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Marantz Model 7レプリカは、1995年発売のヴィンテージな管球式コントロールアンプです。
本記事では、その魅力を特徴やおすすめのヴィンテージ音楽機器との組み合わせなど、徹底解説します。

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Marantz Model 7レプリカの概要と特徴

| Marantz Model 7レプリカのスペック | |
|---|---|
| 発売年 | 1995年 |
| 定価 | ¥360,000 |
| 型式 | 管球式コントロールアンプ |
| 周波数特性 | 20Hz~40kHz ±1dB |
| RIAA偏差 | 20Hz~20kHz ±1dB |
| 最大出力電圧 | 15V(1kHz) |
| 消費電力 | 35W |
| 重量 | 5.0kg |
Marantz Model 7レプリカは1995年に発売された管球式コントロールアンプです。
1950年代に生まれたMarantzの伝説的プリアンプ「Model 7」をオリジナルに忠実に再現した復刻モデルで、marantz USA Inc.のオペレーションのもと、ノースキャロライナの工場で生産されました。
では、以下からMarantz Model 7レプリカの特徴を解説します。
①:伝説のModel 7をオリジナルに忠実に再現した設計思想
Marantz Model 7レプリカの最大の特徴は、1950年代のオリジナルModel 7の構造・組み方・配線方法を可能な限り忠実に再現した設計思想にあります。

Marantz Model 7ってどんなアンプですか?
1958年に発売されたMarantzの管球式コントロールアンプで、「世界最高のプリアンプ」と称されるヴィンテージオーディオ史上最も著名な機種のひとつです。Saul B. Marantzが設計に深く関わり、真空管アンプの時代を代表する名器として現在も世界中のオーディオファンに愛されています。
オリジナルModel 7の再現にあたり、オイルチューブラ・コンデンサやセレン整流器など入手困難な部品については入手し得る最良の部品を厳選し、復元可能な部品は新たに起こして対応しています。
変更を余儀なくされた箇所は電源ケーブルのインレット式変更・各国安全規格認定品の使用・電源トランスへの温度ヒューズ追加の3点のみで、オリジナルの音質と外観を損なわない最小限の現代化にとどめています。
以下は、Model 7レプリカのオリジナル再現へのこだわりです。
- オリジナルの構造・組み方・配線方法を忠実に再現
- 入手困難な部品は最良の代替品を厳選・一部は新たに起こして対応
- 安全規格上の変更を最小限に抑え、オリジナルの音質と外観を両立
②:GEとゴールデンドラゴン厳選真空管による管球式回路の音質
Model 7レプリカに使用される真空管は、GE(ゼネラル・エレクトリック)とゴールデンドラゴンの中から厳選されたものが採用されています。



真空管を「厳選」するとはどういう意味ですか?
真空管は同じ型番でも個体ごとに特性のばらつきがあります。測定器を使って増幅率・ノイズレベル・バランスなどを一本ずつ検査し、規格内に収まる優良品のみを選び出す工程を「厳選(マッチング)」と言います。厳選された真空管を使用することで、左右チャンネルの音質が揃い、低ノイズで安定した動作が実現します。
GEの真空管はアメリカ製ヴィンテージ管として音質的な評価が高く、豊かな倍音と温かみのある中域表現はオリジナルModel 7のサウンドキャラクターを忠実に受け継いでいます。
管球式回路が生み出す周波数特性は20Hz~40kHz ±1dBで、可聴帯域を超えた40kHzまでフラットに伸びる広帯域特性が高解像度な再生を支えています。RIAA偏差も20Hz~20kHz ±1dBと精確で、レコード再生における音楽的な正確さも確保されています。
以下は、Model 7レプリカの管球式回路が持つ音質上の利点です。
- GE・ゴールデンドラゴン厳選真空管による低ノイズ・高安定動作
- 管球式回路ならではの豊かな倍音と滑らかな中域表現
- 20Hz~40kHz ±1dBの広帯域・フラット特性で高解像度再生を実現
③:充実した入力系統とフォノイコライザーの高性能
Model 7レプリカはオリジナルModel 7の多彩な入力系統をそのまま受け継いでおり、マイク・フォノ×2・テープヘッド・FM/AM・TV・Auxiliary・テープ再生と幅広い音源に対応しています。



フォノイコライザーって何ですか?
レコードプレーヤーのカートリッジが出力する微小信号を増幅するとともに、レコード製造時にかけられたRIAAカーブ(録音時の周波数特性の補正)を逆補正して、フラットな周波数特性に戻す回路です。フォノイコライザーの品質が、レコード再生音質の大部分を決定します。
フォノ入力はPhono 1・Phono 2の2系統を装備しており、入力感度1.2mV/47kΩで一般的なMM型カートリッジに最適化されています。RIAA偏差±1dBの高精度なイコライザー特性により、レコード本来の音楽情報を忠実に引き出します。
定格出力はPre out 2V、最大出力は15V(1kHz)で、幅広いパワーアンプへの接続に対応しています。重量わずか5.0kgという軽量コンパクトなボディながら、オリジナルModel 7の音楽性を余すことなく再現しています。
以下は、Model 7レプリカの入力系統と接続性の主な特徴です。
- Phono 1・2の2系統フォノ入力でレコードプレーヤーを2台同時接続可能
- マイク・テープヘッドを含む多彩な入力系統でビンテージシステム全体をカバー
- 最大出力15Vで幅広いパワーアンプとの接続に対応
Marantz Model 7レプリカと他のヴィンテージ管球式プリアンプとの比較


当然ですが、ヴィンテージ管球式プリアンプはMarantz Model 7レプリカだけではありません。
以下では
- McIntosh C22
- Audio Research SP-10 II
- Luxman(ラックスマン)CL-35 III
との比較を解説しているので、興味のある方は参考にしてみてください。
| 項目 | Marantz Model 7レプリカ | McIntosh C22 | Audio Research SP-10 II | Luxman CL-35 III |
|---|---|---|---|---|
| 周波数特性 | 20Hz~40kHz ±1dB | 20Hz~20kHz ±0.5dB | 2Hz~100kHz ±3dB | 20Hz~50kHz ±1dB |
| RIAA偏差 | 20Hz~20kHz ±1dB | 20Hz~20kHz ±1dB | 20Hz~20kHz ±0.5dB | 20Hz~20kHz ±1dB |
| 最大出力電圧 | 15V(1kHz) | 8V | 20V以上 | 10V |
| 消費電力 | 35W | 40W | 85W | 50W |
| 重量 | 5.0kg | 9.5kg | 16.4kg | 8.5kg |
| サウンドキャラクター | 温かみ・倍音の豊かさ・音楽性 | 安定感・力強さ・広大な音場 | 高解像度・ワイドレンジ・分析的 | 日本的な繊細さ・滑らかさ |
Marantz Model 7レプリカとMcIntosh C22との比較
Marantz Model 7レプリカとMcIntosh C22との比較は以下の通りです。
- 周波数特性:Model 7レプリカが20Hz~40kHz ±1dBに対し、C22は20Hz~20kHz ±0.5dBです。帯域の広さではModel 7レプリカが、フラットネスの精度ではC22が優れています。
- RIAA偏差:両機とも±1dBと同水準です。レコード再生精度に差はありません。
- 最大出力電圧:Model 7レプリカが15Vに対しC22は8Vです。後段パワーアンプへの駆動力ではModel 7レプリカが優れています。
- 消費電力:Model 7レプリカが35WでC22の40Wより小さく、省エネ性ではModel 7レプリカが優れています。
- 重量:Model 7レプリカが5.0kgに対しC22は9.5kgです。取り扱いやすさではModel 7レプリカが大きく優れています。
- サウンドキャラクター:Model 7レプリカは豊かな倍音と音楽的な温かみ、C22は安定感と力強い音場表現が特徴です。繊細な音楽表現と倍音の豊かさを求めるならModel 7レプリカが優れています。
Marantz Model 7レプリカとAudio Research SP-10 IIとの比較
Marantz Model 7レプリカとAudio Research SP-10 IIとの比較は以下の通りです。
- 周波数特性:SP-10 IIが2Hz~100kHz ±3dBと超広帯域です。帯域の広さではSP-10 IIが大きく優れています。
- RIAA偏差:SP-10 IIが±0.5dBとModel 7レプリカの±1dBより高精度です。レコード再生の正確さではSP-10 IIが優れています。
- 最大出力電圧:SP-10 IIが20V以上とModel 7レプリカの15Vを上回ります。後段パワーアンプへの駆動力ではSP-10 IIが優れています。
- 消費電力:SP-10 IIは85WとModel 7レプリカの35Wを大きく上回ります。省エネ性ではModel 7レプリカが明確に優れています。
- 重量:SP-10 IIが16.4kgに対しModel 7レプリカは5.0kgです。設置・移動のしやすさではModel 7レプリカが大きく優れています。
- サウンドキャラクター:Model 7レプリカは温かみと音楽性、SP-10 IIは高解像度・分析的なサウンドです。音楽を感情豊かに楽しみたいならModel 7レプリカが優れています。
Marantz Model 7レプリカとLuxman(ラックスマン)CL-35 IIIとの比較
Marantz Model 7レプリカとLuxman(ラックスマン)CL-35 IIIとの比較は以下の通りです。
- 周波数特性:CL-35 IIIが20Hz~50kHz ±1dBとModel 7レプリカの40kHzを上回る帯域幅です。高域の伸びではCL-35 IIIがわずかに優れています。
- RIAA偏差:両機とも±1dBで同水準です。レコード再生精度に差はありません。
- 最大出力電圧:Model 7レプリカが15VでCL-35 IIIの10Vを上回ります。後段パワーアンプへの駆動力ではModel 7レプリカが優れています。
- 消費電力:Model 7レプリカが35WでCL-35 IIIの50Wより小さく、省エネ性ではModel 7レプリカが優れています。
- 重量:Model 7レプリカが5.0kgに対しCL-35 IIIは8.5kgです。取り扱いやすさではModel 7レプリカが優れています。
- サウンドキャラクター:Model 7レプリカはアメリカ的な温かみと豊かな倍音、CL-35 IIIは日本的な繊細さと滑らかさが特徴です。ヴィンテージMarantzのオリジナルサウンドを求めるならModel 7レプリカが優れています。
Marantz Model 7レプリカとヴィンテージパワーアンプとの組み合わせ


以下では、Marantz Model 7レプリカとヴィンテージパワーアンプとの組み合わせを一部解説します。
Marantz Model 7レプリカと組み合わせるヴィンテージパワーアンプは、
- Marantz Model 9
- McIntosh MC275
- Accuphase(アキュフェーズ)A-50V
です。
興味のある方は参考にしてみてください。
Marantz Model 7レプリカとMarantz Model 9の組み合わせ
Marantz Model 7レプリカとMarantz Model 9の組み合わせは、以下のような結果が得られます。
- 互換性:Marantz Model 9は70W(モノラル)の管球式パワーアンプです。Model 7とModel 9はオリジナルから黄金のコンビとして知られており、同じ設計思想と時代のサウンドバランスを持つ最も自然な組み合わせです。
- 音質の向上:Model 7レプリカの豊かな倍音とModel 9の出力トランスを持たない直結回路による透明感が組み合わさり、ヴィンテージMarantzサウンドの神髄とも言える音楽性が引き出されます。
- おすすめの音楽ジャンル:ジャズボーカル・クラシック室内楽・ポップスとの相性が特に優れています。1950〜60年代の名録音との組み合わせで、当時の録音現場の雰囲気が目の前に広がります。
Marantz Model 7レプリカとMcIntosh MC275の組み合わせ
Marantz Model 7レプリカとMcIntosh MC275の組み合わせは、以下のような結果が得られます。
- 互換性:McIntosh MC275は75W×2のステレオ管球式パワーアンプです。Model 7レプリカの最大出力15VはMC275を十分に駆動でき、アメリカ製管球式機器同士として電気的・音質的な相性も良好です。
- 音質の向上:Model 7レプリカの繊細な音楽表現にMC275の力強く安定した低域と豊かなダイナミクスが加わり、アメリカ製管球式サウンドの最良のバランスが実現します。
- おすすめの音楽ジャンル:ジャズ・ブルース・クラシックオーケストラとの相性が特に優れています。管球式ならではの豊かな倍音と音楽的な温かみが幅広いジャンルの音楽を豊かに彩ります。
Marantz Model 7レプリカとAccuphase(アキュフェーズ)A-50Vの組み合わせ
Marantz Model 7レプリカとAccuphase(アキュフェーズ)A-50Vの組み合わせは、以下のような結果が得られます。
- 互換性:Accuphase A-50VはA級動作50W×2の固体素子パワーアンプです。Model 7レプリカとの管球式+A級固体素子という組み合わせは、それぞれの長所を引き出す異なる素材の融合として理にかなっています。
- 音質の向上:Model 7レプリカの倍音豊かな管球式サウンドにA-50VのA級動作による低歪みで透明感のある出力が加わり、ヴィンテージの温かみと現代的な解像度が融合した独自のサウンドが実現します。
- おすすめの音楽ジャンル:クラシック音楽・女性ボーカル・アコースティック系の音楽との相性が特に優れています。管球式の温かみと現代アンプの高解像度が相乗効果を生み、繊細な音楽表現を余すことなく再現します。
Marantz Model 7レプリカを徹底解説!【他の管球式プリアンプとの比較】のまとめ
本記事では以下を解説しました。
最後まで読んでいただきありがとうございました
Marantz Model 7レプリカの詳細スペック一覧
| Marantz Model 7レプリカ スペック詳細 | |
|---|---|
| 型式 | 管球式コントロールアンプ |
| 定格出力/最大出力(1kHz) | Pre out:2V/15V |
| 周波数特性 | FM・AM、FM(Multiplex)、TV、Auxiliary、Tape-play:20Hz~40kHz ±1dB |
| RIAA偏差 | 20Hz~20kHz ±1dB |
| 入力感度/インピーダンス(Microphone) | 1.4mV/1MΩ |
| 入力感度/インピーダンス(Phono 1・2) | 1.2mV/47kΩ |
| 入力感度/インピーダンス(Tape-Head) | 2.5mV/1MΩ |
| 入力感度/インピーダンス(FM・AM・TV・Aux・Tape-play) | 140mV/330kΩ |
| 最大許容入力(1kHz) | Microphone:140mV Phono 1・2:140mV Tape-Head:300mV |
| 電源電圧 | AC100V 50Hz/60Hz |
| 消費電力 | 35W(電気用品取締法) |
| 外形寸法(本体) | 幅391×高さ155×奥行261mm |
| 重量(本体) | 5.0kg |
| 別売:専用ウッドケース WC-7 | ¥25,000 幅452×高さ171×奥行260mm 2.0kg |
