この記事の概要
※上記の青文字をタップすると該当箇所に飛びます。
SANSUI AU-X1は、1979年11月に発売されたステレオプリメインアンプです。
本記事では、その魅力を特徴やおすすめのヴィンテージ音楽機器との組み合わせなど、徹底解説します。

ten
SANSUI AU-X1の概要と特徴

| 項目 | SANSUI AU-X1 |
|---|---|
| 型式 | ステレオプリメインアンプ |
| 実効出力 | 160W+160W(8Ω、5Hz~20kHz) 220W+220W(4Ω、5Hz~20kHz) |
| 全高調波歪率 | 0.007%以下(8Ω) 0.008%以下(4Ω) |
| 出力帯域幅 | 5Hz~70kHz(8Ω) |
| 周波数特性 | DC~500kHz(+0dB、-3dB) |
| S/N比 | 125dB以上 |
| スルーレイト | ±260V/μsec |
| 重量 | 27.7kg |
SANSUI AU-X1は、160W+160W(8Ω)、220W+220W(4Ω)の実効出力を持つステレオプリメインアンプです。周波数特性はDC~500kHz、スルーレイトは±260V/μsec、S/N比は125dB以上です。巨大な電源部と高速アンプ回路を一体化した、サンスイの物量型プリメインとして楽しめます。
特徴①|600VAトロイダルトランスを中心にした電源部

AU-X1の電源部は、どこが特に大きな見どころですか?
見どころは、600VAの大型トロイダルトランスと80VAのEIトランスを組み合わせた2トランス構成です。さらに10,000μF×8のカスタム大容量電解コンデンサーを採用し、プリメインアンプの枠を超えるような電源規模を持っています。
パワーステージ、プリドライブステージ、フラットアンプ、イコライザー、MCヘッドアンプまで左右独立の電源供給が行われています。重さ27.7kgという数値にも、電源部の存在感が表れています。
特徴②|NM-LAPTとダイヤモンド差動回路
- 8Ωで160W+160Wの実効出力です。
- 4Ωで220W+220Wの実効出力です。
- 周波数特性はDC~500kHzです。
- スルーレイトは±260V/μsecです。
出力段にはNM-LAPTをトリプルプッシュプル接続で採用し、ダイヤモンド差動回路と組み合わせています。全高調波歪率は8Ωで0.007%以下、4Ωで0.008%以下で、大出力と高速応答を同時に狙った設計です。
特徴③|MCヘッドアンプまで独立したフォノ系
Phono1、2はMMで2.5mV/47kΩ、MCで0.1mV/0.2kΩ以下に対応します。Phono最大許容入力はMMで330mV、MCで40mVです。
MCヘッドアンプ部にも左右独立の専用電源が与えられています。Phono系のRIAA偏差はMC、MMともに20Hz~20kHzで±0.2dBで、MCカートリッジまで本格的に鳴らしたい人に向いた構成です。
特徴④|プリ/パワー分離と4〜16Ω対応
AU-X1は、単体プリメインとしてだけでなく、システムの中心にも置きやすい設計です。



プリ部とパワー部を切り離して使えますか?
使えます。Pre Out1、2は1V/600Ω以下、Max Pre Outは10V(47kΩ時)で、前面のパワーアンプオペレーションスイッチによりプリとパワーの切り離しが可能です。使用スピーカーはA、Bで4~16Ω、A+Bで8Ω以上に対応し、大型スピーカーから複数系統の切替まで考えた実用性があります。
SANSUI AU-X1と他のヴィンテージアンプとの比較


ここでは、SANSUI AU-X1と、同時期に近い高級ヴィンテージアンプ3機種を比較します。対象はDENON PMA-970、YAMAHA A-2000a、Pioneer A-90Dです。
| 項目 | SANSUI AU-X1 | DENON PMA-970 | YAMAHA A-2000a | Pioneer A-90D |
|---|---|---|---|---|
| 型式 | ステレオプリメインアンプ | プリメインアンプ | プリメインアンプ | D/Aコンバーター内蔵プリメインアンプ |
| 8Ω出力 | 160W+160W(5Hz~20kHz) | 100W+100W(20Hz~20kHz) | 130W+130W(20Hz~20kHz) | 120W+120W(20Hz~20kHz) |
| 6Ω出力 | ― | ― | 150W+150W(20Hz~20kHz) | 150W+150W(20Hz~20kHz) |
| 4Ω出力 | 220W+220W(5Hz~20kHz) | 80W+80W(1kHz) | ― | 180W+180W(20Hz~20kHz) |
| 歪率 | 0.007%以下(8Ω) 0.008%以下(4Ω) | 0.003%(20Hz~20kHz) | 0.003%(6Ω/8Ω、定格出力時) | 0.003%(8Ω) |
| 帯域 | 出力帯域幅:5Hz~70kHz 周波数特性:DC~500kHz | 出力帯域幅:5Hz~100kHz 周波数特性:1Hz~400kHz | パワーバンド幅:10Hz~100000Hz | CD、Tuner:1Hz~200kHz |
| スルーレイト | ±260V/μsec | 250V/μs | ― | ― |
| Phono入力 | MM:2.5mV/47kΩ MC:0.1mV/0.2kΩ以下 | MM:2.5mV/50kΩ MC:200μV/100Ω | MC:100μV/100Ω、1kΩ MM:2.5mV/47kΩ | MM:2.5mV/50kΩ MC:0.25mV/40Ω |
| 消費電力 | 400W | 305W | 420W | 365W |
| 外形寸法 | 幅480x高さ195x奥行450mm | 幅506x高さ168x奥行451mm | 幅473x高さ169x奥行464mm | 幅457x高さ173x奥行475mm |
| 重量 | 27.7kg | 23kg | 26kg | 29.3kg |
SANSUI AU-X1とDENON PMA-970との比較
SANSUI AU-X1とDENON PMA-970との比較は以下の通りです。
- 8Ω出力:AU-X1は160W+160W、PMA-970は100W+100Wです。連続出力の数値ではAU-X1が大きいです。
- 4Ω出力:AU-X1は220W+220W、PMA-970は80W+80Wです。条件は異なりますが、掲載値ではAU-X1が大きいです。
- 周波数特性:AU-X1はDC~500kHz、PMA-970は1Hz~400kHzです。上限の数値ではAU-X1が高いです。
- スルーレイト:AU-X1は±260V/μsec、PMA-970は250V/μsです。表記は異なりますが、数値ではAU-X1が少し大きいです。
- 重量:AU-X1は27.7kg、PMA-970は23kgです。重量ではAU-X1が重いです。
SANSUI AU-X1とYAMAHA A-2000aとの比較
SANSUI AU-X1とYAMAHA A-2000aとの比較は以下の通りです。
- 8Ω出力:AU-X1は160W+160W、A-2000aは130W+130Wです。連続出力の数値ではAU-X1が大きいです。
- 6Ω出力:AU-X1は―、A-2000aは150W+150Wです。6Ω時の出力はA-2000aで確認できます。
- ダンピングファクター:AU-X1は―、A-2000aは200以上です。数値の明記ではA-2000aが確認しやすいです。
- Phono MC:AU-X1は0.1mV/0.2kΩ以下、A-2000aは100μV/100Ω、1kΩです。MC入力条件はそれぞれ異なる内容です。
- 重量:AU-X1は27.7kg、A-2000aは26kgです。重量ではAU-X1が重いです。
SANSUI AU-X1とPioneer A-90Dとの比較
SANSUI AU-X1とPioneer A-90Dとの比較は以下の通りです。
- 8Ω出力:AU-X1は160W+160W、A-90Dは120W+120Wです。20Hz~20kHz系の値ではAU-X1が大きいです。
- 4Ω出力:AU-X1は220W+220W、A-90Dは180W+180Wです。20Hz~20kHz系の値ではAU-X1が大きいです。
- 歪率:AU-X1は0.007%以下、A-90Dは0.003%です。8Ω時の全高調波歪率ではA-90Dが小さいです。
- D/A部:AU-X1は―、A-90DはD/Aコンバーター内蔵です。デジタル入力系の内蔵ではA-90Dが確認できます。
- 重量:AU-X1は27.7kg、A-90Dは29.3kgです。重量ではA-90Dが重いです。
SANSUI AU-X1とヴィンテージスピーカーとの組み合わせ


SANSUI AU-X1は8Ωで160W+160W、4Ωで220W+220Wの実効出力を持つプリメインアンプです。ここでは大出力を音量管理しながら活かしたいスピーカーとして、DIATONE DS-1000、JBL 4312A、YAMAHA NS-1000Xを取り上げます。
SANSUI AU-X1とDIATONE DS-1000との組み合わせ
- 互換性:DS-1000は定格インピーダンス6Ω、最大入力100W(EIAJ)、推奨アンプ出力は―、出力音圧レベル90dB/W/mです。AU-X1の6Ω時出力は―のため、最大入力100Wを意識し、6Ω接続として実機表示を確認しながら音量を上げる使い方が大切です。
- 音質の向上:DS-1000は3ウェイ・3スピーカー・密閉方式・ブックシェルフ型で、27cmコーン型、5cmドーム型、2.3cmドーム型を搭載しています。再生周波数帯域は35Hz~40kHz、出力音圧レベルは90dB/W/m、クロスオーバー周波数は600Hz、5kHzです。AU-X1の高速応答と密閉型の低域を合わせると、低域の輪郭と中高域の抜けを整えやすくなります。
- おすすめの音楽ジャンル:ジャズ、クラシック、女性ボーカルに向いています。90dB/W/mの出力音圧レベルを基準に、最初は控えめな音量から始め、低域の量と声の厚みを確認しながら鳴らすと聴きやすいです。
SANSUI AU-X1とJBL 4312Aとの組み合わせ
- 互換性:4312Aはインピーダンス8Ω、許容入力100W、推奨アンプ出力は―、出力音圧レベル93dB/W/mです。AU-X1は8Ωで160W+160Wのため、許容入力100Wを強く意識し、ピークを欲張らずに音量を整える使い方が向いています。
- 音質の向上:4312Aは3ウェイ・3スピーカー・バスレフ方式・ブックシェルフ型で、30cmコーン型、13cmコーン型、ドーム型を搭載しています。周波数特性は45Hz~20kHz、出力音圧レベルは93dB/W/m、クロスオーバー周波数は1.1kHz、4.2kHzです。AU-X1の大きな電源部と30cmウーファーを合わせると、低域の押し出しを部屋に合わせて作りやすくなります。
- おすすめの音楽ジャンル:ロック、フュージョン、ライブ録音に向いています。93dB/W/mの出力音圧レベルがあるため、近距離では音量を上げすぎず、ドラムとベースの輪郭を確認すると楽しめます。
SANSUI AU-X1とYAMAHA NS-1000Xとの組み合わせ
- 互換性:NS-1000Xはインピーダンス6Ω、許容入力100W、ミュージック許容入力200W、推奨アンプ出力は―、出力音圧レベル90dB/W/mです。AU-X1の6Ω時出力は―のため、許容入力100Wを意識し、6Ω接続として実機表示を確認しながら音量を調整することが大切です。
- 音質の向上:NS-1000Xは3ウェイ・3スピーカー・密閉方式・ブックシェルフ型で、30cmコーン型、8.8cmドーム型、3.0cmドーム型を搭載しています。再生周波数帯域は39Hz~20000Hz、出力音圧レベルは90dB/W/m、クロスオーバー周波数は500Hz、6000Hz(12dB/oct)です。AU-X1のDC~500kHzという広帯域設計と合わせると、中高域の輪郭を部屋に合わせて追い込みやすくなります。
- おすすめの音楽ジャンル:クラシック、ジャズピアノ、ボーカルに向いています。90dB/W/mの出力音圧レベルを見ながら、近距離では控えめな音量から始め、ピアノの立ち上がりと声の質感を確認するとまとまりやすいです。
SANSUI AU-X1は、600VAトロイダルトランス、独立8電源構成、NM-LAPT、ダイヤモンド差動回路、MCヘッドアンプを備えた、サンスイの物量と回路思想が濃く表れたプリメインアンプです。
スピーカーを合わせるときは、インピーダンス、許容入力、推奨アンプ出力、出力音圧レベルを確認し、最初は控えめな音量から少しずつ調整すると、AU-X1の駆動力とスピード感をつかみやすくなります。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
SANSUI AU-X1の詳細スペック一覧
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 型式 | ステレオプリメインアンプ |
| 実効出力 | 160W+160W(8Ω、5Hz~20kHz、THD 0.007%) 220W+220W(4Ω、5Hz~20kHz、THD 0.007%) 160W+160W(8Ω、1kHz、THD 0.003%) 220W+220W(4Ω、1kHz、THD 0.003%) |
| 全高調波歪率 | 0.007%以下(8Ω、5Hz~20kHz) 0.008%以下(4Ω、5Hz~20kHz) |
| 混変調歪率 | 0.007%以下(8Ω、70Hz:7kHz=4:1) 0.008%以下(4Ω、70Hz:7kHz=4:1) |
| 出力帯域幅 | 5Hz~70kHz(8Ω、IHF、THD 0.02%) |
| 周波数特性 | DC~500kHz(+0dB、-3dB、1W) |
| 入力感度/インピーダンス | 1V/33kΩ(1kHz) |
| S/N比 | 125dB以上(IHF、Aネットワーク) |
| チャンネルセパレーション | 95dB以上(IHF、1kHz) |
| ライズタイム/フォールタイム | 0.5μsec |
| スルーレイト | ±260V/μsec |
| ヘッドホン端子出力 | 150mW(8Ω) |
| 使用スピーカー | 4~16Ω(A、B) 8Ω以上(A+B) |
| 入力感度/インピーダンス | Phono1、2(MM):2.5mV(47kΩ) Phono1、2(MC):0.1mV(0.2kΩ以下) AUX、Tuner:200mV(33kΩ) Tape、Play1、2(PIN):200mV(33kΩ) |
| 最大許容入力 | Phono1、2(MM):330mV(1kHz、THD 0.01%) Phono1、2(MC):40mV(1kHz、THD 0.01%) |
| 出力電圧 | Tape、Rec1、2(PIN):200mV(47kΩ時) Pre Out1、2:1V(47kΩ時) Max Pre Out:10V(47kΩ時、THD 0.05%) |
| 出力インピーダンス | Tape Rec1、2(PIN):600Ω以下 Pre Out1、2:600Ω以下 |
| 全高調波歪率 | MC:0.005%以下(1kHz、Rec Out) MM:0.005%以下(20Hz~20kHz、Rec Out) Aux、Tuner、Tape Play1、2:0.005%以下 |
| 混変調歪率 | Aux、Tuner、Tape Play1、2:0.005%以下(70Hz:7kHz=4:1、1V時) |
| 周波数特性 | Phono1、2(MC、RIAA偏差、20Hz~20kHz):±0.2dB Phono1、2(MM、RIAA偏差、20Hz~20kHz):±0.2dB |
| SN比 | Phono1、2(MC):76dB以上 Phono1、2(MM):91dB以上 Aux、Tuner、Tape Play1、2:100dB以上 |
| 入力換算雑音 | Phono1、2(MC):-156dBV Phono1、2(MM):-143dBV |
| チャンネルセパレーション | Phono1、2(MC):70dB以上 Phono1、2(MM):75dB以上 Aux、Tuner、Tape Play1、2:80dB以上 |
| 入力間セパレーション | Tuner-Phono1、2(MM):90dB以上 Tape Play1、2-Phono1、2(MM):90dB以上 Tuner-Tape Play1、2:100dB以上 Tape Play1-Tape Play2:100dB以上 |
| サブソニックフィルター | 16Hz(-3dB、6dB/oct) |
| 消費電力 | 400W(電気用品取締法) |
| 外形寸法 | 幅480x高さ195x奥行450mm |
| 重量 | 27.7kg |
