この記事の概要
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Marantz PM-80は、A級/AB級切換えと大型電源部を備えたプリメインアンプです。
本記事では、PM-80の特徴、近いマランツ系アンプとの違い、ヴィンテージスピーカーとの組み合わせを整理します。

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Marantz PM-80の概要と特徴

| Marantz PM-80の簡易スペック | |
|---|---|
| 型式 | ステレオプリメインアンプ |
| 発売時期 | 1989年頃 |
| 定価 | 65,000円 |
| 定格出力 | クラスAB:140W+140W(4Ω) 120W+120W(6Ω) 100W+100W(8Ω) クラスA:20W+20W(8Ω) |
| 周波数特性 | CD・ソースダイレクト:10Hz~100kHz +0 -3dB |
| 重量 | 17.5kg |
Marantz PM-80は、1989年頃に65,000円で発売されたステレオプリメインアンプです。定格出力はクラスABで140W+140W(4Ω)、120W+120W(6Ω)、100W+100W(8Ω)、クラスAで20W+20W(8Ω)となっており、A級の質感とAB級の出力を切り替えて使える構成が特徴です。
特徴①|A級/AB級切換えに対応した出力設計

PM-80はA級再生も楽しめますか?
はい。PM-80は小出力時にクラスA、大きな出力が必要な時にクラスABを使い分けるA級/AB級切換えスイッチを備えています。クラスA時の定格出力は20W+20W(8Ω)、クラスAB時は100W+100W(8Ω)で、聴き方に合わせて動作モードを選べるところが魅力です。
- クラスAB:140W+140W(4Ω)、120W+120W(6Ω)、100W+100W(8Ω)の出力があります。
- クラスA:20W+20W(8Ω)の出力で、近距離や小音量の再生にも合わせやすいです。
- ダンピングファクター:180(8Ω負荷、20Hz~10kHz)の数値が確認できます。
特徴②|18,000μFx2の電源部とノイズ対策
PM-80の電源部には大型電源トランスと18,000μFx2の特別仕様電解コンデンサーが採用されています。スピーカー回路や電源コードには極太のOFC線も使われ、電源まわりから音の力感を支える設計が見られます。
交流を直流へ変換する際に生じる整流ノイズを抑えるため、PM-80にはノイズキラー回路が搭載されています。数100kHzから1MHz付近の高周波ノイズを遮断する考え方で、低域の力感と濁りにくさを狙った電源設計です。
特徴③|ソースダイレクトとMM/MCフォノ入力
PM-80は、トーンコントロール回路やテープモニター、プロセッサーなどのスイッチをジャンプし、専用ボリュームを通ってパワーアンプへ送るソースダイレクトスイッチを備えています。CD・ソースダイレクト時の周波数特性は10Hz~100kHz +0 -3dBで、信号経路をシンプルにした再生を選べる点がポイントです。



PM-80はレコード再生にも対応していますか?
はい。入力感度/インピーダンスはPhono MCが250μV/100Ω、Phono MMが2.5mV/47kΩです。Phono最大許容入力はMCが16mV、MMが160mVで、MMとMCの両方を使えるフォノ入力を備えています。
Marantz PM-80と他のヴィンテージアンプとの比較


ここでは、Marantz PM-80と近いマランツ系ヴィンテージアンプを比べます。出力、歪率、周波数特性、重量を並べると、PM-80の立ち位置が見えやすくなります。
| 機種 | 定格出力 | 全高調波歪率 | 重量 |
|---|---|---|---|
| Marantz PM-80 | クラスAB:100W+100W(8Ω) クラスA:20W+20W(8Ω) | 0.0008% | 17.5kg |
| Marantz PM-80a | AB級動作時:100W+100W(8Ω) A級動作時:20W+20W(8Ω) | 0.005% | 17.5kg |
| Marantz PM-88SE | クラスAB時:100W+100W(8Ω) クラスA時:20W+20W(8Ω) | 0.008% | 17.5kg |
| Marantz PM-64 | 100W+100W(8Ω) 140W+140W(4Ω) | 0.015% | 10.5kg |
Marantz PM-80とMarantz PM-80aの比較
Marantz PM-80とMarantz PM-80aとの比較は以下の通りです。
- 定格出力:PM-80はクラスABで100W+100W(8Ω)、PM-80aもAB級動作時に100W+100W(8Ω)です。8Ω時のAB級出力は同じです。
- A級出力:PM-80は20W+20W(8Ω)、PM-80aも20W+20W(8Ω)です。A級出力も同じ数値です。
- 全高調波歪率:PM-80は0.0008%、PM-80aは0.005%です。数値ではPM-80が低いです。
- 周波数特性:PM-80は10Hz~100kHz +0 -3dB、PM-80aは10Hz~100kHz +0 -1dBです。帯域の上限は同じ100kHzです。
- 重量:PM-80は17.5kg、PM-80aも17.5kgです。重量は同じです。
Marantz PM-80とMarantz PM-88SEの比較
Marantz PM-80とMarantz PM-88SEとの比較は以下の通りです。
- 定格出力:PM-80はクラスABで140W+140W(4Ω)、120W+120W(6Ω)、100W+100W(8Ω)、PM-88SEもクラスAB時に140W+140W(4Ω)、120W+120W(6Ω)、100W+100W(8Ω)です。4Ω、6Ω、8ΩのAB級出力は同じです。
- クラスA出力:PM-80は20W+20W(8Ω)、PM-88SEも20W+20W(8Ω)です。A級出力も同じです。
- 全高調波歪率:PM-80は0.0008%、PM-88SEは0.008%です。数値ではPM-80が低いです。
- ダンピングファクター:PM-80は180、PM-88SEも180です。制動力の数値は同じです。
- SN比:PM-80はHigh Levelで105dB、PM-88SEはHigh Levelで107dBです。High LevelのSN比ではPM-88SEが大きいです。
Marantz PM-80とMarantz PM-64の比較
Marantz PM-80とMarantz PM-64との比較は以下の通りです。
- 定格出力:PM-80はクラスABで100W+100W(8Ω)、PM-64は100W+100W(8Ω)です。8Ω出力は同じです。
- 4Ω出力:PM-80はクラスABで140W+140W(4Ω)、PM-64も140W+140W(4Ω)です。4Ω出力も同じ数値です。
- 全高調波歪率:PM-80は0.0008%、PM-64は0.015%です。歪率の数値ではPM-80が低いです。
- 周波数特性:PM-80は10Hz~100kHz +0 -3dB、PM-64は20Hz~20kHz +0 -0.3dBです。上限帯域の表記ではPM-80が広いです。
- 重量:PM-80は17.5kg、PM-64は10.5kgです。重量ではPM-80が重いです。
Marantz PM-80とヴィンテージスピーカーとの組み合わせ


PM-80はクラスABで100W+100W(8Ω)、120W+120W(6Ω)、140W+140W(4Ω)の定格出力を持つため、中大型のヴィンテージスピーカーとも音量を管理しながら組み合わせやすいアンプです。ここでは、Pioneer S-180、DIATONE DS-77Z、AR AR-3aとの組み合わせを見ていきます。
Pioneer S-180との組み合わせ
- 互換性:S-180はインピーダンス6.3Ω、許容入力は―、最大入力は120W、推奨アンプ出力は―、出力音圧レベルは95dB/W/mです。PM-80はクラスABで120W+120W(6Ω)が確認できるため、6Ω付近のスピーカーとして音量を上げすぎない管理がしやすい組み合わせです。
- 音質の向上:S-180は3ウェイ・3スピーカー・バスレフ方式で、32cmコーン型ウーファー、12cmバランス・ドライブ型ミッド、2.5cmドーム型トゥイーターを搭載しています。再生周波数帯域は30Hz~30000Hz、クロスオーバーは1000Hz、5000Hzで、PM-80の低歪率と制動力を生かした厚みのある再生が狙えます。
- おすすめの音楽ジャンル:95dB/W/mの出力音圧レベルと32cmウーファーを生かし、ロック、フュージョン、シティポップ、ライブ盤に向いた組み合わせです。
DIATONE DS-77Zとの組み合わせ
- 互換性:DS-77Zは公称インピーダンス6Ω、許容入力は―、最大入力は230W(EIAJ)、推奨アンプ出力は―、出力音圧レベルは91dB/W/mです。PM-80はクラスABで120W+120W(6Ω)を備えるため、6Ωスピーカーとして音量管理の目安を作りやすい組み合わせです。
- 音質の向上:DS-77Zは3ウェイ・3スピーカー・密閉方式で、31cmコーン型ウーファー、10cmコーン型ミッド、2.5cmドーム型トゥイーターを搭載しています。再生周波数帯域は35Hz~35kHz、クロスオーバーは500Hz、4kHzで、密閉型らしい低域の輪郭とPM-80のダンピングファクター180を合わせやすい構成です。
- おすすめの音楽ジャンル:31cmウーファーと密閉方式のまとまりを生かし、ジャズ、女性ボーカル、AOR、アコースティック系に合わせやすい組み合わせです。
AR AR-3aとの組み合わせ
- 互換性:AR-3aはインピーダンス4Ω、許容入力は―、最大入力は―、推奨アンプ出力は―、最低アンプ出力は25W(RMS、片ch)以上、出力音圧レベルは―です。PM-80はクラスABで140W+140W(4Ω)が確認できるため、小音量から始めてボリューム位置を丁寧に探る音量管理が合います。
- 音質の向上:AR-3aは3ウェイ・3スピーカー・アコースティックサスペンション方式で、30cmコーン型ウーファー、3.8cmドーム型ミッド、2cmドーム型トゥイーターを搭載しています。周波数特性は30Hz~20kHz、クロスオーバーは575Hz、5kHzで、密閉された箱による落ち着いた低域とPM-80の電源部を組み合わせられます。
- おすすめの音楽ジャンル:アコースティックサスペンション方式のしっとりした鳴り方を生かし、クラシック、ボーカル、ピアノトリオ、室内楽に向いた組み合わせです。
Marantz PM-80は、A級/AB級切換えと大型電源部を備えた、1980年代末らしい内容の濃いプリメインアンプです。クラスABの出力値、クラスA動作、フォノ入力、ソースダイレクトを一台にまとめているため、CDとレコードの両方を楽しみたい方にも検討しやすい存在です。
組み合わせるスピーカーは、インピーダンスや最大入力、出力音圧レベルを確認しながら、最初は控えめな音量で鳴らすのがおすすめです。最後まで読んでいただきありがとうございました。
Marantz PM-80の詳細スペック一覧
| 型式 | ステレオプリメインアンプ |
| 定格出力(20Hz~20kHz、両ch同時駆動) | クラスAB:140W+140W(4Ω) 120W+120W(6Ω) 100W+100W(8Ω) クラスA:20W+20W(8Ω) |
| ダイナミックパワー | クラスAB:340W+340W(2Ω) 220W+220W(4Ω) 170W+170W(6Ω) |
| 全高調波歪率(1kHz、8Ω負荷) | 0.0008% |
| 混変調歪率(SMPTE) | 0.008% |
| 出力帯域幅(8Ω負荷、0.03%) | 10Hz~50kHz |
| 周波数特性 | CD・ソースダイレクト:10Hz~100kHz +0 -3dB |
| ダンピングファクター | 180(8Ω負荷、20Hz~10kHz) |
| 入力感度/インピーダンス | Phono MC:250μV/100Ω Phono MM:2.5mV/47kΩ High Level:150mV/33kΩ |
| Phono最大許容入力(1kHz) | MC:16mV MM:160mV |
| RIAA偏差(20Hz~20kHz) | ±0.2dB |
| SN比(Aネットワーク) | Phono MC:75dB Phono MM:85dB High Level:105dB |
| トーンコントロール | Bass:100Hz、±6dB Treble:10kHz、±6dB |
| 電源 | AC100V、50/60Hz |
| 消費電力 | 220W(電気用品取締法) |
| 外形寸法 | 幅454x高さ165x奥行380mm |
| 重量 | 17.5kg |
