この記事の概要
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KENWOOD KA-880SDは、1985年頃に登場したSuperDLDインテグレーテッドアンプです。
本記事では、その魅力を特徴やおすすめのヴィンテージ音楽機器との組み合わせなど、徹底解説します。

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KENWOOD KA-880SDの概要と特徴

| 項目 | KENWOOD KA-880SD |
|---|---|
| 型式 | SuperDLDインテグレーテッドアンプ |
| 定格出力 | 120W+120W(6Ω、20Hz~20kHz) 100W+100W(8Ω、20Hz~20kHz) 105W+105W(8Ω、1kHz) |
| 全高調波歪率 | 0.005%(定格出力時) 0.004%(1/2定格出力時) |
| 周波数特性 | DC~200kHz +0 -3dB |
| ダンピングファクター | 1000(50Hz) |
| 入力感度/インピーダンス | Phono MM:2.5mV/47kΩ Phono MC:0.2mV/100Ω Tuner、AUX、Tape:150mV/47kΩ |
| SN比 | Phono MM:86dB Phono MC:70dB Tuner、AUX、Tape:107dB |
| 重量 | 9.4kg |
KENWOOD KA-880SDは、6Ωで120W+120W、8Ωで100W+100Wの定格出力を持つプリメインアンプです。
周波数特性はDC~200kHz、ダンピングファクターは1000で、Super DLDとΣドライブTypeBを軸にしたケンウッドらしい駆動設計が特徴です。
特徴①|Super DLDで電源を余さず使う構成

KA-880SDのSuper DLDは、どんな狙いの回路ですか?
Super DLDは、スーパーチャージャーを搭載し、DLDの4つの電源回路をフル活用するための構成です。ローパワーアンプ時にもハイパワー専用電源からエネルギーを供給できるようにしており、小音量から大きめの音量まで電源容量を活かしやすい設計になっています。
- 6Ωで120W+120Wの定格出力です。
- 8Ωで100W+100Wの定格出力です。
- ダンピングファクターは1000です。
特徴②|2線式で使いやすいΣドライブTypeB
スピーカー端子での性能を重視した点も、KA-880SDの個性です。
ΣドライブTypeBは、2線式で使いやすさを保ちながら、アンプのスピーカー端子までNFループをかける考え方です。リレーやスピーカー切換スイッチの接点などもループ内に取り込み、出力端子での波形を整える方向に作られています。
全てのGNDをスピーカー端子に一点集中させている点も見どころです。GNDラインの相互干渉を抑える構成で、電源や出力段だけでなく、接続端子まわりまで細かく考えられています。
特徴③|MC入力と多系統テープ機能を備えた実用性
Phono入力はMMが2.5mV/47kΩ、MCが0.2mV/100Ωです。Phono最大許容入力はMMが200mV、MCが15mVで、RIAA偏差は20Hz~20kHzで±0.3dBです。



レコードやテープを中心に使いやすいアンプですか?
使いやすい構成です。ICL高GmFET差動入力とICによるイコライザーアンプを採用し、MM/MC切換にも対応します。さらにマルチ・テープダビング機能やTapeC/Video出力を備えており、アナログソースを複数扱うシステムの中心に置きやすい内容です。
KENWOOD KA-880SDと他のヴィンテージアンプとの比較


ここでは、KENWOOD KA-880SDと、同時代前後のヴィンテージアンプ3機種を比較します。対象はTRIO KA-990、DENON PMA-760、Pioneer A-717です。
| 項目 | KENWOOD KA-880SD | TRIO KA-990 | DENON PMA-760 | Pioneer A-717 |
|---|---|---|---|---|
| 型式 | SuperDLDインテグレーテッドアンプ | DLDインテグレーテッドアンプ | プリメインアンプ | ステレオプリメインアンプ |
| 8Ω出力 | 100W+100W(20Hz~20kHz) 105W+105W(1kHz) | 105W+105W(20Hz~20kHz) | 125W+125W(20Hz~20kHz) | 100W+100W(20Hz~20kHz) |
| 6Ω出力 | 120W+120W(20Hz~20kHz) | ― | 150W+150W(20Hz~20kHz) | 120W+120W(20Hz~20kHz) |
| 4Ω出力 | ― | ― | ― | 150W+150W(20Hz~20kHz) |
| 全高調波歪率 | 0.005%(定格出力時) 0.004%(1/2定格出力時) | 0.007%(Phono) 0.005%(Tuner、AUX、Tape) | 0.003%以下(定格出力-3dB時) | 0.003%(8Ω/6Ω) 0.005%(4Ω) |
| 周波数特性 | DC~200kHz +0 -3dB | DC~200kHz -3dB | 1Hz~250kHz +0 -3dB | 1Hz~150kHz +0 -3dB |
| ダンピングファクター | 1000(50Hz) | 1000(100Hz) | ― | 200(1kHz、8Ω) |
| Phono入力 | MM:2.5mV/47kΩ MC:0.2mV/100Ω | MM:2.5mV/47kΩ MC:0.2mV/100Ω | MM:2.5mV/47kΩ MC:0.2mV/100Ω | MM:2.5mV/50kΩ MC:0.2mV/100Ω |
| 消費電力 | 200W | 260W | 230W | 270W |
| 外形寸法 | 幅440x高さ133x奥行333mm | 幅440x高さ143x奥行383mm | 幅470x高さ132x奥行413mm | 幅420x高さ162x奥行435mm |
| 重量 | 9.4kg | 10.7kg | 12kg | 19.6kg |
KENWOOD KA-880SDとTRIO KA-990との比較
KENWOOD KA-880SDとTRIO KA-990との比較は以下の通りです。
- 8Ω出力:KA-880SDは100W+100W、KA-990は105W+105Wです。20Hz~20kHz条件ではKA-990が少し大きいです。
- 6Ω出力:KA-880SDは120W+120W、KA-990は―です。6Ω時の出力はKA-880SDで確認できます。
- ダンピングファクター:KA-880SDは1000(50Hz)、KA-990は1000(100Hz)です。どちらも1000という高い数値です。
- MC入力:どちらもPhono MCは0.2mV/100Ωです。MCカートリッジ対応は同じ条件で確認できます。
- 重量:KA-880SDは9.4kg、KA-990は10.7kgです。重量ではKA-990が重いです。
KENWOOD KA-880SDとDENON PMA-760との比較
KENWOOD KA-880SDとDENON PMA-760との比較は以下の通りです。
- 8Ω出力:KA-880SDは100W+100W、PMA-760は125W+125Wです。20Hz~20kHz条件ではPMA-760が大きいです。
- 6Ω出力:KA-880SDは120W+120W、PMA-760は150W+150Wです。6Ω時の数値ではPMA-760が大きいです。
- 周波数特性:KA-880SDはDC~200kHz、PMA-760は1Hz~250kHzです。上限の数値ではPMA-760が高いです。
- スルーレイト:KA-880SDは―、PMA-760は±300V/μs以上です。スルーレイトはPMA-760で確認できます。
- 重量:KA-880SDは9.4kg、PMA-760は12kgです。重量ではPMA-760が重いです。
KENWOOD KA-880SDとPioneer A-717との比較
KENWOOD KA-880SDとPioneer A-717との比較は以下の通りです。
- 8Ω出力:KA-880SDは100W+100W、A-717も100W+100Wです。8Ω出力は同じ数値です。
- 6Ω出力:KA-880SDは120W+120W、A-717も120W+120Wです。6Ω出力も同じ数値です。
- 4Ω出力:KA-880SDは―、A-717は150W+150Wです。4Ω時の出力はA-717で確認できます。
- ダンピングファクター:KA-880SDは1000、A-717は200です。数値ではKA-880SDが大きいです。
- 重量:KA-880SDは9.4kg、A-717は19.6kgです。重量ではA-717が重いです。
KENWOOD KA-880SDとヴィンテージスピーカーとの組み合わせ


KENWOOD KA-880SDは6Ωで120W+120W、8Ωで100W+100Wの定格出力を持つプリメインアンプです。
ここではSuper DLDの駆動感を音量管理しながら楽しみたいスピーカーとして、DIATONE DS-505、JBL L112、TANNOY Berkeleyを取り上げます。
KENWOOD KA-880SDとDIATONE DS-505との組み合わせ
- 互換性:DS-505は定格インピーダンス6Ω、最大許容入力100W(EIAJ)、定格入力30W、推奨アンプ出力は―、出力音圧レベル90dB/W/mです。KA-880SDは6Ωで120W+120Wのため、最大許容入力100Wを意識し、音量を段階的に上げる使い方が大切です。
- 音質の向上:DS-505は4ウェイ・4スピーカー・ブックシェルフ型、アコースティックエアーサスペンション方式です。32cmコーン型、16cmコーン型、4cmドーム型、2.3cmドーム型を搭載し、再生周波数帯域は28Hz~40kHz、出力音圧レベルは90dB/W/m、クロスオーバー周波数は350Hz、1.5kHz、5kHzです。KA-880SDのダンピングファクター1000と合わせると、低域の輪郭を整えながら中高域の情報量を引き出しやすくなります。
- おすすめの音楽ジャンル:ジャズ、クラシック、女性ボーカルに向いています。90dB/W/mの出力音圧レベルを基準に、低域の量感とボーカルの距離感を確認しながら鳴らすとまとまりやすいです。
KENWOOD KA-880SDとJBL L112との組み合わせ
- 互換性:L112はインピーダンス8Ω、許容入力80W(連続プログラム)/100W(IEC規格)、推奨アンプ出力は―、出力音圧レベル89dB/W/mです。KA-880SDは8Ωで100W+100Wのため、IEC規格100Wを目安に、近距離では控えめな音量から始める使い方が向いています。
- 音質の向上:L112は3ウェイ・3スピーカー・バスレフ方式・ブックシェルフ型です。30cmコーン型(128H)、13cmコーン型(LE5-12)、2.5cmドーム型(044)を搭載し、再生周波数帯域は―、出力音圧レベルは89dB/W/m、クロスオーバー周波数は1.1kHz、3.7kHzです。KA-880SDのSuper DLDと合わせると、30cmウーファーの押し出しを締めながら、ボーカルやギターの輪郭を作りやすくなります。
- おすすめの音楽ジャンル:ロック、ソウル、フュージョンに向いています。89dB/W/mの出力音圧レベルを見ながら、低域が膨らみすぎない位置と音量を探すと聴きやすいです。
KENWOOD KA-880SDとTANNOY Berkeleyとの組み合わせ
- 互換性:Berkeleyは公称インピーダンス8Ω、許容入力85W、推奨アンプ出力は―、出力音圧レベル91dB/Wです。KA-880SDは8Ωで100W+100Wのため、許容入力85Wを意識し、ボリュームを急に上げない使い方が大切です。
- 音質の向上:Berkeleyは2ウェイ・1スピーカー・バスレフ方式・フロア型です。38cm同軸型(HPD385A)を搭載し、再生周波数帯域は35Hz~20kHz、出力音圧レベルは91dB/W、クロスオーバー周波数は1kHz(12dB/oct)です。KA-880SDの2線式ΣドライブTypeBと合わせると、同軸ユニットのまとまりを活かしながら、低域の量感を部屋に合わせて整えやすくなります。
- おすすめの音楽ジャンル:クラシック、ジャズボーカル、アコースティックに向いています。91dB/Wの出力音圧レベルがあるため、音量を上げすぎず、声や弦の余韻を確認しながら合わせると自然にまとまります。
KENWOOD KA-880SDは、Super DLD、ΣドライブTypeB、MC対応フォノ入力、マルチ・テープダビング機能を備えた、1980年代中期らしい実用性と駆動設計を両立したプリメインアンプです。
スピーカーを合わせるときは、インピーダンス、許容入力、推奨アンプ出力、出力音圧レベルを確認し、最初は控えめな音量から少しずつ調整すると、KA-880SDの低域制動とソース対応力をつかみやすくなります。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
KENWOOD KA-880SDの詳細スペック一覧
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 型式 | SuperDLDインテグレーテッドアンプ |
| 定格出力(両ch動作) | 20Hz~20kHz:120W+120W(6Ω、THD 0.008%) 100W+100W(8Ω、THD 0.004%) 1kHz:105W+105W(8Ω、THD 0.004%) |
| 全高調波歪率(20Hz~20kHz) | Phono→SP端子:0.005%(定格出力時) Tuner、AUX、Tape→SP端子:0.005%(定格出力時、8Ω) 0.004%(1/2定格出力時) |
| 混変調歪率 | Tuenr、AUX、Tape→SP端子:0.005%(定格出力時、8Ω) |
| 周波数特性 | Tuner、AUX、Tape→SP端子:DC~200kHz +0 -3dB |
| ダンピングファクター | 1000(50Hz) |
| 入力感度/インピーダンス | Phono MM:2.5mV/47kΩ Phono MC:0.2mV/100Ω Tuner、AUX、Tape:150mV/47kΩ |
| SN比(IHF-A) | Phono MM→SP端子:86dB Phono MC→SP端子:70dB(250μV) Tuner、AUX、Tape→SP端子:107dB |
| トーンコントロール | 200Hz:100Hz±10dB 3kHz:10kHz±10dB |
| ラウドネスコントロール | +9dB(100Hz、Volume-30dB) |
| サブソニックフィルター | 18Hz、6dB/oct(-3dB) |
| ライズタイム | Tuenr、AUX、Tape→SP端子:1.7μs |
| 出力帯域幅 | Tuner、AUX、Tape→SP端子:5Hz~50kHz(歪率0.04%) |
| Phono最大許容入力 | Phono MM:200mV Phono MC:15mV |
| Phono RIAA偏差 | ±0.3dB(20Hz~20kHz) |
| 出力レベル/インピーダンス | TapeC/Video:150mV/220Ω Tape Rec:150mV/220Ω |
| 電源 | AC100V、50Hz/60Hz |
| 定格消費電力 | 200W(電気用品取締法) |
| 電源コンセント | 電源スイッチ連動:2系統、100W 電源スイッチ非連動:1系統、400W |
| 外形寸法 | 幅440x高さ133x奥行333mm |
| 重量 | 9.4kg |
