Audio Technica AT-SP500を徹底解説!【他のスピーカーとの比較】

Audio Technica AT-SP500を徹底解説!【他のスピーカーとの比較】

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Audio Technica AT-SP500はヴィンテージなスピーカーです。

本記事では、その魅力を特徴やおすすめのヴィンテージ音楽機器との組み合わせなど、徹底解説します。

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目次

Audio Technica(オーディオテクニカ)AT-SP500の概要と特徴

Audio Technica(オーディオテクニカ)AT-SP500の概要と特徴
Audio Technica AT-SP500のスペック
方式2ウェイ・2スピーカー・バスレフ方式・ブックシェルフ型・防磁設計
ユニット低域用:16cmコーン型
高域用:2.5cmドーム型
周波数特性40Hz~30kHz
インピーダンス
重量6.5kg
最大許容入力110W(EIAJ)
外形寸法幅260x高さ490x奥行290mm

Audio Technica AT-SP500は1988年に発売したスピーカーシステムです。

内部配線材にはスピーカーとしては初めて単結晶状高純度無酸素銅PCOCCを採用しています。

では、以下からAudio Technica AT-SP500の特徴を解説します。

①:振動板には独自のHiPICコーンを使用

Audio Technica AT-SP500の振動板には独自のHiPICコーンが使用されています。

HiPICコーンってなに?

HiPIC(High Polymer Injection with Carbonate)コーンとは、スピーカーの振動板に採用される特殊な素材です。

一般的なスピーカーの振動板はペーパーコーンやプラスチックコーンが多く使用されていますが、HiPICコーンは高分子と炭酸塩を注入することで作られます。

この高度な技術により振動板は非常に軽く、かつ剛性が高い特性を持っています。

このHiPICコーンの最大の特長は、その高い剛性と軽量性にあります。

一般的な振動板素材では剛性を高めると重くなり、軽量化すると剛性が低下するというトレードオフの関係があります。

しかし、HiPICコーンはこの両方を兼ね備えているため、スピーカーの性能が大幅に向上します。

②:ダブルマグネット方式による防磁構造を採用

Audio Technica AT-SP500には、ダブルマグネット方式による防磁構造が採用されています。

ダブルマグネット方式による本格的な防磁構造とは、スピーカーのウーファーとトゥイーターにおいて、二つのマグネットを使用して磁場を制御する高度な設計手法です。

通常、スピーカーには一つのマグネットが使用されます。

しかし、ダブルマグネット方式では内部と外部にそれぞれマグネットが配置されています。

以下は、ダブルマグネット方式の利点です。

  1. 磁場の漏れを抑制:二つのマグネットが互いに磁場を打ち消し合うため、磁場の漏れが大幅に減少します。これにより、スピーカーを他の電子機器の近くに置いても、影響はほとんどありません。
  2. 高い音質:磁場がしっかりと制御されることで、音の歪みが減少します。特に高音質が求められるプロフェッショナルな用途でのメリットは大きいです。
  3. 設置の自由度:防磁構造により、スピーカーをテレビやコンピュータの近くに設置しても問題ありません。これにより設置場所に制限がかからず、インテリアにも柔軟に対応できます。

ダブルマグネット方式の目的は、主に磁場の漏れを最小限に抑えることです。

③:オール・ラウンド・エンクロージャーを採用

Audio Technica AT-SP500には、オール・ラウンド・エンクロージャーが採用されています。

オール・ラウンド・エンクロージャーってなに?

オール・ラウンド・エンクロージャーとはスピーカーの外側を覆うケーシング(エンクロージャー)の一種で、その特徴は全ての角が滑らかな曲線で仕上げられている点です。

通常のスピーカーエンクロージャーは直線的な形状が多いですが、オール・ラウンド・エンクロージャーではリアバッフル(後部)まで含めて、曲線でデザインされています。

このような設計は、ただ美しいだけでなく音響性能にも多くの影響を与えます。

曲線形状は内部での音波の反射を減少させ、よりクリアで自然な音質を実現します。

以下は、オール・ラウンド・エンクロージャーの利点です。

  1. 高い音質:曲線形状によって内部での音波の反射が減少し、歪みの少ない自然な音質が得られます。これは特に中高音域で顕著で、音楽や映画の細かな音までしっかりと再現されます。
  2. 美しいデザイン曲線形状は視覚的にも美しく、インテリアとしても高い評価を受けます。これにより、部屋の雰囲気を高めることができます。
  3. 設置の自由度:曲線形状は角がないために人やペットに怪我をさせるリスクが低く、安全性が高いです。

Audio Technica AT-SP500と他のヴィンテージスピーカーとの比較

Audio Technica AT-SP500と他のヴィンテージスピーカーとの比較

当然ですが、ヴィンテージスピーカーはAudio Technica AT-SP500だけではありません。

以下では

  • YAMAHA NS-500M
  • AAD E-48
  • ONKYO D-55

との比較を解説しているので、興味のある方は参考にしてみてください。

Audio Technica AT-SP500とYAMAHA NS-500Mとの比較

Audio Technica AT-SP500とYAMAHA NS-500Mとの比較は以下の通りです。

  • 使用ユニット:Audio Technicaは低域用に16cmコーン型、高域用に2.5cmドーム型を使用しています。一方で、Technicsは低域用に30cmコーン型、中域用に10cmセミドーム型、高域用に3cmドーム型を使用しています。Technicsの方が多様な音域をカバーできます。評価としては、Technicsが優れています。
  • 再生周波数帯域:Audio Technicaは40Hz~30kHz、Technicsは40Hz~20kHzです。Audio Technicaの方が高周波までカバーしています。
  • インピーダンス:両方とも6Ωです。
  • 外形寸法:Audio Technicaは幅215x高さ354x奥行259mm、Technicsは幅374x高さ678x奥行324.5mmです。Technicsの方が大きいですが、それは高性能なユニットを搭載しているためです。
  • 重量:Audio Technicaは6.5kg、Technicsは23.5kgです。Technicsの方が重いですが、それは高品質な材料とユニットを使用しているためです。
  • 最大入力:Audio Technicaは最大許容入力が110W、Technicsは200Wです。Technicsの方が高い出力に対応しています。
  • 音質:Audio TechnicaはHiPICコーンと極薄チタンドームに窒化処理を施した高域ユニットを使用しています。Technicsはニューカーボンコーン型ウーファーとベリリウムドーム型トゥイーターを使用しています。両方とも高品質な材料と設計がされていますが、Technicsは3ウェイ構成でより広い音域を網羅しています。

Audio Technica AT-SP500とAAD E-48との比較

Audio Technica AT-SP500とAAD E-48との比較は以下の通りです。

  • 使用ユニット:AT-SP500は低域用に16cmコーン型、高域用に2.5cmドーム型を使用しています。AAD E-48は低域用に20cmコーン型、中域用に11.4cmコーン型x2、高域用に2.5cmドーム型を使用しています。AAD E-48の方がより多くのユニットを使用しているため、音質のバランスが良いと考えられます。
  • 再生周波数帯域:AT-SP500は40Hz~30kHz、AAD E-48は25Hz~20kHzです。AT-SP500は高域が広い一方で、AAD E-48は低域が広いです。どちらが優れているかは好みや用途によりますが、全体的にはAAD E-48の方が低域でのパフォーマンスが優れていると言えます。
  • インピーダンス:両方とも6Ωのインピーダンスを持っています。
  • 外形寸法:AT-SP500は幅215x高さ354x奥行259mm、AAD E-48は幅125x高さ1,075x奥行300mmです。AAD E-48の方が大きく、場所を取ります。
  • 重量:AT-SP500は6.5kg、AAD E-48は21kgです。移動のしやすさを考慮すると、AT-SP500が優れています。
  • 最大入力:AT-SP500は最大許容入力が110W、AAD E-48は150Wです。より大きな音量での再生が可能なのはAAD E-48です。
  • 音質:AT-SP500は音楽性を追求して開発され、低域と高域に特化した素材を使用しています。一方、AAD E-48は低域から高域までバランスよく設計されています。音質は主観的な要素も多いですが、全体的にバランスの取れた音を求めるならAAD E-48が優れています。

Audio Technica AT-SP500とONKYO D-55との比較

Audio Technica AT-SP500とONKYO D-55との比較は以下の通りです。

  • 使用ユニット:AT-SP500は低域用に16cmコーン型、高域用に2.5cmドーム型を使用しています。一方、D-55は低域用に26.5cmコーン型、中域用に10cmコーン型、高域用に2.5cmソフトドーム型を使用。D-55の方がより多くのユニットを採用しているため、音質が豊かです。
  • 再生周波数帯域:AT-SP500は40Hz~30kHz、D-55は35Hz~30000Hzとなっています。D-55の方がより広い周波数帯域をカバーしています。
  • インピーダンス:両方とも6Ωのインピーダンスを持っています。
  • 外形寸法:AT-SP500は幅215x高さ354x奥行259mm、D-55は幅325x高さ575x奥行289mmです。D-55の方が大きいため、スペースが限られている場合はAT-SP500が有利です。
  • 重量:AT-SP500は6.5kg、D-55は13kgです。D-55の方が重いです。
  • 最大入力:AT-SP500は最大許容入力が110W、D-55は120Wです。D-55の方が少し高いですが、実用上は大きな違いはありません。
  • 音質:AT-SP500は音楽性を追求しており、独自の素材と技術を採用しています。D-55も高品質な素材と技術を採用しており、特に低域と中域で優れています。

Audio Technica AT-SP500とヴィンテージプリメインアンプとの組み合わせ

Audio Technica AT-SP500とヴィンテージプリメインアンプとの組み合わせ

以下では、Audio Technica AT-SP500とヴィンテージプリメインアンプとの組み合わせを一部解説します。

Audio Technica AT-SP500と組み合わせるヴィンテージプリメインアンプは、

  • Marantz PM6100SA
  • DENON PMA-760
  • LUXMAN L-550X

です。

興味のある方は参考にしてみてください。

Audio Technica AT-SP500とMarantz PM6100SAの組み合わせ

Audio Technica AT-SP500とMarantz PM6100SAの組み合わせは、以下のような結果が得られます。

  • 互換性:AT-SP500のインピーダンスは6Ωであり、PM6100SAは4Ω、6Ω、8Ωに対応しています。この点から見ても、両者は非常に高い互換性を持っています。また、AT-SP500の最大許容入力は110W(EIAJ)であり、PM6100SAの定格出力は最大で70W+70W(4Ω)です。この数値を基にすると、スピーカーがアンプから受け取ることのできる電力は十分に確保されています。さらに、両者ともに高品質な素材と設計が採用されており、例えば、AT-SP500では単結晶状高純度無酸素銅PCOCCが内部配線材に、PM6100SAではWBT社製スピーカーターミナルが採用されています。これにより、信号の伝送品質も高く、非常にマッチした組み合わせと言えます。
  • 音質の向上:AT-SP500は低域に16cmコーン型ウーファー、高域に2.5cmドーム型トゥイーターを搭載しています。これにより、広い周波数帯域と音楽性豊かな音質が得られます。一方で、PM6100SAはプリ・パワー独立構成と電流帰還型プリアンプを採用しており、高速化とダイナミックレンジが確保されています。この組み合わせにより、低域から高域まで非常にバランスの取れた、かつ、解像度の高い音楽再生が可能です。
  • 機能の拡張:PM6100SAにはプリアウト端子が搭載されており、バイアンプドライブも可能です。これにより、AT-SP500のウーファーとトゥイーターを独立して駆動することができ、より精緻な音質調整が可能になります。また、PM6100SAはシステムリモコンが付属しており、マランツ製の他のオーディオ機器とも連携が取れます。

Audio Technica AT-SP500とDENON PMA-760の組み合わせ

Audio Technica AT-SP500とDENON PMA-760の組み合わせは、以下のような結果が得られます。

  • 互換性:AT-SP500のインピーダンスは6Ωであり、PMA-760はスピーカーAorB:6Ω~16Ω、スピーカーA+B:12Ω~16Ωと対応しています。これにより、両者は非常に高い互換性を持っていると言えます。また、AT-SP500の最大許容入力は110W(EIAJ)であり、PMA-760の定格出力は150W+150W(6Ω)となっています。
  • 音質の向上:AT-SP500は低域に16cmコーン型ウーファー、高域に2.5cmドーム型トゥイーターを搭載しています。一方で、PMA-760は無帰還0dBパワーアンプ方式を採用しており、動的歪を抑える設計となっています。この組み合わせにより、低域から高域まで非常にクリアでバランスの良い音質を実現できます。
  • 機能の拡張:PMA-760には多機能なプリアンプ部が搭載されています。これにより、AT-SP500と組み合わせた場合でも、多彩な音源に対応可能です。例えば、MCカートリッジの性能を引き出すスーパーイコライザー機能や、高速プロテクション回路などがあります。これらの機能は、AT-SP500の音質をさらに引き上げる要素となります。また、PMA-760のトーンコントロール機能を用いることで、AT-SP500の音質を自分好みに調整することも可能です。

Audio Technica AT-SP500とLUXMAN L-550Xの組み合わせ

Audio Technica AT-SP500とLUXMAN L-550Xの組み合わせは、以下のような結果が得られます。

  • 互換性:AT-SP500はインピーダンスが6Ωで、最大許容入力が110Wです。一方で、LUXMAN L-550Xは連続実効出力が50W+50W(8Ω)です。この数値から見ても、両者は非常に良好な互換性を持っています。特に、L-550Xの全高調波歪率と混変調歪率が非常に低いため、AT-SP500の高音質をしっかりと引き出すことができます。
  • 音質の向上:AT-SP500は低域用に16cmコーン型ウーファー、高域用に2.5cmドーム型トゥイーターを搭載しています。これにより、40Hzから30kHzという広い周波数特性を持っています。一方で、LUXMAN L-550Xは一段増幅アンプを搭載し、バイアス電流を固定するA級動作方式を採用しています。これにより、AT-SP500の持つ広い周波数特性を最大限に活かし、よりクリアで豊かな音質を実現します。
  • 機能の拡張:LUXMAN L-550Xは多くの高度な機能を持っています。例えば、トーンコントロール部は高低音域とも9つのターンオーバーの選択が可能です。これにより、AT-SP500の音質を更に細かく調整することができます。また、リニアイコライザを搭載しているため、リスニングルームの音場特性を補正することも可能です。

Audio Technica AT-SP500を徹底解説!【他のスピーカーとの比較】のまとめ

本記事では以下を解説しました。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

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