この記事の概要
※上記の青文字をタップすると該当箇所に飛びます。
LUXMAN L-3は、1978年10月発売のヴィンテージなアンプです。
本記事では、その魅力を特徴やおすすめのヴィンテージ音楽機器との組み合わせなど、徹底解説します。

ten
LUXMAN L-3の概要と特徴

| LUXMAN L-3のスペック | |
|---|---|
| 発売時期 | 1978年10月 |
| 定価 | 59,800円 |
| 型式 | インテグレーテッド・アンプ |
| 連続実効出力 | 35W+35W(8Ω) |
| ダンピングファクター | 65以上(8Ω) |
| 重量 | 8kg |
LUXMAN L-3は、ローレベル時の音質を重視して開発されたプリメインアンプです。35W+35Wの控えめな出力、ピュア・コンプリメンタリーOCL方式、LUX方式NF型トーンコントロールを備え、力任せではなく日常音量での質感を狙ったモデルです。
特徴①|低出力でローレベル時の音質を追求する
L-3は、大出力競争ではなく小音量域の聴きやすさに軸足を置いたアンプです。
連続実効出力は35W+35W(8Ω、20Hz〜20kHz)です。数値だけを見ると控えめですが、家庭内で音量を上げすぎずに使う前提では、必要な出力を丁寧に使う設計思想が魅力になります。

35W+35Wだと物足りないですか?
スピーカーの能率が高ければ、35W+35Wでも家庭内では十分な音量を得やすいです。L-3では、大音量よりも低音量での密度とバランスを重視して考えると魅力が見えやすいです。
特徴②|ピュア・コンプリメンタリーOCL方式を採用する
パワーアンプ部にはピュア・コンプリメンタリーOCL方式を採用しています。パワートランジスタは高域遮断特性やコレクター出力容量を考慮して選ばれており、全帯域で歪率特性を整える設計が取られています。
- 全高調波歪率は0.04%以下です。
- 混変調歪率は0.08%以下です。
- 出力帯域幅は10Hz〜60kHz -3dBです。
ダンピングファクターは65以上で、低出力機ながら低域の制動にも配慮されています。派手な押し出しよりも、音像のまとまりと聴き疲れしにくいバランスを狙いやすいアンプです。
特徴③|2段直結プリアンプで高域特性とSN比を整える
プリアンプ部では、イコライザー回路、フラットアンプ回路、トーンアンプ回路に2段直結方式を採用しています。各回路に流す電流を増やしてローインピーダンス化し、高域特性とSN比の改善を狙っています。



2段直結方式は何が良いですか?
余分な結合部品を減らし、信号経路を整理しやすい構成です。L-3では超ローノイズ型トランジスタとマイナス電源駆動も組み合わせ、Phono 72dB以上、Tuner/Aux 95dB以上のSN比を確保しています。
特徴④|底部入力端子とLUX方式NF型トーンで使い勝手を高める
L-3は、配線レイアウトと操作機能にもラックスマンらしい工夫があります。
入力端子板は底部に配置され、各入力系統の最短距離化とシールド線の排除が図られています。また、LUX方式NF型トーンコントロール、サブソニック、ハイカット、ラウドネス、2系統テープモニターなど、実用機能をしっかり備えた薄型プリメインとしてまとまっています。
L-3にはシルバータイプのL-3と、ブラックタイプのL-3Bがありました。基本的な定格は共通で、外観色の違いを楽しめる同系モデルとして見られます。
LUXMAN L-3と他のヴィンテージアンプとの比較


LUXMAN L-3と他のヴィンテージアンプを比較すると、以下のようになります。
| 項目 | LUXMAN L-3 | LUXMAN L-5 | LUXMAN L-10 | LUXMAN L-309V |
|---|---|---|---|---|
| 実効出力 | 35W+35W(8Ω) | 60W+60W(8Ω) | 55W+55W(8Ω) | 80W+80W(8Ω) |
| 高調波歪率 | 0.04%以下 | 0.02%以下 | 0.015%以下 | 0.03%以下 |
| ダンピングファクター | 65以上(8Ω) | 70(8Ω) | 80(8Ω) | 40(8Ω) |
| 重量 | 8kg | 9.5kg | 10.5kg | 15.5kg |
| 消費電力 | 100W | 170W | 150W | 300W |
| サウンドキャラクター | 低出力で小音量時の質感を重視 | DCアンプ構成の余裕ある方向性 | 薄型ながら密度と高速応答を重視 | Vシリーズらしい骨太な駆動感 |
LUXMAN L-3とLUXMAN L-5との比較
LUXMAN L-3とLUXMAN L-5との比較は以下の通りです。
- 実効出力:L-3は35W+35W、L-5は60W+60Wです。出力ではLUXMAN L-5が優れています。
- 高調波歪率:L-3は0.04%以下、L-5は0.02%以下です。数値上の低歪率ではLUXMAN L-5が有利です。
- ダンピングファクター:L-3は65以上、L-5は70です。低域制動の数値ではLUXMAN L-5がわずかに上回ります。
- 重量:L-3は8kg、L-5は9.5kgです。軽さではLUXMAN L-3が扱いやすいです。
- 消費電力:L-3は100W、L-5は170Wです。省電力性ではLUXMAN L-3が優れています。
- 音の方向性:L-5はDCアンプ構成の余裕、L-3は低出力でローレベル時の音質を重視した設計です。小音量中心ならLUXMAN L-3が合いやすいです。
LUXMAN L-3とLUXMAN L-10との比較
LUXMAN L-3とLUXMAN L-10との比較は以下の通りです。
- 実効出力:L-3は35W+35W、L-10は55W+55Wです。出力ではLUXMAN L-10が優れています。
- 高調波歪率:L-3は0.04%以下、L-10は0.015%以下です。数値上の低歪率ではLUXMAN L-10が有利です。
- ダンピングファクター:L-3は65以上、L-10は80です。低域制動の数値ではLUXMAN L-10が上回ります。
- 重量:L-3は8kg、L-10は10.5kgです。軽さではLUXMAN L-3が扱いやすいです。
- 消費電力:L-3は100W、L-10は150Wです。省電力性ではLUXMAN L-3が優れています。
- 音の方向性:L-10はDCアンプ構成と左右独立電源が特徴です。L-3は機能を保ちながら小音量の質感に寄せており、穏やかに鳴らす用途ではLUXMAN L-3が選びやすいです。
LUXMAN L-3とLUXMAN L-309Vとの比較
LUXMAN L-3とLUXMAN L-309Vとの比較は以下の通りです。
- 実効出力:L-3は35W+35W、L-309Vは80W+80Wです。出力ではLUXMAN L-309Vが優れています。
- 高調波歪率:L-3は0.04%以下、L-309Vは0.03%以下です。数値上の低歪率ではLUXMAN L-309Vがわずかに有利です。
- ダンピングファクター:L-3は65以上、L-309Vは40です。低域制動の数値ではLUXMAN L-3が上回ります。
- 重量:L-3は8kg、L-309Vは15.5kgです。物量ではLUXMAN L-309Vが上回ります。
- 消費電力:L-3は100W、L-309Vは300Wです。電源規模ではLUXMAN L-309Vが大きいです。
- 音の方向性:L-309Vは大柄で力感のある方向、L-3は薄型で軽快な方向です。コンパクトにラックスマンらしさを楽しむならLUXMAN L-3が魅力的です。
LUXMAN L-3とヴィンテージスピーカーとの組み合わせ


LUXMAN L-3は、8Ωで35W+35Wの連続実効出力を持つ低出力寄りのプリメインアンプです。組み合わせでは、8Ωで能率が高め、または最大入力に余裕があるヴィンテージスピーカーを選ぶと扱いやすいです。
LUXMAN L-3と組み合わせるヴィンテージスピーカーは、以下の3機種です。
- YAMAHA NS-690II
- CORAL BX-1200
- TRIO LS-202
以下では、互換性・音質・おすすめジャンルに分けて解説します。
LUXMAN L-3とYAMAHA NS-690IIとの組み合わせ
LUXMAN L-3とYAMAHA NS-690IIとの組み合わせは以下の通りです。
- 互換性:NS-690IIは8Ω、最大許容入力80W、出力音圧レベル90dB/W/mの3ウェイ密閉型ブックシェルフです。L-3の8Ω時35W+35Wとは接続条件が合い、最大許容入力80Wに対して余裕を残して使いやすい組み合わせです。
- 音質の向上:NS-690IIは30cmコーン型ウーファー、7.5cmドーム型スコーカー、3cmドーム型トゥイーターを搭載し、35Hz〜20kHzを再生します。密閉方式の低域にL-3のダンピングファクター65以上が加わることで、30cmウーファーの量感を穏やかに締める音を狙いやすいです。800Hz、6kHzのクロスオーバーにより、中域から高域のつながりも自然に感じやすいです。
- おすすめの音楽ジャンル:ジャズ、ボーカル、クラシック、シティポップに向いています。声や弦の質感を落ち着いた音量で聴きたい人に合う組み合わせです。
LUXMAN L-3とCORAL BX-1200との組み合わせ
LUXMAN L-3とCORAL BX-1200との組み合わせは以下の通りです。
- 互換性:BX-1200は8Ω、最大入力100W、出力音圧レベル102dB/Wの5ウェイ・6スピーカー・バスレフ型です。L-3の35W+35Wと合わせる場合、高能率を活かしてアンプ出力を使い切らずに音量を得やすい組み合わせです。
- 音質の向上:BX-1200は30cmコーン型ウーファー、16cmミッドバス、12cmスコーカー、9cmツィーター、ホーン型スーパーツィーター2基を備え、25Hz〜25kHzを再生します。L-3の穏やかな鳴り方と合わせることで、高能率バスレフらしい明るさと低出力アンプの扱いやすさを両立しやすいです。800Hz、1kHz、5kHz、7kHzのクロスオーバーにより、帯域ごとの表情も出しやすいです。
- おすすめの音楽ジャンル:昭和歌謡、ロック、ソウル、ラテンに向いています。小音量でも音の立ち上がりと明るさを楽しみたい人に合う組み合わせです。
LUXMAN L-3とTRIO LS-202との組み合わせ
LUXMAN L-3とTRIO LS-202との組み合わせは以下の通りです。
- 互換性:LS-202は8Ω、最大入力100W、定格入力70W、出力音圧レベル90dB/W/mの3ウェイ・バスレフ型ブックシェルフです。L-3の8Ω時35W+35Wと合わせると、定格入力70Wに対して無理の少ない出力関係で使いやすいです。
- 音質の向上:LS-202は25cmコーン型ウーファー、10cmコーン型スコーカー、4cmコーン型トゥイーターを搭載し、35Hz〜20kHzを再生します。音響シールドバッフルを採用した構造とL-3を合わせることで、バスレフの量感を残しながら定位を整えた音を狙いやすいです。1kHz、6kHzのクロスオーバーにより、ボーカルと高域のつながりも扱いやすいです。
- おすすめの音楽ジャンル:ポップス、フォーク、ジャズ、AORに向いています。日常音量で聴きやすい中域バランスを求める人に合う組み合わせです。
LUXMAN L-3は、35W+35Wという控えめな出力を、ローレベル時の音質や実用機能に振り向けたプリメインアンプです。
密閉型の自然さ、高能率バスレフの明るさ、扱いやすい3ウェイ構成を選び分けることで、L-3の穏やかな魅力を引き出しやすいです。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
LUXMAN L-3の詳細スペック一覧
| LUXMAN L-3のスペック詳細 | |
|---|---|
| 型式 | インテグレーテッド・アンプ |
| 連続実効出力(両ch動作) | 35W+35W(8Ω、20Hz〜20kHz) |
| 全高調波歪率(20Hz〜20kHz) | 0.04%以下(8Ω、35W) |
| 混変調歪率(60Hz:7kHz=4:1) | 0.08%以下(8Ω、35W) |
| 出力帯域幅 | 10Hz〜60kHz -3dB(歪率0.1%) |
| 周波数特性 | 15Hz〜60kHz -1dB以内 |
| 入力感度/インピーダンス | Phono:2.5mV/50kΩ、Tuner、Aux:145mV/50kΩ |
| SN比(IHF-A補正、入力ショート) | Phono:72dB以上、Tuner、Aux:95dB以上 |
| ダンピングファクター | 65以上(8Ω負荷、1kHz) |
| トーンコントロール | LUX方式NF型(左右ch、独立レベルコントロール) |
| フィルター | サブソニック:25Hz、-6dB/oct、ハイカット:7kHz、-6dB/oct |
| 付属装置 | テープモニター回路(2系統)、テープダビング回路、ラウドネスコントロール、スピーカーセレクター(2系統)、モードスイッチ |
| ACアウトレット | 電源スイッチ連動:1系統、電源スイッチ非連動:1系統 |
| 電源電圧 | AC100V、50Hz/60Hz |
| 消費電力(電気用品取締法) | 100W |
| 外形寸法 | 幅438x高さ105x奥行313mm |
| 重量 | 8kg |
