MENU

SONY CDP-M95を徹底解説!【他のヴィンテージCDプレーヤーとの比較】

この記事の概要

※上記の青文字をタップすると該当箇所に飛びます。

SONY CDP-M95は、1988年発売のヴィンテージなCDプレーヤーです。

本記事では、その魅力を特徴やおすすめのヴィンテージ音楽機器との組み合わせなど、徹底解説します。

この記事の著者
目次

SONY CDP-M95の概要と特徴

SONY CDP-M95のスペック
発売年1988年
定価¥47,800
型式CDプレーヤー
DA変換方式デュアルD/Aコンバーター(4倍オーバーサンプリング)
周波数特性2Hz~20kHz ±0.3dB
全高調波歪率0.003%以下(EIAJ)
ダイナミックレンジ95dB以上(EIAJ)
重量約4.0kg

▼ 詳しいスペックはこちら

SONY CDP-M95は1988年に発売されたCDプレーヤーです。

デュアルD/AコンバーターとL/R独立ツインモノ構成のアナログ回路、6系統独立電源を搭載し、当時の¥47,800という価格帯を超えた高音質設計が随所に盛り込まれた意欲作です。

では、以下からSONY CDP-M95の特徴を解説します。

①:デュアルD/AコンバーターとL/R独立ツインモノ構成が生む高純度サウンド

CDP-M95の最大の音質上の特徴は、左右チャンネルそれぞれに独立したD/Aコンバーターを配置するデュアルD/A構成と、アナログ回路をL/R完全独立のツインモノ構成としている点です。

デュアルD/Aコンバーターって何が違うんですか?

デュアルD/Aコンバーターとは

CDのデジタル信号をアナログ音声信号に変換するD/Aコンバーターを左右チャンネル用に各1個ずつ、合計2個搭載する方式です。左右のD/A変換を完全に分離することでチャンネル間の干渉が排除され、ステレオ分離感とSN比が大幅に向上します。シングルD/Aで両チャンネルを処理する方式に比べて、音楽の空間表現や定位の正確さに優れています。

アナログ回路もL/R独立ツインモノ構成とすることで、左右チャンネルの信号経路が電気的に完全に分離されています。これにより、音楽再生時の微細な空間情報や楽器の定位が正確に再現され、広大なステレオイメージが得られます。

4倍オーバーサンプリング・デジタルフィルターの採用により、周波数特性は2Hz~20kHz ±0.3dBという極めてフラットな特性を実現しています。全高調波歪率は0.003%以下(EIAJ)、ダイナミックレンジは95dB以上と、同価格帯の同時代機器と比較しても高い水準のスペックです。

以下は、CDP-M95のD/A変換部とアナログ回路の主な特徴です。

  • デュアルD/Aコンバーターで左右完全独立のD/A変換を実現
  • L/R独立ツインモノ構成のアナログ回路で広大なステレオイメージを確保
  • 4倍オーバーサンプリング+全高調波歪率0.003%以下の高純度再生

②:6系統独立電源と一体成型モノコックシャーシによる高安定設計

CDP-M95は電源部に6系統の独立電源を採用しており、デジタル回路・アナログ回路・サーボ回路などが互いに干渉しない独立した電源環境を実現しています。また、一体成型モノコックシャーシで筐体剛性を高めています。

6系統独立電源って何のためにあるんですか?

多系統独立電源とは

CDプレーヤーの内部回路(デジタル処理・D/A変換・アナログ増幅・ドライブ制御など)はそれぞれ消費電流のパターンが異なり、同一電源で供給すると雑音が回路間を伝わります。各回路に専用の独立した電源系統を割り当てることで、相互干渉を根本から排除し、SN比と動作安定性を大幅に向上させる手法です。

一体成型モノコックシャーシは自動車工学にも応用される外板そのものが強度部材となる構造で、フレームとパネルを別々に組み合わせる従来構造に比べて剛性が高く、ドライブメカニズムやトランスからの振動が回路に伝わりにくくなります。

エラー訂正方式にはソニー独自の「スーパーストラテジー」(クロスインターリーブ・リードソロモンコード)を採用しており、傷や汚れに強い高い読み取り信頼性を実現しています。ワウ・フラッターは測定限界(±0.001%W.peak)以下と、回転精度も卓越しています。

以下は、CDP-M95の電源・シャーシ設計の主な特徴です。

  • 6系統独立電源で回路間の相互干渉を根本から排除
  • 一体成型モノコックシャーシで高い筐体剛性と防振性を実現
  • ソニー独自スーパーストラテジーで読み取り信頼性と回転精度を確保

③:カスタムファイル機能と同軸デジタル出力による高い利便性

CDP-M95は最大226タイトル分のディスク情報を本体に記憶させる「カスタムファイル機能」と、同軸デジタル出力を搭載した、当時としては先進的な機能設計のCDプレーヤーです。

同軸デジタル出力って何のためにあるんですか?

同軸デジタル出力とは

CDプレーヤーのデジタル信号を変換せずそのままRCAコネクターで出力する端子で、外部のD/Aコンバーターやデジタルアンプに直接デジタル信号を送ることができます。CDプレーヤー本体のアナログ回路を通さずにより高品位なD/A変換機器を活用したり、デジタルテープレコーダーへのデジタル録音が可能になります。

カスタムファイル機能はディスク1枚ごとに自分だけのメモ・カスタムインデックス・プログラムバンクの3種を記憶できる機能で、ディスクを入れ替えると自動的に認識してメモリーを呼び出します。電源OFF後もメモリーバックアップで記憶を保持します。

テープへの録音を想定したプログラムエディット機能(A/B面別編集)や、デリートシャッフル再生、6モードリピート、ソニーデッキとのシンクロ端子接続によるシステム連携など、当時のヴィンテージオーディオシステムをフル活用できる設計となっています。

以下は、CDP-M95の機能面の主な特徴です。

  • 最大226タイトルのカスタムファイル機能で愛聴盤情報を本体に記憶
  • 同軸デジタル出力搭載で外部D/Aコンバーターやデジタルデッキとの接続が可能
  • 6モードリピート・シンクロ端子・プログラムエディットで多彩なシステム運用に対応

SONY CDP-M95と他のヴィンテージCDプレーヤーとの比較

当然ですが、ヴィンテージCDプレーヤーはSONY CDP-M95だけではありません。

以下では

  • DENON DCD-S1
  • CEC CD3300
  • Aurex(オーレックス)XR-V9

との比較を解説しているので、興味のある方は参考にしてみてください。

スクロールできます
項目SONY CDP-M95DENON DCD-S1CEC CD3300Aurex XR-V9
周波数特性2Hz~20kHz ±0.3dB2Hz~20kHz20Hz~20kHz ±1dB5Hz~20kHz ±0.5dB
ダイナミックレンジ95dB以上100dB98dB96dB以上
全高調波歪率0.003%以下0.0015%0.03%(RCA)/0.01%(XLR)非公表
DA変換方式デュアルD/AC(4倍OS)リアル20bit 4DACラムダSLC(8倍OS)バーブラウンPCM1738 24bit(8倍OS)非公表
重量約4.0kg20kg5.7kg3.4kg
サウンドキャラクター透明感・広いステレオイメージ・情報量の多さ圧倒的解像度・重厚な質感・フラッグシップの貫禄純A級LEFアンプ回路による有機的で歪の少ない音調コンパクトで素直・軽快なサウンド

SONY CDP-M95とDENON DCD-S1との比較

SONY CDP-M95とDENON DCD-S1との比較は以下の通りです。

  • 周波数特性:CDP-M95が2Hz~20kHz ±0.3dBと下限まで明記しているのに対し、DCD-S1は2Hz~20kHzの表記です。フラットネスの明確さではCDP-M95が優れています。
  • ダイナミックレンジ:DCD-S1が100dBでCDP-M95の95dBを上回ります。ダイナミックレンジの広さではDCD-S1が優れています。
  • 全高調波歪率:DCD-S1が0.0015%でCDP-M95の0.003%より低く、純度の高さではDCD-S1が優れています。
  • DA変換方式:DCD-S1がリアル20bit 4DACラムダSLC・8倍オーバーサンプリングと、CDP-M95のデュアルD/AC・4倍を大きく上回ります。DA変換の精緻さではDCD-S1が優れています。
  • 重量:DCD-S1が20kgに対しCDP-M95は約4.0kgです。設置・移動のしやすさではCDP-M95が大きく優れています。
  • サウンドキャラクター:CDP-M95は広いステレオイメージと透明感、DCD-S1は砂型鋳物シャーシが生む圧倒的な解像度とフラッグシップの貫禄が特徴です。普段使いのコンパクトな高音質機を求めるならCDP-M95が優れています。

SONY CDP-M95とCEC CD3300との比較

SONY CDP-M95とCEC CD3300との比較は以下の通りです。

  • 周波数特性:CDP-M95が2Hz~20kHz ±0.3dBと超低域まで拡張されているのに対し、CD3300は20Hz~20kHz ±1dBです。低域の再生帯域の広さではCDP-M95が優れています。
  • ダイナミックレンジ:CD3300が98dBでCDP-M95の95dBを上回ります。ダイナミックレンジの広さではCD3300が優れています。
  • 全高調波歪率:CDP-M95が0.003%以下に対し、CD3300はRCA接続で0.03%とCDP-M95より高くなります。純度ではCDP-M95が優れています。ただしCD3300のXLRバランス接続では0.01%まで改善します。
  • DA変換方式:CD3300はバーブラウン社製PCM1738 24bitで8倍オーバーサンプリングと、CDP-M95より新世代のDACです。変換精度のスペックではCD3300が優れています。
  • 重量:CDP-M95が約4.0kgに対しCD3300は5.7kgとやや重くなります。軽量さではCDP-M95が優れています。
  • サウンドキャラクター:CDP-M95はソニー独自設計による透明感と広いイメージ、CD3300はCEC独自のLEFアンプ・純A級動作による有機的で歪の少ない音調が特徴です。デジタル臭の少ない温かみある音を求めるならCD3300が優れています。

SONY CDP-M95とAurex(オーレックス)XR-V9との比較

SONY CDP-M95とAurex XR-V9との比較は以下の通りです。

  • 周波数特性:CDP-M95が2Hz~20kHz ±0.3dBと下限が広く、XR-V9の5Hz~20kHz ±0.5dBを上回ります。低域の拡張性とフラットネスではCDP-M95が優れています。
  • ダイナミックレンジ:XR-V9が96dB以上でCDP-M95の95dB以上と同水準です。ダイナミックレンジに大きな差はありません。
  • 全高調波歪率:CDP-M95が0.003%以下と明示しているのに対し、XR-V9は非公表です。歪率の透明性ではCDP-M95が優れています。
  • DA変換方式:CDP-M95がデュアルD/AC・4倍オーバーサンプリングと明示しているのに対し、XR-V9は非公表です。音質設計の明確さではCDP-M95が優れています。
  • 重量:XR-V9が3.4kgとCDP-M95の約4.0kgよりさらに軽量です。携帯性・設置自由度ではXR-V9が優れています。
  • サウンドキャラクター:CDP-M95はデュアルD/Aとツインモノによるステレオイメージの広さ、XR-V9はミニコンポサイズの軽快でシンプルなサウンドが特徴です。音質面での充実度ではCDP-M95が優れています。

SONY CDP-M95とヴィンテージスピーカーとの組み合わせ

以下では、SONY CDP-M95とヴィンテージスピーカーとの組み合わせを一部解説します。

SONY CDP-M95と組み合わせるヴィンテージスピーカーは、

  • CORAL(コーラル)X-VII
  • ONKYO D-500II Liverpool
  • Celestion(セレッション)SL-600

です。

興味のある方は参考にしてみてください。

SONY CDP-M95とCORAL(コーラル)X-VIIの組み合わせ

SONY CDP-M95とCORAL X-VIIの組み合わせは、以下のような結果が得られます。

  • 互換性:CORAL X-VIIは31cmウーファー+9cmドームスコーカー+3.6cmドームツイーターの3ウェイ・8Ωスピーカーで、定格入力120W・出力音圧レベル94dB/W/mです。CDP-M95の2Vrmsアナログ出力はX-VIIを駆動するどんなアンプとも接続できる標準的な出力レベルで、システム構築に制約はありません。
  • 音質の向上:CDP-M95のデュアルD/Aによる広いステレオイメージが、X-VIIの超硬質合金ドームスコーカーの解像度の高い中域と組み合わさり、弦楽器やボーカルの質感が生々しく再現されます。94dBの高能率で小出力アンプでも十分に鳴らせます。
  • おすすめの音楽ジャンル:ロック・ジャズ・ポップスとの相性が特に優れています。31cm大口径ウーファーの量感豊かな低域とCDP-M95の情報量の多い再生音が組み合わさり、バンドサウンドの躍動感を豊かに引き出します。

SONY CDP-M95とONKYO D-500II Liverpoolの組み合わせ

SONY CDP-M95とONKYO D-500II Liverpoolの組み合わせは、以下のような結果が得られます。

  • 互換性:ONKYO D-500II Liverpoolは18cmピュアクロスカーボン振動板ウーファー+2.5cmチタンオーバルドームツイーターの2ウェイ・6Ω、最大入力180Wのスピーカーです。SONYとONKYOという国産同士の組み合わせは、日本のオーディオ設計思想のもとで緻密に調整されており、自然な音調が得られます。
  • 音質の向上:CDP-M95の透明感の高い再生音が、D-500IIのピュアクロスカーボン振動板の過渡特性の良さとチタンオーバルドームの滑らかな高域と融合し、ボーカルの子音から弦楽器の余韻まで自然に伸びる再生音が実現します。
  • おすすめの音楽ジャンル:J-POP・ボーカルもの・クラシックとの相性が特に優れています。CDP-M95のツインモノ構成の広い音場とD-500IIの2ウェイシンプルな信号経路が組み合わさり、ボーカルの立体感や音像の自然な定位を楽しめます。

SONY CDP-M95とCelestion(セレッション)SL-600の組み合わせ

SONY CDP-M95とCelestion SL-600の組み合わせは、以下のような結果が得られます。

  • 互換性:Celestion SL-600は航空機用アルミハニカムエンクロージャーを採用した15cm+3.5cmドームの2ウェイ密閉型スピーカーで、8Ω・最大入力200Wです。能率82dBと低いためアンプの出力が重要になりますが、CDP-M95の標準出力2Vrmsはいかなるアンプとも問題なく接続可能です。
  • 音質の向上:CDP-M95のデュアルD/Aによる精密なアナログ再生が、SL-600のアルミハニカムキャビネットの共振の少なさとメタルドームツイーターの高解像度な高域と相乗し、デジタルソース本来の情報量を余すことなく引き出すモニター的なサウンドが得られます。
  • おすすめの音楽ジャンル:クラシック室内楽・ジャズトリオ・録音の良いアコースティック系音楽との相性が特に優れています。CDP-M95の広いステレオイメージとSL-600の高解像度で色付けの少ないサウンドが組み合わさり、スタジオの空気感まで再現する純度の高い再生音が楽しめます。

SONY CDP-M95を徹底解説!【他のヴィンテージCDプレーヤーとの比較】のまとめ

本記事では以下を解説しました。

最後まで読んでいただきありがとうございました

SONY CDP-M95の詳細スペック一覧

SONY CDP-M95 スペック詳細
型式CDプレーヤー
読取り方式非接触光学読取り(半導体レーザー使用)
レーザーGaAlAsダブルヘテロダイオード
回転数200~500rpm(CLV)
演奏速度1.2m/s~1.4m/s(一定)
エラー訂正方式ソニースーパーストラテジー(クロスインターリーブ・リードソロモンコード)
チャンネル数2チャンネル
周波数特性2Hz~20kHz ±0.3dB
全高調波歪率0.003%以下(EIAJ)
ダイナミックレンジ95dB以上(EIAJ)
ワウ・フラッター測定限界(±0.001%W.peak)以下(EIAJ)
出力レベル2Vrms(MSB、Fixed)
デジタル出力Coaxial:0.5Vp-p/75Ω
ヘッドホン出力レベル15mW(32Ω)
消費電力9W
外形寸法幅355×高さ95×奥行310mm
重量約4.0kg
付属ワイヤレスリモコン RM-D600
目次