この記事の概要
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SANSUI AU-7700は、上向き端子構造とパラレルプッシュプル出力段を備えたプリメインアンプです。
本記事では、AU-7700の特徴、同時代アンプとの違い、ヴィンテージスピーカーとの組み合わせを整理します。

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SANSUI AU-7700の概要と特徴

| SANSUI AU-7700の簡易スペック | |
|---|---|
| 型式 | プリメインアンプ |
| 発売時期 | 1975年頃 |
| 定価 | 99,800円 |
| 実効出力 | 52W+52W(8Ω、20Hz~20kHz) 55W+55W(8Ω、1kHz) |
| 全高調波歪率 | Over All:0.1%以下 |
| 重量 | 12.3kg |
SANSUI AU-7700は、1975年頃に99,800円で発売されたプリメインアンプです。
実効出力は52W+52W(8Ω、20Hz~20kHz)、ミュージックパワーは250W(4Ω、1kHz)で、出力段と入力構造の両方に力を入れたモデルです。
特徴①|上向き端子と最短距離の入力構造
AU-7700は、Phono回路をはじめとする入力端子類を裏面パネルで上向きに取り付けています。
入力端子とイコライザーアンプ基板を近づけることで、高域特性の劣化を抑える配線思想が採られています。
Phono1は2.5mV/30kΩ、50kΩ、100kΩの3段切替に対応します。カートリッジの個性に合わせて負荷を選べる点は、レコード再生を重視する人にとって見逃せません。
特徴②|パラレルプッシュプル方式のパワー段
- 実効出力:52W+52W(8Ω、20Hz~20kHz)です。
- 1kHz出力:55W+55W(8Ω)です。
- ミュージックパワー:250W(4Ω、1kHz)です。

AU-7700は余裕のある音量で鳴らしやすいですか?
パワー段は、特性の揃ったパワートランジスタを1チャンネルあたり4個組み合わせたパラレルプッシュプル方式です。
全段直結ピュアコンプリメンタリー回路も採用され、広帯域でフラットな特性を狙った出力部としてまとめられています。
特徴③|トリプルトーンと多段フィルター



AU-7700は中域まで細かく調整できますか?
Bass、Trebleに加えてMidrangeも調整できるトリプルトーンコントロールを搭載しています。
さらにBassは150Hz/300Hz/600Hz、Trebleは2kHz/4kHz/8kHzを選べるため、音色の中心をかなり細かく動かせる構成です。
- トーンコントロール:Bass ±13dB、Midrange ±5dB、Treble ±13dBです。
- ローフィルター:20Hzと60Hzの2段切替です。
- ハイフィルター:7kHzと12kHzの2段切替です。
特徴④|完全デフィートと4重の保護回路
デフィート時はトーン回路とフィルター回路をバイパスします。音を調整したい時とフラットに戻したい時を選べるため、操作系が多くても基準点へ戻りやすい設計です。
保護回路は、温度感知、ASO、過電流、異常電圧検知を含む構成です。重量級パワートランスと10,000μFx2の電源コンデンサーも採用され、出力部と電源部を支える実装が意識されています。
SANSUI AU-7700と他のヴィンテージアンプとの比較


ここではSANSUI AU-7700と、同じ時代のプリメインアンプ3機種を比べます。
出力、操作系、サイズ感の違いを整理します。
SANSUI AU-7700とSANSUI AU-6600の比較
SANSUI AU-7700とSANSUI AU-6600との比較は以下の通りです。
- 実効出力:AU-7700は52W+52W(8Ω、20Hz~20kHz)、AU-6600は40W+40W(8Ω、20Hz~20kHz)です。出力値ではAU-7700が大きいです。
- ミュージックパワー:AU-7700は250W(4Ω、1kHz)、AU-6600は190W(4Ω、1kHz)です。瞬間的な出力表示でもAU-7700が大きいです。
- 周波数特性:AU-7700は10Hz~50kHz +0.5 -1dB、AU-6600は10Hz~40kHz +0.5 -1dBです。上限帯域の表示ではAU-7700が広いです。
- トーンセレクター:AU-7700はBassとTrebleが3ポイント、AU-6600は2ポイントです。調整ポイント数ではAU-7700が多いです。
- 重量:AU-7700は12.3kg、AU-6600は11.3kgです。重量ではAU-7700が重いです。
SANSUI AU-7700とSANSUI AU-6900の比較
SANSUI AU-7700とSANSUI AU-6900との比較は以下の通りです。
- 実効出力:AU-7700は52W+52W(8Ω、20Hz~20kHz)、AU-6900は60W+60W(4Ω、8Ω、20Hz~20kHz)です。出力値ではAU-6900が大きいです。
- RIAA偏差:AU-7700は30Hz~15kHz ±0.5dB、AU-6900は30Hz~15kHz ±0.3dBです。RIAA偏差の数値ではAU-6900が細かいです。
- ダンピングファクター:AU-7700は30(8Ω)、AU-6900は80(8Ω)です。制動力の数値ではAU-6900が大きいです。
- トーンセレクター:AU-7700はBass/Trebleが3ポイント、AU-6900は2ポイントです。調整ポイント数ではAU-7700が多いです。
- 重量:AU-7700は12.3kg、AU-6900は12.9kgです。重量ではAU-6900が少し重いです。
SANSUI AU-7700とSANSUI AU-7900の比較
SANSUI AU-7700とSANSUI AU-7900との比較は以下の通りです。
- 実効出力:AU-7700は52W+52W(8Ω、20Hz~20kHz)、AU-7900は75W+75W(4Ω、8Ω、20Hz~20kHz)です。出力値ではAU-7900が大きいです。
- 全高調波歪率:AU-7700はOver Allで0.1%以下、AU-7900は0.1%以下(定格出力時)です。歪率の掲載値は近い内容です。
- トーンセレクター:両機ともBassが3ポイント、Trebleが3ポイントです。音質調整のポイント数は同じです。
- ミューティング:AU-7700は-15dB/-30dB、AU-7900は0dB/-15dB/-30dBです。表示上はAU-7900が0dBも含みます。
- 重量:AU-7700は12.3kg、AU-7900は14.2kgです。重量ではAU-7900が重いです。
SANSUI AU-7700とヴィンテージスピーカーとの組み合わせ


AU-7700は8Ωで52W+52Wの実効出力を持つため、スピーカーの許容入力と音圧レベルを見ながら組み合わせます。
ここでは8Ω仕様を中心に、音量管理を意識しやすい3機種を選びます。
- CORAL BX-300
- Technics SB-700
- JBL L26 Decade
SANSUI AU-7700 × CORAL BX-300
- 互換性:BX-300は8Ω、最大許容入力32W、推奨アンプ出力は―、出力音圧レベルは102dB/Wです。AU-7700と合わせる場合は、高能率を生かして小さめの音量から始めると合わせやすいです。
- 音質の向上:BX-300は3ウェイ・3スピーカー・バスレフ方式のブックシェルフ型で、25cmコーン型、10cmコーン型、ホーン型を搭載します。再生周波数帯域は50Hz~20kHz、クロスオーバーは3.5kHz、8kHzで、AU-7700の厚みを明るい反応で受け止めやすい構成です。
- おすすめの音楽ジャンル:昭和歌謡、ジャズボーカル、ブルース、ラテンに向きます。声や管楽器の輪郭を近く感じたい時に合わせやすいです。
SANSUI AU-7700 × Technics SB-700
- 互換性:SB-700は8Ω、最大許容入力60W、推奨アンプ出力は―、出力音圧レベルは95dB/W/mです。AU-7700の52W+52Wと合わせる場合は、音量を一気に上げず、低域の動きを確認しながら調整するのが合います。
- 音質の向上:SB-700は3ウェイ・5スピーカー・密閉方式のフロア型で、30cmコーン型、15cmドーム型x2、10cmドーム型x2を搭載します。再生周波数帯域は25Hz~20kHz、クロスオーバーは600Hz、5kHz(12dB/oct)で、密閉型らしい低域の締まりをAU-7700で支えやすい構成です。
- おすすめの音楽ジャンル:クラシック、フュージョン、シティポップ、映画音楽に向きます。広がりと中高域のなめらかさを楽しみたい時に合います。
SANSUI AU-7700 × JBL L26 Decade
- 互換性:L26 Decadeは8Ω、許容入力35W(連続プログラム)、推奨アンプ出力は―、出力音圧レベルは89dB(新JIS)です。AU-7700ではボリューム位置を控えめにして、ピークで鳴りすぎないように整えるのが大切です。
- 音質の向上:L26 Decadeは2ウェイ・2スピーカー・バスレフ方式のブックシェルフ型で、25.5cmコーン型と3.6cmドーム型を搭載します。再生周波数帯域は―、クロスオーバーは2kHzで、AU-7700の中低域にJBLらしい押し出しを加えやすい構成です。
- おすすめの音楽ジャンル:ロック、ソウル、ファンク、ライブ録音に向きます。リズムの前進感とボーカルの存在感を楽しみたい時に合わせやすいです。
SANSUI AU-7700は、上向き端子構造、パラレルプッシュプル方式、トリプルトーンコントロールを備えた、1970年代中期らしい密度のあるプリメインアンプです。
スピーカーを合わせる時は、8Ω時の出力、許容入力、音圧レベルを見ながら、普段の音量で低域と中域のまとまりを探すと楽しみやすくなります。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
SANSUI AU-7700の詳細スペック一覧
| 型式 | プリメインアンプ |
| 定価 | 99,800円(1975年頃) |
| 実効出力 | 両ch動作 20Hz~20kHz:52W+52W(8Ω) 1kHz:55W+55W(8Ω) 片ch動作 1kHz:58W/58W(8Ω) |
| ミュージックパワー | 250W(4Ω、1kHz) |
| 全高調波歪率 | Pre Amp:0.1%以下 Main Amp:0.1%以下 Over All:0.1%以下 |
| 混変調歪率 | Pre Amp:0.1%以下 Main Amp:0.1%以下 Over All:0.15%以下 (70Hz:7kHz=4:1、SMPTE) |
| パワーバンドウィズ | 5Hz~40kHz(IHF) |
| 周波数特性 | 10Hz~50kHz +0.5 -1dB(1W出力時) |
| RIAA偏差 | 30Hz~15kHz ±0.5dB |
| ダンピングファクター | 30(8Ω) |
| 入力感度/インピーダンス | Phono1:2.5mV/30kΩ、50kΩ、100kΩ Phono2:2.5mV/50kΩ Tuner、AUX、Tape Monitor(Pin/Din):100mV/50kΩ Main Amp:800mV/50kΩ |
| Phono最大許容入力 | 300mV(THD 0.2%以下) |
| 出力電圧 | Tape Rec(Pin/Din):100mV/30mV(1kHz) Pre Amp:800mV |
| チャンネルセパレーション | Phono:50dB以上(1kHz) Tuner/AUX、Tape Monitor:55dB以上(1kHz) Main Amp:60dB以上(1kHz) |
| ハム及びノイズ | Phono:75dB以上(IHF) Tuner、AUX:85dB以上(IHF) Main Amp:100dB以上(IHF) |
| トーンコントロール | Bass:±13dB(50Hz) Midrange:±5dB(1kHz) Treble:±13dB(15kHz) |
| トーンセレクター | Bass:150Hz/300Hz/600Hz Treble:2kHz/4kHz/8kHz |
| ラウドネス | High & Low:+10dB(50Hz)、+8dB(10kHz)(Volume -30dB時) Low:+10dB(50Hz) |
| ローフィルター | 20Hz=-3dB(12dB/oct) 60Hz=-3dB(12dB/oct) |
| ハイフィルター | 7kHz=-3dB(6dB/oct) 12kHz=-3dB(12dB/oct) |
| ミューティング | -15dB、-30dB |
| 定格消費電力 | 120W |
| 外形寸法 | 幅434x高さ130x奥行315mm |
| 重量 | 12.3kg |
