたモノラルパワーアンプです。定格出力は200W(8Ω)、ミュージック出力は320W(8Ω)で、無帰還方式と歪除去回路を組み合わせた、大出力と高速応答を狙ったDENONの大型パワーアンプです。
本記事では、DENON POA-8000の特徴、他のヴィンテージパワーアンプとの違い、ヴィンテージスピーカーとの組み合わせをまとめます。

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DENON POA-8000の概要と特徴

| DENON POA-8000の簡易スペック | |
|---|---|
| 型式 | モノラルパワーアンプ |
| 発売時期/価格 | 1981年/350,000円 |
| ミュージック出力 | 320W(8Ω) |
| 定格出力 | 200W(8Ω、正弦波連続、20Hz〜20kHz) |
| 全高調波歪率 | 0.003%以下(8Ω、正弦波連続、20Hz〜20kHz) |
| 周波数特性 | 1Hz〜200kHz +0dB -3dB(1W出力時) |
| SN比 | 120dB以上(IHF-A) |
| 重量 | 22kg |
POA-8000は、1台で1チャンネルを受け持つモノラルパワーアンプです。定格出力200W(8Ω)、スルーレイト±380V/μsec、SN比120dB以上という定格から、大出力と広帯域を重視した設計が読み取れます。
特徴①|無帰還方式を採用したモノラルパワーアンプ

POA-8000はどんな回路思想のアンプですか?
POA-8000は、DENON無帰還方式を採用したモノラルパワーアンプです。入力感度/入力インピーダンスは1V/50kΩで、プリアンプからの信号を大出力へ展開する専用機として設計されています。
特徴②|200W定格出力と320Wミュージック出力
POA-8000の定格出力は200W(8Ω)、ミュージック出力は320W(8Ω)です。ステレオ再生では左右に1台ずつ用意する構成となり、片チャンネルごとに独立した出力余裕を持たせる考え方です。
特徴③|広帯域と高速スルーレイトの定格
- 周波数特性:1Hz〜200kHz +0dB -3dB(1W出力時)です。
- 出力帯域幅:5Hz〜100kHz(THD 0.01%)です。
- スルーレイト:±380V/μsecです。
- SN比:120dB以上(IHF-A)です。
数値だけを見ると、低域から高域までのレンジと信号追従性を強く意識したアンプといえます。
特徴④|メーターと自己診断機能を備えた大型筐体



POA-8000は表示機能も特徴的ですか?
はい。ピーク値指示方式レベルメーター、定格出力ピークホールド表示、ミューティング表示、スピーカー表示、自己診断機能を備えています。外形寸法は幅310x高さ188x奥行462mm、重量は22kgで、モノラル機として密度の高い筐体にまとめられています。
POA-8000はモノラルパワーアンプなので、ステレオ再生には通常2台構成が前提になります。1台22kgの重量があるため、左右それぞれを安定したラックに置けるかも確認したいポイントです。
DENON POA-8000と他のヴィンテージパワーアンプとの比較


ここでは、DENON POA-8000と、ヴィンテージパワーアンプ3機種を定格値で並べます。
| 項目 | DENON POA-8000 | DENON POA-3000 | Accuphase P-500 | SONY TA-N7B |
|---|---|---|---|---|
| 発売時期/価格 | 1981年/350,000円 | 1979年/350,000円 | 1985年5月/510,000円 | 1977年頃/160,000円 |
| 型式 | モノラルパワーアンプ | ステレオパワーアンプ | ステレオパワーアンプ | DCパワーアンプ |
| 定格出力 | 200W(8Ω、正弦波連続、20Hz〜20kHz) | 180W+180W(8Ω、両ch駆動、20Hz〜20kHz) | 250W/ch(8Ω) 420W/ch(4Ω) 500W/ch(2Ω) | 100W+100W(8Ω、20Hz〜20kHz、両ch) |
| ミュージック出力 | 320W(8Ω) | 250W+250W(8Ω) | ― | ― |
| 全高調波歪率 | 0.003%以下(8Ω、20Hz〜20kHz) | 0.003%以下(20Hz〜20kHz) | 0.01%(4Ω〜16Ω、ステレオ仕様時) | 0.01%(実効出力時、20Hz〜20kHz) |
| 入力感度/入力インピーダンス | 1V/50kΩ | 1V/50kΩ | 1.78V(8Ω連続平均出力時)/20kΩ不平衡、40kΩ平衡 | 1.3V(実効出力時、50kΩ) |
| 周波数特性/伝送特性 | 1Hz〜200kHz +0dB -3dB(1W出力時) | 1Hz〜350kHz +0dB -3dB | 0.5Hz〜300kHz +0 -3.0dB(1W出力時) | Direct端子:DC〜100kHz +0 -1dB C.Coupled端子:6Hz〜100kHz +0 1dB |
| SN比 | 120dB以上 | 122dB以上 | 120dB(入力ショート、連続平均出力時) | 120dB |
| ダンピングファクター | ― | 200(8Ω、1kHz) | 500(50Hz、ステレオ仕様時) | 100(1kHz、8Ω) |
| スルーレイト | ±380V/μsec | ±300V/μsec以上 | ― | ― |
| 消費電力 | 330W 160W(無信号時) | 730W(有信号時) 220W(無信号時) | 840W(電気用品取締法) 115W(無入力時) | 215W |
| 外形寸法 | 幅310x高さ188x奥行462mm | 幅495x高さ188x奥行459mm | 幅481x高さ218x奥行445mm | 幅430x高さ170x奥行335mm |
| 重量 | 22kg | 34kg | 33.5kg | 21kg |
DENON POA-8000とDENON POA-3000の比較
DENON POA-8000とDENON POA-3000との比較は以下の通りです。
- 型式:POA-8000はモノラル、POA-3000はステレオで、システム構成の考え方が大きく異なります。
- 定格出力:POA-8000は200W(8Ω)、POA-3000は180W+180W(8Ω)で、1チャンネルあたりの数値はPOA-8000が大きいです。
- スルーレイト:POA-8000は±380V/μsec、POA-3000は±300V/μsec以上で、応答速度の定格はPOA-8000が高いです。
- 重量:POA-8000は1台22kg、POA-3000は34kgで、ステレオ2台構成ではPOA-8000の物量が大きくなります。
DENON POA-8000とAccuphase P-500の比較
DENON POA-8000とAccuphase P-500との比較は以下の通りです。
- 出力:POA-8000は200W(8Ω)、P-500は250W/ch(8Ω)で、8Ω時の連続平均出力はP-500が大きいです。
- 負荷インピーダンス:P-500はステレオ仕様時2Ω〜16Ωの記載があり、低インピーダンス負荷の定格が明記されています。
- 入力:POA-8000は1V/50kΩ、P-500は不平衡20kΩ・平衡40kΩで、入力端子まわりの仕様が異なります。
- 重量:POA-8000は1台22kg、P-500は33.5kgで、POA-8000はモノラル機として重量を分散して設置する構成です。
DENON POA-8000とSONY TA-N7Bの比較
DENON POA-8000とSONY TA-N7Bとの比較は以下の通りです。
- 型式:POA-8000はモノラルパワーアンプ、TA-N7BはDCパワーアンプで、POA-8000は左右独立構成を作る前提です。
- 出力:POA-8000は200W(8Ω)、TA-N7Bは100W+100W(8Ω)で、出力値はPOA-8000の方が大きいです。
- 周波数特性:POA-8000は1Hz〜200kHz、TA-N7BはDirect端子でDC〜100kHzで、どちらも広帯域志向の定格です。
- 重量:POA-8000は22kg、TA-N7Bは21kgで、1台あたりの重量は近いです。
DENON POA-8000とヴィンテージスピーカーとの組み合わせ


POA-8000は定格出力200W(8Ω)のモノラルパワーアンプです。ここでは、スピーカー側のインピーダンス、許容入力、出力音圧レベルを確認しながら、音量管理を含めて組み合わせを考えます。
DENON POA-8000とYAMAHA NS-2000との組み合わせ
- 互換性:NS-2000はインピーダンス6Ω、許容入力125W、ミュージック許容入力250W、出力音圧レベル90dB/W/m、推奨アンプ出力は―です。POA-8000は定格出力200W(8Ω)なので、ミュージック許容入力を意識しつつ音量を段階的に上げる使い方が合います。
- 音質の向上:NS-2000は3ウェイ・3スピーカー・密閉方式で、30cmコーン型、8.8cmドーム型、3.0cmドーム型を搭載し、再生周波数帯域は28Hz〜20kHzです。POA-8000の広帯域出力で密閉型の低域と中高域の分離感を整えたい組み合わせです。
- おすすめの音楽ジャンル:クラシック、ジャズ、女性ボーカル、アコースティックに合います。ピアノや弦の余韻を丁寧に聴きたいリスニングに向いています。
DENON POA-8000とDIATONE DS-3000との組み合わせ
- 互換性:DS-3000は公称インピーダンス6Ω、最大入力180W(EIAJ)、出力音圧レベル90dB/W/m、推奨アンプ出力は―です。POA-8000は定格出力200W(8Ω)のため、最大入力180Wを目安にボリュームを慎重に扱う組み合わせです。
- 音質の向上:DS-3000は4ウェイ4スピーカーのアコースティック・エアーサスペンション方式で、32cmコーン型、16cmコーン型、5.0cmドーム型、2.3cmドーム型を搭載します。25Hz〜40kHzの広帯域を力強く支えたい場合に向きます。
- おすすめの音楽ジャンル:ロック、フュージョン、オーケストラ、ジャズファンクに合います。大編成や厚い低域を余裕を持って聴きたい音源で楽しみやすい構成です。
DENON POA-8000とJBL 4333A/4333AWXとの組み合わせ
- 互換性:4333A/4333AWXはインピーダンス8Ω、許容入力(RMS)はネットワーク時75W、出力音圧レベル93dB(新JIS)、推奨アンプ出力は―です。POA-8000は定格出力200W(8Ω)なので、高能率を活かして小さめの音量から調整することが大切です。
- 音質の向上:4333A/4333AWXは3ウェイ・3スピーカー・バスレフ方式で、38cmコーン型、ホーン型中域、ホーン型高域を備えます。93dBの能率とホーン構成の瞬発力を引き出したい組み合わせです。
- おすすめの音楽ジャンル:ジャズ、ライブロック、ソウル、ビッグバンドに合います。音の前へ出る感じや管楽器の勢いを楽しみたいレコードや音源に向いています。
DENON POA-8000は、200W(8Ω)のモノラルパワーアンプとして、スピーカーの許容入力と音量管理を丁寧に見ながら使いたいモデルです。大きな出力余裕を持つぶん、最初は控えめな音量から調整すると扱いやすくなります。
無帰還方式、ピークメーター、自己診断表示まで含めて、POA-8000はDENONらしい技術密度を味わえるパワーアンプです。最後まで読んでいただきありがとうございました。
DENON POA-8000の詳細スペック一覧
| 型式 | モノラルパワーアンプ |
| ミュージック出力 | 320W(8Ω) |
| 定格出力 | 200W(8Ω、正弦波連続、20Hz〜20kHz) |
| 全高調波歪率 | 0.003%以下(8Ω、正弦波連続、20Hz〜20kHz) |
| 混変調歪率 | 0.005%以下(60Hz:7kHz=4:1、定格出力時) |
| 出力帯域幅 | 5Hz〜100kHz(THD 0.01%) |
| 入力感度/入力インピーダンス | 1V/50kΩ |
| 出力インピーダンス | 0.1Ω以下(1kHz) |
| SN比 | 120dB以上(IHF-A) |
| 周波数特性 | 1Hz〜200kHz +0dB -3dB(1W出力時) |
| 出力端子 | 2系統 |
| サブソニックフィルター特性 | 16Hz、6dB/oct |
| スルーレイト | ±380V/μsec |
| レベルメーター指示方式 | ピーク値指示方式レベルメーター |
| レベルメーター指示範囲 | -50dB〜+5dB(0dB=200W/8Ω) |
| レベルメーター周波数特性 | 10Hz〜100kHz ±3dB |
| 付属機能 | 定格出力ピークホールド表示 |
| ミューティング表示 | 初期値7→0へのカウントダウン |
| スピーカー表示 | SP1、SP2 |
| 自己診断機能 | メイン回路、歪除去回路、異常温度上昇時の動作診断 |
| 電源電圧 | AC100V、50Hz/60Hz |
| 消費電力 | 330W(電気用品取締法) 160W(無信号時) |
| 外形寸法 | 幅310x高さ188x奥行462mm(つまみ類、脚の高さを含む) |
| 重量 | 22kg |
