DIATONE(ダイヤトーン)DS-505スピーカーの特徴が知りたい!

DIATONE DS-505スピーカーの特徴が知りたい!【比較・組み合わせ】

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DIATONE DS-505はヴィンテージなスピーカーです。

本記事では、その魅力を特徴やおすすめのヴィンテージ音楽機器との組み合わせなど、徹底解説します。

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DIATONE(ダイヤトーン)DS-505の概要と特徴

DIATONE DS-505の概要と特徴
DIATONE DS-505のスペック
方式4ウェイ・4スピーカー・ブックシェルフ型
・アコースティックエアーサスペンション方式
ユニット低域用:32cmコーン型
中低域用:16cmコーン型
中高域用:4cmドーム型
高域用:2.3cmドーム型
許容入力100W(EIAJ)
インピーダンス
重量42kg
外形寸法幅422x高さ720x奥行425mm

DIATONE DS-505は1980年ごろに発売したスピーカーシステムです。

さらに、ミッドバスユニットを上部に配置していて、混変調歪を抑えています。

では、以下からDIATONE DS-505の特徴を解説します。

①:DIATONE DS-505はハニカム振動板を搭載

DS-505にはハニカム振動板が搭載されています。

ハニカム振動板ってなんですか?

ハニカム構造は、蜂の巣のように多くの小さな空洞が正六角形をして並んでいるため、非常に軽量でありながら高い剛性を誇ります。

さらに、この振動板はアラミッド繊維を用いたアラミッドハニカムコーンを使用しています。

この繊維は、低密度で高強度と高弾性を持ち合わせており、スピーカーの応答速度と精度が向上します。

そして、アラミッドハニカムコーンは外部からの衝撃に強く、耐久性にも優れており、長期間にわたり安定した音質が得られます。

②:DS-505は低歪磁気回路を採用

DS-505は低歩歪磁気回路を採用しています。

この技術は、磁極空隙近傍部に直線性が優れたニッケル系磁性合金を用いることで、磁性空隙の磁束密度分布の不均一性を抑え、非直線歪を大幅に低減しています。

この結果、スピーカーから出力される音の歪みが少なく、より自然でリアルな音場を再現可能です。

磁極空隙近傍部ってなに?

磁極空隙近傍部とは、スピーカーの磁気回路において、磁極と磁極の間に存在する隙間の近辺の部分を指します。

非直線歪ってなに?

非直線歪(ひちょくせんひずみ)、または非線形歪みとは、オーディオ機器やその他の電子機器において、入力信号の増幅や再生過程で生じる信号の歪みの一種です。この歪みは、システムが非線形特性を持つために発生し、入力信号と出力信号の間に非比例的な関係が生じることによって引き起こされます。

さらに、この磁気回路は磁性材料の特性を最大限に活かし、磁気回路の効率を高めることで、エネルギーの損失を減少させ、よりダイナミックな音の表現が可能になります。

③:ネットワーク回路の低歪化設計

ネットワーク回路において低歪化を図るための工夫が施されている点も、DS-505の特長の一つです。

使用されているコイルは、コア入りでダンピングが良好な一方で空芯の歪みが少ない設計で、このバランスによってコイル自体の歪みを極限まで抑えることができます。

さらに、コンデンサにはポリエステル・フィルム・コンデンサが使用され、高域の特性が優れているため、クリアで解像度の高い音質を支えます。

これらの部品は、特に相互干渉を抑える配列と配置により設計されていて、システム全体としての歪みを最小限に抑えることで、音質の純度を高めています。

ポリエステル・フィルム・コンデンサってなに

ポリエステル・フィルム・コンデンサは、その名の通りポリエステル材料を使用したフィルム型のコンデンサです。この種類のコンデンサは電子回路において、信号経路のカップリングやデカップリング、ノイズフィルタリング、周波数選択など多岐にわたる用途で使用されます。

DIATONE DS-505と他のヴィンテージスピーカーとの比較

DIATONE DS-505と他のヴィンテージスピーカーとの比較

当然ですが、ヴィンテージスピーカーはDIATONE DS-505だけではありません。

以下では

  • FOSTEX GZ100
  • Marantz Model900
  • INFINITY Reference 61i

との比較を解説しているので、興味のある方は参考にしてみてください。

DIATONE DS-505とFOSTEX GZ100との比較

DIATONE DS-505とFOSTEX GZ100との比較は以下の通りです。

  • 使用ユニット:DIATONE DS-505は、低域用に32cmコーン型、中低域用に16cmコーン型、中高域用に4cmドーム型、高域用に2.3cmドーム型の4ウェイ4スピーカー構成です。対して、FOSTEX GZ100は、低域用に30cmコーン型、中域用にドーム型、高域用にリボン型の3ウェイ3スピーカー構成です。DS-505はより多彩なユニット配置により、幅広い周波数帯域を網羅しており、各帯域の特性を最大限に引き出す設計と言えます。この点ではDS-505の方が優れています。
  • 再生周波数帯域:DIATONE DS-505の再生周波数帯域は28Hz~40kHzで、FOSTEX GZ100は35Hz~45kHzです。DS-505はより低い周波数から再生可能であり、低音の再生能力に優れていますが、GZ100は高音域の上限が若干広がっています。しかし、全体的な帯域の広がりを考慮すると、DS-505の方が優れたパフォーマンスを示しています。
  • インピーダンス:DS-505のインピーダンスは6Ω、GZ100は8Ωです。一般的に低インピーダンスのスピーカーは電力をより多く消費しますが、強力なアンプと組み合わせることでその能力を最大限に発揮することができます。このため、DS-505はよりダイナミックなサウンドを提供する可能性があります。
  • 最大入力:DS-505の最大許容入力は100Wに対して、GZ100は160Wです。この点ではGZ100がより高い入力に対応しており、大音量での使用においても歪が少なくクリアな音質を維持しやすいです。GZ100の方が高入力に強いと評価できます。
  • 外形寸法:DS-505の外形寸法は幅422x高さ720x奥行425mm、重量は42kgです。GZ100は幅400x高さ740x奥行350mmで、重量は27.5kgです。DS-505はより大きく重いため、設置にはそれなりのスペースと強度が要求されますが、それにより安定した音響性能を発揮します。一方、GZ100は設置場所を選ばず、より柔軟に配置が可能です。
  • 重量:重量については上記の外形寸法と関連して、DS-505が42kgでGZ100が27.5kgとなっており、DS-505の方が重く、その分内部構造がしっかりしていると考えられます。重いスピーカーは振動による音質の劣化が少ないため、優れていると言えます。
  • 音質:DS-505はアラミッド・ハニカムコーンやポリイミド・フィルムを使用した先進的な技術により、高い音質を実現しています。一方、GZ100のリボン型ツィーターやエッジレスコーンは特に高域と中域でクリアな音質を提供します。しかし、全体的な音質のバランスとしては、DS-505の方が高解像度で音の深みがあり、よりリアルな音場を再現できると評価されます。

DIATONE DS-505とMarantz Model900との比較

DIATONE DS-505とMarantz Model900との比較は以下の通りです。

  • 使用ユニット:DIATONE DS-505は低域用に32cmコーン型、中低域用に16cmコーン型、中高域用に4cmドーム型、高域用に2.3cmドーム型の4ウェイ4スピーカー構成を採用しています。対してMarantz Model900は10inch、5inch、1.5inchの3ウェイ3スピーカー構成です。DS-505はより多くの専用ユニットを用いることで、それぞれの周波数帯域を精密に再生することが可能であり、技術的に優れています。
  • 再生周波数帯域:DS-505の再生周波数帯域は28Hz~40kHzに対し、Marantz Model900は35Hz~20kHzです。DS-505の方が広い周波数範囲をカバーしており、特に高周波数帯域での拡張が顕著です。これによりDS-505はより広いダイナミックレンジと細かい音のディテールを再現する能力が優れています。
  • インピーダンス:DS-505のインピーダンスは6Ω、Marantz Model900は8Ωです。DS-505の低インピーダンス設計は、適切なアンプを使用すればより力強い音を出力することができるが、一方でアンプにかかる負担は大きくなります。しかし、一般的な家庭用アンプでも容易に駆動できるMarantz Model900の方が実用性において優れる場合もあります。
  • 最大入力:両スピーカーの最大入力は100Wと同等です。この点においては、どちらのモデルも同様のパワーハンドリング能力を持ち、大音量での使用に耐えうる設計となっています。
  • 外形寸法:DS-505は幅422x高さ720x奥行425mm、重量42kgで、Marantz Model900は幅381x高さ717.5x奥行305mmとなっています。DS-505の方が全体的に大きく重たい設計です。大きく重いモデルは通常、より良い音響性能を提供しますが、設置スペースの制約も大きくなります。
  • 音質:DS-505は先進的なユニット設計と高度な内部構造により、音質面で非常に高い評価を受けています。特に低歪み設計やハニカムコーンの使用は中低域のクリアさと高域の解像度を向上させています。一方、Marantz Model900も優れた音質を提供しますが、技術的な面でDS-505に劣ると考えられるため、音質全般においてDS-505が上位です。

DIATONE DS-505とINFINITY Reference 61iとの比較

DIATONE DS-505とINFINITY Reference 61iとの比較は以下の通りです。

  • 使用ユニット:DIATONE DS-505は低域から高域まで4つの異なるユニットを使用しており、特に低域用に32cmコーン型ウーファーが特徴です。一方、INFINITY Reference 61iは低域用に21cmコーン型ウーファーを2つ使用していますが、DS-505の方が大型ウーファーの採用により低域の再生能力が優れています。DS-505の方が音質の再現範囲が広く、音の深みが増す点で優れています。
  • 再生周波数帯域:DS-505の再生周波数帯域は28Hz〜40kHzと非常に広く、INFINITY Reference 61iの35Hz〜25kHzよりも上下の周波数応答が広いです。これによりDS-505はより広い周波数の音を捉えることができ、高解像度の音質を提供します。
  • インピーダンス:両モデルともにインピーダンスは6Ωであり、この点においては同等です。インピーダンスが同じであるため、アンプ選びにおいてはどちらのスピーカーも同様の幅広い選択肢が可能です。
  • 最大入力:DS-505の最大許容入力は100Wで、INFINITY Reference 61iの推奨アンプ出力が35W~200Wとされています。DS-505は最大入力においてはやや控えめですが、その分、精密な音響設計により高い音質を実現しています。
  • 外形寸法:DS-505の外形寸法は幅422x高さ720x奥行425mm、重量42kgで、INFINITY Reference 61iの外形寸法は幅270x高さ1,070x奥行330mm、重量22.0kgです。DS-505の方が重く、設置には十分なスペースと強度のある場所が必要ですが、大型のユニットと高密度のエンクロージャにより優れた音響性能を発揮します。
  • 重量:DS-505は42kgとINFINITY Reference 61iの22.0kgに比べてかなり重いです。重量が重いことは、より良い振動抑制と安定した音響性能を意味しますが、設置や移動には注意が必要です。
  • 音質:DS-505はアラミッドハニカムコーンや高性能なボイスコイルを使用しており、INFINITY Reference 61iもAPGコーンを使用していますが、DS-505の方が振動板の技術的な進歩が顕著です。これによりDS-505は低歪みでクリアな高域と力強い低域を実現しており、総合的に音質はDS-505が上です。

DIATONE DS-505とヴィンテージプリメインアンプとの組み合わせ

DIATONE DS-505とヴィンテージプリメインアンプとの組み合わせ

以下では、DIATONE DS-505とヴィンテージプリメインアンプとの組み合わせを一部解説します。

DIATONE DS-505と組み合わせるヴィンテージプリメインアンプは、

  • SANSUI AU-D607F Extra
  • KENWOOD KA-1001G
  • YAMAHA AX-640

です。

興味のある方は参考にしてみてください。

DIATONE DS-505とSANSUI AU-D607F Extraの組み合わせ

DIATONE DS-505とSANSUI AU-D607F Extraの組み合わせは、以下のような結果が得られます。

  • 互換性:DIATONE DS-505とSANSUI AU-D607F Extraは互換性が非常に高いです。DS-505の定格インピーダンス6Ωは、AU-D607F Extraの出力インピーダンスと合致し、80Wの安定した駆動力でスピーカーを十分に活用することができます。このアンプの幅広い帯域出力とスピーカーの広い周波数応答が相互に補完し合い、システムとしての効率が向上します。
  • 音質の向上:SANSUI AU-D607F ExtraのSuper Feedforward & DD/DCアンプ技術は、DIATONE DS-505の精密な音響再現能力と組み合わせることで、音質が大幅に向上します。特に、AU-D607F Extraの低歪み特性と高ダンピングファクターがDS-505の大型ユニットと高解像度ネットワーク設計のポテンシャルを引き出し、よりクリアでダイナミックな音場を実現します。
  • 機能の拡張:AU-D607F Extraは高性能なイコライザーと複数の入力/出力オプションを提供し、これによりDS-505の多様な音響調整が可能になります。アンプのリモートコントロール機能と高度な接続性は、ユーザーが音楽再生環境をより細かく、便利にコントロールできるようにします。さらに、スーパーFF技術はスピーカーの応答速度を改善し、音質の細部まで忠実に再現します。

DIATONE DS-505とKENWOOD KA-1001Gの組み合わせ

DIATONE DS-505とKENWOOD KA-1001Gの組み合わせは、以下のような結果が得られます。

  • 互換性:DIATONE DS-505スピーカーとKENWOOD KA-1001Gアンプの組み合わせにおける互換性は非常に高いです。DS-505は最大許容入力が100Wと高く、KENWOOD KA-1001Gの実用最大出力が75W+75W(4Ω)であり、このアンプから供給されるパワーを効率良く活用することが可能です。また、DS-505の定格インピーダンスは6Ωであり、KA-1001Gがこのインピーダンスに対応しているため、エネルギーのロスを最小限に抑え、安定した運用が期待できます。スピーカーとアンプの特性が良く合っており、互いの性能を最大限に引き出すことができるでしょう。
  • 音質の向上:KENWOOD KA-1001Gアンプは全高調波歪率が非常に低く(0.009%)、これがDS-505スピーカーの細やかな音質表現をさらにクリアにします。DS-505のユニットは、高弾性のアラミッド・ハニカムコーンや高性能のボロン化振動板を使用しており、これらの高品質な素材はKA-1001Gの透明感のある音質と組み合わさることで、特に高域と中域の解像度が顕著に向上します。また、N.B.(ナチュラルベース)サーキットによる自然な重低音の再生は、DS-505の低域の再生能力を補完し、バランスの取れたサウンドステージを実現します。
  • 機能の拡張:DS-505とKA-1001Gの組み合わせは、音響機能の拡張面でも優れています。KA-1001GにはCDダイレクト機能やN.B.コントロール特性といった高度な音響調整機能が搭載されており、これによりユーザーは音源に応じて最適な音質調整が可能となります。特に、DS-505の精密なクロスオーバーネットワークと組み合わせることで、各帯域を精確にコントロールし、より細かなサウンドカスタマイズが実現します。加えて、KA-1001Gの多機能リモコンは、スピーカーのポテンシャルを引き出すための便利な操作性を提供し、使用者の満足度を高めるでしょう。

DIATONE DS-505とYAMAHA AX-640の組み合わせ

DIATONE DS-505とYAMAHA AX-640の組み合わせは、以下のような結果が得られます。

  • 互換性:YAMAHA AX-640アンプとDIATONE DS-505スピーカーの組み合わせは高い互換性を持ちます。AX-640は定格出力が105W+105W(6Ω、0.015%)で、DS-505の定格インピーダンス6Ωおよび最大許容入力100Wと非常に適合しています。このアンプのローインピーダンスドライブ能力は、DS-505のポテンシャルを最大限引き出し、安定したパワー供給を可能にします。さらに、両機種の電気的特性が合致しているため、スピーカーが真の性能を発揮できる環境が整います。
  • 音質の向上:YAMAHA AX-640のクリーンでリニアなアンプ設計は、DIATONE DS-505の精密な音再生能力と相まって、音質の顕著な向上を実現します。特に、AX-640の全高調波歪率が非常に低い(0.015%)ことが、DS-505の高分解能ユニットと組み合わせることで、透明感のあるクリアな高域と細やかな中域表現を可能にします。また、ヤマハ独自の「コンティニュアス・ラウドネス」機能は、小音量時でもDS-505の低域を十分に補完し、全体的なサウンドバランスの向上に寄与します。
  • 機能の拡張:YAMAHA AX-640は機能的にもDS-505スピーカーとのシステム構築において優れた拡張性を提供します。CDダイレクトポジションやトーンダイレクトスイッチによる純粋な信号経路は、スピーカーからの出力を最大限にクリーンに保ちます。加えて、独立したプリ部とパワー部の設計は、相互干渉を最小限に抑えることで、更なる音質向上を実現。さらに、AX-640の豊富な入力端子は、複数の音源を接続しやすくするため、使用者の便利性を高め、システムの利用範囲を広げます。

DIATONE DS-505のスピーカーの特徴とは:まとめ

本記事では以下を解説しました。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

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