この記事の概要
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KENWOOD KA-969は、1987年頃に登場したD/Aコンバーター内蔵型のプリメインアンプです。
本記事では、その魅力を特徴やおすすめのヴィンテージ音楽機器との組み合わせなど、徹底解説します。

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KENWOOD KA-969の概要と特徴

| 項目 | KENWOOD KA-969 |
|---|---|
| 型式 | プリメインアンプ |
| 定格出力 | 110W+110W(6Ω、20Hz~20kHz、0.007%) |
| 実用最大出力 | 170W+170W(6Ω、EIAJ) |
| 全高調波歪率 | 0.001%(1kHz、CD-Speaker、100W、8Ω) |
| S/N比 | Phono:86dB CD、Tuner、Aux、Tape play:100dB |
| D/Aコンバーター部 | デジタル接続:8ピンタイプ チャンネルセパレーション:90dB以上(EIAJ) |
| 定格消費電力 | 250W |
| 重量 | 8.8kg |
KENWOOD KA-969は、6Ωで110W+110Wの定格出力と、6Ωで170W+170Wの実用最大出力を持つプリメインアンプです。
D/Aコンバーター部は8ピンタイプのデジタル接続に対応し、チャンネルセパレーションは90dB以上です。デジタルソースをアンプ内部で扱うHDシリーズらしい構成が見どころです。
特徴①|左右独立ラダーネットワーク型D/Aコンバーター

KA-969のD/Aコンバーターは、どこが特徴ですか?
特徴は、左右独立のラダーネットワーク型D/Aコンバーターを搭載している点です。
左右独立構成によって位相差を抑え、D/Aコンバーター部のチャンネルセパレーションは90dB以上(EIAJ)です。デジタル入力を備えた1980年代後半らしい設計として楽しめます。
特徴②|パワーアンプ直前で変換するデジタル構成
D/A変換の位置をパワーアンプ直前に置いている点も、KA-969の大きな個性です。
D/Aコンバーターを内蔵し、パワーアンプ直前でD/A変換を行う構成です。ローパスフィルターには7次バターワースフィルターを採用し、信号経路に能動素子を持たないFDNR構成としています。デジタルソースの扱いを前提にしたプリメインとして見られる一台です。
特徴③|VIG・DLD回路で電源ノイズを抑える設計
- 定格出力は110W+110W(6Ω)です。
- 実用最大出力は170W+170W(6Ω)です。
- 全高調波歪率は0.001%(1kHz、CD-Speaker、100W、8Ω)です。
パワーアンプ部にはVIG・DLD回路を搭載しています。VIG回路は電源からの直流エネルギーを通し、ノイズやリップル、信号成分、混変調歪成分を抑える狙いの回路です。110W+110Wの出力を小型筐体にまとめた点もKA-969の面白さです。



小型ボディでもパワーはありますか?
あります。最大外形寸法は幅340x高さ129x奥行370mmですが、6Ωで110W+110Wの定格出力を備えています。
幅440mm級の単品アンプとは違うサイズ感で、コンパクトなシステムに組み込みやすい高出力機として扱えます。
特徴④|IDRSと電子切換で録音系も扱いやすい
レックアウトセレクターを採用し、Tape AとBを独立して扱うIDRSに対応しています。別々のソースをそれぞれ同時に録音できる構成で、電子切換方式のインプットセレクターも採用しています。
CD、Tuner、Aux、Tape playのS/N比は100dBです。テープデッキやチューナーを含めたシステムを組む場合にも、録音と再生を切り分けやすい操作性があります。
特徴⑤|Super Bassで低域を軽く補える



KA-969は低音の調整もできますか?
できます。Super Bassは30Hzで+5dB、Bassは100Hzで±10dB、Trebleは10kHzで±10dBです。超低域だけを6dB/octでブーストできるSuper Bassにより、小型スピーカーや控えめな音量でも低域を少し補いやすい構成になっています。
KENWOOD KA-969と他のヴィンテージアンプとの比較


ここでは、KENWOOD KA-969と、同時代前後のヴィンテージアンプ3機種を比較します。対象はKENWOOD KA-990D、KENWOOD KA-1100D、Pioneer A-90Dです。
| 項目 | KENWOOD KA-969 | KENWOOD KA-990D | KENWOOD KA-1100D | Pioneer A-90D |
|---|---|---|---|---|
| 型式 | プリメインアンプ | NEW VIG・DLDインテグレーテッドアンプ | NEW VIG・DLDインテグレーテッドアンプ | D/Aコンバーター内蔵プリメインアンプ |
| 6Ω出力 | 110W+110W(20Hz~20kHz) | 130W+130W(20Hz~20kHz) | 180W+180W(20Hz~20kHz) | 150W+150W(20Hz~20kHz) |
| 8Ω出力 | ― | 110W+110W(20Hz~20kHz) 115W+115W(1kHz) | 150W+150W(20Hz~20kHz) 160W+160W(1kHz) | 120W+120W(20Hz~20kHz) |
| 4Ω出力 | ― | 150W+150W(1kHz) | 220W+220W(1kHz) | 180W+180W(20Hz~20kHz) |
| 歪率 | 0.001%(1kHz、CD-Speaker、100W、8Ω) | 0.004%(定格出力時、8Ω) 0.003%(1/2定格出力時) | 0.004%(定格出力時、8Ω) 0.003%(1/2定格出力時) | 0.003%(8Ω) |
| S/N比 | Phono:86dB CD、Tuner、Aux、Tape play:100dB | Phono MM:78dB/87dB Phono MC:74dB/70dB CD、Tuner、AUX、Tape:80dB/108dB | Phono MM:78dB/87dB Phono MC:78dB/76dB CD、Tuner、AUX、Tape:80dB/110dB | Phono MM:95dB Phono MC:83dB CD、Tuner、Line、DAT/Tape:110dB |
| D/A関連 | デジタル接続:8ピンタイプ チャンネルセパレーション:90dB以上 | ― | ― | D/Aコンバーター内蔵 |
| 消費電力 | 250W | 300W | 410W | 365W |
| 外形寸法 | 幅340x高さ129x奥行370mm | 幅440x高さ158x奥行420mm | 幅440x高さ170x奥行420mm | 幅457x高さ173x奥行475mm |
| 重量 | 8.8kg | 13.5kg | 18kg | 29.3kg |
KENWOOD KA-969とKENWOOD KA-990Dとの比較
KENWOOD KA-969とKENWOOD KA-990Dとの比較は以下の通りです。
- 6Ω出力:KA-969は110W+110W、KA-990Dは130W+130Wです。20Hz~20kHz条件ではKA-990Dが大きいです。
- 8Ω出力:KA-969は―、KA-990Dは110W+110Wです。8Ω時の定格出力はKA-990Dで確認できます。
- D/A関連:KA-969は8ピンタイプのデジタル接続を持ち、KA-990Dは―です。内蔵D/A部の記載ではKA-969が確認しやすいです。
- 消費電力:KA-969は250W、KA-990Dは300Wです。消費電力ではKA-990Dが大きいです。
- 重量:KA-969は8.8kg、KA-990Dは13.5kgです。重量ではKA-990Dが重いです。
KENWOOD KA-969とKENWOOD KA-1100Dとの比較
KENWOOD KA-969とKENWOOD KA-1100Dとの比較は以下の通りです。
- 6Ω出力:KA-969は110W+110W、KA-1100Dは180W+180Wです。20Hz~20kHz条件ではKA-1100Dが大きいです。
- 4Ω出力:KA-969は―、KA-1100Dは220W+220Wです。4Ω時の出力はKA-1100Dで確認できます。
- Phono MC:KA-969は―、KA-1100Dは0.1mV/100Ωです。MC入力条件はKA-1100Dで確認できます。
- D/A関連:KA-969はD/Aコンバーター部の記載があり、KA-1100Dは―です。デジタル接続を見たい場合はKA-969が確認しやすいです。
- 重量:KA-969は8.8kg、KA-1100Dは18kgです。重量ではKA-1100Dが重いです。
KENWOOD KA-969とPioneer A-90Dとの比較
KENWOOD KA-969とPioneer A-90Dとの比較は以下の通りです。
- 6Ω出力:KA-969は110W+110W、A-90Dは150W+150Wです。20Hz~20kHz条件ではA-90Dが大きいです。
- 8Ω出力:KA-969は―、A-90Dは120W+120Wです。8Ω時の出力はA-90Dで確認できます。
- D/A関連:KA-969は8ピンタイプのデジタル接続、A-90DはD/Aコンバーター内蔵です。D/A部の搭載はどちらも確認できます。
- S/N比:KA-969のCD系は100dB、A-90DのCD、Tuner、Line、DAT/Tape系は110dBです。数値ではA-90Dが大きいです。
- 重量:KA-969は8.8kg、A-90Dは29.3kgです。重量ではA-90Dが重いです。
KENWOOD KA-969とヴィンテージスピーカーとの組み合わせ


KENWOOD KA-969は6Ωで110W+110Wの定格出力を持つプリメインアンプです。ここではデジタル入力対応とVIG・DLDの駆動感を活かしやすいスピーカーとして、Technics SB-7000、JBL L110、YAMAHA NS-690IIIを取り上げます。
KENWOOD KA-969とTechnics SB-7000との組み合わせ
- 互換性:SB-7000はインピーダンス6Ω、瞬間最大入力150W、許容入力は―、推奨アンプ出力は―、出力音圧レベル93dB/W/mです。KA-969は6Ωで110W+110Wのため、6Ω同士として音量を控えめに始め、瞬間最大入力150Wを意識して調整する使い方が大切です。
- 音質の向上:SB-7000は3ウェイ・3スピーカー・バスレフ方式・フロア型です。35cmコーン型、12cmコーン型、3.2cmドーム型を搭載し、周波数特性は―、出力音圧レベルは93dB/W/m、クロスオーバー周波数は―です。KA-969のSuper Bassを控えめに使うと、大型ウーファーの量感を部屋に合わせて整えやすくなります。
- おすすめの音楽ジャンル:ロック、フュージョン、シンセポップに向いています。93dB/W/mの出力音圧レベルがあるため、音量を上げすぎず、キックとベースの輪郭を確認しながら鳴らすと楽しめます。
KENWOOD KA-969とJBL L110との組み合わせ
- 互換性:L110はインピーダンス8Ω、許容入力75W(連続プログラム)、推奨アンプ出力は―、出力音圧レベル89dB(新JIS)です。KA-969の8Ω時出力は―のため、許容入力75Wを目安に、低域を欲張らず音量を整える使い方が向いています。
- 音質の向上:L110は3ウェイ・3スピーカー・バスレフ方式・ブックシェルフ型です。25cmコーン型(LE111A)、13cmコーン型(LE5-10)、2.5cmドーム型(033)を搭載し、周波数特性は―、出力音圧レベルは89dB(新JIS)、クロスオーバー周波数は1kHz、4kHzです。KA-969のCD系S/N比100dBと合わせると、ボーカルやギターの輪郭をすっきり出しやすくなります。
- おすすめの音楽ジャンル:AOR、ソウル、ジャズファンクに向いています。89dB(新JIS)の出力音圧レベルを踏まえ、近距離では中域の張りと低域の出方を確認しながら音量を決めると聴きやすいです。
KENWOOD KA-969とYAMAHA NS-690IIIとの組み合わせ
- 互換性:NS-690IIIはインピーダンス8Ω、最大許容入力80W、定格入力40W、推奨アンプ出力は―、出力音圧レベル90dB/W/mです。KA-969の8Ω時出力は―のため、最大許容入力80Wを意識し、控えめな音量からゆっくり調整する使い方が大切です。
- 音質の向上:NS-690IIIは3ウェイ・3スピーカー・密閉方式・ブックシェルフ型です。30cmコーン型、7.5cmドーム型、3.0cmドーム型を搭載し、再生周波数帯域は35Hz~20000Hz、出力音圧レベルは90dB/W/m、クロスオーバー周波数は800Hz、6kHz(12dB/oct)です。KA-969のD/A部と組み合わせると、デジタル音源の中域の見通しを整えやすくなります。
- おすすめの音楽ジャンル:クラシック、ジャズピアノ、女性ボーカルに向いています。90dB/W/mの出力音圧レベルを基準に、ピアノの立ち上がりや声の余韻を確認しながら音量を合わせると自然にまとまります。
KENWOOD KA-969は、左右独立ラダーネットワーク型D/Aコンバーター、8ピンタイプのデジタル接続、VIG・DLD回路、IDRS、Super Bassを備えた、HDシリーズらしい機能性の高いプリメインアンプです。
スピーカーを合わせるときは、インピーダンス、許容入力、推奨アンプ出力、出力音圧レベルを確認し、最初は控えめな音量から少しずつ調整すると、KA-969のデジタル入力対応と駆動感をつかみやすくなります。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
KENWOOD KA-969の詳細スペック一覧
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 型式 | プリメインアンプ |
| 定格出力 | 110W+110W(6Ω、20Hz~20kHz、0.007%) |
| 実用最大出力 | 170W+170W(6Ω、EIAJ) |
| 全高調波歪率 | 0.001%(1kHz、CD-Speaker、100W、8Ω) |
| S/N比 | Phono:86dB CD、Tuner、Aux、Tape play:100dB |
| トーンコントロール | Super Bass:+5dB(30Hz) Bass:±10dB(100Hz) Treble:±10dB(10kHz) |
| D/Aコンバーター部 デジタル接続 | 8ピンタイプ |
| D/Aコンバーター部 チャンネルセパレーション | 90dB以上(EIAJ) |
| 定格消費電力 | 250W |
| 最大外形寸法 | 幅340x高さ129x奥行370mm |
| 重量 | 8.8kg |
