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SANSUI AU-α907は、1986年発売のヴィンテージなアンプです。
本記事では、その魅力を特徴やおすすめのヴィンテージ音楽機器との組み合わせなど、徹底解説します。

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SANSUI AU-α907の概要と特徴

| SANSUI AU-α907のスペック | |
|---|---|
| 発売年 | 1986年 |
| 定価 | 198,000円 |
| 型式 | インテグレーテッドDCアンプ |
| 実効出力 | 190W+190W(6Ω)、180W+180W(8Ω) |
| ダンピングファクター | 100(6Ω) |
| 重量 | 28.0kg |
SANSUI AU-α907は、αシリーズの上位に位置する本格プリメインアンプです。190W+190W(6Ω)、180W+180W(8Ω)の実効出力と28.0kgの筐体を備え、α-Xバランス構成をより物量豊かに仕上げています。
特徴①|α-Xバランスサーキットによる高出力ドライブ
AU-α907は、サンスイ独自のα-Xバランスサーキットをパワーアンプ部に採用しています。
信号回路、電源回路、NFB回路で信号をアースから独立させ、スピーカーの+側と-側を各々専用アンプでドライブします。実効出力は8Ωでも180W+180Wあり、大型スピーカーを余裕を持って鳴らしたい人に向いた設計です。

α-Xバランスは低域にも効きますか?
スピーカーを+側と-側の両方から制御することで、振動板の動きをアンプ側で整えやすくする考え方です。AU-α907では、大出力と低域制動を両立させる中核技術として使われています。
特徴②|密閉式超大型電源トランスと370Wの電源規模
電源部にはα-Xバランス電源を採用し、アースとは独立してエネルギー供給を行う構成です。電源方式はパワー段と電圧増幅段を分離独立させ、相互干渉を抑えています。
さらに、密閉式超大型電源トランスとグレイト・ピュアフォーカス/HSコンデンサーを搭載しています。定格消費電力は370Wで、電源部の余裕を低域の安定感に結びつけた上位機らしい構成です。
- 定格消費電力は370Wです。
- 重量は28.0kgで、同系統のAU-α707よりさらに重い筐体です。
- 28kg級の筐体物量が、AU-α907の存在感を支えています。
特徴③|ツイン・モノ・コンストラクションの分離感
AU-α907の内部構造には、左右チャンネルを分離したツイン・モノ・コンストラクションが採用されています。チャンネル間の相互干渉を抑えることで、音像のにじみを減らす狙いがあります。
パワートランジスタはパワーアンプ基板の下部に取り付けられ、ヒートシンクはダンプ材を介してソリッドシャーシに固定されています。電気的な分離と機械的な制振を両方から詰めた設計です。
特徴④|ディスクリート構成のフォノイコライザー
AU-α907のフォノイコライザーは、厳選パーツを用いたディスクリート構成です。FET差動2段、トータル5段構成とされており、MM/MC入力に対応しています。
- Phono MMは2.5mV/47kΩです。
- Phono MCは300μV/100Ωです。
- レコード再生でも上位機らしい本格構成を楽しめます。
特徴⑤|ソリッドシャーシとCF5/CF12の制振思想
ソリッドシャーシでは、フロント部と両サイドに外部パネルとは空間をおいて高剛性セパレーターを配置しています。外部筐体の中にパーツを保護する内部筐体を設けるような構造です。



CF5やCF12はどんな役割ですか?
CF5インシュレーターは荷重バランスを整え、CF12ボンネットは大型ネジ12本でボンネットを固定して共振を抑える構造です。AU-α907では、28.0kgの筐体を活かした振動対策も重要な特徴です。
SANSUI AU-α907と他のヴィンテージアンプとの比較


SANSUI AU-α907と他のヴィンテージアンプとの比較は以下の通りです。
| 項目 | SANSUI AU-α907 | SANSUI AU-α707 | SANSUI AU-D907X Decade | YAMAHA A-2000a |
|---|---|---|---|---|
| 実効出力 | 190W+190W(6Ω)、180W+180W(8Ω) | 160W+160W(6Ω)、130W+130W(8Ω) | 190W+190W(6Ω)、160W+160W(8Ω) | 150W+150W(6Ω)、130W+130W(8Ω) |
| 高調波歪率 | 0.003%以下(8Ω) | 0.003%以下(8Ω) | 0.003%(8Ω、実効出力時) | 0.003%(6Ω、定格出力時) |
| ダンピングファクター | 100(6Ω) | 100(6Ω) | 100(6Ω) | 200以上(8Ω) |
| 重量 | 28.0kg | 20.3kg | 26.0kg | 26kg |
| 消費電力 | 370W | 320W | 370W | 420W |
| サウンドキャラクター | 大出力と重量感を備えたα-Xバランスサウンド | 厚みと扱いやすさのバランス | Decade系の低域強化と濃密さ | Dual Amp Class A with ZDRらしい滑らかさ |
SANSUI AU-α907とSANSUI AU-α707との比較
SANSUI AU-α907とSANSUI AU-α707との比較は以下の通りです。
- 実効出力:AU-α907は190W+190W(6Ω)、180W+180W(8Ω)、AU-α707は160W+160W(6Ω)、130W+130W(8Ω)です。出力の余裕ではSANSUI AU-α907が優れています。
- 高調波歪率:どちらも0.003%以下(8Ω)です。低歪率の定格では同等です。
- ダンピングファクター:どちらも100(6Ω)です。低域制動の定格では同等です。
- 重量:AU-α907は28.0kg、AU-α707は20.3kgです。物量感ではSANSUI AU-α907が上回ります。
- 消費電力:AU-α907は370W、AU-α707は320Wです。電源規模ではSANSUI AU-α907が大きいです。
- 音の方向性:AU-α707は厚みと扱いやすさのバランス、AU-α907は大出力と物量感が魅力です。大型スピーカーまで余裕を持って鳴らすならSANSUI AU-α907が選びやすいです。
SANSUI AU-α907とSANSUI AU-D907X Decadeとの比較
SANSUI AU-α907とSANSUI AU-D907X Decadeとの比較は以下の通りです。
- 実効出力:AU-α907は190W+190W(6Ω)、180W+180W(8Ω)、AU-D907X Decadeは190W+190W(6Ω)、160W+160W(8Ω)です。8Ω時の出力ではSANSUI AU-α907が優れています。
- 高調波歪率:どちらも0.003%以下(8Ω)です。低歪率の定格では同等です。
- ダンピングファクター:どちらも100(6Ω)です。低域制動の定格では同等です。
- 重量:AU-α907は28.0kg、AU-D907X Decadeは26.0kgです。筐体重量ではSANSUI AU-α907が上回ります。
- 消費電力:どちらも370Wです。消費電力の定格では同等です。
- 音の方向性:AU-D907X Decadeは低域強化の濃密さ、AU-α907はα-Xバランス世代らしい分離感と物量感が魅力です。チャンネル分離と筐体剛性を重視するならSANSUI AU-α907が合いやすいです。
SANSUI AU-α907とYAMAHA A-2000aとの比較
SANSUI AU-α907とYAMAHA A-2000aとの比較は以下の通りです。
- 実効出力:AU-α907は190W+190W(6Ω)、180W+180W(8Ω)、A-2000aは150W+150W(6Ω)、130W+130W(8Ω)です。出力ではSANSUI AU-α907が優れています。
- 高調波歪率:AU-α907は0.003%以下、A-2000aは定格出力時0.003%です。低歪率の定格では同等水準です。
- ダンピングファクター:AU-α907は100(6Ω)、A-2000aは200以上(8Ω)です。数値上の制動力ではYAMAHA A-2000aが優れています。
- 重量:AU-α907は28.0kg、A-2000aは26kgです。物量感ではSANSUI AU-α907が上回ります。
- 消費電力:AU-α907は370W、A-2000aは420Wです。消費電力の大きさではYAMAHA A-2000aが上回ります。
- 音の方向性:A-2000aはDual Amp Class A with ZDRによる滑らかさ、AU-α907はα-Xバランスの厚みと分離感が魅力です。濃密で力強いサンスイトーンを重視するならSANSUI AU-α907が合いやすいです。
SANSUI AU-α907とヴィンテージスピーカーとの組み合わせ


SANSUI AU-α907は、6Ωで190W+190W、8Ωで180W+180Wの実効出力を持つため、大型ヴィンテージスピーカーでも駆動余裕を作りやすいアンプです。
ここではDIATONEの高解像度密閉型、JBLの大型バスレフ型、TANNOYの同軸フロア型を選び、AU-α907との相性を解説します。
SANSUI AU-α907とDIATONE DS-2000との組み合わせ
SANSUI AU-α907とDIATONE DS-2000との組み合わせは以下の通りです。
- 互換性:DS-2000は6Ω、定格入力60W(EIAJ)、最大入力180W(EIAJ)、出力音圧レベル90dB/W/mの3ウェイ密閉型ブックシェルフです。AU-α907の6Ω時190W+190Wは最大入力180Wに近いため、音量を上げ切らず、低域の歪みやウーファーの過大振幅に注意して使うことが大切です。90dB/W/mの能率があるので、家庭内では十分な音量を得ながら上位機の駆動余裕を活かしやすい組み合わせです。
- 音質の向上:DS-2000は30cmコーン型ウーファー、6.0cmドーム型スコーカー、2.3cmドーム型ツィーターを搭載し、28Hz〜40kHzを再生します。500Hz、4.5kHzのクロスオーバーを持つ密閉型にAU-α907のダンピングファクター100が加わることで、30cmウーファーの低域を引き締めながらボロン系中高域の解像感を出しやすい音になります。38kgの重い筐体も、AU-α907の濃い中低域を受け止めやすい要素です。
- おすすめの音楽ジャンル:ジャズ、フュージョン、シティポップ、クラシックの小編成に向いています。AU-α907の厚みとDS-2000の高解像度な中高域が合わさるため、低域の密度と楽器の輪郭を両方楽しみたい人に合う組み合わせです。
SANSUI AU-α907とJBL 4331B/4331BWXとの組み合わせ
SANSUI AU-α907とJBL 4331B/4331BWXとの組み合わせは以下の通りです。
- 互換性:4331B/4331BWXは8Ω、許容入力75W(ネットワーク時)、出力音圧レベル93dB/W/mの2ウェイ・バスレフ方式ブックシェルフです。AU-α907の8Ω時180W+180Wは許容入力75Wを大きく超えるため、大音量で連続して鳴らすよりも、ボリュームを控えめにしてピークに余白を残す使い方が必要です。93dB/W/mの能率があるので、小さめの出力でも38cmウーファーのスケールを出しやすい組み合わせです。
- 音質の向上:4331B/4331BWXは38cmコーン型ウーファー2231Hと、ホーン型ユニット2308+2312+2420を搭載し、35Hz〜15kHz ±3dBを再生します。156Lの大型バスレフエンクロージャーにAU-α907の厚い中低域を合わせることで、38cmウーファーの量感を支えながらホーンの押し出しを太くまとめやすい音になります。800Hzのクロスオーバーにより、ボーカルや管楽器の存在感も出しやすいです。
- おすすめの音楽ジャンル:ロック、ファンク、ジャズ、ライブ録音、ビッグバンドに向いています。AU-α907の物量感と4331Bの大型モニターらしい鳴り方が合わさるため、ドラムやホーンセクションを力強く聴きたい人に合う組み合わせです。
SANSUI AU-α907とTANNOY Edinburgh/HWとの組み合わせ
SANSUI AU-α907とTANNOY Edinburgh/HWとの組み合わせは以下の通りです。
- 互換性:Edinburgh/HWは8Ω、許容入力100W連続/350Wピーク、出力音圧レベル92dB/W/1mの2ウェイ・バスレフ方式フロア型です。AU-α907の8Ω時180W+180Wは連続許容入力100Wより大きいため、音量を上げすぎず、ピーク入力に余裕を残す使い方が大切です。92dB/W/1mの能率を活かせるため、大音量に頼らず同軸ユニットのスケール感を出しやすい組み合わせです。
- 音質の向上:Edinburgh/HWは30cm同軸型ユニット3149を搭載し、30Hz〜20kHz ±3dBを再生します。1.2kHzのクロスオーバーと200リットルの内容積を持つフロア型にAU-α907を合わせることで、声の定位と低域の厚みをゆったり両立しやすい音になります。ディストリビューテッド・ポートシステムの低域は、壁との距離で量感を整えると扱いやすいです。
- おすすめの音楽ジャンル:クラシック、ジャズボーカル、オペラ、アコースティック、室内楽に向いています。AU-α907の濃密な中低域とEdinburgh/HWの同軸表現が合わさるため、声の奥行きやホール感を落ち着いて楽しみたい人に合う組み合わせです。
SANSUI AU-α907の詳細スペック一覧
| SANSUI AU-α907のスペック詳細 | |
|---|---|
| 型式 | インテグレーテッドDCアンプ |
| <パワーアンプ部> | |
| 実効出力 | 190W+190W(6Ω、10Hz〜20kHz、両ch駆動)、180W+180W(8Ω、10Hz〜20kHz、両ch駆動) |
| 全高調波歪率 | 0.003%以下(8Ω、実効出力時) |
| 混変調歪率 | 0.003%以下(8Ω) |
| ダンピングファクター | 100(6Ω) |
| 周波数特性 | DC〜300kHz +0 -3dB(1W) |
| 入力感度/インピーダンス | Normal:1V/5kΩ、Balance:1V/5kΩ(1kHz) |
| SN比 | 120dB以上(Aネットワーク) |
| TIM歪 | 測定限界以下(SAWTOOTH) |
| スルーレイト | ±200V/μsec |
| ライズタイム | 0.5μsec |
| <イコライザー部> | |
| 入力感度/入力インピーダンス | Phono MM:2.5mV/47kΩ、Phono MC:300μV/100Ω、CD、Tuner、Line、Processor:150mV/47kΩ、Tape play/DAT-1、2、3:150mV/47kΩ |
| Phono最大許容入力 | MM:210mV、MC:21mV(新IHF、THD 0.01%) |
| 周波数特性 | Phono MM:20Hz〜20kHz ±0.2dB、CD、Line、Tape play/DAT-1、2、3:1Hz〜300kHz +0 -3dB |
| SN比 | Phono MM:88dB以上、Phono MC:70dB以上、Tuner、Line、CD:110dB以上、Tape play/DAT-1、2、3:110dB以上(1W時) |
| トーンコントロール | Bass:±5dB(50Hz)、Treble:±5dB(15kHz) |
| ターンオーバー周波数 | 75Hz、150Hz、7kHz |
| サブソニックフィルター | 16Hz(-3dB、6dB/oct) |
| ラウドネス | +8dB(50Hz)、+6dB(10kHz) |
| <総合> | |
| 定格消費電力 | 370W(電気用品取締法) |
| 外形寸法 | 幅448x高さ160x奥行441mm |
| 重量 | 28.0kg |
