この記事の概要
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SANSUI AU-555は、1968年5月に発売されたソリッドステート・プリメインアンプです。
本記事では、その魅力を特徴やおすすめのヴィンテージ音楽機器との組み合わせなど、徹底解説します。

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SANSUI AU-555の概要と特徴

| 項目 | SANSUI AU-555 |
|---|---|
| 型式 | ソリッドステート・プリメインアンプ |
| ミュージックパワー | 60W±1dB(4Ω) 50W±1dB(8Ω) |
| 実効出力 | 25/25W±1dB(4Ω) 20/20W±1dB(8Ω) |
| 全高調波歪率 | 0.5% |
| 周波数特性 | 20Hz~80000Hz、±1dB(常用出力にて) |
| ダンピングファクター | High:45 Low:12 |
| 負荷インピーダンス | 4Ω~16Ω |
| 重量 | 7.9kg |
SANSUI AU-555は、全段シリコントランジスタを採用したプリメインアンプです。
実効出力は25/25W(4Ω)と20/20W(8Ω)、負荷インピーダンスは4Ω~16Ωで、中出力ながら接続できるスピーカーの幅が広いモデルです。
特徴①|全段シリコントランジスタのソリッドステート構成
AU-555は、パワートランジスタ、イコライザー回路、中間アンプ部までシリコントランジスタを用いた構成です。1960年代後半のトランジスタアンプらしい、管球式から新しい時代へ移る空気を持っています。

AU-555のソリッドステート構成は、どこが魅力ですか?
魅力は、全段シリコントランジスタ化による安定した特性と、当時のサンスイらしい音作りの両方を楽しめる点です。
トランジスタアンプ初期の質感を味わえるところが、AU-555の大きな見どころです。
特徴②|SEPP-ITL-OTL方式と専用パワートランス
AU-555のパワーアンプ部は、当時のトランジスタアンプとして意欲的な構成です。
パワートランジスタにはエピタキシャル型シリコントランジスタを使用し、コンプリメンタリーダーリントン回路のSEPP-ITL-OTL方式を採用しています。
さらにトランジスタアンプ用に特別設計されたパワートランスを組み合わせ、20W+20W級の出力を支える電源と出力段を構成しています。
- 実効出力は20/20W±1dB(8Ω)です。
- パワーバンドウィズは20Hz~30000Hzです。
- 負荷インピーダンスは4Ω~16Ωに対応します。
特徴③|2段切替のダンピングファクター
AU-555は、ダンピングファクターをHigh:45、Low:12の2段で切り替えられます。スピーカーの性格や聴きたい音の方向に合わせて、低域の締まりや鳴り方を変えられる設計です。
Highでは制動を意識した鳴らし方、Lowでは少しゆったりした鳴らし方を試しやすくなります。スピーカーに合わせて低域の出方を調整できる点は、AU-555ならではの楽しさです。
特徴④|豊富な入力とプリメイン分離に対応
プリアンプ部は、Phono1、Phono2、Tape Head、MIC、AUX1、AUX2、Tape Monitorに対応しています。
さらにプリアンプとメインアンプを別々に使える設計になっており、システムの発展性も持っています。



プリメイン分離ができると、どんな使い方ができますか?
外部プリアンプやパワーアンプと組み合わせ、AU-555をシステムの一部として使いやすくなります。
1台のプリメインアンプから発展させられる柔軟性が、ヴィンテージ機としての魅力を広げています。
特徴⑤|PSC保護回路と2系統スピーカー出力
AU-555は、出力端子を誤ってショートさせた場合にパワートランジスタを保護するPSC回路を採用しています。
さらに速断ヒューズも組み合わせ、保護面にも配慮されています。
A、Bの2系統スピーカー出力も備えており、単独または同時再生が可能です。複数のスピーカーを使い分けたい人にも扱いやすいプリメインアンプです。
SANSUI AU-555と他のヴィンテージアンプとの比較


ここでは、SANSUI AU-555と、同時期のヴィンテージアンプ3機種を比較します。
対象はSANSUI AU-555A、SANSUI AU-666、TRIO KA-4000です。
| 項目 | SANSUI AU-555 | SANSUI AU-555A | SANSUI AU-666 | TRIO KA-4000 |
|---|---|---|---|---|
| 型式 | ソリッドステート・プリメインアンプ | ステレオ・プリメインアンプ | ステレオプリメインアンプ | プリメインアンプ |
| 出力 | 実効出力:25/25W(4Ω) 20/20W(8Ω) | 実効出力:33/33W(4Ω) 25/25W(8Ω) | 実効出力:45/45W(4Ω) 35/35W(8Ω) | 定格出力:40W/40W(8Ω) |
| 歪率 | 全高調波歪率:0.5% | 全高調波歪率:0.5%以下(定格出力) | 全高調波歪率:0.5%以下(定格出力) | 歪率:0.05%(20W/20W、1kHz、8Ω) |
| 周波数特性 | 20Hz~80000Hz、±1dB | 20Hz~40000Hz、±1dB | 10Hz~70000Hz、±1dB | 15Hz~60,000Hz ±0.5dB |
| 負荷インピーダンス | 4Ω~16Ω | 4Ω~16Ω | 4Ω~16Ω | ― |
| ダンピングファクター | High:45 Low:12 | 50(8Ω負荷) | 40(8Ω負荷) | 30(8Ω) 60(16Ω) |
| 入力感度/インピーダンス | Phono1:2mV/47kΩ AUX1:200mV/100kΩ AUX2:140mV/100kΩ | Phono1、2:2mV/50kΩ Tuner、AUX、Tape Play:180mV/50kΩ | Phono1、2:2mV/50kΩ Tuner、AUX、Tape Play:180mV/100kΩ | Phono1、2:2mV/100kΩ AUX、Tuner、Tape Play:200mV/100kΩ |
| 消費電力 | 120W(最大) | 130W | 240W | 最大出力時:180W |
| 外形寸法 | 幅382x高さ111x奥行267mm | 幅395x高さ127x奥行278mm | 幅415x高さ127x奥行278mm | 幅408x高さ134x奥行280mm |
| 重量 | 7.9kg | 8kg | 9.75kg | 8kg |
SANSUI AU-555とSANSUI AU-555Aとの比較
SANSUI AU-555とSANSUI AU-555Aとの比較は以下の通りです。
- 8Ω出力:AU-555は20/20W、AU-555Aは25/25Wです。8Ω時の実効出力ではAU-555Aが大きいです。
- 全高調波歪率:AU-555は0.5%、AU-555Aは0.5%以下です。歪率の掲載値では近い内容です。
- 周波数特性:AU-555は20Hz~80000Hz、AU-555Aは20Hz~40000Hzです。上限の掲載値ではAU-555が高いです。
- ダンピングファクター:AU-555はHigh:45/Low:12、AU-555Aは50です。最大値ではAU-555Aが大きいです。
- 外形寸法:AU-555は幅382x高さ111x奥行267mm、AU-555Aは幅395x高さ127x奥行278mmです。設置サイズではAU-555が小さいです。
- 重量:AU-555は7.9kg、AU-555Aは8kgです。重量はかなり近い数値です。
SANSUI AU-555とSANSUI AU-666との比較
SANSUI AU-555とSANSUI AU-666との比較は以下の通りです。
- 8Ω出力:AU-555は20/20W、AU-666は35/35Wです。8Ω時の実効出力ではAU-666が大きいです。
- 全高調波歪率:AU-555は0.5%、AU-666は0.5%以下です。歪率の掲載値は近い内容です。
- 周波数特性:AU-555は20Hz~80000Hz、AU-666は10Hz~70000Hzです。低域側の掲載値ではAU-666が低いです。
- ダンピングファクター:AU-555はHigh:45/Low:12、AU-666は40です。最大値ではAU-555が大きいです。
- 消費電力:AU-555は120W、AU-666は240Wです。消費電力の掲載値ではAU-666が大きいです。
- 重量:AU-555は7.9kg、AU-666は9.75kgです。重量ではAU-666が重いです。
SANSUI AU-555とTRIO KA-4000との比較
SANSUI AU-555とTRIO KA-4000との比較は以下の通りです。
- 8Ω出力:AU-555は20/20W、KA-4000は40W/40Wです。8Ω時の出力ではKA-4000が大きいです。
- 歪率:AU-555は0.5%、KA-4000は20W/20W時に0.05%です。掲載条件は異なりますが、数値ではKA-4000が小さいです。
- 周波数特性:AU-555は20Hz~80000Hz、KA-4000は15Hz~60000Hzです。上限の掲載値ではAU-555が高いです。
- ダンピングファクター:AU-555はHigh:45/Low:12、KA-4000は30(8Ω)と60(16Ω)です。16Ω時の数値まで見るならKA-4000が確認しやすいです。
- 入力感度:AU-555はAUX1が200mV、KA-4000はAUX、Tuner、Tape Playが200mVです。ライン系の入力感度は同じ数値です。
- 重量:AU-555は7.9kg、KA-4000は8kgです。重量はかなり近い数値です。
SANSUI AU-555とヴィンテージスピーカーとの組み合わせ


SANSUI AU-555は8Ωで20/20W、4Ωで25/25Wの実効出力を持つプリメインアンプです。
ここでは8Ωスピーカーを中心に、出力音圧レベルと許容入力を見ながら鳴らしやすいモデルとして、DIATONE DS-28B、Pioneer CS-700、YAMAHA NS-30を取り上げます。
SANSUI AU-555とDIATONE DS-28Bとの組み合わせ
- 互換性:DS-28Bは公称インピーダンス8Ω、定格入力15W、最大入力50W、出力音圧レベル91dB/W(新JIS表示)です。推奨アンプ出力は―です。AU-555は8Ωで20/20Wなので、定格入力15Wと最大入力50Wを見ながら控えめに音量を作る使い方が向いています。
- 音質の向上:DS-28Bは3ウェイ・3スピーカー・密閉方式・ブックシェルフ型で、25cmコーン型、10cmコーン型、3cmドーム型を搭載しています。再生周波数帯域は40Hz~20kHz、出力音圧レベルは91dB/W、クロスオーバー周波数は800Hz、5kHzです。AU-555のダンピングファクター切替と合わせると、密閉型の低域を好みに合わせて整えやすい構成です。
- おすすめの音楽ジャンル:ジャズ、歌謡曲、アコースティックポップスに向いています。91dB/Wの出力音圧レベルがあるため、音量を上げすぎず、ボーカルの厚みと低域の締まりを確認しながら鳴らすと聴きやすいです。
SANSUI AU-555とPioneer CS-700との組み合わせ
- 互換性:CS-700はインピーダンス8Ω、最大入力60W、出力音圧レベル95dB/Wです。推奨アンプ出力は―です。AU-555は8Ωで20/20Wなので、95dB/Wの能率を活かして小さめの音量でも鳴らしやすい組み合わせです。
- 音質の向上:CS-700は3ウェイ・3スピーカー・密閉方式・ブックシェルフ型で、30cmコーン型、12cmコーン型、ホーン型を搭載しています。再生周波数帯域は35Hz~20kHz、出力音圧レベルは95dB/W、クロスオーバー周波数は通常時500Hz、5kHzです。AU-555の20W級出力でも、能率の高さを活かしてゆったりした音量で楽しみやすい構成です。
- おすすめの音楽ジャンル:オールドロック、ジャズファンク、ソウルに向いています。密閉型30cmウーファーとホーン型高域の組み合わせなので、AU-555のダンピングファクターを切り替えながら、低域の弾みと高域の張りを整えると楽しく聴けます。
SANSUI AU-555とYAMAHA NS-30との組み合わせ
- 互換性:NS-30はインピーダンス8Ω、許容入力30W(連続)です。推奨アンプ出力と出力音圧レベルは―です。AU-555は8Ωで20/20Wなので、許容入力30Wに対して余裕を見ながら音量を調整する使い方が合います。
- 音質の向上:NS-30は3ウェイ・3スピーカー・前面開放方式・フロア型で、低域用NS型、30cmコーン型、ホーン型を搭載しています。再生周波数帯域、出力音圧レベル、クロスオーバー周波数は―です。AU-555のトーンコントロールやダンピングファクター切替を使うことで、前面開放型の広がりを部屋に合わせて整えやすくなります。
- おすすめの音楽ジャンル:クラシック、フォーク、古いジャズ録音に向いています。出力音圧レベルは―なので、音量は耳で確認し、空間の広がりと中域の自然さが残る位置で使うとまとまりやすいです。
SANSUI AU-555は、全段シリコントランジスタ、SEPP-ITL-OTL方式、ダンピングファクター切替、プリメイン分離に対応した、1960年代後半らしい意欲的なプリメインアンプです。
スピーカーを合わせるときは、4Ω~16Ωの負荷条件、許容入力、出力音圧レベルを確認し、最初は控えめな音量から鳴らしていくと、AU-555の素直な鳴り方をつかみやすくなります。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
SANSUI AU-555の詳細スペック一覧
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 型式 | ソリッドステート・プリメインアンプ |
| 定格出力 | ミュージックパワー(IHF):60W±1dB(4Ω) 50W±1dB(8Ω) 実効出力:25/25W±1dB(4Ω) 20/20W±1dB(8Ω) |
| 全高調波歪率 | 0.5% |
| 混変調歪率 | 0.8%(60Hz:7000Hz=4:1) |
| パワーバンドウィズ | 20Hz~30000Hz(歪率0.5%) |
| 周波数特性 | 20Hz~80000Hz、±1dB(常用出力にて) |
| ハム及び雑音(IHF) | クローズドサーキット:100dB |
| 入力感度/インピーダンス | パワーアンプ部:1V/100kΩ Phono1:2mV/47kΩ Phono2:2mV/100kΩ Tape Head 19cm/sec.:1.5mV/200kΩ MIC:3.5mV/10kΩ AUX1:200mV/100kΩ AUX2:140mV/100kΩ Tape Monitor:150mV/100kΩ |
| ダンピングファクター | High:45 Low:12 |
| 負荷インピーダンス | 4Ω~16Ω |
| プリアンプ出力電圧 | 最大出力電圧:3V 定格出力電圧:1V(150Ω) |
| プリアンプ部全高調波歪率 | 0.1%(定格出力電圧) |
| プリアンプ部周波数特性 | 20Hz~50000Hz、±1dB |
| トーンコントロール | Treble:20kHz、±13dB Bass:20Hz、±16dB |
| ラウドネスコントロール | 50Hz、+8dB 10kHz、+2.5dB |
| フィルター/ミューティング | ハイフィルター:20kHz、-10dB ローフィルター:30Hz、-12dB ミューティング:-20dB(20Hz~20000Hz) |
| 使用半導体 | トランジスタ:22石 ダイオード:6石 サーミスタ:DS410x4 S.C.R.:2SF-656×1 |
| 電源 | AC100V、117V、220V、240V、50Hz/60Hz |
| 消費電力 | 120W(最大) |
| 外形寸法 | 幅382x高さ111x奥行267mm |
| 重量 | 7.9kg |
