この記事の概要
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Marantz PM-64は、1984年に74,000円で発売されたプリメインアンプです。100W+100W(8Ω)と140W+140W(4Ω)の定格出力を持ち、AVSSとローインピーダンス対応設計を備えた中核モデルとして見られます。
本記事では、Marantz PM-64の特徴、同時代のヴィンテージプリメインアンプとの違い、ヴィンテージスピーカーとの組み合わせを整理します。

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Marantz PM-64の概要と特徴

| Marantz PM-64の簡易スペック | |
|---|---|
| 型式 | プリメインアンプ |
| 発売時期 | 1984年 |
| 定価 | 74,000円 |
| 定格出力 | 100W+100W(8Ω、20Hz~20kHz) 140W+140W(4Ω、1kHz) |
| 周波数特性 | 20Hz~20kHz +0 -0.3dB |
| 重量 | 10.5kg |
PM-64は、PM-84で採用されたデジタル対応思想を受け継ぎ、AVSSをさらにリファインしたプリメインアンプです。定格出力は100W+100W(8Ω、20Hz~20kHz)、140W+140W(4Ω、1kHz)で、小型筐体ながら4Ω時の出力値まで確認できるモデルです。
特徴①|AVSSによる電圧シフト設計
PM-64は、パワーに応じて出力供給電圧をシフトするAVSSを搭載しています。小出力から最大出力まで、パワー素子に合わせた供給電圧で動作させる考え方で、ハイパワー化と音の質感の両立を狙った設計です。
全高調波歪率は0.015%(20Hz~20kHz、8Ω)、混変調歪率も0.015%です。出力帯域幅は5Hz~40kHz(8Ω、THD 0.03%)とされています。
特徴②|100W+100Wと140W+140Wの出力

PM-64はPM-54より出力に余裕がありますか?
PM-64は100W+100W(8Ω、20Hz~20kHz)、140W+140W(4Ω、1kHz)の定格出力を持ちます。PM-54の80W+80W(8Ω)、95W+95W(4Ω)より出力値が大きく、同じ筐体幅の上位モデルらしい余裕があります。
- 8Ω出力:100W+100W(20Hz~20kHz)です。
- 4Ω出力:140W+140W(1kHz)です。
- ダンピングファクター:100(8Ω)です。
特徴③|ダイレクトスイッチと短い信号経路
PM-64はダイレクトスイッチを搭載しており、トーンアンプやサブソニックフィルターを通さず、CDなどの信号をパワーアンプへ送り込めます。セレクター、ボリューム、パワーアンプという短い経路を選べる点が特徴です。
トーンコントロールはBass:±10dB(100Hz)、Treble:±10dB(10kHz)です。サブソニックフィルター特性は50Hzで、再生環境に合わせて調整できます。
特徴④|MC/MM対応フォノ入力と10.5kg筐体



PM-64はレコード再生にも使いやすいですか?
はい。Phono MMは2.5mV/47kΩ、Phono MCは250μV/100Ωに対応しています。RIAA偏差は20Hz~20kHzで±0.2dB、Phono最大許容入力はMMが140mV、MCが14mVです。MC/MMを本体で受けられるため、レコード再生も組み込みやすいアンプです。
外形寸法は幅416x高さ136x奥行334mm、重量は10.5kgです。PM-54と同じ幅・高さ・奥行で、重量はPM-54の8.8kgより重くなっています。
Marantz PM-64と他のヴィンテージプリメインアンプとの比較


ここでは、Marantz PM-64と近い時代のヴィンテージプリメインアンプ3機種を、定格値を中心に並べます。
| 項目 | Marantz PM-64 | Marantz PM-84 | DENON PMA-970 | YAMAHA A-1000 |
|---|---|---|---|---|
| 発売時期/価格 | 1984年/74,000円 | 1983年頃/125,000円 | 1980年頃/200,000円 | 1983年頃/198,000円 |
| 型式 | プリメインアンプ | プリメインアンプ | プリメインアンプ | プリメインアンプ |
| 8Ω出力 | 100W+100W(20Hz~20kHz) | 120W+120W(AB級、20Hz~20kHz) 30W+30W(純A級、20Hz~20kHz) | 100W+100W(20Hz~20kHz) | 100W+100W(20Hz~20kHz、歪0.003%) |
| 6Ω出力 | ― | ― | ― | 120W+120W(20Hz~20kHz、歪0.003%) |
| 4Ω出力 | 140W+140W(1kHz) | 190W+190W(1kHz) | 80W+80W(1kHz) | 140W+140W(20Hz~20kHz、歪0.005%) |
| 全高調波歪率 | 0.015%(20Hz~20kHz、8Ω) | 0.015%(20Hz~20kHz、8Ω) | 0.003%(20Hz~20kHz) | 0.003%(Aux/etc – SP out/8Ω) |
| 周波数特性 | 20Hz~20kHz +0 -0.3dB | 20Hz~20kHz +0 -0.2dB | 1Hz~400kHz +0 -3dB(1W出力時) | ― |
| ダンピングファクター | 100(8Ω) | 120(8Ω) | ― | 200以上(1kHz、8Ω) |
| フォノ入力 | MM:2.5mV/47kΩ MC:250μV/100Ω | MM:2.5mV/47kΩ MC:250μV/100Ω High MC:2.5mV/1kΩ | MM:2.5mV/50kΩ MC:200μV/100Ω | MC:160μV/220Ω MM:2.5mV/47kΩ |
| 消費電力 | 230W | 290W | 305W | 305W |
| 外形寸法 | 幅416x高さ136x奥行334mm | 幅416x高さ146x奥行410mm | 幅506x高さ168x奥行451mm | 幅473x高さ159x奥行434mm |
| 重量 | 10.5kg | 18kg | 23kg | 16.5kg |
Marantz PM-64とMarantz PM-84の比較
Marantz PM-64とMarantz PM-84との比較は以下の通りです。
- 8Ω出力:PM-64は100W+100W、PM-84は120W+120W(AB級)で、出力値はPM-84の方が大きいです。
- 4Ω出力:PM-64は140W+140W、PM-84は190W+190Wで、4Ω時もPM-84が大きい数値です。
- 周波数特性:PM-64は20Hz~20kHz +0 -0.3dB、PM-84は20Hz~20kHz +0 -0.2dBで、近い帯域表記です。
- 重量:PM-64は10.5kg、PM-84は18kgで、筐体重量はPM-84が重いです。
Marantz PM-64とDENON PMA-970の比較
Marantz PM-64とDENON PMA-970との比較は以下の通りです。
- 8Ω出力:どちらも100W+100Wで、8Ωの定格出力は同じです。
- 4Ω出力:PM-64は140W+140W、PMA-970は80W+80Wで、4Ωの数値はPM-64が大きいです。
- 全高調波歪率:PM-64は0.015%、PMA-970は0.003%で、数値はPMA-970の方が小さいです。
- 重量:PM-64は10.5kg、PMA-970は23kgで、設置時の負担はPM-64が軽めです。
Marantz PM-64とYAMAHA A-1000の比較
Marantz PM-64とYAMAHA A-1000との比較は以下の通りです。
- 8Ω出力:どちらも100W+100Wで、8Ωの出力値は同じです。
- 4Ω出力:どちらも140W+140Wですが、PM-64は1kHz、A-1000は20Hz~20kHzで、条件表記に違いがあります。
- ダンピングファクター:PM-64は100、A-1000は200以上で、A-1000の方が大きい数値です。
- 重量:PM-64は10.5kg、A-1000は16.5kgで、PM-64の方が軽い筐体です。
Marantz PM-64とヴィンテージスピーカーとの組み合わせ


Marantz PM-64は、8Ωで100W+100W、4Ωで140W+140Wの定格出力を持つプリメインアンプです。ここでは、スピーカー側のインピーダンス、入力、出力音圧レベルを確認しながら、組み合わせを考えます。
Marantz PM-64とYAMAHA NS-10Mとの組み合わせ
- 互換性:YAMAHA NS-10Mはインピーダンス8Ω、定格入力25W、最大入力50W、出力音圧レベル90dB/W/mです。PM-64は8Ωで100W+100Wのため、最大入力を意識して小さめの音量から始める組み合わせです。推奨アンプ出力は―です。
- 音質の向上:NS-10Mは2ウェイ・2スピーカー・密閉方式・ブックシェルフ型で、18cmコーン型と3.5cmドーム型の構成です。再生周波数帯域は60Hz~20kHz、クロスオーバー周波数は2kHz、12dB/octです。
- おすすめの音楽ジャンル:密閉型と90dB/W/mの反応を活かして、ボーカル、ギター、ポップス、近接リスニングのモニター的な聴き方に合います。
Marantz PM-64とDIATONE DS-28Bとの組み合わせ
- 互換性:DIATONE DS-28Bは公称インピーダンス8Ω、定格入力15W、最大入力50W、出力音圧レベル91dB/W(新JIS表示)です。PM-64は8Ωで100W+100Wのため、音量を控えめに調整しながら使う組み合わせです。推奨アンプ出力は―です。
- 音質の向上:DS-28Bは3ウェイ・3スピーカー・密閉方式・ブックシェルフ型で、25cmコーン型、10cmコーン型、3cmドーム型の構成です。再生周波数帯域は40Hz~20kHz、クロスオーバー周波数は800Hz、5kHzです。
- おすすめの音楽ジャンル:25cmウーファーと密閉方式を活かして、ジャズ、歌謡曲、クラシック小編成、70年代ロックを落ち着いた音量で聴くスタイルに合います。
Marantz PM-64とSONY ESPRIT APM-6Monitorとの組み合わせ
- 互換性:SONY ESPRIT APM-6Monitorはインピーダンス8Ω、定格入力レベル100W、瞬間最大入力レベル300W、出力音圧レベル88dB/W/mです。PM-64は8Ωで100W+100Wのため、定格入力レベルと出力値がそろう組み合わせです。推奨アンプ出力は―です。
- 音質の向上:APM-6Monitorは2ウェイ・2スピーカー・バスレフ方式・ブックシェルフ型で、502cm2平面型と16cm2平面型の構成です。再生周波数帯域は20Hz~20000Hz、クロスオーバー周波数は1200Hzです。
- おすすめの音楽ジャンル:平面ユニットと88dB/W/mの落ち着いた能率を踏まえると、クラシック、フュージョン、シンセサイザー音楽、広い編成の録音に合わせやすい組み合わせです。
Marantz PM-64は、8Ωで100W+100Wを持つため、小型モニターから大型ブックシェルフまで組みやすい出力規模を備えています。
一方で、最大入力50Wクラスのスピーカーでは音量を上げすぎないことが大切です。最初は控えめな位置から鳴らし、スピーカーの状態を確認しながら調整すると扱いやすくなります。最後まで読んでいただきありがとうございました。
Marantz PM-64の詳細スペック一覧
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 型式 | プリメインアンプ |
| 定格出力 | 100W+100W(8Ω、20Hz~20kHz) 140W+140W(4Ω、1kHz) |
| 出力帯域幅 | 5Hz~40kHz(8Ω、THD 0.03%) |
| 全高調波歪率 | 0.015%(20Hz~20kHz、8Ω) |
| 混変調歪率 | 0.015% |
| 周波数特性 | 20Hz~20kHz +0 -0.3dB |
| ダンピングファクター | 100(8Ω) |
| 入力感度/インピーダンス | Phono MM:2.5mV/47kΩ Phono MC:250μV/100Ω Tape、Tuner、Aux、CD:150mV/25kΩ |
| 出力インピーダンス | Tape out:900Ω |
| RIAA偏差 | 20Hz~20kHz ±0.2dB |
| SN比 | Phono MM:86dB Phono MC:70dB Tape、Tuner、Aux、CD:98dB |
| Phono最大許容入力 | MM:140mV MC:14mV |
| トーンコントロール特性 | Bass:±10dB(100Hz) Treble:±10dB(10kHz) |
| サブソニックフィルター特性 | 50Hz |
| 電源 | 100V、50/60Hz |
| 消費電力 | 230W |
| 外形寸法 | 幅416x高さ136x奥行334mm |
| 重量 | 10.5kg |
| 別売 | サイドウッド WPM-64(4,000円) |
