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SANSUI AU-α707NRAは、1998年発売のヴィンテージなアンプです。
本記事では、その魅力を特徴やおすすめのヴィンテージ音楽機器との組み合わせなど、徹底解説します。

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SANSUI AU-α707NRAの概要と特徴

| SANSUI AU-α707NRAのスペック | |
|---|---|
| 発売時期 | 1998年 |
| 定価 | 200,000円 |
| 型式 | インテグレーテッドアンプ |
| 実効出力 | 160W+160W(6Ω)、130W+130W(8Ω) |
| ダンピングファクター | 150(8Ω) |
| 重量 | 23.6kg |
SANSUI AU-α707NRAは、Ultimate α-Xバランス回路を採用した707シリーズ後期のプリメインアンプです。160W+160W(6Ω)、130W+130W(8Ω)の実効出力を備え、NRA世代らしく動作余裕と制振構造を重視しています。
特徴①|ドライバー段の電流マージンを2倍に高める
AU-α707NRAのUltimate α-Xバランス回路は、ドライバー段の電流マージンを従来の2倍へ高めている点が特徴です。
ドライバー段をAクラス動作させることで、初段、ドライバー段、ファイナルステージまでの伝送・増幅過程に余裕を持たせています。数値としては全高調波歪率0.003%以下、TIM歪は測定限界値以下です。

電流マージンを増やすと何が変わりますか?
電流供給に余裕を持たせ、瞬間的な信号変化でも動作を崩しにくくするための設計です。AU-α707NRAでは、入力から出力までの安定した増幅環境を重視しています。
特徴②|NEWダイアモンド差動回路で瞬発力を支える
ドライバー段には、位相反転なしで+側と-側の出力を取り出せるNEWダイアモンド差動回路を採用しています。激しく変化する入力信号に対して、電流供給能力を高めるための構成です。
位相反転を挟まない構成により、信号の流れをシンプルに保ちやすくなります。AU-α707NRAでは、スルーレイト200V/μsec、ライズタイム0.5μsecという高速応答の数値も確認できます。
特徴③|NM-LAPTシングルプッシュプルで4アンプ駆動する
出力段には、L/Rの+側と-側に計4つの専用アンプを配したNM-LAPTシングルプッシュプル方式を採用しています。スピーカーを+側と-側の両方から同条件でドライブする考え方です。
- 6Ω時の実効出力は160W+160Wです。
- ダイナミックパワーは405W(2Ω)、320W(4Ω)、210W(6Ω)です。
- ダンピングファクター150(8Ω)で低域制動も意識されています。
特徴④|フローティング構造で電源振動を逃がす
電源トランスは、シャーシからフローティングしたメカニカルフローティング方式で取り付けられています。電源系の振動をシャーシへ伝えにくくするための構造です。
新形状の放熱器、純銅板を埋め込んだ3分割ボンネット、フローティング取付のサイドウッド、楕円インシュレーターが使われています。電源系と信号系の振動を分けて抑える考え方です。
特徴⑤|3系統ダイレクト入力とバランス入力を備える
AU-α707NRAは、入力まわりも後期モデルらしく整理されています。
3系統のダイレクト入力に接続されたソースをパワーアンプ部へ直結でき、バランス入力も搭載しています。さらに極性表示付き電源コードも採用され、デジタルソースや外部機器との接続を意識した構成です。
SANSUI AU-α707NRAと他のヴィンテージアンプとの比較


SANSUI AU-α707NRAと他のヴィンテージアンプとの比較は以下の通りです。
| 項目 | SANSUI AU-α707NRA | SANSUI AU-α707KX | SANSUI AU-α707MR | YAMAHA A-2000a |
|---|---|---|---|---|
| 実効出力 | 130W+130W(8Ω) | 130W+130W(8Ω) | 130W+130W(8Ω) | 130W+130W(8Ω) |
| 高調波歪率 | 0.003%以下(8Ω) | 0.003%以下(8Ω) | 0.003%以下(8Ω) | 0.003%(定格出力時) |
| ダンピングファクター | 150(8Ω) | 150(8Ω) | 150(8Ω) | 200以上(8Ω) |
| 重量 | 23.6kg | 22.5kg | 23.5kg | 26kg |
| 消費電力 | 330W | 330W | 330W | 420W |
| サウンドキャラクター | Ultimate α-Xバランス回路による透明感 | アドバンスドα-Xバランス回路と制振感 | New Hyper α-Xバランス回路の安定感 | Dual Amp Class A with ZDRの厚み |
SANSUI AU-α707NRAとSANSUI AU-α707KXとの比較
SANSUI AU-α707NRAとSANSUI AU-α707KXとの比較は以下の通りです。
- 実効出力:どちらも130W+130W(8Ω)です。8Ω時の出力では同等です。
- 高調波歪率:どちらも0.003%以下です。低歪率では同等です。
- ダンピングファクター:どちらも150(8Ω)です。低域制動の数値では同等です。
- 重量:AU-α707NRAは23.6kg、AU-α707KXは22.5kgです。筐体重量ではSANSUI AU-α707NRAがわずかに上回ります。
- 消費電力:どちらも330Wです。消費電力では同等です。
- 音の方向性:AU-α707KXはアドバンスドα-Xバランス回路、AU-α707NRAはUltimate α-Xバランス回路が特徴です。回路世代の新しさではSANSUI AU-α707NRAが選びやすいです。
SANSUI AU-α707NRAとSANSUI AU-α707MRとの比較
SANSUI AU-α707NRAとSANSUI AU-α707MRとの比較は以下の通りです。
- 実効出力:どちらも130W+130W(8Ω)です。8Ω時の出力では同等です。
- 高調波歪率:どちらも0.003%以下です。低歪率では同等です。
- ダンピングファクター:どちらも150(8Ω)です。低域制動の数値では同等です。
- 重量:AU-α707NRAは23.6kg、AU-α707MRは23.5kgです。筐体重量ではSANSUI AU-α707NRAがわずかに上回ります。
- 消費電力:どちらも330Wです。消費電力では同等です。
- 音の方向性:AU-α707MRはNew Hyper α-Xバランス回路を採用しています。世代の新しさと回路の完成度ではSANSUI AU-α707MRが選びやすいです。
SANSUI AU-α707NRAとYAMAHA A-2000aとの比較
SANSUI AU-α707NRAとYAMAHA A-2000aとの比較は以下の通りです。
- 実効出力:AU-α707NRAは130W+130W、A-2000aも130W+130Wです。8Ω時の出力では同等です。
- 高調波歪率:AU-α707NRAは0.003%以下、A-2000aは定格出力時0.003%です。定格出力時の低歪率では同等の水準です。
- ダンピングファクター:AU-α707NRAは150、A-2000aは200以上です。数値上の低域制動ではYAMAHA A-2000aが優れています。
- 重量:AU-α707NRAは23.6kg、A-2000aは26kgです。筐体重量ではYAMAHA A-2000aが上回ります。
- 消費電力:AU-α707NRAは330W、A-2000aは420Wです。消費電力の大きさではYAMAHA A-2000aが大きいです。
- 音の方向性:A-2000aはDual Amp Class A with ZDR回路とRICHNESS回路が特徴です。サンスイらしいバランス駆動の透明感を重視するならSANSUI AU-α707NRAが選びやすいです。
SANSUI AU-α707NRAとヴィンテージスピーカーとの組み合わせ


SANSUI AU-α707NRAは6Ωで160W+160W、8Ωで130W+130Wのプリメインアンプです。Ultimate α-Xバランス回路とダンピングファクター150を活かすなら、密閉型の定位感とバスレフ型の瞬発力を丁寧に鳴らせるスピーカーが向いています。
SANSUI AU-α707NRAと組み合わせるヴィンテージスピーカーは、以下の3機種です。
- DIATONE DS-1000Z
- JBL 4312MKII
- TANNOY Arden
以下では、互換性・音質・おすすめジャンルに分けて解説します。
SANSUI AU-α707NRAとDIATONE DS-1000Zとの組み合わせ
SANSUI AU-α707NRAとDIATONE DS-1000Zとの組み合わせは以下の通りです。
- 互換性:DS-1000Zは6Ω、最大入力180W(EIAJ)、出力音圧レベル90dB/W/mの3ウェイ密閉型ブックシェルフです。AU-α707NRAの6Ω出力160W+160Wと合わせる場合は、最大入力180Wの範囲を意識しながら余裕を残して鳴らす組み合わせです。
- 音質の向上:DS-1000Zは27cmコーン型ウーファー、6cmドーム型ミッドレンジ、2.3cmドーム型トゥイーターを搭載し、35Hz〜40kHzを再生します。AU-α707NRAの制動力を加えることで、密閉型らしい低域の輪郭とボロン系中高域の細かな情報量を引き出しやすいです。600Hz、5kHzのクロスオーバーも、ボーカル帯域を自然にまとめやすいポイントです。
- おすすめの音楽ジャンル:女性ボーカル、ピアノ、フュージョン、室内楽に向いています。音像の輪郭を丁寧に聴きたい場合に、声や弦の余韻を細かく追いやすい組み合わせです。
SANSUI AU-α707NRAとJBL 4312MKIIとの組み合わせ
SANSUI AU-α707NRAとJBL 4312MKIIとの組み合わせは以下の通りです。
- 互換性:4312MKIIは6Ω、許容入力100W(RMS)、出力音圧レベル93dB/2.83V/mの3ウェイ・バスレフ型です。AU-α707NRAの6Ω出力160W+160Wと合わせる場合は、許容入力100Wを越えない音量管理を前提に反応の良さを活かす組み合わせです。
- 音質の向上:4312MKIIは30cmコーン型ウーファー、12.5cmコーン型ミッドレンジ、2.5cmドーム型トゥイーターを備え、45Hz〜22kHz(-6dB)を再生します。AU-α707NRAのNM-LAPTシングルプッシュプルにより、30cmウーファーの押し出しを締めながら中域の前に出る感じを作りやすいです。2kHz、5kHzのクロスオーバーにより、ギターやスネアの芯も出しやすくなります。
- おすすめの音楽ジャンル:ロック、ジャズ、ファンク、ブルースに向いています。リズムの立ち上がりを重視する人には、ベースラインとドラムの勢いを出しやすい組み合わせです。
SANSUI AU-α707NRAとTANNOY Ardenとの組み合わせ
SANSUI AU-α707NRAとTANNOY Ardenとの組み合わせは以下の通りです。
- 互換性:Ardenは8Ω、許容入力85W、出力音圧レベル91dB/Wの2ウェイ・バスレフ型フロアスピーカーです。AU-α707NRAの8Ω出力130W+130Wと組み合わせる場合は、許容入力85Wを踏まえてボリュームを控えめに扱う組み合わせです。
- 音質の向上:Ardenは38cm同軸型HPD385Aを搭載し、30Hz〜20kHzを再生します。AU-α707NRAの低域制動が加わることで、大型バスレフの量感を保ちながら同軸ユニットの定位を見通しやすい音に整えやすいです。1kHz(12dB/oct)のクロスオーバーにより、声のまとまりも出しやすいです。
- おすすめの音楽ジャンル:ジャズボーカル、クラシック、アコースティック、古いロックに向いています。広がりと厚みを味わいたい場合に、ホール感や声の実体感をゆったり楽しみやすい組み合わせです。
SANSUI AU-α707NRAは、NM-LAPTとUltimate α-Xバランス回路を組み合わせた、707系後期のプリメインアンプです。
密閉型ブックシェルフ、JBL系モニター、大型同軸フロア型と合わせると、それぞれ違う方向でAU-α707NRAの制動力と透明感を楽しみやすいです。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
SANSUI AU-α707NRAの詳細スペック一覧
| SANSUI AU-α707NRAのスペック詳細 | |
|---|---|
| 型式 | インテグレーテッドアンプ |
| <パワーアンプ部> | |
| 実効出力(10Hz〜20kHz、両ch同時動作) | 160W+160W(6Ω)、130W+130W(8Ω) |
| 全高調波歪率(実効出力時) | 0.003%以下(8Ω) |
| 混変調歪率 | 0.003%以下(8Ω) |
| ダンピングファクター | 150(8Ω) |
| 周波数特性(1W) | DC〜300kHz +0 -3dB |
| 入力感度/インピーダンス | 1V/10kΩ(1kHz) |
| SN比(Aネットワーク) | 120dB以上 |
| ダイナミックパワー | 405W(2Ω)、320W(4Ω)、210W(6Ω) |
| TIM歪(SAWTOOTH) | 測定限界値以下 |
| スルーレイト | 200V/μsec |
| ライズ・タイム | 0.5μsec |
| <プリ部> | |
| 入力感度/インピーダンス(1kHz) | Phono MM:2.5mV/47kΩ、Phono MC:300μV/100Ω、CD、Tuner、Line、MD/Tape1、Tape2:150mV/20kΩ |
| Phono最大許容入力 | MM(THD 0.01%):210mV、MC(THD 0.1%):21mV |
| 周波数特性(1W) | Phono MM:20Hz〜20kHz ±0.2dB、CD、Tuner、Line、MD/Tape-1、Tape-2:DC〜300kHz +0 -3dB |
| SN比(Aネットワーク) | Phono MM:88dB以上、Phono MC:70dB以上、CD、Tuner、Line、MD/Tape-1、Tape2:110dB以上 |
| トーンコントロール | BASS最大変化量:±6dB(50Hz)、TREBLE最大変化量:±6dB(15kHz) |
| サブソニックフィルター | 16Hz(-3dB)、6dB/oct |
| ラウドネス | 50Hz:+6dB、10kHz:+4dB |
| <総合> | |
| 定格消費電力 | 330W |
| 外形寸法 | 幅462x高さ165x奥行446mm |
| 重量 | 23.6kg |
