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Pioneer(パイオニア) A-3Rを徹底解説!【クリーングランドシステム採用】

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Pioneer A-3Rは、1992年発売のヴィンテージなアンプです。

本記事では、その魅力を特徴やおすすめのヴィンテージ音楽機器との組み合わせなど、徹底解説します。

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目次

Pioneer A-3Rの概要と特徴

Pioneer A-3Rのスペック
発売年1992年
定価60,000円
型式ステレオプリメインアンプ
定格出力50W+50W(6Ω)、40W+40W(8Ω)
周波数特性5Hz~100kHz +0 -3dB(CD/Tuner/Line系)
重量7.8kg

▼ 詳しいスペックはこちら

リモコン付きアンプでありながら、操作性と音質の両立をかなり丁寧に考えたモデル。それがPioneer A-3Rです。モーター駆動ロータリースイッチ、スーパーリニアサーキット、クリーングランドシステムを採用し、便利さによる音質劣化を抑えようとしています。

①:モーター駆動ロータリースイッチ

Pioneer A-3Rは、リモコン操作に対応しながら、音質劣化を避けるためにモーター駆動ロータリースイッチを採用しています。

一般的なリモコン付きアンプでは、半導体スイッチやマイコン制御がオーディオ信号へ影響することがあります。A-3Rではファンクション切り替えを機械式に近いロータリースイッチで行い、リモコンの便利さと信号経路の純度を両立しようとしています。

さらに、マイコン専用にトランスと電源を独立させ、リモコン操作をしていない状態ではマイコン動作を停止します。実用性を捨てずに、聴感上のノイズを減らす工夫が見えます。

  • ファンクション切り替えにモーター駆動ロータリースイッチを採用しています。
  • マイコン専用電源を分離し、オーディオ部へのノイズ流入を抑えています。
  • リモコン未使用時にはマイコン動作を停止します。

②:スーパーリニアサーキット

パワーアンプ部には、スーパーリニアサーキットが採用されています。これは、増幅部のトランジスタが持つ非直線歪を、逆特性のトランジスタを組み合わせて打ち消す考え方です。

非直線歪って何ですか?

非直線歪

非直線歪は、入力信号に対して出力が完全に比例しないことで起こる歪です。アンプでは音の輪郭や透明感に関わり、信号の劣化を抑えるための回路設計が重要になります。

定格出力は8Ωで40W+40Wですが、6Ωでは50W+50Wを確保しています。スペックだけを競うアンプではありませんが、家庭用のブックシェルフ型を鳴らすには十分に現実的な出力です。

③:クリーングランドシステムと防振設計

A-3Rは、電源トランスをシャーシから絶縁するクリーングランドシステムを採用しています。トランスから発生するノイズを独立したアース系へ逃がし、信号系への流入を抑える設計です。

平滑コンデンサーにはコンプリメンタリーキャパシターをペアで採用し、プラス側とマイナス側の磁界の影響を抑えています。さらにハニカムシャーシ、ハニカムヒートシンク、銅メッキビスによって振動や共振への対策も行われています。

音質パーツだけでなく、コード類にも無酸素銅線を使っている点も見逃せません。6万円クラスながら、細部まで音質への配慮が多いアンプです。

Pioneer A-3Rと他のヴィンテージアンプとの比較

Pioneer A-3Rと他のヴィンテージアンプとの比較は以下の通りです。

項目Pioneer A-3RPioneer A-D3ONKYO A-922MDENON PMA-390IV
実効出力40W+40W(8Ω)45W+45W(8Ω)43W+43W(8Ω)50W+50W(8Ω)
高調波歪率0.08%(8Ω、20Hz~20kHz)0.01%(1kHz、8Ω)
ダンピングファクター
重量7.8kg5.9kg7.0kg7.0kg
消費電力130W110W120W135W
サウンドキャラクター操作性と音質対策を両立した安定感MOS-FETの軽快さとワイドレンジ感小型ながら芯のある素直な音HCシングルプッシュプルの力感

Pioneer A-3RとPioneer A-D3との比較

Pioneer A-3RとPioneer A-D3との比較は以下の通りです。

  • 実効出力:A-3Rは40W+40W(8Ω)、A-D3は45W+45W(8Ω)です。出力ではPioneer A-D3がわずかに優れています
  • 周波数特性:A-3Rは5Hz~100kHz +0 -3dB、A-D3は5Hz~100kHz +0 -2dBです。表記上のフラットさではPioneer A-D3が有利です。
  • 重量:A-3Rは7.8kg、A-D3は5.9kgです。筐体の重さではPioneer A-3Rが上回ります
  • 音の方向性:A-D3はMOS-FETの軽快さ、A-3Rはリモコン付きながら音質劣化を抑えた安定感が魅力です。操作性と音質対策の両立ではPioneer A-3Rが選びやすいです。

Pioneer A-3RとONKYO A-922Mとの比較

Pioneer A-3RとONKYO A-922Mとの比較は以下の通りです。

  • 実効出力:A-3Rは40W+40W(8Ω)、A-922Mは43W+43W(8Ω)です。出力ではONKYO A-922Mがわずかに優れています
  • 周波数特性:両機ともCD系で5Hz~100kHz +0 -3dBの表記です。ワイドレンジ性では両機は同等です。
  • 重量:A-3Rは7.8kg、A-922Mは7.0kgです。物量感ではPioneer A-3Rが上回ります
  • 音の方向性:A-922MはINTECらしいまとまり、A-3Rはリモコン制御のノイズ対策や防振設計が魅力です。フルサイズ機らしい余裕を求めるならPioneer A-3Rが魅力的です。

Pioneer A-3RとDENON PMA-390IVとの比較

Pioneer A-3RとDENON PMA-390IVとの比較は以下の通りです。

  • 実効出力:A-3Rは40W+40W(8Ω)、PMA-390IVは50W+50W(8Ω)です。出力ではDENON PMA-390IVが優れています
  • 高調波歪率:A-3Rは公式ページに記載がなく、PMA-390IVは0.01%(1kHz、8Ω)です。数値で判断しやすいのはDENON PMA-390IVです。
  • 重量:A-3Rは7.8kg、PMA-390IVは7.0kgです。筐体重量ではPioneer A-3Rが上回ります
  • 音の方向性:PMA-390IVはHCシングルプッシュプルの力感、A-3Rはクリーングランドや防振による落ち着きが魅力です。聴感上のSN感を重視するならPioneer A-3Rが合いやすいです。

Pioneer A-3Rとヴィンテージスピーカーとの組み合わせ

Pioneer A-3Rは、8Ω時に40W+40W、6Ω時に50W+50Wの定格出力を持つプリメインアンプです。スピーカー負荷インピーダンスはAまたはB使用時で4Ω〜16Ω、A+B使用時で8Ω〜32Ωに対応しています。

ここでは、Audio Heritageで定格を確認できるヴィンテージスピーカーから、密閉型・バスレフ型・フロア型の個性が分かれる3機種を選び、A-3Rと組み合わせたときの相性を解説します。

Pioneer A-3RとYAMAHA NS-690との組み合わせ

Pioneer A-3RとYAMAHA NS-690との組み合わせは以下の通りです。

  • 互換性:NS-690は8Ω、最大許容入力60W、出力音圧レベル90dB/W/mの3ウェイ密閉型ブックシェルフです。A-3Rの8Ω時40W+40Wは最大許容入力60Wの範囲内で扱いやすく、通常のリスニング音量なら余裕を持って使えます。A-3Rの定格にはダンピングファクターの記載がないため数値判断はできませんが、低負荷ドライブ設計を備えているため、音量を上げすぎなければ30cmウーファーを落ち着いて鳴らしやすい組み合わせです。
  • 音質の向上:NS-690は30cmコーン型ウーファー、7.5cmドーム型ミッドレンジ、3.0cmドーム型トゥイーターを搭載し、35Hz〜20000Hzを再生します。密閉方式らしい締まりのある低域に、A-3Rのクリーングランドシステムやスーパーリニアサーキットによる整った背景感が重なり、低域の輪郭と中高域の見通しを両立しやすい音になります。800Hz、6000Hzのクロスオーバーにより中域のつながりも自然で、ボーカルやアコースティック楽器の質感を丁寧に出しやすいです。
  • おすすめの音楽ジャンル:ジャズ、女性ボーカル、アコースティック、ピアノ作品に向いています。NS-690の密閉型らしい定位感を活かすなら、A-3Rのトーンコントロールを大きく動かさず、スピーカーを壁から少し離して使うと自然な奥行きを出しやすいです。

Pioneer A-3RとJBL L26 Decadeとの組み合わせ

Pioneer A-3RとJBL L26 Decadeとの組み合わせは以下の通りです。

  • 互換性:L26 Decadeは8Ω、許容入力35W(連続プログラム)、出力音圧レベル89dB(新JIS)の2ウェイ・バスレフ型ブックシェルフです。A-3Rは8Ω時40W+40Wのため、許容入力35Wに対してボリュームを上げすぎない管理が必要です。通常音量では問題なく使えますが、低域を強く持ち上げるラウドネスや大音量再生は控えめにすると安心です。
  • 音質の向上:L26 Decadeは25.5cmコーン型ウーファーと3.6cmドーム型トゥイーターを組み合わせ、2kHzでクロスオーバーする構成です。バスレフ方式の量感とJBLらしい前に出る中域に、A-3Rのノイズ対策とダイレクトコンストラクションIIの素直な信号経路が合わさることで、リズムの押し出しとボーカルの存在感を出しやすい組み合わせになります。低域は膨らませすぎず、スピーカーの設置位置で量感を調整するとバランスが取りやすいです。
  • おすすめの音楽ジャンル:ロック、ソウル、ブルース、70年代ポップスに向いています。ドラムやベースの弾みを楽しみたい場合は、A-3Rのダイレクト系の素直な音作りを活かし、音量を中庸に保つとL26 Decadeの明るいキャラクターが引き立ちます。

Pioneer A-3RとJBL CF120との組み合わせ

Pioneer A-3RとJBL CF120との組み合わせは以下の通りです。

  • 互換性:CF120は8Ω、許容入力250W(連続プログラム)、出力音圧レベル96dB/W/mの3ウェイ・バスレフ方式・フロア型です。A-3Rの8Ω時40W+40Wでも高能率を活かして音量を取りやすく、広めの部屋でも無理にボリュームを上げずに使えます。CF120は入力余裕が大きい一方で音圧が高いため、近距離では音量の上げすぎに注意すると聴き疲れを抑えやすいです。
  • 音質の向上:CF120は30cmコーン型ウーファー、11.5cmコーン型ミッドレンジ、1.4cmドーム型トゥイーターを搭載し、36Hz〜20kHz(-6dB)の周波数帯域を持ちます。800Hz、7kHzのクロスオーバーで低域から中域のつながりを作る設計のため、A-3Rと組むと低域のスケール感と中域の明瞭さを両立した元気なサウンドにまとめやすいです。リアバスレフ方式なので、背面の壁との距離を確保すると低域の量感を整えやすくなります。
  • おすすめの音楽ジャンル:ロック、ファンク、フュージョン、ライブ音源に向いています。A-3Rの実用最大出力90W+90W(4Ω、EIAJ)に頼って鳴らし切るというより、CF120の96dB/W/mという高能率を活かして、余裕のある音量感で躍動感を楽しむ組み合わせです。

Pioneer A-3Rは、リモコン付きの使いやすさを備えながら、音質への配慮を細かく積み重ねたプリメインアンプです。

モーター駆動ロータリースイッチ、スーパーリニアサーキット、クリーングランドシステム、ハニカム構造により、操作性と音質の両立を狙っています。スピーカーの許容入力と能率を確認しながら組み合わせることで、日常的に扱いやすいヴィンテージアンプとして楽しめます。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

Pioneer A-3Rの詳細スペック一覧

Pioneer A-3Rのスペック詳細
型式ステレオプリメインアンプ
実用最大出力90W+90W(4Ω、EIAJ)
定格出力(両ch駆動、20Hz~20kHz)50W+50W(6Ω、0.03%)、40W+40W(8Ω、0.01%)
入力感度/インピーダンスPhono MM:2.5mV/50kΩ、CD、Tuner、Line、DAT/Tape1、Tape2:150mV/40kΩ
Phono最大許容入力MM:150mV(1kHz、0.02%)
出力レベル/インピーダンスDAT/Tape1、Tape2、Line、Rec、Adaptor Out:150mV/2.2kΩ
周波数特性Phono MM:20Hz~20kHz ±0.3dB、CD、Tuner、Line、DAT/Tape1、Tape2:5Hz~100kHz +0 -3dB
SN比(IHF、Aネットワーク、ショートサーキット)Phono MM:83dB(2.5mV)、CD、Tuner、Line、DAT/Tape1、Tape2:108dB
スピーカー負荷インピーダンスA、B:4Ω~16Ω、A+B:8Ω~32Ω
トーンコントロール(Volume -30dB)Bass:±8dB(100Hz)、Treble:±8dB(10kHz)
ラウドネスコンター(Volume -30dB)100Hz:5dB、10kHz:3dB
電源電圧AC100V、50Hz/60Hz
ACアウトレット電源スイッチ連動:2系統(200W)、電源スイッチ非連動:1系統(100W)
消費電力130W(電気用品取締法)
外形寸法幅420x高さ128x奥行352mm
重量7.8kg
付属リモコン CU-A004
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