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DENON DP-5000はヴィンテージなターンテーブルです。
本記事では、その魅力を特徴やおすすめのヴィンテージ音楽機器との組み合わせなど、徹底解説します。
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DENON(デノン)DP-5000の概要と特徴
DENON(デノン)DP-5000のスペック | |
---|---|
駆動方式 | サーボ式ダイレクトドライブ |
ターンテーブル | 30cmアルミダイキャスト、1.1kg |
回転数 | 33・1/3、45rpm |
回転数微調範囲 | Variable時:±6% |
ワウ・フラッター | 0.025%wrms以下(テストレコードによる) |
SN比 | 60dB以上 |
慣性モーメント | 160kg・cm2 |
重量 | 6.8kg |
DENON DP-5000は1971年に発売したターンテーブル(レコードプレーヤー)です。
スピード検出は、ターンテーブルのリム内側に抗磁力の大きな材料で磁気コーティングを施し、特殊な方法で一定波長のパルスを高い精度で高密度記録しています。
では、以下からDENON DP-5000の特徴を解説します。
①:ソリッドロータ形2相トルクモーターを搭載
DENON DP-5000には、ソリッドロータ形2相トルクモーターが搭載されています。
ソリッドロータ形2相トルクモーターってなに?
ソリッドロータ形2相トルクモーターを一言で解説するのは難しいので、以下で分解しながら解説します。
- ソリッドロータ形:ソリッドロータ形とは、モーターのロータ(回転部)が一体型の固体構造であることを指します。
- 2相トルクモーター:2相トルクモーターは、2つの相(コイル)を持つモーターで、高いトルク(回転力)を発生させることができます。
そして、ソリッドロータ形2相トルクモーターが搭載されたDENON DP-5000には、以下のような利点があります。
- 精密な回転制御:ソリッドロータ形の設計はロータの振動を抑制し、非常に精密な回転制御を実現します。これにより、ターンテーブルの再生速度が一定に保たれ、音楽のピッチやテンポの安定が図られます。
- 高いトルク性能:2相トルクモーターは高いトルクを発生させることができるため、レコードの起動や停止がスムーズに行えます。また、外部からの振動に対しても強く、音質の変動を最小限に抑えます。
- 耐久性と信頼性:ソリッドロータ形2相トルクモーターは構造がシンプルで堅牢なため、長期間にわたって安定した性能を発揮します。故障のリスクが低く、メンテナンスも容易です。
つまり、DENON DP-5000はソリッドロータ形2相トルクモーターが搭載されているので、ターンテーブルの精密な回転制御と高いトルク性能があります。
②:速度微調選択ボタンはバリアブルの状態で±6%の速度調節が可能
DENON DP-5000の速度微調選択ボタンは、バリアブルの状態で±6%の速度調節が可能です。
速度微調選択ボタンは、ターンテーブルの回転速度を微細に調整するための操作ボタンです。
このボタンを使用することで、音楽の再生速度を細かく調整することができます。
「バリアブル」は可変の意味で、この文脈では速度が自由に調整できる状態を指します。
バリアブルの状態では、ユーザーが自由に速度を調整できるため、様々な用途に対応することが可能です。
DENON DP-5000は±6%の速度調節が可能ということは、基準となる速度からプラスマイナス6%の範囲で速度を調整することができるという意味です。
例えば、33回転/分のレコードを再生する際、この範囲内で速度を上げたり下げたりすることが可能です。
DENON DP-5000と他のヴィンテージターンテーブルとの比較
当然ですが、ヴィンテージターンテーブルはDENON DP-5000だけではありません。
以下では
- TRIO KP-700D
- Aurex SR-P07F
- Technics SL-1600
との比較を解説しているので、興味のある方は参考にしてみてください。
DENON DP-5000とTRIO KP-700Dとの比較
DENON DP-5000とTRIO KP-700Dとの比較は以下の通りです。
- 型式:DENON DP-5000は「ターンテーブル」型式で、TRIO KP-700Dは「ダイナミックセンターロック・クォーツPLLオートアップDDターンテーブル」型式です。TRIO KP-700Dの方がより高度な技術が組み込まれています。
- モーター:DP-5000は「ソリッドロータ形2相トルクモーター」を使用していますが、KP-700Dは「クォーツPLLコアレス&スロットレス・3相スイッチング、プレーンドライブ、DCサーボ」を採用しています。KP-700Dのモーターの方が高性能で効率的な動作が期待できます。
- 回転数:両者ともに回転数は「33・1/3、45rpm」で同じです。
- ワウ・フラッター:DP-5000のワウ・フラッターは「0.025%wrms以下」で、KP-700Dは「0.008%(FG直読法)」です。KP-700Dの方がより精度の高い回転が可能で、音質の安定性が高いと言えます。
- SN比:DP-5000のSN比は「60dB以上」で、KP-700Dは「80dB(DIN-B)」です。こちらもKP-700Dの方が優れており、ノイズの少ないクリアな音質を提供します。
- 慣性モーメント:DP-5000は「160kg・cm2」の慣性モーメントを持ちますが、KP-700Dは「450kg・cm2」です。KP-700Dの方が高い慣性モーメントを持っており、より安定した回転が可能です。
- 重量:DP-5000は「6.8kg」で、KP-700Dは「12kg」です。KP-700Dの方が重く、堅牢な構造です。
- 音質:総合的に見て、KP-700Dの方が高性能なモーター・慣性モーメント・SN比などから、より優れた音質を提供すると考えられます。
DENON DP-5000とAurex SR-P07Fとの比較
DENON DP-5000とAurex SR-P07Fとの比較は以下の通りです。
- モーター:DP-5000は「ソリッドロータ形2相トルクモーター」を採用しており、SR-P07Fは「クォーツPLLコアレススロットレスモーター」です。DP-5000のモーターは高い安定性を提供しますが、SR-P07Fのモーターは精度の高い回転を実現します。この部分では特に差異はありません。
- 回転数:両者ともに回転数の調整が可能で、DP-5000は33・1/3、45rpmの設定があります。SR-P07Fの回転数は明記されていませんが、一般的なレコードプレイヤーとして同様の設定が期待されます。この部分では特に差異はありません。
- ワウ・フラッター:両者ともに0.025%のワウ・フラッターを持っており、この点では完全に同等です。
- SN比:DP-5000は60dB以上のSN比を持ち、SR-P07Fは78dBです。この点ではSR-P07Fの方が優れており、よりクリアな音質を提供するでしょう。
- 重量:DP-5000は6.8kg、SR-P07Fは7.5kgとなっており、若干SR-P07Fの方が重いです。設置場所や移動の頻度に応じて選ぶのが良いかもしれません。
DENON DP-5000とTechnics SL-1600との比較
DENON DP-5000とTechnics SL-1600との比較は以下の通りです。
- モーター:DP-5000は「ソリッドロータ形2相トルクモーター」を採用しており、SL-1600は「ワンチップIC採用のB・FGサーボDCモーター」を使用しています。DP-5000のモーターは高い安定性と信頼性を提供しますが、SL-1600のモーターは操作性と安定性の向上を目指しています。どちらが優れているかは個人の好みです。
- 回転数:両者とも回転数は「33・1/3、45rpm」で一致しています。しかし、SL-1600は回転数の微調範囲が10%となっており、より細かい調整が可能です。
- ワウ・フラッター:両者のワウ・フラッターは「0.025%」で一致しています。
- SN比:両者ともSN比は「60dB」以上で、この部分でも違いは見られません。
- トーンアーム:SL-1600は「スタティックバランス形ユニバーサルS字型トーンアーム」を採用しており、より高感度なトーンアームを提供しています。この点ではSL-1600が優れていると言えます。
- 重量:DP-5000は「6.8kg」で、SL-1600は「8.5kg」となっています。
>> Technics SL-1600を徹底比較!【他のターンテーブルとの比較】
DENON DP-5000とヴィンテージプリメインアンプとの組み合わせ
以下では、DENON DP-5000とヴィンテージプリメインアンプとの組み合わせを一部解説します。
DENON DP-5000と組み合わせるヴィンテージプリメインアンプは、
- harman/kardon PM645
- Marantz PM-14
- Pioneer A-616
です。
興味のある方は参考にしてみてください。
DENON DP-5000とharman/kardon PM645の組み合わせ
DENON DP-5000とharman/kardon PM645の組み合わせは、以下のような結果が得られます。
- 互換性:DP-5000はサーボ式ダイレクトドライブのターンテーブルで、高い精度と安定した回転数を提供します。一方、PM645はプリメインアンプで、高い瞬時電流供給能力を持っています。これらの特性が組み合わさることで、音楽信号の伝達がスムーズに行われ、互換性が高まります。特に、DP-5000の高いSN比とPM645の低NFB設計が相まって、音質の劣化を最小限に抑えることが可能です。
- 音質の向上:DP-5000のソリッドロータ形2相トルクモーターと高精度なスピード検出技術は、ワウ・フラッターを極めて低く抑えます。一方、PM645の高いダイナミック出力と独自の高速電子プロテクションは、スピーカーへの安定したパワー供給を実現します。
- 機能の拡張:DP-5000の速度微調選択ボタンや軽量ターンテーブルなどの特性は、音楽再生の自由度を高めます。一方、PM645はバスコンター、トーンコントロール、サブソニックフィルターなどの機能を提供しており、音楽の表現をさらに広げることができます。
DENON DP-5000とMarantz PM-14の組み合わせ
DENON DP-5000とMarantz PM-14の組み合わせは、以下のような結果が得られます。
- 互換性:DENON DP-5000とMarantz PM-14の組み合わせにおいて、互換性は非常に高いものとなっています。DENON DP-5000のサーボ式ダイレクトドライブと高精度なスピード制御技術は、Marantz PM-14の電流帰還型アンプとシームレスに連携します。特に、DP-5000のスピード検出技術とPM-14のハイスピードなアンプが組み合わさることで、音楽信号の精度と忠実度が向上します。
- 音質の向上:この組み合わせによる音質の向上は顕著です。DP-5000のソリッドロータ形2相トルクモーターと高い慣性モーメントは、PM-14の電流帰還型アンプと相互作用し、音楽の細部まで再現します。PM-14のハイスピードなアンプと4連アクティブボリューム方式は、DP-5000の精密なスピード制御と連動し、音楽のダイナミクスと表現力を最大限に引き出します。
- 機能の拡張:DENON DP-5000とMarantz PM-14の組み合わせは、機能の拡張にも寄与します。DP-5000のスピード微調選択ボタンと速度調節機能は、PM-14のトーンコントロールと連携し、リスナーにより細かい音楽のカスタマイズを可能にします。また、PM-14のMC/MM対応フォノイコライザーアンプは、DP-5000のターンテーブルとの組み合わせで、アナログレコードの魅力を最大限に引き出します。。
DENON DP-5000とPioneer A-616の組み合わせ
DENON DP-5000とPioneer A-616の組み合わせは、以下のような結果が得られます。
- 互換性:DP-5000のサーボ式ダイレクトドライブとA-616のステレオプリメインアンプがうまく連携し、信号経路の最短化と無振動・無共振化が実現されます。また、A-616のノンスイッチングサーキットTypeIIとDP-5000のスピード制御技術が相互に補完し合い、高い互換性を提供します。
- 音質の向上:DP-5000のソリッドロータ形2相トルクモーターとA-616の剛性が高く振動減衰に優れたハニカム形状が、クリアで深みのある音質を生み出します。特に、A-616のボリュームのバランス構造とフローティング構造がDP-5000のワウ・フラッターを最小限に抑え、細部にわたって精緻な音楽再生を可能にします。
- 機能の拡張:A-616の多様な入力感度/インピーダンスオプションとDP-5000の回転数調整範囲が連携し、より幅広い音源との互換性を提供します。また、A-616のハニカムヒートシンクとDP-5000の軽量ターンテーブルの採用により、耐久性と安定性が向上し、長時間の使用にも対応します。
DENON DP-5000を徹底解説!【他のターンテーブルとの比較】のまとめ
本記事では以下を解説しました。
最後まで読んでいただきありがとうございました。