この記事の概要
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SANSUI AU-9500は、1972年10月に発売されたプリメインアンプです。
本記事では、その魅力を特徴やおすすめのヴィンテージ音楽機器との組み合わせなど、徹底解説します。

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SANSUI AU-9500の概要と特徴

| 項目 | SANSUI AU-9500 |
|---|---|
| 型式 | プリメインアンプ |
| ミュージックパワー | 260W(4Ω、1kHz) |
| 実効出力 | 80W+80W(8Ω、1kHz、両ch動作) 75W+75W(8Ω、20Hz~20kHz、両ch動作) 85W/85W(8Ω、1kHz、片ch動作) |
| 全高調波歪率 | 0.1%以下 |
| パワーバンドウィズ | 5Hz~40kHz |
| 周波数特性 | 3Hz~80kHz、+0 -1dB |
| ダンピングファクター | 50(8Ω) |
| 重量 | 23.3kg |
SANSUI AU-9500は、全段直結OCLピュア・コンプリメンタリー回路とパラレル・プッシュプル回路を採用した、サンスイの最高級プリメインアンプです。実効出力は75W+75W(8Ω、20Hz~20kHz)、ダンピングファクターは50(8Ω)、メインアンプ部の周波数特性は3Hz~80kHzです。大出力と広帯域、さらに細かな音質調整を一体化した本格機として楽しめます。
特徴①|パラレル・プッシュプル回路の大出力

AU-9500の出力段は、どんなところが聴きどころですか?
聴きどころは、パラレル・プッシュプル回路と全段直結OCLピュア・コンプリメンタリー回路による余裕です。8Ωで75W+75W、1kHzでは80W+80Wの実効出力を持ち、大型スピーカーでも音量を丁寧に作りやすい土台があります。
特徴②|電源部と分離駆動の余裕
大型電源トランスと4,700μF×4の大容量コンデンサーを使用し、チャンネルごとにパワー段へ独立した電源供給を行っています。低域のエネルギーが大きい音源でも安定感を狙った設計です。
パワー段とプリドライブ段も別電源になっており、プリドライブ段を高い電圧で駆動しています。負荷変動に左右されにくいドライブを意識した構成です。
特徴③|T.T.C.とトーンセレクターの細かさ
- Bassは150Hz、300Hz、600Hzを選べます。
- Midrangeは750Hz、1.5kHz、3kHzを中心に調整できます。
- Trebleは6kHz、3.5kHz、2kHzを選べます。
低音と高音は3dBステップで±15dB、中音は1dBステップで±5dBです。音楽ジャンルや録音の個性に合わせて、声の厚みや高域の抜けを細かく整えられるのがAU-9500らしい魅力です。
特徴④|Phono2の3段インピーダンス切換
Phono入力は2系統で、Phono1は2.5mV/50kΩ、Phono2は2.5mV/30kΩ、50kΩ、100kΩに対応します。Phono最大許容入力は300mVです。



カートリッジを替えて楽しむ場合にも向いていますか?
向いています。Phono2の負荷インピーダンスを切り替えられるため、MMカートリッジの個性に合わせて入口の条件を整えやすい構成です。
SANSUI AU-9500と他のヴィンテージアンプとの比較


ここでは、SANSUI AU-9500と、同時期のヴィンテージアンプ3機種を比較します。
対象はSANSUI AU-8500、Pioneer SA-910、TRIO KA-7300です。
| 項目 | SANSUI AU-9500 | SANSUI AU-8500 | Pioneer SA-910 | TRIO KA-7300 |
|---|---|---|---|---|
| 型式 | プリメインアンプ | プリメインアンプ | ステレオプリメインアンプ | インテグレーテッドアンプ |
| 8Ω出力 | 75W+75W(20Hz~20kHz) 80W+80W(1kHz) 85W/85W(片ch、1kHz) | 60W+60W(20Hz~20kHz) 64W+64W(1kHz) 70W/70W(片ch、1kHz) | 60W+60W(20Hz~20000Hz) 65W+65W(1kHz) 75W/75W(片ch、1kHz) | 65W+65W(20Hz~20kHz) 70W+70W(1kHz) |
| 4Ω出力/ミュージックパワー | ミュージックパワー:260W(4Ω、1kHz) | 90W+90W(4Ω、1kHz) 110W/110W(片ch、4Ω) ミュージックパワー:240W(4Ω) | 75W+75W(20Hz~20000Hz) 85W+85W(1kHz) 100W/100W(片ch、1kHz) | ― |
| 歪率 | 0.1%以下 | 総合:0.1%以下 | 0.1%以下(実効出力時) | 0.1%(定格出力時、8Ω) |
| 帯域 | パワーバンドウィズ:5Hz~40kHz 周波数特性:3Hz~80kHz | パワーバンドウィズ:5Hz~40kHz メインアンプ部:3Hz~50kHz | 出力帯域幅:5Hz~40kHz 周波数特性:7Hz~80kHz | 出力帯域特性:5Hz~60kHz Tuner、Aux、Tape play:20Hz~40kHz |
| 負荷インピーダンス | ― | 4Ω~16Ω | Speaker:A、B、C、A+B、A+C(4Ω~16Ω) | 4Ω~16Ω |
| ダンピングファクター | 50(8Ω) | 50(8Ω) | 70以上(1kHz、8Ω) | 30 |
| Phono入力 | Phono1:2.5mV/50kΩ Phono2:2.5mV/30kΩ、50kΩ、100kΩ | Phono1:2.5mV/50kΩ Phono2:2.5mV/30kΩ、50kΩ、100kΩ | Phono1:2.5mV/50kΩ Phono2:2.5mV~10mV/25kΩ、50kΩ、100kΩ | phono:2.5mV/50kΩ |
| 消費電力 | 205W(最大550VA) | 140W(最大450VA) | 152W(定格) 400W(最大) | 170W(定格) |
| 外形寸法 | 幅500x高さ140x奥行347mm | 幅500x高さ140x奥行347mm | 幅430x高さ138x奥行341mm | 幅430x高さ149x奥行376mm |
| 重量 | 23.3kg | 20.5kg | 13.6kg | 14kg |
SANSUI AU-9500とSANSUI AU-8500との比較
SANSUI AU-9500とSANSUI AU-8500との比較は以下の通りです。
- 8Ω出力:AU-9500は75W+75W、AU-8500は60W+60Wです。20Hz~20kHzの両ch動作値ではAU-9500が大きいです。
- ミュージックパワー:AU-9500は260W(4Ω)、AU-8500は240W(4Ω)です。数値ではAU-9500が大きいです。
- 周波数特性:AU-9500は3Hz~80kHz、AU-8500はメインアンプ部で3Hz~50kHzです。上限の数値ではAU-9500が高いです。
- ダンピングファクター:どちらも50(8Ω)です。8Ω時の数値は同じ内容です。
- 重量:AU-9500は23.3kg、AU-8500は20.5kgです。重量ではAU-9500が重いです。
SANSUI AU-9500とPioneer SA-910との比較
SANSUI AU-9500とPioneer SA-910との比較は以下の通りです。
- 8Ω出力:AU-9500は75W+75W、SA-910は60W+60Wです。20Hz~20kHzの両ch駆動値ではAU-9500が大きいです。
- 4Ω出力:SA-910は75W+75W(20Hz~20000Hz)です。AU-9500の4Ω連続出力は―で、ミュージックパワーは260W(4Ω)です。
- 歪率:どちらも0.1%以下です。定格出力系の掲載値は同じ内容です。
- ダンピングファクター:AU-9500は50、SA-910は70以上です。8Ω時の数値ではSA-910が大きいです。
- 重量:AU-9500は23.3kg、SA-910は13.6kgです。重量ではAU-9500が重いです。
SANSUI AU-9500とTRIO KA-7300との比較
SANSUI AU-9500とTRIO KA-7300との比較は以下の通りです。
- 8Ω出力:AU-9500は75W+75W、KA-7300は65W+65Wです。20Hz~20kHzの両ch動作値ではAU-9500が大きいです。
- 歪率:どちらも0.1%です。定格出力時の掲載値は同じ内容です。
- 帯域:AU-9500はパワーバンドウィズ5Hz~40kHz、KA-7300は出力帯域特性5Hz~60kHzです。出力帯域系の上限ではKA-7300が高いです。
- 負荷インピーダンス:AU-9500は―、KA-7300は4Ω~16Ωです。スピーカー条件の明記ではKA-7300が確認しやすいです。
- 重量:AU-9500は23.3kg、KA-7300は14kgです。重量ではAU-9500が重いです。
SANSUI AU-9500とヴィンテージスピーカーとの組み合わせ


SANSUI AU-9500は8Ωで75W+75Wの連続実効出力を持つプリメインアンプです。ここでは大きめの出力を音量管理しながら活かしたいスピーカーとして、B&W DM2、Pioneer CS-T7、CORAL DX-5Bを取り上げます。
SANSUI AU-9500とB&W DM2との組み合わせ
- 互換性:DM2はインピーダンス8Ω、最大入力60W、推奨アンプ出力は―、出力音圧レベル90dB(SPL)です。AU-9500は8Ωで75W+75Wのため、最大入力60Wを意識して、控えめな音量から丁寧に調整することが大切です。
- 音質の向上:DM2は3ウェイ・3スピーカー・ALL方式・ブックシェルフ型で、20cmコーン型、3.5cmコーン型、1.8cmドーム型を搭載しています。周波数特性は35Hz~25kHz、出力音圧レベルは90dB(SPL)、クロスオーバー周波数は2.5kHz、12kHzです。AU-9500のT.T.C.で中域を整えると、DM2のモニター的なバランスを部屋に合わせやすくなります。
- おすすめの音楽ジャンル:クラシック、ボーカル、フォークに向いています。90dB(SPL)の出力音圧レベルを見ながら、近すぎない距離で音量を作り、声と弦の自然さを確認しながら鳴らすと聴きやすいです。
SANSUI AU-9500とPioneer CS-T7との組み合わせ
- 互換性:CS-T7はインピーダンス8Ω、最大入力80W、推奨アンプ出力は―、出力音圧レベル91.5dB/W/mです。AU-9500は8Ωで75W+75Wなので、最大入力80Wの範囲を意識しながら、段階的に音量を上げる使い方が向いています。
- 音質の向上:CS-T7は3ウェイ・3スピーカー・密閉方式・ブックシェルフ型で、30cmコーン型、4.8cmドーム型、2.5cmドーム型を搭載しています。再生周波数帯域は35Hz~20kHz、出力音圧レベルは91.5dB/W/m、クロスオーバー周波数は1kHz、5.2kHzです。AU-9500の出力余裕とダンピングファクター50により、30cmウーファーの量感を整理しやすい構成です。
- おすすめの音楽ジャンル:ロック、フュージョン、シティポップに向いています。91.5dB/W/mの出力音圧レベルがあるため、Bassを上げすぎず、リズムの押し出しと中域の明るさを確認しながら鳴らすと聴きやすいです。
SANSUI AU-9500とCORAL DX-5Bとの組み合わせ
- 互換性:DX-5Bはインピーダンス6Ω、プログラムソース入力150W、瞬間最大入力300W、出力音圧レベル92dB/W/mです。AU-9500の負荷インピーダンスは―ですが、6Ω接続として実機表示を確認し、音量を急に上げずに使うことが大切です。
- 音質の向上:DX-5Bは3ウェイ・3スピーカー・バスレフ方式・ブックシェルフ型で、26cmコーン型、7cmドーム型、2cmドーム型を搭載しています。再生周波数帯域は35Hz~35kHz、出力音圧レベルは92dB/W/m、クロスオーバー周波数は550Hz、7kHzです。AU-9500のMidrangeとTrebleを使うと、ドーム型中高域の明るさを整えやすくなります。
- おすすめの音楽ジャンル:フュージョン、ポップス、ジャズロックに向いています。92dB/W/mの出力音圧レベルと高めの入力条件を見ながら、広めの部屋で低域の量と中高域の抜けを確認しながら鳴らすと聴きやすいです。
SANSUI AU-9500は、パラレル・プッシュプル回路、全段直結OCLピュア・コンプリメンタリー方式、T.T.C.、Phono2のインピーダンス切換を備えた、堂々とした最高級プリメインアンプです。
スピーカーを合わせるときは、インピーダンス、許容入力、推奨アンプ出力、出力音圧レベルを確認し、最初は控えめな音量から鳴らしていくと、AU-9500の余裕と音色調整をつかみやすくなります。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
SANSUI AU-9500の詳細スペック一覧
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 型式 | プリメインアンプ |
| 定格出力 | ミュージックパワー(IHF):260W(4Ω、1kHz) 実効出力(片ch動作):85W/85W(8Ω、1kHz) 実効出力(両ch動作):80W+80W(8Ω、1kHz) 連続実効出力(両ch動作、定格歪率8Ω、20Hz~20kHz):75W+75W |
| 全高調波歪率 | 0.1%以下(定格出力) |
| 混変調歪率 | 0.1%以下(定格出力、70Hz:7kHz=4:1、SMPTE) |
| パワーバンドウィズ | 5Hz~40kHz(IHF) |
| 周波数特性 | 3Hz~80kHz、+0 -1dB(メインアンプ、1W出力時) |
| ダンピングファクター | 50(8Ω) |
| 入力感度/入力インピーダンス | Phono1:2.5mV/50kΩ Phono2:2.5mV/30kΩ、50kΩ、100kΩ MIC:2.5mV/50kΩ Tuner、AUX(レベル調整可能):100mV/50kΩ Tape Monitor1、2(PIN)(レベル調整可能):100mV/50kΩ Tape Monitor2(DIN):100mV/50kΩ 4ch、N.R.Adaptor:100mV/50kΩ |
| Phono最大許容入力 | 300mV、全高調波歪率0.5%以下 |
| 出力電圧/出力インピーダンス | Tape Rec1、2(PIN):100mV/1.5kΩ Tape Rec2(DIN):30mV/70kΩ 4ch、N.R.Adaptor:100mV/1.5kΩ プリアンプ(定格出力):0.8V/1.5kΩ 最大出力:4.5V(全高調波歪率0.5%以下) |
| クロストーク | Phono1、2:50dB以上 |
| ハム及びノイズ | Phono1、2:75dB以上 Tuner、AUX:85dB以上 メインアンプ:100dB以上 |
| トーンコントロール | Bass(Defeat、150Hz、300Hz、600Hz):±15dB(20Hz)、3dBステップ Midrange(Defeat、750Hz、1.5kHz、3kHz):±5dB(1.5kHz)、1dBステップ Treble(Defeat、6kHz、3.5kHz、2kHz):±15dB(20kHz)、3dBステップ |
| ラウドネス | 50Hz:+10dB 10kHz:+8dB (ボリューム -30dB) |
| ロー・フィルター | 25Hz、50Hz:-3dB(12dB/oct) |
| ハイ・フィルター | 12kHz、6kHz:-3dB(12dB/oct) |
| 使用半導体 | トランジスタ:58 FET:2 ダイオード:37 |
| 定格消費電力 | 205W(最大550VA) |
| 外形寸法 | 幅500x高さ140x奥行347mm |
| 重量 | 23.3kg |
