この記事の概要
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Technics RS-B100は、1983年頃に148,000円で発売されたステレオカセットデッキです。
クォーツロックDDモーター、クローズドループダブルキャプスタン方式、AXアモルファスコンビネーションヘッド、dbxとドルビーB/Cを備え、カセットデッキの波形伝送まで踏み込んだ上級モデルです。
本記事では、Technics RS-B100の特徴、他のヴィンテージカセットデッキとの違い、ヴィンテージプリメインアンプとの組み合わせをまとめます。

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Technics RS-B100の概要と特徴

| Technics RS-B100の簡易スペック | |
|---|---|
| 型式 | ステレオカセットデッキ |
| 発売時期/価格 | 1983年頃/148,000円 |
| ヘッド | 録音・再生:AXアモルファスコンビネーションヘッド 消去:ダブルギャップセンダストヘッド |
| モーター | キャプスタン用:クォーツロックDDモーター リール用:電子制御DCモーター |
| ワウフラッター | 0.022%(W.R.M.S.) ±0.038%(W.Peak、EIAJ) |
| 周波数特性 | ノーマル(ED):15Hz〜21kHz、20Hz〜19kHz ±3dB CrO2(EX):15Hz〜23kHz、20Hz〜21kHz ±3dB メタル(EM):15Hz〜25kHz、20Hz〜23kHz ±3dB |
| 入力/出力 | Line入力:60mV/47kΩ Line出力:400mV/2.2kΩ |
| 重量 | 約5.7kg |
RS-B100は、クォーツD.D.クローズドループダブルキャプスタン方式を採用したステレオカセットデッキです。ワウフラッターは0.022%(W.R.M.S.)、メタルテープ時の周波数特性は15Hz〜25kHz、20Hz〜23kHz ±3dBで、1980年代前半の高級デッキらしい広帯域志向が見えます。
特徴①|クォーツD.D.クローズドループ走行系

RS-B100はテープ走行の安定性を重視したデッキですか?
はい。キャプスタン用にクォーツロックDDモーターを採用し、クローズドループダブルキャプスタン方式でテープを走行させます。ワウフラッターは0.022%(W.R.M.S.)で、テープスピードとヘッドタッチの安定を重視した構成です。
特徴②|位相補正回路による波形伝送へのこだわり
RS-B100は、位相周波数の乱れを改善するための位相補正回路を搭載しています。ダビング時などに起こる音質劣化を抑える狙いがあり、カセットでも入力波形の再現性を高めようとしたところが特徴です。
特徴③|AXアモルファスコンビネーションヘッド
- 録音・再生:AXアモルファスコンビネーションヘッドです。
- 消去:ダブルギャップセンダストヘッドです。
- メタルテープ:15Hz〜25kHz、20Hz〜23kHz ±3dBです。
- Line出力:400mV/2.2kΩです。
録音・再生ヘッドにAXアモルファス合金を採用し、消去ヘッドもダブルギャップセンダストとしています。高域特性と耐摩耗性の両面を意識したヘッド構成です。
特徴④|dbxとドルビーB/Cを備えた3NR



RS-B100はノイズリダクションが充実していますか?
はい。RS-B100はdbx、ドルビーB、ドルビーCを搭載しています。S/N比はdbx inで92dB、Dolby C NR inで74dB、Dolby B NR inで68dBとされ、録音ソースや再生環境に合わせてNRを選べる仕様です。
特徴⑤|キャリブレーションとワイドレンジ表示
RS-B100はバイアスアジャスト機能、左右独立のレベルキャリブレーション、3色ワイドレンジFLディスプレイを備えています。dbx使用時には+18dBまで表示でき、録音レベルを細かく追い込みたい人向けの操作系も充実しています。
RS-B100はLine入力が60mV/47kΩ、Line出力が400mV/2.2kΩです。録音時はバイアスとレベルを合わせ、NRの種類に合わせてピークを詰めすぎないようにすると扱いやすくなります。
Technics RS-B100と他のヴィンテージカセットデッキとの比較


ここでは、Technics RS-B100と、ヴィンテージカセットデッキ3機種を定格値で並べます。
| 項目 | Technics RS-B100 | Panasonic RS-B965 | A&D GX-Z9100EX | DENON DR-M9 |
|---|---|---|---|---|
| 発売時期/価格 | 1983年頃/148,000円 | 1990年頃/69,500円 | 1989年9月21日/110,000円 | 1983年頃/99,800円 |
| 型式 | ステレオカセットデッキ | カセットデッキ | カセットデッキ | カセットデッキ |
| ヘッド | 録音・再生:AXアモルファスコンビネーションヘッド 消去:ダブルギャップセンダストヘッド | 録音/再生:アモルファスコンビネーションヘッドx1 消去:センダストガード付フェライトヘッドx1 | 録音:LC-OFCクラス1材採用スーパーGXヘッド 再生:LC-OFCクラス1材採用スーパーGXヘッド 消去ヘッド | 録再:SFコンビネーションヘッド 消去:ダブルギャップフェライトヘッド |
| モーター | キャプスタン用:クォーツロックDDモーター リール用:電子制御DCモーター | ― | クォーツロックDDモーター | キャプスタン用:FGサーボDDモーター リール用:5極DCモーター メカ制御用:低振動DCモーター |
| ワウフラッター | 0.022%(W.R.M.S.) ±0.038%(W.Peak、EIAJ) | 0.03%(W.R.M.S) ±0.05%(Wpeak、EIAJ) | 0.025%WRMS ±0.04%Wpeak(EIAJ) | ±0.04%(W.Peak) 0.027%(WRMS) |
| 周波数特性 | ノーマル(ED):15Hz〜21kHz、20Hz〜19kHz ±3dB CrO2(EX):15Hz〜23kHz、20Hz〜21kHz ±3dB メタル(EM):15Hz〜25kHz、20Hz〜23kHz ±3dB | ノーマル(ED):20Hz〜18kHz±3dB CrO2:20Hz〜20kHz±3dB メタル:20Hz〜21kHz±3dB | ノーマル:15Hz〜19kHz ±3dB クロム:15Hz〜20kHz ±3dB メタル:15Hz〜22kHz ±3dB | Metal:20Hz〜22kHz 25Hz〜20kHz ±3dB |
| S/N比 | NR off:61dB/56dB Dolby B:68dB Dolby C:74dB dbx:92dB | NR off:57dB Dolby B:66dB Dolby C:74dB | 59dB(メタルテープ、EIAJ) ドルビーC on時:20dB向上(10kHz以上) | 73dB以上(3%THDレベルに対して、CCIR/ARM測定法) |
| 入力端子 | Line:60mV/47kΩ | ― | Line:70mV/47kΩ CD/DATダイレクト:240mV/47kΩ | Line:77.5mV/50kΩ不平衡 |
| 出力端子 | Line:400mV/2.2kΩ Headphone:2mW/8Ω | ― | Line:388mV/150Ω Headphone:1.3mW/8Ω | Line:775mV/10kΩ負荷時 Headphone:1.2mW/8Ω負荷時 |
| 消費電力 | 約24W | 23W | 24W | 22W |
| 外形寸法 | 幅430x高さ98x奥行274mm | 幅430x高さ135x奥行290mm | 幅460x高さ155x奥行350mm | 幅434x高さ115x奥行286mm |
| 重量 | 約5.7kg | 6.4kg | 10.4kg | 5.8kg |
Technics RS-B100とPanasonic RS-B965の比較
Technics RS-B100とPanasonic RS-B965との比較は以下の通りです。
- ワウフラッター:RS-B100は0.022%(W.R.M.S.)、RS-B965は0.03%(W.R.M.S)で、数値はRS-B100の方が低いです。
- 周波数特性:メタル時はRS-B100が15Hz〜25kHz、20Hz〜23kHz ±3dB、RS-B965が20Hz〜21kHz±3dBで、RS-B100の方が広い表記です。
- S/N比:Dolby Cはどちらも74dBで、RS-B100はdbx時92dBも示されており、dbxの定格がRS-B100の個性です。
- サイズ:RS-B100は高さ98mm、RS-B965は高さ135mmで、RS-B100の方が低い筐体です。
Technics RS-B100とA&D GX-Z9100EXの比較
Technics RS-B100とA&D GX-Z9100EXとの比較は以下の通りです。
- ワウフラッター:RS-B100は0.022%(W.R.M.S.)、GX-Z9100EXは0.025%WRMSで、RS-B100の方がわずかに低い数値です。
- 周波数特性:メタル時はRS-B100が15Hz〜25kHz、20Hz〜23kHz ±3dB、GX-Z9100EXが15Hz〜22kHz ±3dBで、高域側の表記はRS-B100が伸びています。
- 入力感度:RS-B100はLine 60mV/47kΩ、GX-Z9100EXはLine 70mV/47kΩで、入力条件は近い範囲です。
- 重量:RS-B100は約5.7kg、GX-Z9100EXは10.4kgで、GX-Z9100EXはかなり重量級です。
Technics RS-B100とDENON DR-M9の比較
Technics RS-B100とDENON DR-M9との比較は以下の通りです。
- モーター:RS-B100はクォーツロックDDモーター、DR-M9はFGサーボDDモーターで、どちらもDD系のキャプスタン駆動です。
- ワウフラッター:RS-B100は0.022%(W.R.M.S.)、DR-M9は0.027%(WRMS)で、WRMSの数値はRS-B100が低いです。
- 出力レベル:RS-B100はLine 400mV/2.2kΩ、DR-M9は775mV/10kΩ負荷時で、出力条件の表記は異なります。
- 重量:RS-B100は約5.7kg、DR-M9は5.8kgで、重量はほぼ近いです。
Technics RS-B100とヴィンテージプリメインアンプとの組み合わせ


RS-B100はLine出力400mV/2.2kΩのカセットデッキなので、プリメインアンプ側ではTape、Aux、Tunerなどのライン入力を使います。ここではLine出力とアンプ側の入力感度・インピーダンスを見ながら、ヴィンテージアンプとの組み合わせを考えます。
Technics RS-B100とTechnics SU-V7との組み合わせ
- 互換性:RS-B100はLine出力400mV/2.2kΩ、SU-V7はTuner、Aux、Tape入力が150mV/27kΩです。Tape入力へ接続し、録音再生のレベルを上げすぎない使い方が基本です。
- 音質の向上:RS-B100はクォーツDD走行系と位相補正回路、SU-V7はTuner/Aux→SP outで20Hz〜20kHz +0 -0.2dBのストレートDC特性を持ちます。カセットの波形感やスピード感を素直に出したい場合に合わせやすい組み合わせです。
- おすすめの音楽ジャンル:80年代ポップス、シンセポップ、フュージョン、FMエアチェック音源に向きます。輪郭のはっきりした録音を軽快に聴きたいときに使いやすい組み合わせです。
Technics RS-B100とYAMAHA A-7との組み合わせ
- 互換性:RS-B100はLine出力400mV/2.2kΩ、A-7はTuner、Aux、Tape入力が150mV/47kΩです。A-7のTapeまたはAux入力に接続しやすい条件です。
- 音質の向上:RS-B100はdbx inで92dBのS/N比、A-7はTuner、Aux、Tapeで20Hz〜20kHz +0 -2dBの周波数特性を持ちます。ノイズを抑えたカセット録音を整ったトーンで聴きたい場合に合います。
- おすすめの音楽ジャンル:AOR、シティポップ、女性ボーカル、ライトフュージョンに合います。高域の抜けと聴きやすさを両立したいテープに向いています。
Technics RS-B100とSANSUI AU-D707との組み合わせ
- 互換性:RS-B100はLine出力400mV/2.2kΩ、AU-D707はAUX、Tuner、Tape Play 1、2が150mV/47kΩです。Tape Play入力を活かして接続しやすいアンプです。
- 音質の向上:RS-B100はメタルテープで15Hz〜25kHz、20Hz〜23kHz ±3dB、AU-D707はAUX、Tuner、Tape Play 1、2で5Hz〜100kHz +0 -1dBです。テープの厚みとワイドレンジ感を両立させたい場合に合わせやすい組み合わせです。
- おすすめの音楽ジャンル:ロック、ソウル、ジャズファンク、ライブ録音に向きます。中低域の押し出しとテープらしい密度を楽しみたい音源に合います。
Technics RS-B100は、走行系、ヘッド、ノイズリダクション、位相補正まで含めて作り込まれた高級カセットデッキです。アンプ側はTape入力の感度を見ながら、録音・再生レベルを丁寧に合わせると使いやすくなります。
dbx録音やメタルテープを使い、RS-B100の広帯域な持ち味を引き出すと、カセットならではの密度と滑らかさを楽しめます。最後まで読んでいただきありがとうございました。
Technics RS-B100の詳細スペック一覧
| 型式 | ステレオカセットデッキ |
| ヘッド | 録音・再生:AXアモルファスコンビネーションヘッド 消去:ダブルギャップセンダストヘッド |
| モーター | キャプスタン用:クォーツロックDDモーター リール用:電子制御DCモーター |
| ワウフラッター | 0.022%(W.R.M.S.) ±0.038%(W.Peak、EIAJ) |
| 周波数特性 | ノーマル(ED):15Hz〜21kHz、20Hz〜19kHz ±3dB(EIAJ) CrO2(EX):15Hz〜23kHz、20Hz〜21kHz ±3dB(EIAJ) メタル(EM):15Hz〜25kHz、20Hz〜23kHz ±3dB(EIAJ) |
| ダイナミックレンジ | 110dB(dbx in、1kHz、EXテープ) |
| SN比 | NR off:61dB(EXテープ、WTD、1kHz、3%3次歪) 56dB(EXテープ、EIAJ) Dolby B NR in:68dB(EXテープ、WTD、1kHz、3%3次歪) Dolby C NR in:74dB(EXテープ、WTD、1kHz、3%3次歪) dbx in:92dB(EXテープ、WTD、1kHz、3%3次歪) |
| 入力感度/インピーダンス | Line:60mV/47kΩ |
| 出力レベル/インピーダンス | Line:400mV/2.2kΩ Headphone:2mW/8Ω(適合インピーダンス8Ω〜600Ω) |
| 電源 | AC100V、50Hz/60Hz |
| 消費電力 | 約24W |
| 最大外形寸法 | 幅430x高さ98x奥行274mm(ツマミ、ゴム足含む) |
| 重量 | 約5.7kg |
| 別売 | ワイヤードリモコン RP-9645(6,000円) |
