この記事の概要
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LUXMAN L-505Vは、1975年10月に発売されたVシリーズのプリメインアンプです。
本記事では、その魅力を特徴やおすすめのヴィンテージ音楽機器との組み合わせなど、徹底解説します。

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LUXMAN L-505Vの概要と特徴

| LUXMAN L-505Vのスペック | |
|---|---|
| 発売時期 | 1975年10月 |
| 定価 | 98,000円 |
| 型式 | プリメインアンプ |
| 連続実効出力 | 55W+55W(8Ω)、72W+72W(4Ω) |
| 全高調波歪率 | 0.03%以下(8Ω、55W) |
| ダンピングファクター | 40(8Ω負荷) |
| 消費電力 | 200W(8Ω、両ch動作、定格出力時) |
| 重量 | 11.5kg |
LUXMAN L-505Vは、SQ505から数えて5代目にあたるプリメインアンプです。
M-6000とC-1000で開発された技術を導入し、55W+55Wの実効出力と0.03%以下の全高調波歪率を備えたモデルです。
特徴①|Vシリーズ5代目として完成度を高める
L-505Vは、ラックスマンのVシリーズに属するプリメインアンプです。昭和43年発売のSQ505から続く流れの中で、Vシリーズらしい操作性と回路面のクオリティアップをまとめた一台です。
- M-6000とC-1000で開発された技術を導入しています。
- 2電源構成と全段直結OCL方式を採用しています。
- 55W+55W(8Ω)の出力で、家庭用システムを組みやすい設計です。
特徴②|2段差動増幅とOCL方式で歪を抑える
メインアンプ部には、プラス・マイナス2電源による2段差動増幅の全段直結ピュアコンプリメンタリーOCL方式が採用されています。
全高調波歪率0.03%以下、混変調歪率0.03%以下です。

OCL方式は何がポイントですか?
OCL方式は、出力トランスや出力コンデンサーを使わない構成です。L-505Vではプリドライバー段の後にエミッターフォロア回路を置き、スピーカー負荷の変動をプリドライバー段へ伝えにくくする狙いがあります。
特徴③|Phono入力とLUX方式トーンで細かく整える
プリアンプ部では、Phono1に30kΩ〜50kΩ〜100kΩの連続可変入力インピーダンスを備えています。レコード再生では、カートリッジ側の負荷条件を追い込みやすい構成です。
トーンコントロールはLUX方式NF型です。低域湾曲点は150Hz、300Hz、600Hz、defeat、高域湾曲点は1.5kHz、3kHz、6kHz、defeatに切り替えられます。
- Phono1は入力インピーダンス調整に対応します。
- 低域と高域の湾曲点を複数から選べます。
- ローカット、ハイカット、ローブーストも装備しています。
特徴④|10,000μF×2の電源で余裕を持たせる
電源部には、10,000μFの大容量電解コンデンサーが2個使われています。レギュレーションのよい電源トランスと組み合わせ、左右両ch動作時の定格出力を支える電源構成になっています。



電源部は聴感にどう関係しますか?
電源部に余裕があると、低域の瞬間的な電流要求に応えやすくなります。L-505Vはダンピングファクター40(8Ω負荷)で、ヴィンテージスピーカーの低域を落ち着かせる方向に使いやすいアンプです。
LUXMAN L-505Vと他のヴィンテージアンプとの比較


LUXMAN L-505Vと他のヴィンテージアンプを比較すると、以下のようになります。
| 項目 | LUXMAN L-505V | LUXMAN L-80V | SANSUI AU-5900 | TRIO KA-7300 |
|---|---|---|---|---|
| 実効出力 | 55W+55W(8Ω) | 50W+50W(8Ω) | 45W+45W(4Ω、8Ω) | 65W+65W(8Ω) |
| 高調波歪率 | 0.03%以下(8Ω、55W) | 0.05%以下(8Ω、50W) | 0.1%以下(定格出力時) | 0.1%(定格出力時、8Ω) |
| ダンピングファクター | 40(8Ω負荷) | 40(8Ω負荷) | 80(8Ω) | 30 |
| 重量 | 11.5kg | 10.1kg | 11.5kg | 14kg |
| 消費電力 | 200W(定格出力時) | 200W(最大出力時) | 106W(定格)、300W(最大) | 170W(定格) |
| サウンドキャラクター | M-6000/C-1000系技術とVシリーズのバランス感 | 80シリーズらしい全段直結OCLの端正さ | 純コンプリメンタリー回路とトリプルトーンの濃さ | 左右独立電源による分離感と低域の押し出し |
LUXMAN L-505VとLUXMAN L-80Vとの比較
LUXMAN L-505VとLUXMAN L-80Vとの比較は以下の通りです。
- 実効出力:L-505Vは55W+55W、L-80Vは50W+50Wです。出力ではLUXMAN L-505Vが優れています。
- 高調波歪率:L-505Vは0.03%以下、L-80Vは0.05%以下です。歪率の数値ではLUXMAN L-505Vが優れています。
- ダンピングファクター:どちらも40(8Ω負荷)です。結論として、定格上は同等です。
- 重量:L-505Vは11.5kg、L-80Vは10.1kgです。軽さではLUXMAN L-80Vが優れています。
- 消費電力:L-505Vは定格出力時200W、L-80Vは最大出力時200Wです。表記条件が違うため、優劣はつけません。
- サウンドキャラクター:L-80Vは80シリーズの端正さが魅力です。出力と歪率の定格を重視するなら、LUXMAN L-505Vが選びやすいです。
LUXMAN L-505VとSANSUI AU-5900との比較
LUXMAN L-505VとSANSUI AU-5900との比較は以下の通りです。
- 実効出力:L-505Vは55W+55W、AU-5900は45W+45Wです。出力ではLUXMAN L-505Vが優れています。
- 高調波歪率:L-505Vは0.03%以下、AU-5900は0.1%以下です。歪率の数値ではLUXMAN L-505Vが優れています。
- ダンピングファクター:L-505Vは40、AU-5900は80です。低域制動の定格ではSANSUI AU-5900が優れています。
- 重量:どちらも11.5kgです。結論として、重量は同等です。
- 消費電力:L-505Vは定格出力時200W、AU-5900は定格106W/最大300Wです。通常表記の定格消費電力ではSANSUI AU-5900が小さいです。
- サウンドキャラクター:AU-5900はトリプルトーンコントロールを含む濃い操作感が魅力です。L-505VはVシリーズらしいまとまりがあり、音作りの整い方ではLUXMAN L-505Vが好みに合いやすいです。
LUXMAN L-505VとTRIO KA-7300との比較
LUXMAN L-505VとTRIO KA-7300との比較は以下の通りです。
- 実効出力:L-505Vは55W+55W、KA-7300は65W+65Wです。出力ではTRIO KA-7300が優れています。
- 高調波歪率:L-505Vは0.03%以下、KA-7300は0.1%です。歪率の数値ではLUXMAN L-505Vが優れています。
- ダンピングファクター:L-505Vは40、KA-7300は30です。低域制動の定格ではLUXMAN L-505Vが優れています。
- 重量:L-505Vは11.5kg、KA-7300は14kgです。軽さではLUXMAN L-505Vが優れています。
- 消費電力:L-505Vは定格出力時200W、KA-7300は定格170Wです。定格消費電力の小ささではTRIO KA-7300が優れています。
- サウンドキャラクター:KA-7300は左右独立電源による分離感が魅力です。L-505Vは歪率と制動のバランスが良く、落ち着いた音のまとまりではLUXMAN L-505Vが選びやすいです。
LUXMAN L-505Vとヴィンテージスピーカーとの組み合わせ


LUXMAN L-505Vは、55W+55W(8Ω)、72W+72W(4Ω)の実効出力とダンピングファクター40を持つプリメインアンプです。今回は、能率、インピーダンス、許容入力、方式が異なるヴィンテージスピーカーを選びました。
- JBL L40
- YAMAHA NS-10M PRO
- AR(Acoustic Research) AR-90
LUXMAN L-505V + JBL L40
- 互換性:JBL L40は8Ω、許容入力35W(連続プログラム)、出力音圧レベル88dB/W/mです。L-505Vは8Ωで55W+55Wのため、音量を控えめに合わせる前提で組みやすい組み合わせです。
- 音質の向上:25cmコーン型ウーファーと2.5cmドーム型の2ウェイ・バスレフ方式です。ダンピングファクター40のL-505Vと合わせると、バスレフの量感をほどよく引き締める方向で楽しめます。
- おすすめの音楽ジャンル:ロック、ソウル、ファンクに向いています。クロスオーバー周波数1.8kHzの構成で、ボーカルとリズム隊の押し出しを聴きやすくまとめます。
LUXMAN L-505V + YAMAHA NS-10M PRO
- 互換性:YAMAHA NS-10M PROは8Ω、許容入力60W、ミュージック許容入力120Wです。L-505Vの55W+55W(8Ω)と合わせると、定格出力の範囲を意識しやすい組み合わせです。
- 音質の向上:18cmコーン型ウーファーと3.5cmドーム型による密閉方式です。再生周波数帯域は60Hz〜20kHzで、定位感と中域の見通しを整えやすい鳴らし方になります。
- おすすめの音楽ジャンル:女性ボーカル、シティポップ、ピアノトリオに向いています。出力音圧レベル90dB/W/mの反応のよさを活かし、小音量でも輪郭を追いやすい再生が楽しめます。
LUXMAN L-505V + AR(Acoustic Research) AR-90
- 互換性:AR-90は4Ω(最小3.2Ω)、連続最大入力150W、最大入力300Wです。L-505Vは4Ωで72W+72Wのため、発熱と音量に気を配りながら使いたい組み合わせです。
- 音質の向上:4ウェイ・5スピーカーのアコースティックサスペンション方式で、内容積は90L、重量は37kgです。L-505Vの落ち着いた制動感を合わせると、トールボーイ型らしい低域の厚みを整えて聴けます。
- おすすめの音楽ジャンル:オーケストラ、ジャズのビッグバンド、ライブ録音に向いています。23Hz〜30kHzの周波数特性を活かし、広い音場と余韻の伸びを味わいやすい構成です。
LUXMAN L-505Vは、Vシリーズらしいまとまりと、55W+55Wの実効出力を備えたプリメインアンプです。レコード再生、トーン調整、ヴィンテージスピーカーとの組み合わせまで、1970年代ラックスマンらしい楽しみ方ができます。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
LUXMAN L-505Vの詳細スペック一覧
| LUXMAN L-505Vのスペック詳細 | |
|---|---|
| 型式 | プリメインアンプ |
| 発売時期 | 1975年10月 |
| 定価 | 98,000円 |
| 連続実効出力 | 55W+55W(8Ω、両ch動作、20Hz〜20kHz) 72W+72W(4Ω、両ch動作、20Hz〜20kHz) |
| 全高調波歪率 | 0.03%以下(8Ω、55W) |
| 混変調歪率 | 0.03%以下(8Ω、55W、60Hz:7kHz=4:1) |
| 出力帯域幅 | 5Hz〜50kHz -3dB(0.1%) |
| 入力感度/インピーダンス | Phono1:2.5mV/30k〜50k〜100kΩ(連続可変) Phono2:2.5mV/50kΩ Tuner、Aux1/2:150mV/50kΩ |
| SN比 | Phono1/2:62dB以上 Tuner、Aux1/2:80dB以上 |
| 最大許容入力 | Phono:300mV以上(RMS、1kHz) |
| 残留雑音 | 0.5mV以下 |
| ダンピングファクター | 40(8Ω負荷) |
| トーンコントロール | LUX方式NF型湾曲点周波数切換付 |
| 低域湾曲点 | 150Hz、300Hz、600Hz、defeat |
| 高域湾曲点 | 1.5kHz、3kHz、6kHz、defeat |
| ローカット | 30Hz(-6dB/oct) |
| ハイカット | 8kHz(-6dB/oct) |
| ローブースト | 70Hz(+6dB/oct) |
| 付属装置 | Phono1用入力インピーダンス調整 テープダビング回路 アッテネーター(-18dB) |
| 使用半導体 | トランジスタ:47個 IC:1個 ダイオード:20個 ツェナーダイオード:4個 バリスタ:4個 |
| 消費電力 | 200W(8Ω、両ch動作、定格出力時) |
| 外形寸法 | 幅450x高さ160x奥行268mm |
| 重量 | 11.5kg |
