この記事の概要
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SANSUI AU-666は、1970年5月に発売された完全直結構成のステレオプリメインアンプです。
本記事では、その魅力を特徴やおすすめのヴィンテージ音楽機器との組み合わせなど、徹底解説します。

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SANSUI AU-666の概要と特徴

| 項目 | SANSUI AU-666 |
|---|---|
| 型式 | ステレオプリメインアンプ |
| ミュージックパワー | 100W(4Ω) 80W(8Ω) |
| 実効出力 | 45/45W(4Ω) 35/35W(8Ω) |
| 全高調波歪率 | 0.5%以下(定格出力) |
| 周波数特性 | 10Hz~70000Hz、±1dB |
| ダンピングファクター | 40(8Ω負荷) |
| 負荷インピーダンス | 4Ω~16Ω |
| 重量 | 9.75kg |
SANSUI AU-666は、実効出力45/45W(4Ω)、35/35W(8Ω)を備えたステレオプリメインアンプです。負荷インピーダンスは4Ω~16Ωに対応し、ダンピングファクターは40(8Ω負荷)です。1970年前後のソリッドステート機らしい力感と調整機能を併せ持っています。
特徴①|完全直結・完全コンプリメンタリダーリントン回路
メインアンプ部は、2段差動増幅回路とPNP/NPN出力トランジスタによるプラス・マイナス2電源の完全直結構成です。出力コンデンサレスの完全コンプリメンタリダーリントン回路方式を採用しています。

完全直結構成だと、どんな聴きどころがありますか?
低域からオーディオ帯域まで均等に負帰還をかけやすく、スピーカーの低域の乱れを抑える狙いがあります。
35W+35W(8Ω)の実効出力を、低域の制動感まで含めて楽しみたい人に注目しやすい構成です。
特徴②|トリプルトーンコントロールで中域も調整
AU-666は、低音と高音だけでなく中音域も調整できます。
Bass、Midrange、Trebleのトリプルトーンコントロールを搭載しています。Bassは30Hzで±16dB、Midrangeは1500Hzで±5dB、Trebleは15000Hzで±15dBです。スピーカーや部屋に合わせて中域の張りまで整えられる点が、AU-666らしい使いやすさです。
- Bassは30Hzで±16dBです。
- Midrangeは1500Hzで±5dBです。
- Trebleは15000Hzで±15dBです。
特徴③|プリメイン分離と2系統スピーカー出力
AU-666は、プリアンプ部とメインアンプ部を切り離して使えます。また、A/Bの2系統スピーカー出力を備えており、システム構成に合わせて使い分けしやすい内容です。
プリ部とメイン部を分けられるため、外部機器と組み合わせた構成も試しやすくなります。一体型アンプとして使いながら、後から構成を広げられるところもAU-666の魅力です。
特徴④|独立リップルフィルターと保護回路
メインアンプのプラス電源とマイナス電源、プリアンプ電源には、それぞれ独立したリップルフィルター回路を備えています。また、6本の速断ヒューズを使った保護設計も採用されています。



電源や保護回路の作り込みは、音にも関係しますか?
電源が安定すると、音の土台になる低域や左右の見通しを整えやすくなります。
AU-666は電源系を分けて安定化させる設計により、実効出力35W+35W(8Ω)を支えています。
SANSUI AU-666と他のヴィンテージアンプとの比較


ここでは、SANSUI AU-666と、同時期のヴィンテージアンプ3機種を比較します。対象はSANSUI AU-555、SANSUI AU-777、TRIO KA-4000です。
| 項目 | SANSUI AU-666 | SANSUI AU-555 | SANSUI AU-777 | TRIO KA-4000 |
|---|---|---|---|---|
| 型式 | ステレオプリメインアンプ | ソリッドステート・プリメインアンプ | ソリッド・ステート・プリメインアンプ | プリメインアンプ |
| 出力 | 45/45W(4Ω) 35/35W(8Ω) | 25/25W(4Ω) 20/20W(8Ω) | ステレオ実効出力:25W+25W | 40W/40W(8Ω) |
| 歪率 | 全高調波歪率:0.5%以下(定格出力) | 全高調波歪率:0.5% | 全高調波歪率:0.5%以下 | 0.05%(20W/20W、1kHz、8Ω) |
| 周波数特性 | 10Hz~70000Hz、±1dB | 20Hz~80000Hz、±1dB | 20Hz~100kHz ±1dB | 15Hz~60000Hz ±0.5dB |
| 負荷インピーダンス | 4Ω~16Ω | 4Ω~16Ω | 8Ω~16Ω | ― |
| ダンピングファクター | 40(8Ω負荷) | High:45 Low:12 | 24(8Ω) | 30(8Ω) 60(16Ω) |
| 入力感度/インピーダンス | Phono1、2:2mV/50kΩ Tuner、AUX、Tape Play:180mV/100kΩ | Phono1:2mV/47kΩ AUX1:200mV/100kΩ AUX2:140mV/100kΩ | Phono1:2mV/47kΩ Phono2:2mV/100kΩ AUX1、2、Tape Monitor:140mV/100kΩ | Phono1、2:2mV/100kΩ AUX、Tuner、Tape Play:200mV/100kΩ |
| 消費電力 | 240W | 120W(最大) | 最大:165VA | 最大出力時:180W |
| 外形寸法 | 幅415x高さ127x奥行278mm | 幅382x高さ111x奥行267mm | 幅435x高さ155x奥行334mm | 幅408x高さ134x奥行280mm |
| 重量 | 9.75kg | 7.9kg | 12.3kg | 8kg |
SANSUI AU-666とSANSUI AU-555との比較
SANSUI AU-666とSANSUI AU-555との比較は以下の通りです。
- 8Ω出力:AU-666は35/35W、AU-555は20/20Wです。8Ω時の実効出力ではAU-666が大きいです。
- 全高調波歪率:AU-666は0.5%以下、AU-555は0.5%です。歪率の数値は近い内容です。
- 周波数特性:AU-666は10Hz~70000Hz、AU-555は20Hz~80000Hzです。低域側の数値ではAU-666が低いです。
- ダンピングファクター:AU-666は40、AU-555はHigh:45/Low:12です。最大値ではAU-555が大きいです。
- 消費電力:AU-666は240W、AU-555は120W(最大)です。消費電力の数値ではAU-666が大きいです。
- 重量:AU-666は9.75kg、AU-555は7.9kgです。重量ではAU-666が重いです。
SANSUI AU-666とSANSUI AU-777との比較
SANSUI AU-666とSANSUI AU-777との比較は以下の通りです。
- 出力:AU-666は35/35W(8Ω)、AU-777はステレオ実効出力25W+25Wです。8Ω系の出力数値ではAU-666が大きいです。
- 全高調波歪率:どちらも0.5%以下です。歪率の数値は同じ内容です。
- 周波数特性:AU-666は10Hz~70000Hz、AU-777は20Hz~100kHzです。上限の数値ではAU-777が高いです。
- 負荷インピーダンス:AU-666は4Ω~16Ω、AU-777は8Ω~16Ωです。4Ω対応まで見るならAU-666が幅広いです。
- ダンピングファクター:AU-666は40、AU-777は24です。8Ω時の数値ではAU-666が大きいです。
- 重量:AU-666は9.75kg、AU-777は12.3kgです。重量ではAU-777が重いです。
SANSUI AU-666とTRIO KA-4000との比較
SANSUI AU-666とTRIO KA-4000との比較は以下の通りです。
- 8Ω出力:AU-666は35/35W、KA-4000は40W/40Wです。8Ω時の出力ではKA-4000が大きいです。
- 歪率:AU-666は0.5%以下、KA-4000は0.05%(20W/20W、1kHz、8Ω)です。掲載条件は異なりますが、数値ではKA-4000が小さいです。
- 周波数特性:AU-666は10Hz~70000Hz、KA-4000は15Hz~60000Hzです。上限の数値ではAU-666が高いです。
- ダンピングファクター:AU-666は40(8Ω)、KA-4000は30(8Ω)と60(16Ω)です。8Ω時の数値ではAU-666が大きいです。
- 入力感度:AU-666はTuner、AUX、Tape Playが180mV、KA-4000はAUX、Tuner、Tape Playが200mVです。ライン系の入力感度ではAU-666が小さい入力値です。
- 重量:AU-666は9.75kg、KA-4000は8kgです。重量ではAU-666が重いです。
SANSUI AU-666とヴィンテージスピーカーとの組み合わせ


SANSUI AU-666は8Ωで35/35W、4Ωで45/45Wの実効出力を持つプリメインアンプです。
ここでは8Ωスピーカーを中心に、能率と許容入力を見ながら鳴らしたいモデルとして、YAMAHA NS-670、Pioneer CS-A88、CORAL DX-7を取り上げます。
SANSUI AU-666とYAMAHA NS-670との組み合わせ
- 互換性:NS-670はインピーダンス8Ω、最大許容入力50W、出力音圧レベル88dB/m(新JIS)です。推奨アンプ出力は―です。AU-666は8Ωで35/35Wなので、最大許容入力50Wを見ながら無理なく音量を作る使い方が向いています。
- 音質の向上:NS-670は3ウェイ・3スピーカー・密閉方式・ブックシェルフ型で、25cmコーン型、6.0cmドーム型、3.0cmドーム型を搭載しています。再生周波数帯域は40Hz~20000Hz、出力音圧レベルは88dB/m、クロスオーバー周波数は800Hz、6000Hzです。AU-666の完全直結構成と合わせると、密閉型らしい低域のまとまりを整えやすい構成です。
- おすすめの音楽ジャンル:クラシック、女性ボーカル、ジャズトリオに向いています。88dB/mの出力音圧レベルなので、音量は少しずつ上げ、ピアノや声の芯が自然に出る位置を探すと聴きやすいです。
SANSUI AU-666とPioneer CS-A88との組み合わせ
- 互換性:CS-A88はインピーダンス8Ω、最大入力60W、出力音圧レベル99dB/W/mです。推奨アンプ出力は―です。AU-666は8Ωで35/35Wなので、99dB/W/mの能率を活かして小音量でも鳴らしやすい組み合わせです。
- 音質の向上:CS-A88は3ウェイ・5スピーカー・密閉方式・ブックシェルフ型で、30cmコーン型、12cmコーン型、6cmコーン型x2、ホーン型を搭載しています。再生周波数帯域は25Hz~20000Hz、出力音圧レベルは99dB/W/m、クロスオーバー周波数は―です。AU-666の中域調整を使うことで、家具調スピーカーらしい量感を部屋に合わせて整えやすくなります。
- おすすめの音楽ジャンル:オールドジャズ、歌謡曲、ヴィンテージロックに向いています。高い出力音圧レベルがあるため、音量を上げすぎず、30cmウーファーの低域とホーンの張りを確認しながら鳴らすとまとまりやすいです。
SANSUI AU-666とCORAL DX-7との組み合わせ
- 互換性:DX-7はインピーダンス8Ω、許容入力として確認できる項目はプログラムソース入力150W、瞬間最大入力300W、出力音圧レベル95dB/W/mです。推奨アンプ出力は―です。AU-666は8Ωで35/35Wなので、95dB/W/mの能率を活かして余裕のある音量で鳴らす使い方がしやすいです。
- 音質の向上:DX-7は3ウェイ・3スピーカー・バスレフ方式・ブックシェルフ型で、31cmコーン型、9cmドーム型、3.6cmドーム型を搭載しています。再生周波数帯域は28Hz~33kHz、出力音圧レベルは95dB/W/m、クロスオーバー周波数は450Hz、6kHzです。AU-666のトリプルトーンコントロールと合わせると、大型ブックシェルフの低域と中域の張りを調整しやすい構成です。
- おすすめの音楽ジャンル:フュージョン、シティポップ、ロックに向いています。31cmウーファーと95dB/W/mの能率があるため、AU-666では音量を控えめに始め、BassとMidrangeで輪郭を整えると楽しく聴けます。
SANSUI AU-666は、完全直結構成、トリプルトーンコントロール、プリメイン分離、独立リップルフィルターを備えた、1970年前後のサンスイらしいプリメインアンプです。
スピーカーを合わせるときは、4Ω~16Ωの負荷条件、許容入力、出力音圧レベルを確認し、最初は控えめな音量から鳴らしていくと、AU-666の低域制動と中域の調整幅をつかみやすくなります。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
SANSUI AU-666の詳細スペック一覧
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 型式 | ステレオプリメインアンプ |
| 定格出力 | ミュージックパワー(IHF):100W(4Ω) 80W(8Ω) 実効出力:45/45W(4Ω) 35/35W(8Ω) |
| 全高調波歪率 | 0.5%以下(定格出力) |
| 混変調歪率 | 0.5%以下(定格出力、SMPTE、60Hz:7kHz=4:1) |
| パワー・バンドウィズ | 10Hz~40000Hz(8Ω) |
| 周波数特性 | 10Hz~70000Hz、±1dB |
| チャンネル・セパレーション | 60dB以上(1kHz、定格出力) |
| ハム及び雑音 | 100dB以上(IHF) |
| 入力感度/インピーダンス | メインアンプ部:1V(定格出力)/50kΩ以上 Phono1、2:2mV/50kΩ MIC:3mV/50kΩ Tuner:180mV/100kΩ AUX:180mV/100kΩ Tape Play(Pin):180mV/100kΩ Tape Recorder(Din):180mV/100kΩ |
| 負荷インピーダンス | 4Ω~16Ω |
| ダンピングファクター | 40(8Ω負荷) |
| プリアンプ出力電圧 | 最大出力:5V 定格出力:1V |
| プリアンプ部全高調波歪率 | 0.1%以下(定格出力電圧) |
| プリアンプ部周波数特性 | 20Hz~40000Hz、±1dB |
| プリアンプ部ハム及び雑音 | Phono1、2:70dB以上 Tuner、AUX:80dB以上 |
| 録音出力 | Tape Rec(Pin):180mV Tape Recorder(Din):30mV |
| イコライザー | Phono:RIAA NF型 MIC:Flat NF型 |
| コントロール | Bass:30Hz、±16dB Midrange:1500Hz、±5dB Treble:15000Hz、±15dB |
| スイッチ | ロー・フィルター:20Hz、-10dB ハイ・フィルター:20kHz、-10dB ミューティング:-20dB |
| 構成 | トランジスタ:31 ダイオード:5 |
| 電源電圧 | 100V、50Hz/60Hz |
| 消費電力 | 240W |
| 外形寸法 | 幅415x高さ127x奥行278mm |
| 重量 | 9.75kg |
