この記事の概要
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SANSUI AU-307は、DCアンプ構成と薄型デザインを両立したプリメインアンプです。
本記事では、AU-307の特徴、同時代アンプとの違い、ヴィンテージスピーカーとの組み合わせを整理します。

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SANSUI AU-307の概要と特徴

| SANSUI AU-307の簡易スペック | |
|---|---|
| 型式 | インテグレーテッドアンプ |
| 発売時期 | 1977年頃 |
| 定価 | 53,000円 |
| 実効出力 | 50W+50W(8Ω、20Hz~20kHz) 52W+52W(8Ω、1kHz) |
| 全高調波歪率 | 0.03%以下(8Ω) |
| 重量 | 9.4kg |
SANSUI AU-307は、1977年頃に53,000円で発売されたインテグレーテッドアンプです。実効出力は50W+50W(8Ω、20Hz~20kHz)、重量は9.4kgで、AU-207より出力と回路構成を厚くした薄型モデルとして見られます。
特徴①|50W+50WのDCパワーアンプ構成
- 実効出力:50W+50W(8Ω、20Hz~20kHz)です。
- 1kHz出力:52W+52W(8Ω)、72W+72W(4Ω)です。
- ミュージックパワー:160W(8Ω)、250W(4Ω)です。
- 全高調波歪率:0.03%以下(8Ω)です。
パワーアンプ部には、信号系やNFループにコンデンサーを用いないDCアンプ方式が採用されています。超低域から超高域までの動特性を意識した構成で、数値以上に反応の速さを狙った設計が特徴です。
特徴②|デュアルFET差動入力と全段直結OCL
回路構成は全段直結OCL方式で、初段には特性の揃ったデュアルFETによる差動増幅2段、ドライブ段にはカレントミラー付き電流差動プッシュプルが採用されています。低域の位相感と高域の反応を両方意識した作りです。

AU-307は薄型でも力感を出しやすいですか?
パワー段には高周波特性やパルス特性に配慮した大出力トランジスタが使われています。ダンピングファクターは70で、薄型筐体でもスピーカーの低域をまとめやすい方向のアンプです。
特徴③|シールド配置されたイコライザー部
イコライザーアンプ部はトランジスタ6個で構成され、電源部から離してシールドケースに収められています。フォノ入力をノイズの影響から守る配置が意識されています。
Phono入力は2.5mV/47kΩ、最大許容入力は200mV(1kHz、THD 0.008%)です。RIAA偏差は20Hz~20kHz ±0.2dBで、レコード再生の帯域と精度を重視した内容になっています。
特徴④|プリメイン切り離しと補正機能



AU-307はあとからシステムを広げやすいですか?
背面U字ピンでプリアンプ部とDCパワーアンプ部を切り離せます。Pre outは1,000mV/47kΩ、Power amp入力は1V/47kΩで、一体型として使いながら発展性も残した構成です。
- トーンコントロール:Bass ±11dB(50Hz)、Treble ±10dB(15kHz)です。
- Phonoサブソニックフィルター:13Hz(-3dB)、6dB/octです。
- ハイフィルター:7kHz(-3dB)、6dB/octです。
- 負荷インピーダンス:A、Bは4Ω~16Ω、A+Bは8Ω~16Ωです。
SANSUI AU-307と他のヴィンテージアンプとの比較


ここではSANSUI AU-307と、同時代前後のプリメインアンプ3機種を比べます。出力、歪率、入力部、サイズ感を見ると、AU-307の位置づけがつかみやすくなります。
SANSUI AU-307とSANSUI AU-207の比較
SANSUI AU-307とSANSUI AU-207との比較は以下の通りです。
- 実効出力:AU-307は50W+50W(8Ω、20Hz~20kHz)、AU-207は30W+30W(8Ω、20Hz~20kHz)です。出力値ではAU-307が大きいです。
- 全高調波歪率:AU-307は0.03%以下(8Ω)、AU-207は0.06%以下(8Ω)です。歪率の掲載値ではAU-307が低いです。
- ダンピングファクター:AU-307は70、AU-207は80です。制動力の数値ではAU-207が大きいです。
- RIAA偏差:AU-307は20Hz~20kHz ±0.2dB、AU-207は30Hz~15kHz ±0.5dBです。RIAA偏差の表示ではAU-307が細かいです。
- 重量:AU-307は9.4kg、AU-207は8.4kgです。筐体重量ではAU-307が重いです。
SANSUI AU-307とTechnics SU-7300IIの比較
SANSUI AU-307とTechnics SU-7300IIとの比較は以下の通りです。
- 実効出力:AU-307は50W+50W(8Ω、20Hz~20kHz)、SU-7300IIは45W+45W(8Ω、1kHz)です。測定条件は異なりますが、AU-307は20Hz~20kHz条件で50W+50Wです。
- 全高調波歪率:AU-307は0.03%以下、SU-7300IIは0.05%(20Hz~20kHz)です。歪率の掲載値ではAU-307が低いです。
- 出力帯域幅:AU-307はPower ampで5Hz~50kHz、SU-7300IIは5Hz~40kHz -3dBです。上限帯域の表示ではAU-307が広いです。
- Phono最大許容入力:AU-307は200mV、SU-7300IIも200mVです。Phono最大許容入力は同じ掲載値です。
- 重量:AU-307は9.4kg、SU-7300IIは7.8kgです。重量ではAU-307が重いです。
SANSUI AU-307とTRIO KA-5500の比較
SANSUI AU-307とTRIO KA-5500との比較は以下の通りです。
- 実効出力:AU-307は50W+50W(8Ω、20Hz~20kHz)、KA-5500は55W+55W(8Ω、20Hz~20kHz)です。出力値ではKA-5500が少し大きいです。
- 全高調波歪率:AU-307は0.03%以下(8Ω)、KA-5500は0.1%(定格出力時、8Ω)です。定格出力時の歪率ではAU-307が低い数値です。
- ダンピングファクター:AU-307は70、KA-5500は30です。制動力の数値ではAU-307が大きいです。
- Phono最大許容入力:AU-307は200mV、KA-5500は210mVrmsです。Phono最大許容入力は近い掲載値です。
- 重量:AU-307は9.4kg、KA-5500は10.5kgです。重量ではKA-5500が重いです。
SANSUI AU-307とヴィンテージスピーカーとの組み合わせ


AU-307は8Ωで50W+50Wの実効出力を持ち、A/B単独では4Ω~16Ωに対応します。ここでは入力値と音圧レベルを見ながら、中音量で鳴らしやすいスピーカーを選びます。
- YAMAHA NS-10M
- JBL L40
- DIATONE DS-35B
SANSUI AU-307 × YAMAHA NS-10M
- 互換性:NS-10Mは8Ω、定格入力25W、最大入力50W、推奨アンプ出力は―、出力音圧レベルは90dB/W/mです。AU-307と合わせる場合は、最大入力と同じ50W級なので、音量を急に上げず近距離から整えるのが合います。
- 音質の向上:NS-10Mは2ウェイ・2スピーカー・密閉方式のブックシェルフ型で、18cmコーン型と3.5cmドーム型を搭載します。再生周波数帯域は60Hz~20kHz、クロスオーバーは2kHz、12dB/octで、AU-307のDCアンプらしい反応を小型密閉の輪郭に合わせやすい構成です。
- おすすめの音楽ジャンル:ボーカル、アコースティック、シティポップ、室内楽に向きます。近い距離で声の芯と定位を楽しみたい時に合わせやすいです。
SANSUI AU-307 × JBL L40
- 互換性:L40は8Ω、許容入力35W(連続プログラム)、推奨アンプ出力は―、出力音圧レベルは88dB/W/m(新JIS)です。AU-307では入力値を意識して、ボリュームを控えめな位置から探るのが大切です。
- 音質の向上:L40は2ウェイ・2スピーカー・バスレフ方式のブックシェルフ型で、25cmコーン型(127A)と2.5cmドーム型(033)を搭載します。再生周波数帯域は―、クロスオーバーは1.8kHzで、AU-307の引き締まった低域をJBLらしい軽快な鳴りに乗せやすい組み合わせです。
- おすすめの音楽ジャンル:ロック、ブルース、ソウル、ファンクに向きます。ギターやベースラインの弾みを楽しみたい時に合わせやすいです。
SANSUI AU-307 × DIATONE DS-35B
- 互換性:DS-35Bは6Ω、最大入力80W、推奨アンプ出力は―、出力音圧レベルは91dB/W(新JIS)です。AU-307では6Ω仕様を意識し、A/B同時接続を避けて発熱と音量を確認する使い方が合います。
- 音質の向上:DS-35Bは3ウェイ・3スピーカー・密閉方式のブックシェルフ型で、30cmコーン型、10cmコーン型、3cmドーム型を搭載します。再生周波数帯域は35Hz~20kHz、クロスオーバーは800Hz、5kHzで、AU-307の制動感を30cm密閉ウーファーに生かしやすい組み合わせです。
- おすすめの音楽ジャンル:ジャズ、クラシック、昭和歌謡、フュージョンに向きます。落ち着いた低域と中域の厚みを楽しみたい時に合わせやすいです。
SANSUI AU-307は、50W+50Wの出力、DCアンプ構成、プリメイン切り離し機能を備えた、薄型ながら内容の濃いプリメインアンプです。
スピーカーを合わせる時は、インピーダンス、入力値、音圧レベルを見ながら、普段聴く音量で低域のまとまりと中域の見通しが自然に出る位置を探すと楽しみやすくなります。最後まで読んでいただきありがとうございました。
SANSUI AU-307の詳細スペック一覧
| 型式 | インテグレーテッドアンプ |
| 定価 | 53,000円(1977年頃) |
| 実効出力 | 50W+50W(両ch動作、THD 0.03%、Aux、8Ω、20Hz~20kHz) 52W+52W(8Ω、1kHz) 72W+72W(4Ω、1kHz) |
| ミュージックパワー | 160W(8Ω、1kHz、両ch動作) 250W(4Ω) |
| 全高調波歪率 | 0.03%以下(20Hz~20kHz、実効出力時、8Ω) |
| 混変調歪率 | 0.03%以下(70Hz:7kHz=4:1、SMPTE法、8Ω) |
| 出力帯域幅 | 10Hz~50kHz(Aux、IHF、THD 0.03%、両ch動作、8Ω) 5Hz~50kHz(Power amp) |
| ダンピングファクター | 70(IHF、1kHz、両ch動作、8Ω) |
| RIAA偏差 | 20Hz~20kHz ±0.2dB |
| 周波数特性 | Aux、Tuner、Tape monitor:5Hz~70kHz +0 -1.8dB Power amp:DC~200kHz +0 -2.5dB |
| 入力感度/インピーダンス | Phono:2.5mV/47kΩ Aux、Tuner、Tape play:150mV/47kΩ Power amp:1V/47kΩ |
| 最大許容入力 | 200mV(1kHz、THD 0.008%) |
| 出力電圧 | Tape rec:150mV/47kΩ(1kHz) Pre out:1,000mV/47kΩ Max Pre out:9V/47kΩ(THD 0.03%) |
| S/N比 | Phono:77dB以上 Aux、Tuner、Tape monitor:100dB以上 |
| チャンネルセパレーション | Phono:65dB以上(1kHz)、50dB以上(10kHz) Aux、Tuner、Tape monitor:73dB以上(1kHz)、53dB以上(10kHz) |
| トーンコントロール | Bass:±11dB(50Hz) Treble:±10dB(15kHz) |
| Phonoサブソニックフィルター | 13Hz(-3dB)、6dB/oct(無負荷) |
| ハイフィルター | 7kHz(-3dB)、6dB/oct |
| ラウドネス | +9dB(50Hz)、+7dB(10kHz)(Volume -30dB) |
| 負荷インピーダンス | A、B:4Ω~16Ω A+B:8Ω~16Ω |
| ACアウトレット | Switched:1系統(200W) Unswitched:1系統(200W) |
| 消費電力 | 115W(定格) |
| 外形寸法 | 幅430x高さ110x奥行340mm ラックマウントアダプター付き:幅482x高さ110x奥行347mm |
| 重量 | 9.4kg ラックマウントアダプター付き:9.6kg |
