この記事の概要
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SANSUI AU-α507iは、1987年頃に発売されたインテグレーテッドDCアンプです。
本記事では、その魅力を特徴やおすすめのヴィンテージ音楽機器との組み合わせなど、徹底解説します。

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SANSUI AU-α507iの概要と特徴

| 項目 | SANSUI AU-α507i |
|---|---|
| 型式 | インテグレーテッドDCアンプ |
| 実効出力 | 90W+90W(6Ω、10Hz~20kHz、両ch駆動) 80W+80W(8Ω、10Hz~20kHz、両ch駆動) |
| 全高調波歪率 | 0.005%以下(8Ω、実効出力時) |
| 混変調歪率 | 0.005%以下 |
| ダンピングファクター | 100(8Ω) |
| TIM歪 | 測定限界以下 |
| 周波数特性 | CD、Line、Tape Play:1Hz~200kHz +0dB -3dB |
| 重量 | 10.8kg |
SANSUI AU-α507iは、強力なパワーステージと電源部を備えたインテグレーテッドDCアンプです。実効出力は80W+80W(8Ω)、90W+90W(6Ω)、ダンピングファクターは100(8Ω)、ライン系の周波数特性は1Hz~200kHzです。低インピーダンス負荷への対応力と、ソースダイレクトによる素直な信号伝送を楽しめる一台です。
特徴①|90W+90Wの6Ω実効出力
- 6Ωで90W+90Wの実効出力です。
- 8Ωで80W+80Wの実効出力です。
- 全高調波歪率は0.005%以下です。
- ダンピングファクターは100(8Ω)です。
出力の数字だけでなく、混変調歪率0.005%以下、TIM歪は測定限界以下という内容も見どころです。中型スピーカーを余裕を持って鳴らしたい人に向いた出力構成といえます。
特徴②|重量級電源トランスと専用コンデンサ

AU-α507iの電源部は、どこが聴きどころですか?
聴きどころは、重量級電源トランスとオーディオ専用コンデンサを採用している点です。定格消費電力は175Wで、外形寸法は幅448x高さ135x奥行370mm、重量は10.8kgです。サイズを抑えながらも電源部に力を入れた設計が、AU-α507iらしいポイントです。
特徴③|ソースダイレクトで短い信号経路を選べる
AU-α507iにはソースダイレクト機能が搭載されています。全ての入力ソースをアクセサリー回路を通さず、パワーアンプへ最短距離で伝送できます。
CD、Line、Tape Playの周波数特性は1Hz~200kHz +0dB -3dBです。余計な色づけを抑えて、音源の輪郭を素直に聴きたいときに使いやすい構成です。
特徴④|MM/MC切換えフォノイコライザー
レコード再生を使うなら、フォノ入力の条件も確認しておきたいところです。



MMとMCの両方に対応していますか?
対応しています。Phono MMは2.5mV/47kΩ、Phono MCは300μV/100Ωで、Phono最大許容入力はMMが210mV、MCが25mVです。Phono MMの周波数特性は20Hz~20kHz ±0.2dBで、MM/MCカートリッジをアンプ側で切り替えて楽しみやすい仕様です。
特徴⑤|ソリッドシャーシとRECセレクター
シャーシには、耐振性とシールド特性に配慮したソリッドシャーシが採用されています。不要ノイズや電磁波ノイズの影響を抑える考え方で、音の土台を整えるための構造面にも手が入っているのが魅力です。
- RECセレクターを搭載しています。
- 録音やダビング機能を使わないときは録音用入出力回路を切り離せます。
- Bassは±8dB(100Hz)、Trebleは±8dB(10kHz)です。
- サブソニックフィルターは16Hz(-3dB、6dB/oct)です。
SANSUI AU-α507iと他のヴィンテージアンプとの比較


ここでは、SANSUI AU-α507iと、同時期に近いヴィンテージアンプ3機種を比較します。対象はSANSUI AU-α607i、DENON PMA-700V、YAMAHA AX-900です。
| 項目 | SANSUI AU-α507i | SANSUI AU-α607i | DENON PMA-700V | YAMAHA AX-900 |
|---|---|---|---|---|
| 型式 | インテグレーテッドDCアンプ | α-Xバランスインテグレーテッドアンプ | プリメインアンプ | プリメインアンプ |
| 8Ω出力 | 80W+80W(10Hz~20kHz) | 90W+90W(10Hz~20kHz) | 105W+105W(20Hz~20kHz) | 130W+130W(20Hz~20kHz) |
| 6Ω出力 | 90W+90W(10Hz~20kHz) | 105W+105W(10Hz~20kHz) | 125W+125W(20Hz~20kHz) | 150W+150W(20Hz~20kHz) |
| 歪率 | 0.005%以下(8Ω、実効出力時) | 0.003%以下(8Ω、実効出力時) | 0.004%(20Hz~20kHz、40W、8Ω) | 0.003%(8Ω) |
| ダンピングファクター | 100(8Ω) | 150(8Ω) | ― | 150以上(8Ω) |
| 周波数特性 | CD、Line、Tape Play:1Hz~200kHz | CD、Line、Tape/DAT:1Hz~300kHz | ライン入力:4Hz~250kHz | パワーバンド幅:10Hz~50000Hz |
| Phono入力 | MM:2.5mV/47kΩ MC:300μV/100Ω | MM:2.5mV/47kΩ MC:300μV/100Ω | MM:2.5mV/47kΩ MC:0.2mV/200Ω | MC:160μV/220Ω MM:2.5mV/47kΩ |
| 消費電力 | 175W | 240W | 205W | 260W |
| 外形寸法 | 幅448x高さ135x奥行370mm | 幅448x高さ160x奥行441mm | 幅434x高さ157x奥行397mm | 幅435x高さ165x奥行416mm |
| 重量 | 10.8kg | 16.0kg | 12.0kg | 17.5kg |
SANSUI AU-α507iとSANSUI AU-α607iとの比較
SANSUI AU-α507iとSANSUI AU-α607iとの比較は以下の通りです。
- 8Ω出力:AU-α507iは80W+80W、AU-α607iは90W+90Wです。10Hz~20kHzの値ではAU-α607iが大きいです。
- 6Ω出力:AU-α507iは90W+90W、AU-α607iは105W+105Wです。数値ではAU-α607iが大きいです。
- 歪率:AU-α507iは0.005%以下、AU-α607iは0.003%以下です。実効出力時の数値ではAU-α607iが小さいです。
- ダンピングファクター:AU-α507iは100、AU-α607iは150です。8Ω時の数値ではAU-α607iが大きいです。
- 重量:AU-α507iは10.8kg、AU-α607iは16.0kgです。重量ではAU-α607iが重いです。
SANSUI AU-α507iとDENON PMA-700Vとの比較
SANSUI AU-α507iとDENON PMA-700Vとの比較は以下の通りです。
- 8Ω出力:AU-α507iは80W+80W、PMA-700Vは105W+105Wです。20Hz~20kHz系の値ではPMA-700Vが大きいです。
- 6Ω出力:AU-α507iは90W+90W、PMA-700Vは125W+125Wです。数値ではPMA-700Vが大きいです。
- ライン周波数特性:AU-α507iは1Hz~200kHz、PMA-700Vは4Hz~250kHzです。上限の数値ではPMA-700Vが高いです。
- Phono MC:AU-α507iは300μV/100Ω、PMA-700Vは0.2mV/200Ωです。MC入力条件はそれぞれ異なる内容です。
- 重量:AU-α507iは10.8kg、PMA-700Vは12.0kgです。重量ではPMA-700Vが重いです。
SANSUI AU-α507iとYAMAHA AX-900との比較
SANSUI AU-α507iとYAMAHA AX-900との比較は以下の通りです。
- 8Ω出力:AU-α507iは80W+80W、AX-900は130W+130Wです。20Hz~20kHzの値ではAX-900が大きいです。
- 6Ω出力:AU-α507iは90W+90W、AX-900は150W+150Wです。数値ではAX-900が大きいです。
- ダンピングファクター:AU-α507iは100、AX-900は150以上です。8Ω時の数値ではAX-900が大きいです。
- Phono MC:AU-α507iは300μV/100Ω、AX-900は160μV/220Ωです。MC入力条件はそれぞれ異なる内容です。
- 重量:AU-α507iは10.8kg、AX-900は17.5kgです。重量ではAX-900が重いです。
SANSUI AU-α507iとヴィンテージスピーカーとの組み合わせ


SANSUI AU-α507iは8Ωで80W+80W、6Ωで90W+90Wの実効出力を持つインテグレーテッドDCアンプです。ここでは中型ブックシェルフを余裕ある音量で鳴らしたいスピーカーとして、DIATONE DS-77Z、YAMAHA NS-200Ma、TANNOY Mercury M20を取り上げます。
SANSUI AU-α507iとDIATONE DS-77Zとの組み合わせ
- 互換性:DS-77Zは公称インピーダンス6Ω、最大入力230W(EIAJ)、推奨アンプ出力は―、出力音圧レベル91dB/W/mです。AU-α507iは6Ωで90W+90Wのため、最大入力230Wの範囲を意識しながら、低域の量に合わせて音量を整える使い方がしやすいです。
- 音質の向上:DS-77Zは3ウェイ・3スピーカー・密閉方式・ブックシェルフ型・防磁設計で、31cmコーン型、10cmコーン型、2.5cmドーム型を搭載しています。再生周波数帯域は35Hz~35kHz、出力音圧レベルは91dB/W/m、クロスオーバー周波数は500Hz、4kHzです。AU-α507iのダンピングファクター100(8Ω)とソースダイレクトを使うと、31cmウーファーの量感と中高域の輪郭を整えやすくなります。
- おすすめの音楽ジャンル:ジャズ、フュージョン、シティポップに向いています。91dB/W/mの出力音圧レベルを基準に、広めの部屋では音量を少しずつ上げ、低域の締まりとボーカルの位置を確認すると聴きやすいです。
SANSUI AU-α507iとYAMAHA NS-200Maとの組み合わせ
- 互換性:NS-200Maはインピーダンス6Ω、許容入力100W、ミュージック許容入力200W、推奨アンプ出力は―、出力音圧レベル90dB/W/mです。AU-α507iは6Ωで90W+90Wのため、許容入力100Wを目安に、音量を急に上げずに調整することが大切です。
- 音質の向上:NS-200Maは3ウェイ・3スピーカー・密閉方式・ブックシェルフ型で、25cmコーン型、10cm複合型、3cmドーム型を搭載しています。再生周波数帯域は50Hz~20000Hz、出力音圧レベルは90dB/W/m、クロスオーバー周波数は800Hz、5000Hz(12dB/oct)です。AU-α507iのソースダイレクトで中高域の見通しを出し、Bassを控えめに使うと密閉型らしいまとまりを作りやすくなります。
- おすすめの音楽ジャンル:女性ボーカル、ポップス、アコースティックに向いています。90dB/W/mの出力音圧レベルを見ながら、近距離では控えめな音量から始めると、声の輪郭と低域の支えを確認しやすいです。
SANSUI AU-α507iとTANNOY Mercury M20との組み合わせ
- 互換性:Mercury M20は公称インピーダンス8Ω、許容入力100W(1kHzピーク)、推奨アンプ出力は―、出力音圧レベル90dB/W/mです。AU-α507iは8Ωで80W+80Wのため、許容入力100Wを確認しながら、余裕を持って音量を決める使い方がしやすいです。
- 音質の向上:Mercury M20は2ウェイ・2スピーカー・バスレフ方式・ブックシェルフ型で、20cmコーン型と2.5cmドーム型を搭載しています。周波数特性は55Hz~20kHz ±3dB、出力音圧レベルは90dB/W/m、クロスオーバー周波数は3kHzです。AU-α507iのBassとTrebleを少しだけ調整すると、英国系ブックシェルフの穏やかな中域を活かしやすくなります。
- おすすめの音楽ジャンル:ロック、ジャズボーカル、ブルースに向いています。90dB/W/mの出力音圧レベルを基準に、低域が前に出る場合はBassを戻し、声とギターの厚みを確認しながら鳴らすと心地よく聴けます。
SANSUI AU-α507iは、80W+80W(8Ω)の出力、重量級電源トランス、ソースダイレクト、MM/MC切換えフォノイコライザーを備えた、1980年代後半らしい充実したインテグレーテッドDCアンプです。
スピーカーを合わせるときは、インピーダンス、許容入力、推奨アンプ出力、出力音圧レベルを確認し、最初は控えめな音量から少しずつ調整すると、AU-α507iの力感と音色調整をつかみやすくなります。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
SANSUI AU-α507iの詳細スペック一覧
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 型式 | インテグレーテッドDCアンプ |
| 実効出力 | 90W+90W(6Ω、10Hz~20kHz、両ch駆動) 80W+80W(8Ω、10Hz~20kHz、両ch駆動) |
| 全高調波歪率 | 0.005%以下(8Ω、実効出力時) |
| 混変調歪率 | 0.005%以下 |
| ダンピングファクター | 100(8Ω) |
| TIM歪 | 測定限界以下(SAWTOOTH) |
| 入力感度/インピーダンス | Phono MM:2.5mV/47kΩ Phono MC:300μV/100Ω Tuner、CD、Line、Tape Play:150mV/47kΩ |
| Phono最大許容入力 | MM:210mV(THD 0.01%) MC:25mV(THD 0.08%) |
| 周波数特性 | Phono MM:20Hz~20kHz ±0.2dB CD、Line、Tape Play:1Hz~200kHz +0dB -3dB |
| SN比 | Phono MM:83dB以上 Phono MC:70dB以上 Tuner、Line、CD、Tape Play:110dB以上 |
| トーンコントロール | Bass最大変化量:±8dB(100Hz) Treble最大変化量:±8dB(10kHz) |
| サブソニックフィルター | 16Hz(-3dB、6dB/oct) |
| 定格消費電力 | 175W |
| 外形寸法 | 幅448x高さ135x奥行370mm |
| 重量 | 10.8kg |
