この記事の概要
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LUXMAN L-570X’sは、1992年10月発売のヴィンテージなアンプです。
本記事では、その魅力を特徴やおすすめのヴィンテージ音楽機器との組み合わせなど、徹底解説します。

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LUXMAN L-570X’sの概要と特徴

| 項目 | LUXMAN L-570X’s |
|---|---|
| 型式 | インテグレーテッド・アンプ |
| 発売年 | 1992年10月 |
| 連続実効出力 | 50W+50W(8Ω、A級動作) |
| 全高調波歪率 | 0.01%以下(8Ω、定格出力、direct on) |
| 周波数特性 | CD、Tuner、Line1、2:10Hz~100kHz -1dB以内 |
| フォノ入力 | MM/MC対応 |
| 消費電力 | 270W(電気用品取締法) |
| 重量 | 30kg |
LUXMAN L-570X’sは、570シリーズの三代目として登場したプリメインアンプです。L-570の流れを受け継ぎながら、L-570Z’sで得たノウハウを取り入れ、ピュアA級50W+50Wと徹底したシンプル化を両立しています。
特徴①|ピュアA級50Wで濃密に鳴らす
L-570X’sは、常にたっぷりと電流を流すピュアA級方式を採用しています。連続実効出力は8Ωで50W+50Wとなっており、音量を上げ切らなくても中域の密度を出しやすい設計です。
A級アンプは、信号の大小にかかわらず出力段へ大きめの電流を流す方式です。効率よりも滑らかさを重視し、小音量でも質感を保ちやすいのが魅力です。
特徴②|信号経路を短くする新設計基板
L-570X’sは、入力端子からスピーカー端子までの信号経路をできるだけ簡潔にする方向で設計されています。

信号経路が短いと、どんな良さがありますか?
新たに設計した回路基板を採用し、複雑な引き回しや音質的なネックポイントを排除しています。入力切換には新タイプの金接点リレーを使い、ホット側だけでなくアース側も切り換えるため、選んでいない入力系統をしっかり切り離しやすい構成です。
特徴③|アルティメット・アッテネーターを採用
音量調整には、ロータリースイッチ型アルティメット・アッテネーターを採用しています。連続可変型ボリュームで問題になりやすい摺動部の迷走電流や接点材質の限界に配慮し、32接点ロータリースイッチと非磁性体抵抗で構成しています。
- ガラスエポキシ金メッキ基板を用いた32接点ロータリースイッチを採用しています。
- 非磁性体抵抗を1個ずつマウントした構成です。
- ギャップ精度を高め、使いやすさも改善しています。
特徴④|30kg級の筐体で振動を抑える
L-570X’sは、セラミック入り特殊FRPのボトムシャーシを採用しています。重量は30kgあり、シンメトリックな重量バランスと5点接地インシュレーターによって、外部振動や内部振動の影響を抑える設計です。



重いアンプは音に関係しますか?
筐体の不要振動が少ないほど、微小信号のにじみを抑えやすくなります。L-570X’sは大質量シャーシと5点接地により、静かな背景と低域の落ち着きを狙ったアンプです。
特徴⑤|トーンコンペンセーターで自然に整える
音質補正回路として、トーンコンペンセーターを搭載しています。従来のトーンコントロールのように大きく周波数特性を動かすのではなく、位相を重視した自然な補正を狙っており、スピーカーや部屋に合わせて控えめに整えやすい機能です。
トーンコンペンセーターの最大変化量は±4.5dBです。大きく音を作り替えるよりも、録音やリスニング環境の差を少し補う用途に向いています。
LUXMAN L-570X’sと他のヴィンテージアンプとの比較


LUXMAN L-570X’sと他のヴィンテージアンプを比較すると、以下のようになります。
| 項目 | LUXMAN L-570X’s | Accuphase E-305V | DENON PMA-S1 | SONY TA-F555ESL |
|---|---|---|---|---|
| 実効出力 | 50W+50W(8Ω、A級動作) | 130W/ch(8Ω) | 50W+50W(8Ω) | 120W+120W(8Ω) |
| 高調波歪率 | 0.01%以下(8Ω) | 0.02%(4~16Ω) | 0.007%(1kHz、25W、8Ω) | 0.001%(10W出力時、8Ω) |
| ダンピングファクター | ― | 100(8Ω、50Hz) | ― | ― |
| 重量 | 30kg | 22.7kg | 25.5kg | 24kg |
| 消費電力 | 270W | 310W(電気用品取締法) | 230W | 300W |
| サウンドキャラクター | ピュアA級と大質量筐体の濃密さ | MOS FET出力段と機能性の高さ | UHC-MOSとBTL構成の力感 | MOS FETとGシャーシの高解像度感 |
LUXMAN L-570X’sとAccuphase E-305Vとの比較
LUXMAN L-570X’sとAccuphase E-305Vとの比較は以下の通りです。
- 実効出力:L-570X’sは50W+50W、E-305Vは130W/chです。大出力ではAccuphase E-305Vが優れています。
- 高調波歪率:L-570X’sは0.01%以下、E-305Vは0.02%です。数値上の低歪率ではLUXMAN L-570X’sが有利です。
- 重量:L-570X’sは30kg、E-305Vは22.7kgです。物量感ではLUXMAN L-570X’sが上回ります。
- 消費電力:L-570X’sは270W、E-305Vは310Wです。電源入力の数値ではAccuphase E-305Vが大きいです。
- サウンドキャラクター:E-305VはMOS FET出力段とメーター付きの操作性、L-570X’sはピュアA級とシンプル経路の濃さが魅力です。音の密度を重視するならLUXMAN L-570X’sが合いやすいです。
LUXMAN L-570X’sとDENON PMA-S1との比較
LUXMAN L-570X’sとDENON PMA-S1との比較は以下の通りです。
- 実効出力:どちらも8Ωで50W+50Wです。定格出力では同等です。
- 高調波歪率:L-570X’sは0.01%以下、PMA-S1は0.007%です。数値上の低歪率ではDENON PMA-S1が有利です。
- 重量:L-570X’sは30kg、PMA-S1は25.5kgです。物量感ではLUXMAN L-570X’sが上回ります。
- 消費電力:L-570X’sは270W、PMA-S1は230Wです。電源入力の数値ではLUXMAN L-570X’sが大きいです。
- サウンドキャラクター:PMA-S1はUHC-MOSとBTL構成の押し出し、L-570X’sはピュアA級の滑らかさが魅力です。余韻や中域の厚みを重視するならLUXMAN L-570X’sが選びやすいです。
LUXMAN L-570X’sとSONY TA-F555ESLとの比較
LUXMAN L-570X’sとSONY TA-F555ESLとの比較は以下の通りです。
- 実効出力:L-570X’sは50W+50W、TA-F555ESLは120W+120Wです。大出力ではSONY TA-F555ESLが優れています。
- 高調波歪率:L-570X’sは0.01%以下、TA-F555ESLは0.001%です。数値上の低歪率ではSONY TA-F555ESLが有利です。
- 重量:L-570X’sは30kg、TA-F555ESLは24kgです。物量感ではLUXMAN L-570X’sが上回ります。
- 消費電力:L-570X’sは270W、TA-F555ESLは300Wです。電源入力の数値ではSONY TA-F555ESLが大きいです。
- サウンドキャラクター:TA-F555ESLはGシャーシとMOS FETによる解像度感、L-570X’sはA級らしい粘りと音色の濃さが魅力です。滑らかな聴き心地を重視するならLUXMAN L-570X’sが合いやすいです。
LUXMAN L-570X’sとヴィンテージスピーカーとの組み合わせ


LUXMAN L-570X’sとヴィンテージスピーカーを組み合わせるなら、50W+50WのピュアA級出力とスピーカー側の許容入力、能率、インピーダンスを合わせて確認することが大切です。
ここでは、濃密な中域と低域の落ち着きを引き出しやすい3機種を取り上げます。
LUXMAN L-570X’sとONKYO D-77FXとの組み合わせ
LUXMAN L-570X’sとONKYO D-77FXとの組み合わせは以下の通りです。
- 互換性:D-77FXは6Ω、最大入力200W、出力音圧レベル91dB/W/mの3ウェイ・バスレフ型ブックシェルフです。L-570X’sの50W+50Wと合わせると、最大入力200Wに対して余裕を残して鳴らしやすい組み合わせです。
- 音質の向上:D-77FXは27cmコーン型ウーファー、16cmコーン型スコーカー、ホーン型トゥイーターを搭載し、25Hz~32kHzを再生します。L-570X’sのA級らしい滑らかさが加わることで、ホーン高域の明瞭さを保ちながら中域を厚くまとめやすい音になります。
- おすすめの音楽ジャンル:シティポップ、ロック、フュージョン、女性ボーカルに向いています。120Hz、2000Hzのクロスオーバーと56Lキャビネットにより、ボーカル帯域の押し出しを自然に楽しみたい人に合う組み合わせです。
LUXMAN L-570X’sとCelestion Ditton66との組み合わせ
LUXMAN L-570X’sとCelestion Ditton66との組み合わせは以下の通りです。
- 互換性:Ditton66は4Ω~8Ω、最大入力80W(DIN)、推奨アンプ出力30W~70Wの3ウェイ・パッシブラジエーター方式フロア型です。L-570X’sの50W+50Wは推奨アンプ出力内に収まり、音量を欲張りすぎなければ扱いやすい組み合わせです。
- 音質の向上:Ditton66は30cmコーン型ウーファー、30cm平面型ABR、5cmドーム型スコーカー、2.5cmドーム型トゥイーターを搭載し、16Hz~40kHzを再生します。L-570X’sの濃密な中域と合わせることで、英国系の柔らかい質感と豊かな低域の余韻を出しやすい音になります。
- おすすめの音楽ジャンル:クラシック、ジャズボーカル、フォーク、プログレに向いています。500Hz、5kHzのクロスオーバーと96dB/10W/mの音圧表記により、弦や声の厚みをゆったり聴きたい人に合う組み合わせです。
LUXMAN L-570X’sとALTEC LANSING Model 19との組み合わせ
LUXMAN L-570X’sとALTEC LANSING Model 19との組み合わせは以下の通りです。
- 互換性:Model 19は8Ω、許容入力65W(連続プログラム)、出力音圧レベル101dB/W/mの2ウェイ・バスレフ型フロアスピーカーです。L-570X’sの50W+50Wと合わせると、高能率を活かして小さめの音量でも余裕を感じやすい組み合わせです。
- 音質の向上:Model 19は38cmコーン型ウーファーとホーン型ユニットを搭載し、30Hz~20kHzを再生します。L-570X’sのピュアA級らしい質感が加わることで、大型ホーンの勢いに滑らかな厚みを足しやすい音になります。
- おすすめの音楽ジャンル:ジャズ、ブルース、ロック、ビッグバンド、ライブ録音に向いています。1.2kHzのクロスオーバーと64.9kgの大型キャビネットにより、管楽器やドラムの存在感を濃く楽しみたい人に合う組み合わせです。
LUXMAN L-570X’sの詳細スペック一覧
| LUXMAN L-570X’sのスペック詳細 | |
|---|---|
| 型式 | インテグレーテッド・アンプ |
| 発売年 | 1992年10月 |
| 価格 | ¥380,000 |
| 連続実効出力 | 50W+50W(8Ω、A級動作) |
| 全高調波歪率 | 0.01%以下(8Ω、定格出力、direct on) |
| 混変調歪率 | 0.01%以下(8Ω、60Hz:7kHz=4:1、定格出力、direct on) |
| 入力感度/インピーダンス | Phono MM:2.5mV/50kΩ Phono MC:0.1mV/100Ω CD、Tuner、Line1、2、3(XLR):150mV/47kΩ DAT/Tape1、Tape2、3:150mV/47kΩ Signal Processor:150mV/47kΩ |
| SN比 | Phono MM:86dB以上(5mV入力) Phono MC:74dB以上(250μV入力) CD、Tuner、Line1、2:108dB以上(入力ショート) ※IHF-A補正、direct on |
| 周波数特性 | Phono MM:20Hz~20kHz ±0.3dB Phono MC:20Hz~20kHz ±0.3dB CD、Tuner、Line1、2:10Hz~100kHz -1dB以内 ※direct on |
| トーンコンペンセーター | 最大変化量:±4.5dB |
| 付属装置 | ミューティング・インティケーター オペレーティング・インディケーター ダイレクト・スイッチ シグナル・プロセッサー・スイッチ レコーディング・セレクター モニター・スイッチ トーン・コンペンセーター ラインフューズセンサー |
| 電源 | AC100V、50Hz/60Hz |
| 消費電力 | 270W(電気用品取締法) |
| ACアウトレット | Switched:2系統、最大200W Unswitched:1系統、最大300W |
| 外形寸法 | 幅438x高さ176x奥行467mm |
| 重量 | 30kg |
