この記事の概要
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KENWOOD DA-1100EXは、1987年に発売されたD/Aコンバーター内蔵インテグレーテッドアンプです。
本記事では、その魅力を特徴やおすすめのヴィンテージ音楽機器との組み合わせなど、徹底解説します。

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KENWOOD DA-1100EXの概要と特徴

| 項目 | KENWOOD DA-1100EX |
|---|---|
| 型式 | D/Aコンバーター内蔵インテグレーテッドアンプ |
| 定格出力 | 145W+145W(6Ω、20Hz~20kHz) 125W+125W(8Ω、20Hz~20kHz) |
| ダイナミックパワー | 325W(2Ω) 270W(4Ω) 150W(8Ω) |
| 全高調波歪率 | 0.0006%(定格出力時、1kHz、8Ω) 0.004%(定格出力時、20Hz~20kHz、8Ω) |
| 周波数特性 | 5Hz~80kHz +0 -3dB |
| ダンピングファクター | 1000(50Hz) |
| D/Aコンバーター部 | SN比:108dB 歪率:0.0025% チャンネルセパレーション:103dB |
| 重量 | 19.5kg |
KENWOOD DA-1100EXは、6Ωで145W+145W、8Ωで125W+125Wの定格出力を持つプリメインアンプです。D/Aコンバーター部は32kHz、44.1kHz、48kHzのサンプリング周波数に対応し、SN比は108dB、チャンネルセパレーションは103dBです。デジタル入力と高出力アンプを一体化した1980年代後半らしいモデルとして楽しめます。
特徴①|ツインクォーツPLLとリアルステップD/A

DA-1100EXのデジタル部は、どこが見どころですか?
見どころは、ツインクォーツPLL方式とリアルステップフルビットD/Aコンバーターです。D/Aコンバーター部は32kHz、44.1kHz、48kHzを自動切換で受け、光、同軸、DATモニター入力を備えています。CDやDAT時代のデジタル信号をアンプ内で扱う構成が大きな個性です。
- D/Aコンバーター部のSN比は108dBです。
- D/Aコンバーター部の歪率は0.0025%です。
- D/Aコンバーター部のチャンネルセパレーションは103dBです。
特徴②|ストラットエアーサスペンションの防振構造
DA-1100EXは、内部回路だけでなく振動対策にも力が入っています。
ストラットエアーサスペンションは、特殊弾性ゴム、コイルスプリング、エアダンパーを使った独立懸架振動吸収方式です。最大外形寸法は幅440x高さ171x奥行441mm、重量は19.5kgで、D/Aコンバーター内蔵機として振動対策まで含めた作り込みが感じられます。
特徴③|クリーンサイクロン電源とNEW VIG/DLD



電源部にも独自の工夫がありますか?
あります。クリーンサイクロン電源に加え、電圧増幅段とパワーステージの干渉を抑えるDLD回路、アンプのSVRを改善するNEW VIG回路を組み合わせています。定格消費電力は320Wで、デジタル部とパワーアンプ部の両方を意識した電源設計です。
アンプ部の定格出力は6Ωで145W+145W、8Ωで125W+125Wです。ダイナミックパワーは2Ωで325W、4Ωで270W、8Ωで150Wとされています。
特徴④|5ボックス構造のロジカルフローコンストラクション
内部構造には5ボックス構造のロジカルフローコンストラクションを採用しています。小信号と大信号、デジタル信号とアナログ信号、各信号処理部と電源をシールド板で分離する構成です。
デジタル入力、D/A変換、フォノ、ライン入力、パワーアンプをひとつの筐体に収める機種だからこそ、内部干渉を抑えるための区画設計が重要な見どころになります。
特徴⑤|ΣドライブとMC対応フォノを備えた総合力



DA-1100EXはデジタル専用機のようなアンプですか?
デジタルだけでなくアナログ入力も充実しています。
Phono MMは2.5mV/47kΩ、Phono MCは0.2mV/100Ωで、Phono最大許容入力はMMが200mV、MCが15mVです。さらにダンピングファクター1000のΣドライブ回路を搭載し、デジタル、レコード、スピーカー駆動まで一台でまとめる総合型アンプとして使えます。
KENWOOD DA-1100EXと他のヴィンテージアンプとの比較


ここでは、KENWOOD DA-1100EXと、D/Aコンバーター内蔵またはデジタル機能を持つヴィンテージアンプ3機種を比較します。対象はKENWOOD KA-969、YAMAHA AX-2000、Pioneer A-90Dです。
| 項目 | KENWOOD DA-1100EX | KENWOOD KA-969 | YAMAHA AX-2000 | Pioneer A-90D |
|---|---|---|---|---|
| 型式 | D/Aコンバーター内蔵インテグレーテッドアンプ | プリメインアンプ | プリメインアンプ | D/Aコンバーター内蔵プリメインアンプ |
| 6Ω出力 | 145W+145W(20Hz~20kHz) | 110W+110W(20Hz~20kHz) | 150W+150W(20Hz~20kHz) | 150W+150W(20Hz~20kHz) |
| 8Ω出力 | 125W+125W(20Hz~20kHz) | ― | 130W+130W(20Hz~20kHz) | 120W+120W(20Hz~20kHz) |
| 4Ω出力 | ― | ― | 190W+190W(20Hz~20kHz) | 180W+180W(20Hz~20kHz) |
| ダイナミックパワー | 325W(2Ω) 270W(4Ω) 150W(8Ω) | ― | 600W+600W(1Ω) 500W+500W(2Ω) 240W+240W(6Ω) | 400W+400W(2Ω) 280W+280W(4Ω) 160W+160W(8Ω) |
| D/A部SN比 | 108dB | ― | 118dB | ― |
| D/A部歪率 | 0.0025% | ― | 0.002%以下 | ― |
| D/A部チャンネルセパレーション | 103dB | 90dB以上 | 100dB | ― |
| 消費電力 | 320W | 250W | 350W | 365W |
| 外形寸法 | 幅440x高さ171x奥行441mm | 幅340x高さ129x奥行370mm | 幅473x高さ170x奥行475mm | 幅457x高さ173x奥行475mm |
| 重量 | 19.5kg | 8.8kg | 28kg | 29.3kg |
KENWOOD DA-1100EXとKENWOOD KA-969との比較
KENWOOD DA-1100EXとKENWOOD KA-969との比較は以下の通りです。
- 6Ω出力:DA-1100EXは145W+145W、KA-969は110W+110Wです。20Hz~20kHz条件ではDA-1100EXが大きいです。
- D/A部セパレーション:DA-1100EXは103dB、KA-969は90dB以上です。数値ではDA-1100EXが大きいです。
- デジタル入力:DA-1100EXは光、同軸、DATモニターを備え、KA-969は8ピンタイプです。端子構成はDA-1100EXのほうが細かく確認できます。
- 消費電力:DA-1100EXは320W、KA-969は250Wです。消費電力ではDA-1100EXが大きいです。
- 重量:DA-1100EXは19.5kg、KA-969は8.8kgです。重量ではDA-1100EXが重いです。
KENWOOD DA-1100EXとYAMAHA AX-2000との比較
KENWOOD DA-1100EXとYAMAHA AX-2000との比較は以下の通りです。
- 6Ω出力:DA-1100EXは145W+145W、AX-2000は150W+150Wです。20Hz~20kHz条件ではAX-2000が少し大きいです。
- 8Ω出力:DA-1100EXは125W+125W、AX-2000は130W+130Wです。8Ω時もAX-2000が少し大きいです。
- D/A部SN比:DA-1100EXは108dB、AX-2000は118dBです。数値ではAX-2000が大きいです。
- D/A部歪率:DA-1100EXは0.0025%、AX-2000は0.002%以下です。数値ではAX-2000が小さいです。
- 重量:DA-1100EXは19.5kg、AX-2000は28kgです。重量ではAX-2000が重いです。
KENWOOD DA-1100EXとPioneer A-90Dとの比較
KENWOOD DA-1100EXとPioneer A-90Dとの比較は以下の通りです。
- 6Ω出力:DA-1100EXは145W+145W、A-90Dは150W+150Wです。20Hz~20kHz条件ではA-90Dが少し大きいです。
- 8Ω出力:DA-1100EXは125W+125W、A-90Dは120W+120Wです。20Hz~20kHz条件ではDA-1100EXが少し大きいです。
- 4Ω出力:DA-1100EXは―、A-90Dは180W+180Wです。4Ω時の定格出力はA-90Dで確認できます。
- ダイナミックパワー:DA-1100EXは2Ωで325W、A-90Dは2Ωで400W+400Wです。表記条件は異なりますが、2Ωの数値はA-90Dが大きいです。
- 重量:DA-1100EXは19.5kg、A-90Dは29.3kgです。重量ではA-90Dが重いです。
KENWOOD DA-1100EXとヴィンテージスピーカーとの組み合わせ


KENWOOD DA-1100EXは6Ωで145W+145W、8Ωで125W+125Wの定格出力を持つプリメインアンプです。ここではD/Aコンバーター内蔵機の情報量とアンプ部の駆動感を音量管理しながら楽しみたいスピーカーとして、DIATONE DS-3000、VICTOR SX-1000、TANNOY Stirlingを取り上げます。
KENWOOD DA-1100EXとDIATONE DS-3000との組み合わせ
- 互換性:DS-3000は公称インピーダンス6Ω、最大入力180W(EIAJ)、推奨アンプ出力は―、出力音圧レベル90dB/W/mです。DA-1100EXは6Ωで145W+145Wのため、最大入力180Wを意識しながら、音量を段階的に上げる使い方が向いています。
- 音質の向上:DS-3000は4ウェイ・4スピーカー・ブックシェルフ型、アコースティック・エアーサスペンション方式です。32cmコーン型、16cmコーン型、5.0cmドーム型、2.3cmドーム型を搭載し、再生周波数帯域は25Hz~40kHz、出力音圧レベルは90dB/W/m、クロスオーバー周波数は350Hz、1.35kHz、4.5kHzです。DA-1100EXのデジタル入力と合わせると、細かな音場情報と低域の厚みを整えやすくなります。
- おすすめの音楽ジャンル:クラシック、ジャズ、女性ボーカルに向いています。90dB/W/mの出力音圧レベルを基準に、ピアノの立ち上がりやボーカルの距離感を確認しながら鳴らすとまとまりやすいです。
KENWOOD DA-1100EXとVICTOR SX-1000との組み合わせ
- 互換性:SX-1000はインピーダンス4Ω、最大許容入力150W、瞬間最大300W、推奨アンプ出力は―、出力音圧レベル90dB/W/mです。DA-1100EXは4Ωのダイナミックパワーが270Wのため、最大許容入力150Wを意識し、4Ω接続として音量と発熱を見ながら使うことが大切です。
- 音質の向上:SX-1000は3ウェイ・3スピーカー・密閉方式・フロア型です。31.5cmコーン型、8cmドーム型、3cmドーム型を搭載し、周波数特性は25Hz~50kHz、出力音圧レベルは90dB/W/m、クロスオーバー周波数は400Hz、5kHzです。DA-1100EXのダンピングファクター1000と合わせると、密閉型の低域を引き締めながら高域の伸びを活かしやすくなります。
- おすすめの音楽ジャンル:クラシック、フュージョン、ハイレゾ系リマスター音源に向いています。90dB/W/mの出力音圧レベルを見ながら、低域が膨らみすぎない音量に整えると聴きやすいです。
KENWOOD DA-1100EXとTANNOY Stirlingとの組み合わせ
- 互換性:Stirlingは公称インピーダンス8Ω、許容入力100W連続/250Wピーク、推奨アンプ出力は―、出力音圧レベル90dB/W/1mです。DA-1100EXは8Ωで125W+125Wのため、100W連続入力を目安に、ピークを欲張らず音量を整える使い方が向いています。
- 音質の向上:Stirlingは2ウェイ・1スピーカー・特殊バスレフ方式・ブックシェルフ型です。25cm同軸型を搭載し、再生周波数帯域は35Hz~20kHz ±3dB、出力音圧レベルは90dB/W/1m、クロスオーバー周波数は1.2kHzです。DA-1100EXのD/A部と同軸ユニットを合わせると、声の定位と楽器のまとまりを作りやすくなります。
- おすすめの音楽ジャンル:ジャズボーカル、室内楽、アコースティックに向いています。90dB/W/1mの出力音圧レベルを基準に、声の芯と余韻を確認しながら控えめな音量から合わせると自然に楽しめます。
KENWOOD DA-1100EXは、ツインクォーツPLL、リアルステップフルビットD/Aコンバーター、ストラットエアーサスペンション、クリーンサイクロン電源、5ボックス構造を備えた、デジタル時代初期の意欲的なプリメインアンプです。
スピーカーを合わせるときは、インピーダンス、許容入力、推奨アンプ出力、出力音圧レベルを確認し、最初は控えめな音量から少しずつ調整すると、DA-1100EXのデジタル部とアンプ部の個性をつかみやすくなります。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
KENWOOD DA-1100EXの詳細スペック一覧
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 型式 | D/Aコンバーター内蔵インテグレーテッドアンプ |
| アンプ部 定格出力 | 145W+145W(6Ω、20Hz~20kHz、両ch動作、THD 0.006%) 125W+125W(8Ω、20Hz~20kHz、両ch動作、THD 0.004%) |
| アンプ部 ダイナミックパワー | 325W(2Ω) 270W(4Ω) 150W(8Ω) |
| アンプ部 全高調波歪率(CD) | 0.0006%(定格出力時、1kHz、8Ω) 0.004%(定格出力時、20Hz~20kHz、8Ω) 0.003%(1/2定格出力時、20Hz~20kHz) |
| アンプ部 混変調歪率 | 0.004%(定格出力時、8Ω、60Hz:7kHz=4:1) |
| アンプ部 周波数特性 | Line→Speaker:5Hz~80kHz +0 -3dB |
| アンプ部 ダンピングファクター | 1000(50Hz) |
| アンプ部 入力感度/インピーダンス | Phono MM:2.5mV/47kΩ Phono MC:0.2mV/100Ω DAT、CD、Tuner、Aux、Tape:150mV/47kΩ |
| アンプ部 SN比 | Phono MM:87dB/78dB(入力ショート/EIAJ) Phono MC:70dB/74dB(入力ショート/EIAJ) DAT、CD、Tuner、Aux、Tape:108dB/82dB(入力ショート/EIAJ) |
| アンプ部 トーンコントロール | Bass:±10dB(200Hz/400Hz) Treble:±10dB(3kHz/5kHz) |
| アンプ部 ラウドネスコントロール | 9dB(100Hz、Vol-30dB) |
| アンプ部 サブソニックフィルター | 18Hz、-6dB/oct |
| アンプ部 出力帯域幅 | 5Hz~50kHz(歪率0.04%、8Ω) |
| Phono最大許容入力 | Phono MM:200mV(Phono→Tape Rec、1kHz、0.004%) Phono MC:15mV(Phono→Tape Rec、1kHz、0.004%) |
| 出力レベル/インピーダンス | Tape rec:150mV/330Ω |
| D/Aコンバーター部 対応サンプリング周波数 | 32kHz、44.1kHz、48kHz(自動切換) |
| D/Aコンバーター部 SN比 | 108dB(EIAJ) |
| D/Aコンバーター部 歪率 | 0.0025%(EIAJ) |
| D/Aコンバーター部 チャンネルセパレーション | 103dB(EIAJ) |
| D/Aコンバーター部 デジタル入力 | Optical受光電力:-15dBm~-25dBm Coaxial:0.5Vp-p/75Ω DATモニター:0.5Vp-p/75Ω |
| D/Aコンバーター部 デジタル出力 | Coaxial:0.5Vp-p/75Ω |
| 電源コンセント | 電源スイッチ連動:1系統、100W 電源スイッチ非連動:2系統、400W |
| 電源 | AC100V、50Hz/60Hz |
| 定格消費電力 | 320W(電気用品取締法) |
| 最大外形寸法 | 幅440x高さ171x奥行441mm |
| 重量 | 19.5kg |
