MENU

SANSUI(サンスイ) AU-7900を徹底解説!【3段トーンセレクターと2系統フィルター】

この記事の概要

※上記の青文字をタップすると該当箇所に飛びます。

SANSUI AU-7900は、パラレルプッシュプル出力段と15,000μFx2の電源コンデンサーを備えたプリメインアンプです。

本記事では、AU-7900の特徴、同時代アンプとの違い、ヴィンテージスピーカーとの組み合わせを整理します。

この記事の著者
目次

SANSUI AU-7900の概要と特徴

SANSUI AU-7900の簡易スペック
型式プリメインアンプ
発売時期1976年頃
定価85,000円
実効出力75W+75W(4Ω、8Ω、20Hz~20kHz)
80W+80W(4Ω、8Ω、1kHz)
全高調波歪率0.1%以下(定格出力時)
重量14.2kg

▼ 詳しいスペックはこちら

SANSUI AU-7900は、1976年頃に85,000円で発売されたプリメインアンプです。実効出力は75W+75W(4Ω、8Ω、20Hz~20kHz)、ダンピングファクターは80(8Ω)で、AU-6900より出力と操作系を厚くした上位寄りの構成が特徴です。

特徴①|75W+75Wとパラレルプッシュプル出力段

  • 実効出力:75W+75W(4Ω、8Ω、20Hz~20kHz)です。
  • 1kHz出力:80W+80W(4Ω、8Ω、1kHz)です。
  • ダンピングファクター:80(8Ω)です。

出力段にはパラレルプッシュプル方式を採用し、1チャンネルあたり4個のパワートランジスタを組み合わせています。中級機の枠を越えた駆動力を意識した出力部として、AU-7900の核になる部分です。

AU-7900は大きめのスピーカーも鳴らしやすいですか?

4Ωと8Ωの両方で75W+75Wが示されており、ダンピングファクターも80(8Ω)です。音量を必要以上に上げるのではなく、低域の輪郭を保ちながら余裕を持って鳴らす使い方に向きます。

特徴②|Phono1の負荷切替と上向き端子構造

アナログ入力の自由度

Phono1は2.5mV/30kΩ、50kΩ、100kΩの3段切替に対応し、Phono2は2.5mV/50kΩです。カートリッジの負荷を変えながらレコード再生を詰められる点が魅力です。

背面の入力端子部は上向きに取り付けられ、入力端子からセレクターまでの配線を短くする構造です。RIAA偏差は30Hz~15kHz ±0.3dBで、入力段からイコライザー部までの作り込みを感じやすい仕様です。

特徴③|3段トーンセレクターと2系統フィルター

AU-7900は音色を細かく整えられますか?

Bass、Midrange、Trebleのトリプルトーンに加え、Bassは600Hz、300Hz、150Hz、Trebleは2kHz、4kHz、8kHzを選べます。中域を含めて音の重心を動かせるため、スピーカーや部屋に合わせた調整がしやすいです。

  • トーンコントロール:Bass ±13dB、Midrange ±5dB、Treble ±13dBです。
  • ローフィルター:20Hzと60Hzの2段切替です。
  • ハイフィルター:7kHzと12kHzの2段切替です。
  • ミューティング:0dB、-15dB、-30dBです。

トーンディフィートではトーンコントロール回路とフィルター回路をバイパスできます。調整機能を使い込んだあとでも、基準となるフラットな聴き方へ戻しやすい設計です。

SANSUI AU-7900と他のヴィンテージアンプとの比較

ここではSANSUI AU-7900と、同時代のプリメインアンプ3機種を比べます。出力、入力機能、トーン操作、筐体サイズを見ていくと、AU-7900の立ち位置がつかみやすくなります。

SANSUI AU-7900とSANSUI AU-7700の比較

SANSUI AU-7900とSANSUI AU-7700との比較は以下の通りです。

  • 実効出力:AU-7900は75W+75W(4Ω、8Ω、20Hz~20kHz)、AU-7700は52W+52W(8Ω、20Hz~20kHz)です。出力値ではAU-7900が大きいです。
  • 周波数特性:AU-7900は10Hz~50kHz +0 -1.5dB、AU-7700は10Hz~50kHz +0.5 -1dBです。帯域の範囲は同じ50kHzまで示されています
  • RIAA偏差:AU-7900は30Hz~15kHz ±0.3dB、AU-7700は30Hz~15kHz ±0.5dBです。RIAA偏差の数値ではAU-7900が細かいです。
  • ミューティング:AU-7900は0dB/-15dB/-30dB、AU-7700は-15dB/-30dBです。表示上はAU-7900が0dBも含みます
  • 重量:AU-7900は14.2kg、AU-7700は12.3kgです。重量ではAU-7900が重いです。

SANSUI AU-7900とSANSUI AU-9900の比較

SANSUI AU-7900とSANSUI AU-9900との比較は以下の通りです。

  • 実効出力:AU-7900は75W+75W(4Ω、8Ω、20Hz~20kHz)、AU-9900は80W+80W(4Ω、8Ω、20Hz~20kHz)です。出力値ではAU-9900が少し大きいです。
  • 全高調波歪率:AU-7900は0.1%以下(定格出力時)、AU-9900は0.08%以下です。歪率の掲載値ではAU-9900が低いです。
  • 周波数特性:AU-7900は10Hz~50kHz +0 -1.5dB、AU-9900は10Hz~50kHz +0 -1dBです。同じ帯域で許容幅はAU-9900が狭いです。
  • Phono1:AU-7900は2.5mV/30kΩ、50kΩ、100kΩ、AU-9900は2mV、4mV、8mV/30kΩ、50kΩ、100kΩです。感度切替まで見るとAU-9900が細かいです。
  • 重量:AU-7900は14.2kg、AU-9900は17.9kgです。筐体重量ではAU-9900が重いです。

SANSUI AU-7900とTechnics SU-8600の比較

SANSUI AU-7900とTechnics SU-8600との比較は以下の通りです。

  • 実効出力:AU-7900は75W+75W(4Ω、8Ω、20Hz~20kHz)、SU-8600は73W+73W(8Ω、20Hz~20kHz)です。8Ω時の連続出力は近い掲載値です。
  • 全高調波歪率:AU-7900は0.1%以下(定格出力時)、SU-8600は0.08%です。歪率の掲載値ではSU-8600が低いです。
  • 帯域表示:AU-7900のパワーバンドウィズは5Hz~40kHz、SU-8600の出力帯域幅は5Hz~70kHz -3dBです。出力帯域幅の上限表示ではSU-8600が広いです。
  • ダンピングファクター:AU-7900は80(8Ω)、SU-8600は50(8Ω)です。制動力の数値ではAU-7900が大きいです。
  • 重量:AU-7900は14.2kg、SU-8600は12.7kgです。重量ではAU-7900が重いです。

SANSUI AU-7900とヴィンテージスピーカーとの組み合わせ

AU-7900は4Ω/8Ωで75W+75Wの実効出力を持ちます。ここでは入力値と音圧レベルを確認しながら、音量を整えやすいスピーカーを選びます。

  • JBL L100 Century
  • Pioneer HPM-100
  • DIATONE DS-251

SANSUI AU-7900 × JBL L100 Century

  • 互換性:L100 Centuryは8Ω、許容入力50W(連続プログラム)、推奨アンプ出力は―、出力音圧レベルは―です。AU-7900と合わせる場合は、音量を控えめな位置から上げ、低域と高域の張りを見ながら調整するのが合います。
  • 音質の向上:L100 Centuryは3ウェイ・3スピーカー・バスレフ方式のブックシェルフ型で、30cmコーン型、13cmコーン型、4cmコーン型を搭載します。再生周波数帯域は―、クロスオーバーは1.5kHz、6kHzで、AU-7900の厚みをJBLらしい前へ出る表情に乗せやすい構成です。
  • おすすめの音楽ジャンル:ロック、ソウル、ファンク、ライブ録音に向きます。スネアやボーカルの押し出しを楽しみたい時に合わせやすいです。

SANSUI AU-7900 × Pioneer HPM-100

  • 互換性:HPM-100は8Ω、最大入力100W、推奨アンプ出力は―、出力音圧レベルは92.5dB/W/mです。AU-7900では出力に余裕を持たせながら、音量を段階的に上げていくとまとまりやすいです。
  • 音質の向上:HPM-100は4ウェイ・4スピーカー・バスレフ方式のブックシェルフ型で、30cmコーン型、10cmコーン型、4.5cmコーン型、ハイポリマー型を搭載します。再生周波数帯域は30Hz~25000Hz、クロスオーバーは3000Hz、4000Hz、12000Hzで、AU-7900の制動力を多ウェイ構成の迫力に生かしやすい組み合わせです。
  • おすすめの音楽ジャンル:ハードロック、フュージョン、ポップス、映画音楽に向きます。低域の量感と高域のきらびやかさを両方楽しみたい時に合います。

SANSUI AU-7900 × DIATONE DS-251

  • 互換性:DS-251は8Ω、最大入力40W、推奨アンプ出力は―、出力音圧レベルは91dB/W(新JIS)です。AU-7900と合わせる場合は、高めの出力を持つアンプ側で音量を丁寧に管理するのが大切です。
  • 音質の向上:DS-251は3ウェイ・3スピーカー・アコースティックエアーサスペンション方式のブックシェルフ型で、25cmコーン型、5cmコーン型、3cmコーン型を搭載します。再生周波数帯域は40Hz~25kHz、クロスオーバーは2kHz、10kHzで、AU-7900の中域の密度を落ち着いた密閉系の鳴りに合わせやすい構成です。
  • おすすめの音楽ジャンル:ジャズボーカル、フォーク、室内楽、昭和歌謡に向きます。大音量よりも声の芯と楽器の質感を味わいたい時に合わせやすいです。

SANSUI AU-7900は、75W+75Wの出力、Phono1の負荷切替、3段トーンセレクターを備えた、調整力と駆動力を両立したプリメインアンプです。

スピーカーを合わせる時は、許容入力と音圧レベルを確認しながら、普段聴く音量で低域の輪郭と中域の厚みが自然に出る位置を探すと楽しみやすくなります。最後まで読んでいただきありがとうございました。

SANSUI AU-7900の詳細スペック一覧

型式プリメインアンプ
定価85,000円(1976年頃)
実効出力両ch動作:75W+75W(4Ω、8Ω、20Hz~20kHz)
80W+80W(4Ω、8Ω、1kHz)
片ch動作:130W+130W(4Ω)
80W+80W(8Ω)
全高調波歪率0.1%以下(定格出力時)
0.08%以下(1/2出力時)
混変調歪率0.1%以下(70Hz:7kHz=4:1、SMPTE)
パワーバンドウィズ5Hz~40kHz(8Ω、IHF)
周波数特性10Hz~50kHz +0 -1.5dB(1W時)
RIAA偏差30Hz~15kHz ±0.3dB
ダンピングファクター80(8Ω)
チャンネルセパレーションPhono1、2:50dB以上(1kHz)
Aux1、2、Tuner、Tape1、2:55dB以上(1kHz)
Power amp:60dB以上(1kHz)
ハム及びノイズPhono1、2:75dB以上(IHF)
Aux1、2、Tuner、Tape1、2:90dB以上(IHF)
Power amp:100dB以上(IHF)
Phono最大許容入力250mV(1kHz、THD0.1%以下)
入力感度/インピーダンスPhono1:2.5mV/30kΩ、50kΩ、100kΩ
Phono2:2.5mV/50kΩ
Aux1、2、Tuner、Tape1、2(PIN):130mV/50kΩ
Tape1(DIN):130mV
Power amp:700mV/50kΩ
録音出力Tape rec1、2(PIN):130mV
Tape rec1(DIN):30mV
トーンコントロールBass:±13dB(50Hz)
Midrange:±5dB(1.5kHz)
Treble:±13dB(15kHz)
トーンセレクターBass:600Hz、300Hz、150Hz
Treble:2kHz、4kHz、8kHz
ラウドネスLow、High Boost:+8dB(10kHz)、+10dB(50Hz)
Low Boost:+10dB(50Hz)
ローフィルター-3dB、20Hz(12dB/oct)
-3dB、60Hz(12dB/oct)
ハイフィルター-3dB、7kHz(6dB/oct)
-3dB、12kHz(12dB/oct)
ミューティング0dB、-15dB、-30dB
消費電力176W(定格)
490W(最大)
外形寸法幅430x高さ132x奥行340mm
重量14.2kg
目次