MENU

Marantz PM-54を徹底解説!【AVSSとローインピーダンス対応】

この記事の概要

※上記の青文字をタップすると該当箇所に飛びます。

Marantz PM-54は、1984年に62,000円で発売されたプリメインアンプです。80W+80W(8Ω)と95W+95W(4Ω)の定格出力を持ち、AVSSとローインピーダンス対応を特徴とする中堅モデルとして整理できます。

本記事では、Marantz PM-54の特徴、近い時代のヴィンテージプリメインアンプとの違い、ヴィンテージスピーカーとの組み合わせを解説します。

この記事の著者
目次

Marantz PM-54の概要と特徴

Marantz PM-54の簡易スペック
型式プリメインアンプ
発売時期1984年
定価62,000円
定格出力80W+80W(8Ω、20Hz~20kHz)
95W+95W(4Ω、1kHz)
周波数特性20Hz~20kHz +0 -0.3dB
重量8.8kg

▼ 詳しいスペックはこちら

PM-54は、80W+80W(8Ω、20Hz~20kHz)の定格出力を持つプリメインアンプです。4Ω時は95W+95W(1kHz)が示されており、8Ωと4Ωの両方で出力値を確認できるところが実用面で見やすいポイントです。

特徴①|AVSSを搭載した電源供給思想

PM-54は、パワーに応じて出力供給電圧を切り替えるAVSSを搭載しています。小出力から最大出力まで、パワー素子の動作に合わせて供給電圧を変える設計で、クォリティを保ちながら出力を確保する方向が意識されています。

PM-64と同時期のデジタル対応思想

PM-54は、デジタルソースを意識した世代のプリメインアンプです。周波数特性は20Hz~20kHz +0 -0.3dBで、出力帯域幅は5Hz~40kHz(8Ω、THD 0.03%)です。

特徴②|80W+80Wと95W+95Wの出力

PM-54は4Ωスピーカーにも合わせやすいですか?

PM-54は80W+80W(8Ω、20Hz~20kHz)に加え、95W+95W(4Ω、1kHz)の定格出力が示されています。4Ω時の出力値まで確認できるため、ローインピーダンス寄りのスピーカーを使うときも目安を立てやすいアンプです。

  • 8Ω出力:80W+80W(20Hz~20kHz)です。
  • 4Ω出力:95W+95W(1kHz)です。
  • ダンピングファクター:90(8Ω)です。

特徴③|MC/MM対応のフォノ入力

PM-54は、Phono MMとPhono MCの両方に対応しています。入力感度/インピーダンスはPhono MMが2.5mV/47kΩ、Phono MCが250μV/100Ωです。MMカートリッジとMCカートリッジを本体側で受けられるため、レコード再生を含めたシステムを組みやすい仕様です。

RIAA偏差は20Hz~20kHzで±0.2dB。Phono最大許容入力はMMが140mV、MCが14mVです。SN比はPhono MMが84dB、Phono MCが68dB、Tape/Tuner/Aux/CDが96dBとされています。

特徴④|幅416mmの扱いやすい筐体

PM-54は設置しやすいサイズのアンプですか?

PM-54の外形寸法は幅416x高さ136x奥行334mm、重量は8.8kgです。消費電力は150Wで、80W+80Wクラスとしては比較的まとめやすいサイズに収まっています。

別売のサイドウッドとしてWPM-64が用意されていました。木製サイドを加えることで、当時のマランツらしい落ち着いた外観に寄せられる点も魅力です。

Marantz PM-54と他のヴィンテージプリメインアンプとの比較

ここでは、Marantz PM-54と近い時代のヴィンテージプリメインアンプ3機種を、定格値を中心に並べます。

項目Marantz PM-54Marantz PM-64DENON PMA-750SANSUI AU-D707X
発売時期/価格1984年/62,000円1984年/74,000円1981年頃/69,800円1984年/129,000円
型式プリメインアンププリメインアンププリメインアンプインテグレーテッドDCアンプ
8Ω出力80W+80W(20Hz~20kHz)100W+100W(20Hz~20kHz)80W+80W(20Hz~20kHz)130W+130W(10Hz~20kHz)
150W+150W(1kHz)
4Ω出力95W+95W(1kHz)140W+140W(1kHz)100W+100W(20Hz~20kHz)200W+200W(1kHz)
全高調波歪率0.015%(20Hz~20kHz、8Ω)0.015%(20Hz~20kHz、8Ω)0.005%以下(20Hz~20kHz、定格出力-3dB時)0.003%(8Ω、10Hz~20kHz、実効出力時)
0.005%(6Ω、10Hz~20kHz、1/2実効出力時)
周波数特性20Hz~20kHz +0 -0.3dB20Hz~20kHz +0 -0.3dB1Hz~250kHz +0 -3dB(1W出力時)DC~300kHz +0 -3dB(1W)
ダンピングファクター90(8Ω)100(8Ω)100(6Ω)
フォノ入力MM:2.5mV/47kΩ
MC:250μV/100Ω
MM:2.5mV/47kΩ
MC:250μV/100Ω
MM:2.5mV/47kΩ
MC:0.25mV/100Ω
MM:2.5mV/47kΩ
High MC:2.5mV/100Ω
MC Low:100μV/5.3Ω
MC High:300μV/40Ω
消費電力150W230W200W320W
外形寸法幅416x高さ136x奥行334mm幅416x高さ136x奥行334mm幅434x高さ132x奥行407mm幅466x高さ161x奥行431mm
重量8.8kg10.5kg12kg17.5kg

Marantz PM-54とMarantz PM-64の比較

Marantz PM-54とMarantz PM-64との比較は以下の通りです。

  • 実効出力:PM-54は80W+80W(8Ω)、PM-64は100W+100W(8Ω)で、8Ω出力はPM-64の方が大きいです。
  • 4Ω出力:PM-54は95W+95W、PM-64は140W+140Wで、低インピーダンス時の出力差があります。
  • 周波数特性:どちらも20Hz~20kHz +0 -0.3dBで、この項目は同じ数値です。
  • 重量:PM-54は8.8kg、PM-64は10.5kgで、PM-54の方が軽い筐体です。

Marantz PM-54とDENON PMA-750の比較

Marantz PM-54とDENON PMA-750との比較は以下の通りです。

  • 8Ω出力:どちらも80W+80Wで、8Ωの定格出力は同じです。
  • 4Ω出力:PM-54は95W+95W、PMA-750は100W+100Wで、4Ωの数値は近いです。
  • 周波数特性:PM-54は20Hz~20kHz +0 -0.3dB、PMA-750は1Hz~250kHz +0 -3dB(1W出力時)で、表記条件に違いがあります
  • 重量:PM-54は8.8kg、PMA-750は12kgで、PM-54の方が設置時の負担は軽めです。

Marantz PM-54とSANSUI AU-D707Xの比較

Marantz PM-54とSANSUI AU-D707Xとの比較は以下の通りです。

  • 8Ω出力:PM-54は80W+80W、AU-D707Xは130W+130W(10Hz~20kHz)で、AU-D707Xの方が大きい数値です。
  • 4Ω出力:PM-54は95W+95W、AU-D707Xは200W+200W(1kHz)で、出力規模に大きな差があります。
  • 全高調波歪率:PM-54は0.015%、AU-D707Xは0.003%(8Ω、実効出力時)で、低歪率の数値はAU-D707X側が小さいです。
  • 重量:PM-54は8.8kg、AU-D707Xは17.5kgで、筐体重量はAU-D707Xが約2倍です。

Marantz PM-54とヴィンテージスピーカーとの組み合わせ

Marantz PM-54は、8Ωで80W+80W、4Ωで95W+95Wの定格出力を持つプリメインアンプです。ここでは、インピーダンス、入力、出力音圧レベルを見ながら、ヴィンテージスピーカー3機種との組み合わせを考えます。

Marantz PM-54とB&W DM2との組み合わせ

  • 互換性:B&W DM2はインピーダンス8Ω、最大入力60W、出力音圧レベル90dB(SPL)です。PM-54は8Ωで80W+80Wのため、スピーカー側の最大入力を意識した音量管理が必要です。推奨アンプ出力は―です。
  • 音質の向上:DM2は3ウェイ・3スピーカー・ALL方式・ブックシェルフ型で、20cmコーン型、3.5cmコーン型、1.8cmドーム型の構成です。周波数特性は35Hz~25kHz、クロスオーバー周波数は2.5kHz、12kHzです。
  • おすすめの音楽ジャンル:90dB(SPL)とALL方式の低域感を活かして、クラシック、ボーカル、ジャズ、アコースティック録音をゆったり聴くスタイルに合います。

Marantz PM-54とYAMAHA NS-451との組み合わせ

  • 互換性:YAMAHA NS-451はインピーダンス8Ω、定格入力25W(JIS連続入力)、最大許容入力50W、出力音圧レベル92dB/W/mです。PM-54は8Ωで80W+80Wのため、高能率を活かして控えめな音量から使うのが合います。推奨アンプ出力は―です。
  • 音質の向上:NS-451は2ウェイ・2スピーカー・バスレフ方式で、20cmコーン型と5cm複合型の構成です。再生周波数帯域は50Hz~20kHz、クロスオーバー周波数は2kHz、12dB/octです。
  • おすすめの音楽ジャンル:92dB/W/mの鳴らしやすさを活かして、ポップス、フォーク、歌謡曲、ラジオ音源を明るく聴きたい人に向きます。

Marantz PM-54とVICTOR SX-5IIとの組み合わせ

  • 互換性:VICTOR SX-5IIはインピーダンス4Ω、最大入力80W、出力音圧レベル90dB/W/mです。PM-54は4Ωで95W+95Wのため、最大入力を超えないよう音量を丁寧に扱う組み合わせです。推奨アンプ出力は―です。
  • 音質の向上:SX-5IIは3ウェイ・3スピーカー・密閉方式で、25cmコーン型、6.5cmドーム型、3cmドーム型の構成です。周波数特性は30Hz~20kHz、クロスオーバー周波数は800Hz、5kHzです。
  • おすすめの音楽ジャンル:密閉方式と90dB/W/mのバランスを活かして、女性ボーカル、ジャズ、室内楽、落ち着いたロックに合わせやすい組み合わせです。

Marantz PM-54は、8Ωで80W+80W、4Ωで95W+95Wという出力値を持つため、8Ωのブックシェルフから4Ωの密閉型まで視野に入れやすいアンプです。

ただし、スピーカー側の最大入力が50W~80W程度のモデルでは、PM-54のボリュームを控えめに始めることが大切です。最後まで読んでいただきありがとうございました。

Marantz PM-54の詳細スペック一覧

項目内容
型式プリメインアンプ
定格出力80W+80W(8Ω、20Hz~20kHz)
95W+95W(4Ω、1kHz)
出力帯域幅5Hz~40kHz(8Ω、THD 0.03%)
全高調波歪率0.015%(20Hz~20kHz、8Ω)
混変調歪率0.015%
周波数特性20Hz~20kHz +0 -0.3dB
ダンピングファクター90(8Ω)
入力感度/インピーダンスPhono MM:2.5mV/47kΩ
Phono MC:250μV/100Ω
Tape、Tuner、Aux、CD:150mV/25kΩ
出力インピーダンスTape out:900Ω
RIAA偏差20Hz~20kHz ±0.2dB
SN比Phono MM:84dB
Phono MC:68dB
Tape、Tuner、Aux、CD:96dB
Phono最大許容入力MM:140mV
MC:14mV
トーンコントロール特性Bass:±10dB(100Hz)
Treble:±10dB(10kHz)
電源100V、50/60Hz
消費電力150W
外形寸法幅416x高さ136x奥行334mm
重量8.8kg
別売サイドウッド WPM-64(4,000円)
目次