この記事の概要
※上記の青文字をタップすると該当箇所に飛びます。
Pioneer A-505は、1987年頃発売のヴィンテージなアンプです。
本記事では、その魅力を特徴やおすすめのヴィンテージ音楽機器との組み合わせなど、徹底解説します。

ten
Pioneer A-505の概要と特徴

| Pioneer A-505のスペック | |
|---|---|
| 発売年 | 1987年頃 |
| 定価 | 49,800円 |
| 型式 | ステレオプリメインアンプ |
| 定格出力 | 100W+100W(6Ω)、85W+85W(8Ω) |
| ダンピングファクター | 65(8Ω、1kHz) |
| 重量 | 8.7kg |
CD時代の入り口で、手軽さとデジタルサウンドへの対応を両立しようとしたプリメインアンプ。それがPioneer A-505です。CDダイレクトスイッチ、ノンスイッチングサーキットTypeII、230VA大型電源トランスを備え、49,800円クラスながら音質対策がかなり丁寧です。
Point①|230VA大型電源トランス
A-505は、電源部に230VAの大型電源トランスと12,000μF×2の電解コンデンサーを採用しています。ミドルクラスのアンプとしては電源部をしっかり確保し、6Ωで100W+100Wの定格出力を支えています。
重量は8.7kgと扱いやすい範囲ですが、電源部の数値を見ると単なる軽量機ではありません。小型から中型スピーカーを安定して鳴らすための余裕が意識されています。
- 230VAの大型電源トランスを採用しています。
- 12,000μF×2の電解コンデンサーを搭載しています。
- 6Ωで100W+100W、8Ωで85W+85Wの定格出力です。
Point②|CDダイレクトとRECセレクターOFF
A-505には、CDの出力を直接パワーアンプにつなげられるCDダイレクトスイッチが搭載されています。CDプレーヤーの出力を余分な経路に通しにくくすることで、デジタルソースの鮮度を引き出す狙いです。

CDダイレクトは何が違いますか?
CDダイレクトは、CD入力の信号経路を短くするための機能です。A-505ではCDの出力を直接パワーアンプへつなげることで、接点や回路を減らした高純度再生を狙っています。
さらに、OFFポジション付きRECセレクターにより、録音系を使わないときは劣化要因を切り離せます。CDダイレクト時のS/N比は105dBで、ライン系100dBより高い数値です。
Point③|ノンスイッチングサーキットTypeII
パワーアンプ部には、ノンスイッチングサーキットTypeIIが採用されています。スイッチング歪ゼロの領域を拡大し、サーマル歪や出力段の非直線歪を改善するための回路です。



サーマル歪って何ですか?
サーマル歪は、温度変化によってアンプの動作点がずれ、音に歪が出る現象です。A-505ではTypeII回路により、温度変化による音質劣化を抑えることを狙っています。
極性表示付き電源コード、非磁性プラグ、万力タイプのスピーカー端子、大型ポリカーボネートインシュレーターなど、細部のパーツにも音質対策が入っています。価格帯以上に、デジタル時代の再生品質を意識したアンプです。
Pioneer A-505と他のヴィンテージアンプとの比較


Pioneer A-505と他のヴィンテージアンプとの比較は以下の通りです。
| 項目 | Pioneer A-505 | Pioneer A-717 | ONKYO Integra A-819XX | DENON PMA-770 |
|---|---|---|---|---|
| 実効出力 | 85W+85W(8Ω) | 100W+100W(8Ω) | 130W+130W(8Ω) | 100W+100W(8Ω) |
| 高調波歪率 | 0.01%(8Ω) | 0.003%(8Ω) | 0.004%(8Ω) | 0.005%以下 |
| ダンピングファクター | 65(8Ω) | 200(8Ω) | 100(8Ω) | ― |
| 重量 | 8.7kg | 19.6kg | 22.5kg | 12kg |
| 消費電力 | 180W | 270W | 230W | 290W |
| サウンドキャラクター | CDダイレクトの明快さと扱いやすさ | 高制動で防振対策の濃い音 | リアルフェイズ系の高純度な音 | 全段コンデンサーレスの滑らかさ |
Pioneer A-505とPioneer A-717との比較
Pioneer A-505とPioneer A-717との比較は以下の通りです。
- 実効出力:A-505は85W+85W、A-717は100W+100Wです。出力ではPioneer A-717が優れています。
- 高調波歪率:A-505は0.01%、A-717は0.003%です。数値上の低歪率ではPioneer A-717が上回ります。
- 重量:A-505は8.7kg、A-717は19.6kgです。扱いやすさではPioneer A-505が優れています。
- 音の方向性:A-717は物量感と制動力、A-505はCDダイレクトの明快さが魅力です。日常的な使いやすさではPioneer A-505が選びやすいです。
Pioneer A-505とONKYO Integra A-819XXとの比較
Pioneer A-505とONKYO Integra A-819XXとの比較は以下の通りです。
- 実効出力:A-505は85W+85W、A-819XXは130W+130Wです。出力の余裕ではONKYO Integra A-819XXが優れています。
- 高調波歪率:A-505は0.01%、A-819XXは0.004%です。数値上の低歪率ではONKYO Integra A-819XXが有利です。
- 重量:A-505は8.7kg、A-819XXは22.5kgです。設置性と取り回しではPioneer A-505が優れています。
- 機能性:A-819XXはビデオ系入力やContrabassも備える多機能型です。一方、CD中心でシンプルに使うならPioneer A-505が扱いやすいです。
Pioneer A-505とDENON PMA-770との比較
Pioneer A-505とDENON PMA-770との比較は以下の通りです。
- 実効出力:A-505は85W+85W、PMA-770は100W+100Wです。出力ではDENON PMA-770が優れています。
- 高調波歪率:A-505は0.01%、PMA-770は0.005%以下です。数値上の低歪率ではDENON PMA-770が有利です。
- 消費電力:A-505は180W、PMA-770は290Wです。日常的な使いやすさではPioneer A-505が優れています。
- 音の方向性:PMA-770は全段コンデンサーレスの滑らかさ、A-505はCDダイレクトの明快さが魅力です。CD中心のシステムならPioneer A-505が選びやすいです。
Pioneer A-505とヴィンテージスピーカーとの組み合わせ


Pioneer A-505は8Ω負荷で85W+85W、6Ω負荷で100W+100Wの定格出力を備えています。CDダイレクトの明快さを活かすなら、6Ω〜8Ωの中型スピーカーをすっきり鳴らす組み合わせが向いています。
Pioneer A-505と組み合わせるヴィンテージスピーカーは、以下の3機種です。
- DIATONE DS-700Z
- YAMAHA NS-500M
- Pioneer S-77twin
以下では、互換性・音質・おすすめジャンルに分けて解説します。
Pioneer A-505とDIATONE DS-700Zとの組み合わせ
Pioneer A-505とDIATONE DS-700Zとの組み合わせは以下の通りです。
- 互換性:DS-700Zは6Ω、最大入力200W(EIAJ)、出力音圧レベル91dB/W/mです。A-505は6Ωスピーカーに対応するため、出力と許容入力のバランスを取りやすい組み合わせです。
- 音質の向上:DS-700Zは27cmウーファー、10cmスコーカー、2.5cmドーム型トゥイーターを備えた密閉型で、クロスオーバーは600Hz、4500Hzです。A-505のCDダイレクトにより、35Hz〜32kHzの帯域を明快に鳴らしやすいです。
- おすすめの音楽ジャンル:ジャズ、フュージョン、シティポップ、女性ボーカルに向いています。高密度で見通しの良い音を楽しみたい人に合います。
Pioneer A-505とYAMAHA NS-500Mとの組み合わせ
Pioneer A-505とYAMAHA NS-500Mとの組み合わせは以下の通りです。
- 互換性:NS-500Mは6Ω、最大入力レベル200W、出力音圧レベル91dBです。A-505の6Ω出力100W+100Wに合わせやすく、中音量でも余裕を感じやすい組み合わせです。
- 音質の向上:NS-500Mは30cmウーファー、10cmセミドーム型スコーカー、3cmドーム型トゥイーターを備えた密閉型で、クロスオーバーは700Hz、5000Hzです。A-505の明快な音により、ベリリウム高域の切れ味と密閉型の低域を出しやすいです。
- おすすめの音楽ジャンル:クラシック、ピアノ、ジャズ、アコースティックに向いています。輪郭の整った音を好む人に合います。
Pioneer A-505とPioneer S-77twinとの組み合わせ
Pioneer A-505とPioneer S-77twinとの組み合わせは以下の通りです。
- 互換性:S-77twinは6Ω、最大入力150W(EIAJ)、出力音圧レベル91dB/W/mです。A-505の6Ω出力と相性を取りやすく、トールボーイ型を無理なく鳴らしやすい組み合わせです。
- 音質の向上:S-77twinは18cmウーファーを2基と2.5cmドーム型トゥイーターを備えたバスレフ型で、クロスオーバーは3000Hzです。A-505の反応の良さにより、35Hz〜40kHzの広がりと縦方向の定位感を作りやすいです。
- おすすめの音楽ジャンル:ポップス、ロック、ライブ音源、フュージョンに向いています。軽快さと音場感を両立したい人に合います。
Pioneer A-505は、CD時代の音楽再生に向けて、信号経路の短縮とノンスイッチング回路を組み合わせたプリメインアンプです。
230VA大型電源トランス、CDダイレクトスイッチ、RECセレクターOFF、ノンスイッチングサーキットTypeII、非磁性パーツなど、価格以上に実用的な音質対策が詰め込まれています。CDを中心に、明快で扱いやすいヴィンテージシステムを作りたい人に向いた一台です。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
Pioneer A-505の詳細スペック一覧
| Pioneer A-505のスペック詳細 | |
|---|---|
| 型式 | ステレオプリメインアンプ |
| 定格出力(両ch駆動、20Hz~20kHz) | 100W+100W(6Ω、0.015%)、85W+85W(8Ω、0.01%) |
| 出力端子 | Speaker(6Ω~16Ω):A、B、A+B |
| ダンピングファクター | 65(8Ω、1kHz) |
| 入力感度/インピーダンス | Phono MM:2.5mV/50kΩ、Phono MC:0.2mV/100Ω、CD、Tuner、AUX、Tape Play:150mV/33kΩ |
| 最大許容入力(1kHz、0.008%) | Phono MM:150mV、Phono MC:12mV |
| 周波数特性 | Phono MM:20Hz~20kHz ±0.3dB、Phono MC:20Hz~20kHz ±0.5dB、CD、Tuner、AUX、Tape Play:5Hz~100kHz +0 -3dB |
| S/N比(IHF、Aネットワーク、ショートサーキット) | Phono MM:87dB、Phono MC:69dB、ライン系:100dB、CDダイレクト:105dB |
| トーンコントロール | Bass:100Hz、±8dB、Treble:10kHz、±8dB |
| サブソニックフィルター | 15Hz、6dB/oct |
| 電源電圧 | AC100V、50Hz/60Hz |
| 消費電力(電気用品取締法) | 180W |
| 外形寸法 | 幅420x高さ122x奥行346mm |
| 重量 | 8.7kg |
