MENU

ONKYO Integra A-819XXを徹底解説!【ニュー・リアルフェイズ<デジタル>アンプ構成】

この記事の概要

※上記の青文字をタップすると該当箇所に飛びます。

ONKYO Integra A-819XXは、1986年発売のヴィンテージなアンプです。

本記事では、その魅力を特徴やおすすめのヴィンテージ音楽機器との組み合わせなど、徹底解説します。

この記事の著者
目次

ONKYO Integra A-819XXの概要と特徴

ONKYO Integra A-819XXのスペック
発売年1986年
定価135,000円
型式ステレオプリメインアンプ
定格出力150W+150W(6Ω)、130W+130W(8Ω)
全高調波歪率0.004%(20Hz~20kHz、定格出力時、8Ω)
重量22.5kg

▼ 詳しいスペックはこちら

ONKYO Integra A-819XXは、ニュー・リアルフェイズ<デジタル>アンプ構成を核に据えたプリメインアンプです。デジタルソースの普及期に、高純度伝送と低歪、そして低インピーダンス負荷への安定した駆動力を狙って設計されています。

ONKYO Integra A-819XXを語るうえで欠かせない3つのポイントを順番に見ていきましょう。

特徴①|ニュー・リアルフェイズ<デジタル>アンプ構成

ONKYO Integra A-819XXの中心技術は、Wスタビライザー方式によるニュー・リアルフェイズ<デジタル>アンプ構成です。

この構成では、ダイナミック歪を抑えるDDスタビライザー回路と、筐体振動によるアコースティック歪を抑えるXスタビライザーを組み合わせています。音の勢いを保ちながら、濁りやにじみを減らす方向の設計です。

ダイナミック歪って何ですか?

ダイナミック歪

ダイナミック歪は、音楽信号のレベルが急に変化したときにアンプの動作が一時的に乱れて生じる歪です。音の立ち上がりや瞬発力の自然さに関係しやすい要素です。

A-819XXは、単に高出力を狙ったアンプではありません。CD時代のクリアな信号を、できるだけ純度高くスピーカーへ届けるための思想が強く出ています。

  • DDスタビライザー回路でダイナミック歪を抑えます。
  • Xスタビライザーで筐体振動の影響を低減します。
  • 高純度伝送を重視したCD Direct入力を備えています。

特徴②|130W+130Wと2Ω対応の駆動力

ONKYO Integra A-819XXは、8Ωで130W+130W、6Ωで150W+150Wの定格出力を備えています。さらにダイナミックパワーは2Ωで430W+430W、4Ωで305W+305Wとされ、低インピーダンス負荷への余裕を意識したアンプです。

余裕のある電源とパラレル接続されたパワートランジスタにより、スピーカーのインピーダンスが一時的に下がった場面でも安定したドライブを狙っています。低域の押し出しと制動感を重視する人には、頼もしさを感じやすい仕様です。

ダイナミックパワーって何ですか?

ダイナミックパワー

ダイナミックパワーは、音楽信号の瞬間的なピークに対してアンプがどれだけ出力できるかを見る目安です。低域の瞬発力や大音量時の余裕を考えるときに参考になります。

大きめのフロア型スピーカーをしっかり鳴らしたい場合、A-819XXの出力余裕は大きな強みになります。

特徴③|S.I.TとP.I.Tによるノイズ対策

ONKYO Integra A-819XXは、入力端子にS.I.T、電源部にP.I.Tを備えています。外部ノイズの侵入を抑え、信号の位相情報を正しく保つことを狙った設計です。

P.I.Tは、コモンモードノイズを抑えるだけでなく、電源の充電電流の位相ズレを整える働きも持つとされています。この考え方は、低域の制動力やスピーカードライブ能力の向上にもつながります。

さらに、ACライン由来のノーマルモードノイズに対してチャージ・ノイズフィルターを追加しています。ノイズ対策を回路全体で行う徹底ぶりが、Integraらしい作り込みです。

  • S.I.Tで入力端子からのノイズ侵入を抑えます。
  • P.I.Tで電源部の位相情報とノイズ対策を重視しています。
  • CD Directにより接点を減らした高純度伝送が可能です。

ONKYO Integra A-819XXと他のヴィンテージアンプとの比較

ONKYO Integra A-819XXと他のヴィンテージアンプとの比較は以下の通りです。

項目ONKYO Integra A-819XXSANSUI AU-D707XLo-D HA-7700VICTOR AX-Z911
実効出力130W+130W(8Ω)130W+130W(8Ω)70W+70W(8Ω)110W+110W(6Ω、20Hz~20kHz)
高調波歪率0.004%(20Hz~20kHz、8Ω)0.003%(8Ω、10Hz~20kHz)0.008%(5Hz~30kHz、8Ω)0.0035%(8Ω、20Hz~20kHz)
ダンピングファクター100(1kHz、8Ω)100(6Ω)60(1kHz、8Ω)200(1kHz、8Ω)
重量22.5kg17.5kg16kg19.0kg
消費電力230W320W175W200W
サウンドキャラクター高純度伝送と強い駆動力Xバランス構成の低歪で力強い音MOS FETらしい滑らかさデジタルピュアAの緻密で制動感ある音

ONKYO Integra A-819XXとSANSUI AU-D707Xとの比較

ONKYO Integra A-819XXとSANSUI AU-D707Xとの比較は以下の通りです。

  • 実効出力:A-819XXとAU-D707Xはどちらも130W+130W(8Ω)です。出力では両機は同等です。
  • 高調波歪率:A-819XXは0.004%、AU-D707Xは0.003%です。スペック上の低歪率ではSANSUI AU-D707Xがわずかに優れています
  • 重量:A-819XXは22.5kg、AU-D707Xは17.5kgです。物量感と筐体の重さではONKYO Integra A-819XXが優れています
  • 音の方向性:AU-D707XはXバランス構成の低歪感、A-819XXは高純度伝送と低域制動が魅力です。低インピーダンス負荷への余裕を重視するならONKYO Integra A-819XXが選びやすいです。

ONKYO Integra A-819XXとLo-D HA-7700との比較

ONKYO Integra A-819XXとLo-D HA-7700との比較は以下の通りです。

  • 実効出力:A-819XXは130W+130W(8Ω)、HA-7700は70W+70W(8Ω)です。駆動力ではONKYO Integra A-819XXが優れています
  • 高調波歪率:A-819XXは0.004%、HA-7700は0.008%です。数値上の低歪率ではONKYO Integra A-819XXが有利です。
  • ダンピングファクター:A-819XXは100、HA-7700は60です。低域の制動力を数値で見るならONKYO Integra A-819XXが上回ります
  • 音の方向性:HA-7700はパワーMOS FETの滑らかさ、A-819XXは力感とノイズ対策が魅力です。柔らかい質感ならHA-7700、低域の押し出しならONKYO Integra A-819XXが優れています

ONKYO Integra A-819XXとVICTOR AX-Z911との比較

ONKYO Integra A-819XXとVICTOR AX-Z911との比較は以下の通りです。

  • 実効出力:A-819XXは130W+130W(8Ω)、AX-Z911は110W+110W(6Ω、20Hz~20kHz)です。8Ω同条件の単純比較はできませんが、出力表記の余裕ではONKYO Integra A-819XXが目立ちます
  • 高調波歪率:A-819XXは0.004%、AX-Z911は0.0035%です。数値上の低歪率ではVICTOR AX-Z911がわずかに優れています
  • ダンピングファクター:A-819XXは100、AX-Z911は200です。低域制動の数値ではVICTOR AX-Z911が優れています
  • 音の方向性:AX-Z911はデジタルピュアA回路の緻密さ、A-819XXはパワフルなドライブ能力が魅力です。大型スピーカーをゆとりで鳴らすならONKYO Integra A-819XXが有利です。

ONKYO Integra A-819XXとヴィンテージスピーカーとの組み合わせ

ONKYO Integra A-819XXは8Ω負荷で130W+130W、6Ω負荷で150W+150Wの定格出力を備えています。低インピーダンス負荷への余裕を活かすなら、入力余裕があり低域をしっかり受け止められるスピーカーとの組み合わせが向いています。

ONKYO Integra A-819XXと組み合わせるヴィンテージスピーカーは、以下の3機種です。

  • ONKYO D-77XX
  • YAMAHA NS-1000X
  • Pioneer S-99twin

以下では、互換性・音質・おすすめジャンルに分けて解説します。

ONKYO Integra A-819XXとONKYO D-77XXとの組み合わせ

ONKYO Integra A-819XXとONKYO D-77XXとの組み合わせは以下の通りです。

  • 互換性:D-77XXは6Ω、最大入力230W(EIAJ)、出力音圧レベル91dB/W/mです。A-819XXは6Ωで150W+150Wを出せるため、余裕を残しながら力強く鳴らしやすい組み合わせです。
  • 音質の向上:D-77XXは31cmウーファー、12cmスコーカー、2.5cmドーム型トゥイーターを備えたバスレフ型で、クロスオーバーは450Hz、3000Hzです。A-819XXのダンピングファクター100により、厚みのある低域と明快な中高域を出しやすいです。
  • おすすめの音楽ジャンル:ロック、フュージョン、シティポップ、男性ボーカルに向いています。低域の押し出しを重視する人に合います。

ONKYO Integra A-819XXとYAMAHA NS-1000Xとの組み合わせ

ONKYO Integra A-819XXとYAMAHA NS-1000Xとの組み合わせは以下の通りです。

  • 互換性:NS-1000Xは6Ω、許容入力100W、ミュージック許容入力200W、出力音圧レベル90dB/W/mです。A-819XXでは、音量を急に上げず中音量中心で整える使い方が向いています。
  • 音質の向上:NS-1000Xは30cmウーファー、8.8cmドーム型ミッドレンジ、3.0cmドーム型トゥイーターを備えた密閉型で、クロスオーバーは500Hz、6000Hzです。A-819XXにより、密閉型の低域とベリリウム中高域の切れ味を出しやすいです。
  • おすすめの音楽ジャンル:ジャズ、クラシック、ピアノ、女性ボーカルに向いています。解像感と定位を重視する人に合います。

ONKYO Integra A-819XXとPioneer S-99twinとの組み合わせ

ONKYO Integra A-819XXとPioneer S-99twinとの組み合わせは以下の通りです。

  • 互換性:S-99twinは6Ω、最大入力180W(EIAJ)、出力音圧レベル91dB/W/mです。A-819XXの6Ω出力に合わせやすく、トールボーイ型を余裕で鳴らしやすい組み合わせです。
  • 音質の向上:S-99twinは20cmウーファーを2基と3cmドーム型トゥイーターを備えたバスレフ型で、クロスオーバーは2000Hzです。A-819XXの駆動力により、30Hzまで伸びる低域と縦方向の音像を作りやすいです。
  • おすすめの音楽ジャンル:ロック、ポップス、映画音楽、ライブ音源に向いています。スケール感とスピード感を両立したい人に合います。

ONKYO Integra A-819XXは、1980年代中盤の高出力プリメインアンプらしい物量と、デジタルソース時代を意識した高純度伝送の両方を備えたモデルです。

ニュー・リアルフェイズ<デジタル>アンプ構成、DDスタビライザー、P.I.T、CD Directといった技術により、力感だけでなくノイズ対策や位相情報にも配慮されています。大型スピーカーをしっかり鳴らしたい人にとって、今も魅力のあるヴィンテージアンプです。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

ONKYO Integra A-819XXの詳細スペック一覧

ONKYO Integra A-819XXのスペック詳細
型式ステレオプリメインアンプ
定格出力(20Hz~20kHz、CD→sp out、両ch駆動)150W+150W(6Ω)、130W+130W(8Ω)
ダイナミックパワー430W+430W(2Ω)、305W+305W(4Ω)、190W+190W(8Ω)
全高調波歪率(20Hz~20kHz)CD→sp out:0.004%(定格出力時、8Ω)、phono MM→rec out:0.003%(3V出力時)、phono MC→rec out:0.015%(3V出力時)
混変調歪率(20Hz~20kHz)CD→sp out:0.004%(定格出力時)
パワーバンドウイズス5Hz~100kHz(IHF-3dB、THD 0.2%、8Ω)
ダンピングファクター100(1kHz、8Ω)
周波数特性phono→rec out(RIAA偏差):20Hz~20kHz ±0.2dB、CD→sp out:2Hz~100kHz +0 -3dB
入力感度/インピーダンスphono MM:2.5mV/47kΩ、phono MC:180μV/220Ω、CD Direct/tuner/tape play:150mV/47kΩ、video/VCR play(音声):150mV/47kΩ、video/VCR play(映像):1Vp-p/75Ω
Phono最大許容入力(1kHz/10kHz、0.005%)phono MM:210mV/1000mV、phono MC:15mV/75mV
定格出力電圧/インピーダンスtape rec1、2:150mV/560Ω、VCR rec(音声):150mV/560Ω、pre out:1V/600Ω、VCR rec/video mon out(映像):1Vp-p/75Ω
S/N比phono MM:88dB、phono MC:70dB、CD/tuner/tape play:100dB、video/VCR play(音声):100dB
トーンコントロール(Vol -16dB)bass:±10dB、treble:±8dB、contrabass(muting off/on時):+10dB/+20dB
ミューティング-15dB(volumeセンター以下)
電源AC100V、50Hz/60Hz
消費電力230W(電気用品取締法規格)
ACアウトレットswitched:1系統、100W、unswitched:2系統、合計100W
外形寸法幅471x高さ173x奥行396mm
重量22.5kg
目次