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SANSUI AU-8500は、1973年頃に発売されたプリメインアンプです。
本記事では、その魅力を特徴やおすすめのヴィンテージ音楽機器との組み合わせなど、徹底解説します。

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SANSUI AU-8500の概要と特徴

| 項目 | SANSUI AU-8500 |
|---|---|
| 型式 | プリメインアンプ |
| 実効出力 | 60W+60W(8Ω、20Hz~20kHz) 90W+90W(4Ω、1kHz) 64W+64W(8Ω、1kHz) |
| ミュージックパワー | 240W(4Ω、1kHz) 180W(8Ω、1kHz) |
| 全高調波歪率 | プリアンプ部:0.05%以下 メインアンプ部:0.1%以下 総合:0.1%以下 |
| パワーバンドウィズ | 5Hz~40kHz |
| 負荷インピーダンス | 4Ω~16Ω |
| ダンピングファクター | 50(8Ω) |
| 重量 | 20.5kg |
SANSUI AU-8500は、AU-9500の基本性能を継承した音質重視設計のプリメインアンプです。8Ωで60W+60W、4Ωで90W+90Wの実効出力を持ち、負荷インピーダンスは4Ω~16Ωに対応します。大出力と細かな音色調整を両立した70年代サンスイの本格機として、厚みのあるシステム作りに向いています。
特徴①|パラレル・プッシュプルの全段直結OCL
AU-8500の中心は、全段直結OCLピュアコンプリメンタリー方式です。
出力段にはパラレル・プッシュプル回路を採用し、プリ・ドライブ段は高い電圧で駆動されています。8Ωで60W+60W、4Ωで90W+90Wという出力からも、余裕を持ってスピーカーを支える設計が見えてきます。
特徴②|Phono2とT.T.C.の細かな調整力
- Phono2は30kΩ、50kΩ、100kΩに切り替えられます。
- Midrangeは750Hz、1.5kHz、3kHzを選べます。
- BassとTrebleは3dBステップで±15dBです。
Phono1、Phono2はどちらも2.5mV入力で、Phono2はカートリッジに合わせた受け方ができます。T.T.C.は中域のポイントも選べるため、レコードの声や楽器の前後感を追い込みやすい構成です。
特徴③|大型電源と保護回路の安心感

AU-8500は、大きなスピーカーにも合わせやすいですか?
合わせやすい条件を持っています。負荷インピーダンスは4Ω~16Ω、ダンピングファクターは50(8Ω)で、電源部には大型電源トランスと15,000μF×2のコンデンサーを採用しています。音量を丁寧に管理すれば、大型寄りのスピーカーとも組みやすいアンプです。
特徴④|テープ、4ch、N.R.まで広がる接続系
2系統のテープモニター、4chアダプター回路、N.R.アダプター接続回路、5ポジションのモードセレクターを備えています。レコード、テープ、拡張アダプターまで含めた時代のシステム中核として使える内容です。
さらに、Deck1、2、AUXにはレベルアジャスターがあり、入力ごとの音量差を整えやすくなっています。
特徴⑤|フィルターとミューティングの実用性
ロー・フィルターは50Hzで-3dB、ハイ・フィルターは12kHzで-3dB、どちらも12dB/octです。ミューティングは-20dBで、ラウドネスは50Hzで+10dB、10kHzで+8dBです。



フィルター類は古い音源でも役立ちますか?
役立ちます。レコードやテープで低域のうねり、高域の刺激が気になるときに調整しやすく、音源ごとの聴きやすさを整える補助機能として使えます。
SANSUI AU-8500と他のヴィンテージアンプとの比較


ここでは、SANSUI AU-8500と、同時期のヴィンテージアンプ3機種を比較します。対象はSANSUI AU-7500、SANSUI AU-9500、Pioneer SA-810です。
| 項目 | SANSUI AU-8500 | SANSUI AU-7500 | SANSUI AU-9500 | Pioneer SA-810 |
|---|---|---|---|---|
| 型式 | プリメインアンプ | プリメインアンプ | プリメインアンプ | ステレオプリメインアンプ |
| 8Ω出力 | 60W+60W(20Hz~20kHz) 64W+64W(1kHz) 70W/70W(片ch、1kHz) | 32W+32W(20Hz~20kHz) 40W+40W(1kHz) 43W/43W(片ch、1kHz) | 75W+75W(20Hz~20kHz) 80W+80W(1kHz) 85W/85W(片ch、1kHz) | 40W+40W(20Hz~20000Hz) 44W+44W(1kHz) 50W/50W(片ch、1kHz) |
| 4Ω出力/ミュージックパワー | 90W+90W(4Ω、1kHz) 110W/110W(片ch、4Ω) ミュージックパワー:240W(4Ω) | ミュージックパワー:150W(4Ω) | ミュージックパワー:260W(4Ω) | 45W+45W(20Hz~20000Hz) 50W+50W(1kHz) 60W/60W(片ch、1kHz) |
| 歪率 | プリアンプ部:0.05%以下 メインアンプ部:0.1%以下 総合:0.1%以下 | Main Amp:0.1%以下 | 0.1%以下 | 0.3%以下(実効出力時) 0.05%以下(1W出力時) |
| 帯域 | パワーバンドウィズ:5Hz~40kHz メインアンプ部:3Hz~50kHz | パワーバンドウィズ:5Hz~40kHz Main Amp:10Hz~50kHz | パワーバンドウィズ:5Hz~40kHz 周波数特性:3Hz~80kHz | 出力帯域幅:5Hz~40kHz 周波数特性:7Hz~80kHz |
| 負荷インピーダンス | 4Ω~16Ω | ― | ― | Speaker:A、B、A+B(4Ω~16Ω) |
| ダンピングファクター | 50(8Ω) | 40(8Ω) | 50(8Ω) | 60以上(1kHz、8Ω) |
| Phono入力 | Phono1:2.5mV/50kΩ Phono2:2.5mV/30kΩ、50kΩ、100kΩ | Phono1:2.5mV/50kΩ Phono2:2.5mV/30kΩ、50kΩ、100kΩ | Phono1:2.5mV/50kΩ Phono2:2.5mV/30kΩ、50kΩ、100kΩ | Phono1:2.5mV/50kΩ Phono2:2.5mV~5mV/50kΩ |
| 消費電力 | 140W(最大450VA) | 100W(315VA) | 205W(最大550VA) | 105W(定格) 260W(最大) |
| 外形寸法 | 幅500x高さ140x奥行347mm | 幅440x高さ140x奥行322mm | 幅500x高さ140x奥行347mm | 幅430x高さ138x奥行341mm |
| 重量 | 20.5kg | 12.7kg | 23.3kg | 12.1kg |
SANSUI AU-8500とSANSUI AU-7500との比較
SANSUI AU-8500とSANSUI AU-7500との比較は以下の通りです。
- 8Ω出力:AU-8500は60W+60W、AU-7500は32W+32Wです。20Hz~20kHzの両ch動作値ではAU-8500が大きいです。
- ミュージックパワー:AU-8500は240W(4Ω)、AU-7500は150W(4Ω)です。数値ではAU-8500が大きいです。
- ダンピングファクター:AU-8500は50、AU-7500は40です。8Ω時の数値ではAU-8500が大きいです。
- Phono2:どちらも30kΩ、50kΩ、100kΩを切り替えられます。Phono2の入力条件は同じ内容です。
- 重量:AU-8500は20.5kg、AU-7500は12.7kgです。重量ではAU-8500が重いです。
SANSUI AU-8500とSANSUI AU-9500との比較
SANSUI AU-8500とSANSUI AU-9500との比較は以下の通りです。
- 8Ω出力:AU-8500は60W+60W、AU-9500は75W+75Wです。20Hz~20kHzの両ch動作値ではAU-9500が大きいです。
- ミュージックパワー:AU-8500は240W(4Ω)、AU-9500は260W(4Ω)です。数値ではAU-9500が大きいです。
- 周波数特性:AU-8500はメインアンプ部で3Hz~50kHz、AU-9500は3Hz~80kHzです。上限の数値ではAU-9500が高いです。
- ダンピングファクター:どちらも50(8Ω)です。8Ω時の数値は同じ内容です。
- 重量:AU-8500は20.5kg、AU-9500は23.3kgです。重量ではAU-9500が重いです。
SANSUI AU-8500とPioneer SA-810との比較
SANSUI AU-8500とPioneer SA-810との比較は以下の通りです。
- 8Ω出力:AU-8500は60W+60W、SA-810は40W+40Wです。20Hz~20kHzの両ch駆動値ではAU-8500が大きいです。
- 4Ω出力:AU-8500は90W+90W(1kHz)、SA-810は50W+50W(1kHz、両ch駆動)です。1kHz時の数値ではAU-8500が大きいです。
- 歪率:AU-8500は総合0.1%以下、SA-810は0.3%以下(実効出力時)です。条件は異なりますが、数値ではAU-8500が小さいです。
- ダンピングファクター:AU-8500は50、SA-810は60以上です。8Ω時の数値ではSA-810が大きいです。
- 重量:AU-8500は20.5kg、SA-810は12.1kgです。重量ではAU-8500が重いです。
SANSUI AU-8500とヴィンテージスピーカーとの組み合わせ


SANSUI AU-8500は8Ωで60W+60W、4Ωで90W+90Wの出力を持つプリメインアンプです。
ここでは出力に余裕があるAU-8500で、音量管理を丁寧に行いたいスピーカーとして、B&W D-5、DENON SC-104、Technics SB-4500を取り上げます。
SANSUI AU-8500とB&W D-5との組み合わせ
- 互換性:D-5はインピーダンス8Ω、最大入力25W、推奨アンプ出力は―、出力音圧レベル92dB(SPL)です。AU-8500は8Ωで60W+60W、負荷インピーダンス4Ω~16Ωに対応するため、最大入力25Wを意識して、かなり控えめな音量から調整することが大切です。
- 音質の向上:D-5は2ウェイ・2スピーカー・密閉方式・ブックシェルフ型で、16cmコーン型(DW150/5)と2.5cmコーン型(RCH24/8)を搭載しています。周波数特性は35Hz~25kHz、出力音圧レベルは92dB(SPL)、クロスオーバー周波数は3kHzです。AU-8500のMidrangeを使うと、小型密閉型の中域を自然に整えやすい構成です。
- おすすめの音楽ジャンル:室内楽、フォーク、女性ボーカルに向いています。92dB(SPL)の出力音圧レベルを見ながら、近距離で小さめの音量を作り、低域を膨らませすぎずに鳴らすと聴きやすいです。
SANSUI AU-8500とDENON SC-104との組み合わせ
- 互換性:SC-104はインピーダンス8Ω、最大許容入力60W(プログラムソース)、推奨アンプ出力は―、平均出力音圧92dB/W/mです。AU-8500は8Ωで60W+60W、負荷インピーダンス4Ω~16Ωに対応するため、最大許容入力60Wを目安に、急な大音量を避けて調整する使い方が向いています。
- 音質の向上:SC-104は3ウェイ・3スピーカー・密閉方式・ブックシェルフ型で、25cmコーン型、10cmコーン型、3.2cmドーム型を搭載しています。再生周波数帯域は50Hz~20kHz、平均出力音圧は92dB/W/m、クロスオーバー周波数は500Hz、4kHzです。AU-8500のT.T.C.でBassとMidrangeを整えると、密閉型の低域と声の厚みを作りやすくなります。
- おすすめの音楽ジャンル:ジャズ、シティポップ、昭和歌謡に向いています。92dB/W/mの平均出力音圧があるため、小音量でも輪郭を出しやすく、声とリズムのまとまりを確認しながら鳴らすと聴きやすいです。
SANSUI AU-8500とTechnics SB-4500との組み合わせ
- 互換性:SB-4500はインピーダンス6Ω、瞬間最大入力75W、推奨アンプ出力は―、出力音圧レベル92.5dB/W/mです。AU-8500は負荷インピーダンス4Ω~16Ωに対応するため、6Ω接続として使いやすく、瞬間最大入力75Wを意識して音量を管理する組み合わせです。
- 音質の向上:SB-4500は2ウェイ・2スピーカー・リニアフェイズバスレフ方式・フロア型で、25cmコーン型と6cmコーン型を搭載しています。再生周波数帯域は―、出力音圧レベルは92.5dB/W/m、クロスオーバー周波数は2kHzです。AU-8500の出力余裕とトーン調整を使うと、リニアフェイズ型の見通しと低域の量を調整しやすくなります。
- おすすめの音楽ジャンル:フュージョン、ロック、オーケストラに向いています。92.5dB/W/mの出力音圧レベルがあるため、音量を上げすぎず、低域の量と高域の抜けを確認しながら鳴らすと聴きやすいです。
SANSUI AU-8500は、パラレル・プッシュプル回路、全段直結OCLピュアコンプリメンタリー方式、T.T.C.、Phono2のインピーダンス切換、4Ω~16Ω対応を備えた本格プリメインアンプです。
スピーカーを合わせるときは、インピーダンス、許容入力、推奨アンプ出力、出力音圧レベルを確認し、最初は控えめな音量から鳴らしていくと、AU-8500の余裕と音色調整をつかみやすくなります。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
SANSUI AU-8500の詳細スペック一覧
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 型式 | プリメインアンプ |
| 定格出力 | 実効出力(両ch動作、20Hz~20kHz):60W+60W(8Ω) 実効出力(両ch動作):90W+90W(4Ω、1kHz) 64W+64W(8Ω、1kHz) 実効出力(片ch動作):110W/110W(4Ω、1kHz) 70W/70W(8Ω、1kHz) |
| ミュージックパワー | 240W(4Ω、1kHz) 180W(8Ω、1kHz) |
| 全高調波歪率 | プリアンプ部:0.05%以下 メインアンプ部:0.1%以下 総合:0.1%以下 |
| 混変調歪率 | プリアンプ部:0.05%以下 メインアンプ部:0.1%以下 総合:0.1%以下 [70Hz:7kHz=4:1、SMPTE] |
| パワーバンドウィズ | 5Hz~40kHz(IHF、定格歪率) |
| 周波数特性 | メインアンプ部:3Hz~50kHz、+0 -1dB 総合:15Hz~30kHz、+0.2dB -1dB |
| RIAA偏差 | 30Hz~15kHz、±0.5dB(Phono1、2) |
| 負荷インピーダンス | 4Ω~16Ω |
| ダンピングファクター | 50(8Ω) |
| 入力感度/入力インピーダンス | Phono1:2.5mV/50kΩ Phono2:2.5mV/30kΩ、50kΩ、100kΩ MIC:2.5mV/50kΩ Tuner、AUX(レベル調整可能):100mV/50kΩ Tape Monitor1、2(PIN)(レベル調整可能):100mV/50kΩ Tape Monitor2(DIN):100mV/50kΩ 4ch、N.R.Adaptor:100mV/50kΩ Main Amp:800mV/50kΩ |
| Phono最大許容入力 | 300mV、全高調波歪率0.5%以下 |
| 出力電圧/出力インピーダンス | Tape Rec1、2(PIN):100mV/1.5kΩ Tape Rec2(DIN):30mV/70kΩ 4ch、N.R.Adaptor:100mV/1.5kΩ プリアンプ(定格出力):0.8V/1.5kΩ 最大出力:5V(全高調波歪率0.5%以下) |
| クロストーク | Phono1、2、MIC:50dB以上 Tuner、AUX:50dB以上 Main Amp:60dB以上 |
| ハム及びノイズ | Phono1、2:75dB以上 MIC:65dB以上 Tuner、AUX:85dB以上 メインアンプ:100dB以上 |
| トーンコントロール | Bass:±15dB(20Hz)、3dBステップ Midrange(Defeat、750Hz、1.5kHz、3kHz):±5dB(1.5kHz)、1dBステップ Treble:±15dB(20kHz)、3dBステップ |
| ラウドネス | 50Hz:+10dB 10kHz:+8dB (ボリューム -30dB) |
| ロー・フィルター | 50Hz:-3dB(12dB/oct) |
| ハイ・フィルター | 12kHz:-3dB(12dB/oct) |
| 使用半導体 | トランジスタ:58 FET:2 ダイオード:33 ツェナーダイオード:5 |
| 定格消費電力 | 140W(最大450VA) |
| 外形寸法 | 幅500x高さ140x奥行347mm |
| 重量 | 20.5kg |
