この記事の概要
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SANSUI AU-5500は、1975年頃に発売されたプリメインアンプです。
本記事では、その魅力を特徴やおすすめのヴィンテージ音楽機器との組み合わせなど、徹底解説します。

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SANSUI AU-5500の概要と特徴

| 項目 | SANSUI AU-5500 |
|---|---|
| 型式 | プリメインアンプ |
| 実効出力 | 30W+30W(8Ω、両ch動作、20Hz~20kHz) 35W+35W(8Ω、1kHz) 38W/38W(8Ω、片ch動作、1kHz) |
| ミュージックパワー | 130W(4Ω、1kHz) |
| 全高調波歪率 | Pre Amp:0.1%以下 Main Amp:0.1%以下 Over All:0.15%以下 |
| パワーバンドウィズ | 5Hz~30kHz |
| 周波数特性 | 10Hz~35kHz +0.5 -1dB |
| ダンピングファクター | 30(8Ω) |
| 重量 | 10.4kg |
SANSUI AU-5500は、実用上の性能と音質の飛躍を図ったプリメインアンプです。
実効出力は30W+30W(8Ω、両ch動作、20Hz~20kHz)、パワーバンドウィズは5Hz~30kHz、ダンピングファクターは30(8Ω)です。
トリプルトーンコントロールと完全ディフィート方式を備えた中級機として、音作りのしやすさが魅力です。
特徴①|差動増幅と3段ダーリントン構成
パワーアンプ部の初段には、ペアートランジスタを組み合わせた差動増幅回路が採用されています。ドライブ段は3段ダーリントン接続回路で、出力段には特性の揃った異極性パワートランジスタを用いています。

AU-5500のパワーアンプ部は、どんなところが聴きどころですか?
聴きどころは、30W+30W(8Ω)の出力を落ち着いて使える中庸さです。
過度な大出力ではなく、扱いやすい出力と音色調整でまとめる方向のアンプとして楽しめます。
特徴②|専用ICを用いたイコライザーアンプ
- Phono入力感度は2.5mV/50kΩです。
- Phono最大許容入力は200mVです。
- RIAA偏差は30Hz~15kHzで±0.5dBです。
イコライザーアンプには、高利得モノリシックタイプの専用ICを使用しています。
大きなNFBをかけることで、平坦な特性と広い周波数帯域を狙った構成です。レコード再生を普段使いしやすい入力条件にまとめている点も、AU-5500の魅力です。
特徴③|トリプルトーンと完全ディフィート方式
AU-5500は、BassとTrebleだけでなくMidrangeも調整できます。
Bassは50Hzで±13dB、Midrangeは1kHzで±5dB、Trebleは15kHzで±13dBです。中域まで整えられるため、ボーカルやギターの存在感を調整しやすい構成です。
トーンコントロール回路を完全ディフィートできるため、音色を整えた状態とフラット方向の状態を切り替えながら聴けます。
特徴④|2系統テープモニターとプリメイン分離
テープモニターは2系統で、1→2や2→1へのテープコピーに対応しています。スピーカー切替はOFF/A/B/A+Bが可能で、プリ部とメイン部を切り離すスイッチも備えています。



テープ系やプリメイン分離は、今でも活かせますか?
活かせます。テープデッキや外部機器を組み合わせたい場合、接続の自由度が広がります。
一体型として使いやすく、システムを広げる余地も残しているのがAU-5500らしいところです。
SANSUI AU-5500と他のヴィンテージアンプとの比較


ここでは、SANSUI AU-5500と、同時期のヴィンテージアンプ3機種を比較します。
対象はSANSUI AU-3300、SANSUI AU-5900、Pioneer SA-710です。
| 項目 | SANSUI AU-5500 | SANSUI AU-3300 | SANSUI AU-5900 | Pioneer SA-710 |
|---|---|---|---|---|
| 型式 | プリメインアンプ | プリメインアンプ | プリメインアンプ | ステレオプリメインアンプ |
| 8Ω出力 | 30W+30W(両ch動作、20Hz~20kHz) 35W+35W(1kHz) 38W/38W(片ch動作、1kHz) | 35W+35W(両ch動作、40Hz~20kHz) 38W+38W(両ch動作、1kHz) 40W+40W(片ch動作、1kHz) | 45W+45W(両ch動作、20Hz~20kHz) 50W+50W(両ch動作、1kHz) 55W+55W(片ch動作) | 20W+20W(20Hz~20000Hz、両ch駆動) 22W+22W(1kHz、両ch駆動) 25W/25W(1kHz、片ch駆動) |
| 4Ω出力/ミュージックパワー | ミュージックパワー:130W(4Ω、1kHz) | ミュージックパワー:140W(4Ω、1kHz) | 45W+45W(両ch動作、20Hz~20kHz) 50W+50W(両ch動作、1kHz) 80W+80W(片ch動作) | 24W+24W(20Hz~20000Hz、両ch駆動) 30W+30W(1kHz、両ch駆動) |
| 歪率 | Pre Amp:0.1%以下 Main Amp:0.1%以下 Over All:0.15%以下 | 全高調波歪率:0.15%以下 | 全高調波歪率:0.1%以下(定格出力時) 0.08%以下(1/2出力時) | 高調波歪率:0.5%以下(実効出力時) 0.05%以下(1W出力時) |
| 帯域 | パワーバンドウィズ:5Hz~30kHz 周波数特性:10Hz~35kHz +0.5 -1dB | パワーバンドウィズ:10Hz~40kHz 周波数特性:10Hz~40kHz +0.5 -1.5dB | パワーバンドウィズ:5Hz~40kHz 周波数特性:10Hz~50kHz +0 -1.5dB | 出力帯域幅:5Hz~70kHz 周波数特性:7Hz~80kHz +0 -1dB |
| 負荷インピーダンス | ― | ― | ― | Speaker:A、B、A+B(4Ω~16Ω) |
| ダンピングファクター | 30(8Ω) | 50(8Ω) | 80(8Ω) | 40以上(1kHz、8Ω) |
| 入力感度/インピーダンス | Phono:2.5mV/50kΩ Tuner、AUX、Tape Monitor:100mV/50kΩ | Phono:2.5mV/50kΩ Tuner、Aux、Tape Monitor:130mV/50kΩ | Phono1:2.5mV/30kΩ、50kΩ、100kΩ Aux1、2、Tuner、Tape1、2:130mV/50kΩ | Phono1、2:2.5mV/50kΩ Tuner、AUX1、AUX2:150mV/100kΩ |
| 消費電力 | 70W(定格) | 76W(定格) 210W(最大) | 106W(定格) 300W(最大) | 55W(定格) 180W(最大) |
| 外形寸法 | 幅434x高さ130x奥行315mm | 幅400x高さ120x奥行240mm | 幅430x高さ132x奥行312mm | 幅430x高さ138x奥行341mm |
| 重量 | 10.4kg | 6.3kg | 11.5kg | 10.1kg |
SANSUI AU-5500とSANSUI AU-3300との比較
SANSUI AU-5500とSANSUI AU-3300との比較は以下の通りです。
- 8Ω出力:AU-5500は30W+30W、AU-3300は35W+35Wです。両ch動作の掲載値ではAU-3300が大きいです。
- ミュージックパワー:AU-5500は130W(4Ω)、AU-3300は140W(4Ω)です。数値ではAU-3300が大きいです。
- 歪率:AU-5500はOver Allで0.15%以下、AU-3300は0.15%以下です。全高調波歪率の掲載値は同じ内容です。
- ダンピングファクター:AU-5500は30、AU-3300は50です。8Ω時の数値ではAU-3300が大きいです。
- 音質調整:AU-5500はBass/Midrange/Treble、AU-3300はBass/Trebleです。中域調整まで見るならAU-5500が細かいです。
- 重量:AU-5500は10.4kg、AU-3300は6.3kgです。重量ではAU-5500が重いです。
SANSUI AU-5500とSANSUI AU-5900との比較
SANSUI AU-5500とSANSUI AU-5900との比較は以下の通りです。
- 8Ω出力:AU-5500は30W+30W、AU-5900は45W+45Wです。20Hz~20kHzの両ch動作値ではAU-5900が大きいです。
- 歪率:AU-5500はOver Allで0.15%以下、AU-5900は0.1%以下(定格出力時)です。数値ではAU-5900が小さいです。
- 帯域:AU-5500はパワーバンドウィズ5Hz~30kHz、AU-5900は5Hz~40kHzです。上限の数値ではAU-5900が高いです。
- ダンピングファクター:AU-5500は30、AU-5900は80です。8Ω時の数値ではAU-5900が大きいです。
- Phono入力:AU-5500は2.5mV/50kΩ、AU-5900はPhono1で30kΩ、50kΩ、100kΩを切替できます。入力条件の選択肢ではAU-5900が多いです。
- 重量:AU-5500は10.4kg、AU-5900は11.5kgです。重量ではAU-5900が重いです。
SANSUI AU-5500とPioneer SA-710との比較
SANSUI AU-5500とPioneer SA-710との比較は以下の通りです。
- 8Ω出力:AU-5500は30W+30W、SA-710は20W+20Wです。20Hz~20kHzの両ch駆動値ではAU-5500が大きいです。
- 歪率:AU-5500はOver Allで0.15%以下、SA-710は0.5%以下(実効出力時)です。数値ではAU-5500が小さいです。
- 帯域:AU-5500は周波数特性10Hz~35kHz、SA-710は7Hz~80kHzです。上限の数値ではSA-710が高いです。
- ダンピングファクター:AU-5500は30、SA-710は40以上です。8Ω時の数値ではSA-710が大きいです。
- トーン機能:AU-5500はBass/Midrange/Treble、SA-710はBass/Trebleとターンオーバースイッチです。中域調整ならAU-5500が細かいです。
- 重量:AU-5500は10.4kg、SA-710は10.1kgです。重量はかなり近い数値です。
SANSUI AU-5500とヴィンテージスピーカーとの組み合わせ


SANSUI AU-5500は8Ωで30W+30Wの両ch動作出力を持つプリメインアンプです。
ここでは30W級の出力とトリプルトーンを活かしやすいスピーカーとして、JBL L19、TANNOY Eaton、SONY SS-2250を取り上げます。
SANSUI AU-5500とJBL L19との組み合わせ
- 互換性:L19はインピーダンス8Ω、許容入力35W(連続プログラム)、推奨アンプ出力は―、出力音圧レベル87dB(新JIS)です。AU-5500は8Ωで30W+30W、負荷インピーダンスは―なので、許容入力35Wを意識し、音量を少しずつ上げる使い方が向いています。
- 音質の向上:L19は2ウェイ・2スピーカー・バスレフ方式・ブックシェルフ型で、20cmコーン型(116A)と3.6cmコーン型(LE26)を搭載しています。周波数特性は―、出力音圧レベルは87dB、クロスオーバー周波数は2.5Hzです。AU-5500のMidrangeとTrebleを使うと、JBLらしい中高域の出方を部屋に合わせやすい構成です。
- おすすめの音楽ジャンル:ロック、ブルース、ソウルに向いています。87dBの出力音圧レベルなので、近めの距離で音量を作り、低域を持ち上げすぎずにリズムの輪郭を確認しながら鳴らすと聴きやすいです。
SANSUI AU-5500とTANNOY Eatonとの組み合わせ
- 互換性:Eatonは公称インピーダンス8Ω、許容入力50W、推奨アンプ出力は―、出力音圧レベル87.5dB/W(新JIS)です。AU-5500は8Ωで30W+30W、負荷インピーダンスは―なので、許容入力50Wの範囲を意識して、控えめな音量から調整する使い方が向いています。
- 音質の向上:Eatonは2ウェイ・1スピーカー・バスレフ方式・ブックシェルフ型で、25cm同軸型HPD295Aを搭載しています。再生周波数帯域は50Hz~20kHz、出力音圧レベルは87.5dB/W、クロスオーバー周波数は1kHz(12dB/oct)です。AU-5500のMidrangeを使うと、同軸型のボーカル帯域を自然に整えやすくなります。
- おすすめの音楽ジャンル:ジャズボーカル、室内楽、アコースティックに向いています。87.5dB/Wの出力音圧レベルを見ながら、音量を急に上げず、定位と中域の厚みを確認しながら鳴らすと聴きやすいです。
SANSUI AU-5500とSONY SS-2250との組み合わせ
- 互換性:SS-2250はインピーダンス8Ω、最大許容入力50W、推奨アンプ出力は―、出力音圧レベル91dB/W/mです。AU-5500は8Ωで30W+30W、負荷インピーダンスは―なので、91dB/W/mの能率を活かし、音量を控えめに作りやすい組み合わせです。
- 音質の向上:SS-2250は3ウェイ・3スピーカー・密閉方式・ブックシェルフ型で、25cmコーン型、6cmコーン型、ホーン型を搭載しています。実効周波数帯域は45Hz~20000Hz、出力音圧レベルは91dB/W/m、クロスオーバー周波数は2300Hz、8000Hzです。AU-5500のBassとMidrangeを使うと、密閉型の低域と中域の張りを調整しやすい構成です。
- おすすめの音楽ジャンル:昭和歌謡、ポップス、フュージョンに向いています。91dB/W/mの出力音圧レベルがあるため、小音量でも声の輪郭を出しやすく、Trebleを上げすぎずに高域の明るさを整えると聴きやすいです。
SANSUI AU-5500は、差動増幅と3段ダーリントン構成、専用ICイコライザー、トリプルトーンコントロール、プリメイン分離を備えた、扱いやすい中級プリメインアンプです。
スピーカーを合わせるときは、インピーダンス、許容入力、推奨アンプ出力、出力音圧レベルを確認し、最初は控えめな音量から鳴らしていくと、AU-5500の中域調整と落ち着いた出力感をつかみやすくなります。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
SANSUI AU-5500の詳細スペック一覧
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 型式 | プリメインアンプ |
| 実効出力 | 両ch動作 20Hz~20kHz:30W+30W(8Ω) 1kHz:35W+35W(8Ω) 片ch動作 1kHz:38W/38W(8Ω) |
| ミュージックパワー | 130W(4Ω、1kHz) |
| 全高調波歪率 | Pre Amp:0.1%以下 Main Amp:0.1%以下 Over All:0.15%以下 |
| 混変調歪率 | Pre Amp:0.1%以下 Main Amp:0.1%以下 Over All:0.2%以下 (70Hz:7kHz=4:1、SMPTE) |
| パワーバンドウィズ | 5Hz~30kHz |
| 周波数特性 | 10Hz~35kHz +0.5 -1dB(1W出力時) |
| RIAA偏差 | ±0.5dB(30Hz~15kHz) |
| ダンピングファクター | 30(8Ω) |
| 入力感度/インピーダンス | Phono:2.5mV/50kΩ Tuner、AUX、Tape Monitor(Pin/Din):100mV/50kΩ Main Amp:800mV/50kΩ |
| Phono最大許容入力 | 200mV(THD 0.2%以下) |
| 出力電圧 | Tape Rec(Pin/Din):100mV/30mV Pre Amp:800mV |
| チャンネルセパレーション | Phono:50dB以上 Tuner/AUX、Tape Monitor:55dB以上 Main Amp:60dB以上 |
| ハム及びノイズ | Phono:70dB以上 Tuner、AUX:85dB以上 Main Amp:100dB以上 |
| トーンコントロール | Bass:±13dB(50Hz) Midrange:±5dB(1kHz) Treble:±13dB(15kHz) |
| ラウドネス | +10dB(50Hz)、+8dB(10kHz) (Volume -30dB時) |
| ローフィルター | 70Hz=-3dB(6dB/oct) |
| ハイフィルター | 7kHz=-3dB(6dB/oct) |
| ミューティング | -20dB |
| 定格消費電力 | 70W |
| 外形寸法 | 幅434x高さ130x奥行315mm |
| 重量 | 10.4kg |
