Technics SL-1200を徹底解説!【MK3やMK5などの違い】

Technics SL-1200を徹底解説!【MK3やMK5などの違い】

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Technics SL-1200は最新機器も出ていますが、初期モデルはヴィンテージ機器です。

本記事では、その魅力をデザイン・サウンド・歴史・修理方法などを徹底解説します。

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Technics SL-1200の概要・特徴

※上記は残り1点なので興味のある方はお早めに

Technics SL-1200のスペック(初期)
駆動方式ダイレクトドライブ
駆動モーターブラシレスDCモーター
ターンテーブル33.2cmアルミダイカスト製
回転数33・1/3、45rpm
アーム高さ調整範囲6mm
針圧調整範囲0~2.5g
シェル重量7.5g

Technics SL-1200は、その名が示す通りTechnicsブランドのターンテーブルの一つです。

しかし、それだけではなく、その存在は音楽史、特にDJ文化における重要な一部を占めています。

では、Technics SL-1200シリーズの特徴や音楽シーンに与えた影響、新品・中古の選び方などを詳しく解説します。

①:ダイレクト駆動方式の採用

Technics SL-1200はダイレクト駆動方式を採用しています。

ダイレクト駆動方式ってなに?

ダイレクト駆動方式は、ターンテーブルの駆動方式の一つで、モーターの回転を直接ターンテーブルに伝える方式です。

その他、ダイレクト駆動方式の特徴は以下などが挙げられます。

  1. 優れた性能:ダイレクト駆動方式の最大の特徴は、その優れた性能にあります。モーターから直接ターンテーブルへの駆動によって、駆動部の振動やノイズが極めて少なく、安定した回転が得られます。これにより、音楽再生時の歪みや揺れが減少し、クリアな音質を実現します。
  2. 起動トルクの強化:ダイレクト駆動方式では、大きな起動トルクが得られるため、ターンテーブルの回転が非常にスムーズです。一般的に、高いトルクは迅速なスタートと停止を可能にし、DJなどのプロフェッショナルな使用にも適しています。
  3. 高い精度の回転数調整:ダイレクト駆動方式では、電子制御による精密な回転数調整が可能です。微細な速度の変更が容易に行えるため、音楽の再生速度を自在にコントロールすることができます。

上記のように、Technics SL-1200で採用されているダイレクト駆動方式は、精密な回転制御が可能で、音楽再生において非常に重要な要素です。

②:ラックピニオン式を採用

Technics SL-1200はラックピニオン式を採用しています。

ラックピニオン式って何ですか?

ラックピニオン式とは、0バランス・針圧調整がワンタッチで行える機能です。

0バランスとは、トーンアームのバランスを取るための調整です。トーンアームが水平になるようにバランスを取り、針圧が0になる状態を指します。この状態から、正確な針圧を設定するための基準となります。

針圧とは、カートリッジの針がレコード盤に接触する際の圧力です。針圧が適切でないと、音質が損なわれたり、レコードや針にダメージを与えることがあります。針圧調整は、この圧力を正確に設定するための操作です。

③:ダイカスト製S字型パイプアームが採用とその他の特徴

Technics SL-1200のトーンアームには、精密加工のダイカスト製S字型パイプアームが採用されています。

S字型の形状によって、カートリッジの針がレコードの溝に対して適切な角度で接触するようになります。

これにより、歪みの少ない正確な音の再生が可能になります。

さらに、アンチスケーティングフォースコントロールやオイルダンプ式アームリフタも搭載されています。

Technics SL-1200のサウンド(音)の質

アナログの温かみを感じることができるサウンドは、デジタル化された現代でもその価値を失っていません。

Technics SL-1200から生み出される音楽は、アナログの温かみと精緻なディテールが絶妙に組み合わさっています。

そして、Technics SL-1200の低音が深く、力強いものがあります。

バスドラムやベースギターなどの低音楽器が鮮明に聞こえ、音楽のリズムを感じる部分を強調します。

さらに、低音だけでなく中高音域も非常にクリアです。

シンバルの音や弦楽器の響きなどが透明感を持って再生されます。

Technics SL-1200はノイズの少なさも大きな特徴です。

高品質な部品と精密な設計により、不要なノイズが極力抑えられています。

そのため、音楽本来の美しさを、より純粋な形で楽しむことができます。

カスタマイズの自由度もかなり高いので、初心者から上級者まで楽しむことができるターンテーブルです。

Technics SL-1200シリーズの比較【MK3・MK3D・MK5】

Technics SL-1200シリーズの比較【MK3・MK3D・MK5】

後にも解説しますが、Technics SL-1200シリーズは

  • SL-1200MK2
  • SL-1200MK3
  • SL-1200MK3D
  • SL-1200MK5
  • SL-1200MK6
  • SL-1200MK7

といったシリーズがあります。

以下では、シリーズごとの比較を少しだけしてみました。(主にスペックの比較です)

興味がある方は参考にしてみてください。

Technics SL-1200(初期)とMK3を比較した結果

Technics SL-1200(初期)とMK3を比較した結果は以下です。

  1. 制御方式:SL-1200MK3には「クォーツ制御」があり、SL-1200にはない。クォーツ制御は高精度な回転数制御を可能にするため、SL-1200MK3の方が優れていると言えるでしょう。
  2. 回転数:両方とも「33・1/3、45rpm」だが、SL-1200MK3の方が広い調整範囲を持つ。これにより、より精密な回転数調整が可能です。
  3. ワウフラッター:SL-1200MK3の方が低い値を示し、これは音質の安定性に寄与します。
  4. S/N比:SL-1200MK3の方が高く、これはノイズが少なくクリアな音質を提供することを意味します。
  5. 消費電力:SL-1200は「4.0W」、SL-1200MK3は「13.5W」。消費電力が少ないSL-1200の方が省エネです。
  6. 外形寸法:サイズはほぼ同じで、設置場所に関して大きな違いはありません。
  7. 重量SL-1200MK3の方が重く、これは振動の影響を受けにくい構造を意味する可能性があります。
  8. 付属品SL-1200MK3にはディスクスリップシートが付属。DJなどの用途においてはSL-1200MK3の方が便利です。
  9. 音質SL-1200MK3の方がワウフラッターとS/N比で優れており、これらの要素は一般的に音質の向上に寄与します。

この比較から、SL-1200MK3は技術的に進化していて、特に音質の安定性や精度において優れていると言えます。

Technics SL-1200MK3とMK3Dを比較した結果

Technics SL-1200MK3とMK3Dを比較した結果は以下です。

  • 駆動方式:両モデルともダイレクトドライブ方式を採用しており、差異はありません。
  • 制御方式:両モデルともクォーツ制御を採用しており、高い精度の回転制御が可能です。
  • 回転数:両モデルとも同じ回転数をサポート。
  • 回転数微調範囲:両モデルとも回転数の微調範囲は同じで、±8%の連続可変が可能です。
  • ワウフラッター:両モデルのワウフラッターは0.01%W.R.M.S.(FG直読) 0.025%W.R.M.S.(JISC5521)で一致しています。
  • S/N比:SL-1200MK3DのS/N比は79dB DIN-B(IEC98A weighted)で、SL-1200MK3は78dB(DIN-B、IEC98A weighted)です。わずかにMK3Dの方が高いです。
  • 消費電力:両モデルともにAC100V、50Hz/60Hzで消費電力は13.5Wです。
  • 外形寸法:MK3Dの寸法は幅453x高さ162x奥行353mmで、MK3は幅453x高さ162x奥行360mmです。奥行きがMK3の方がわずかに大きいです。
  • 重量:MK3Dは12.0kgで、MK3は12.5kgです。MK3の方がわずかに重いです。
  • トーンアーム部:両モデルともにユニバーサルS字形スタティックバランスジンバルサスペンション方式のトーンアームを採用しています。
  • 音質: SL-1200MK3DはSL-1200MK3よりもわずかに高いS/N比を持っており、音質が若干優れている可能性があります。
  • その他の特徴:MK3Dには三層構造のキャビネット、精密アルミダイカストのトーンアーム、ロック機構付きのアーム高さ調整機構などの特徴があります。MK3には特殊ゴムの一体成型キャビネット、4つの大型インシュレーター、純電子式ブレーキ機構などの特徴があります。

上記の比較だけだと分かりづらいかもしれませんが、SL-1200MK3からSL-1200MK3Dはグレードアップしていることは間違いありません。

Technics SL-1200MK3とMK5を比較した結果

Technics SL-1200MK3とMK5を比較した結果は以下です。

  • 駆動方式:両モデルともダイレクトドライブ方式を採用しており、差異はありません。
  • 制御方式:クォーツ制御が両モデルで共通しています。
  • 回転数:33・1/3、45rpmの回転数は両モデルとも同じです。
  • 回転数微調範囲:両モデルとも±8%の範囲で微調整が可能です。
  • ワウフラッター:両モデルのワウフラッターの値は同じで、差異はありません。
  • S/N比:78dBのS/N比が両モデルで共通しています。
  • 消費電力:MK3は13.5W、MK5は11.0Wで、MK5の方がわずかに消費電力が低いです。
  • 外形寸法:MK3の奥行が360mmで、MK5の奥行が353mmです。他の寸法は同じです。
  • 重量:MK3は12.5kg、MK5は11.7kgで、MK3の方がわずかに重いです。
  • 付属品MK5にはヘッドシェルとEPアダプター、ポリシートが付属しており、MK3にはこれらが付属していません。MK3には別売のサブウェイトセットがあります。
  • 音質:両モデルとも高い音質が期待できる構造となっていますが、MK5にはより進化した技術が採用されている部分もあるため、細部の音質においてはMK5の方が優れている可能性があります。
  • その他の特徴MK5には高輝度白色系LED、リセットスイッチ、予備シェルスタンドなどの追加機能があります。MK3にはこれらの機能はありません。また、MK3のピッチ調整はスライドレバー方式で、MK5はセンタークリックを無くした設計となっています。

この比較から、Technics SL-1200MK3とMK5は基本的な機能やスペックは非常に似ています。

ですが、MK5にはいくつかの追加機能と改善されている機能があることがわかります。

Technics SL-1200の歴史

Technics SL-1200の歴史

Technics SL-1200は、その誕生から現在まで、音楽とともに歩みを進めてきたターンテーブルの一つです。

1972年にTechnics SL-1200は初めて世に出ました。

そして、その後も進化を続け、MK2からMK7までのモデルが発売されています。

Technics SL-1200の誕生から現在までの進化

Technics SL-1200は誕生から

  • SL-1200MK2
  • SL-1200MK3
  • SL-1200MK3D
  • SL-1200MK5
  • SL-1200MK6
  • SL-1200MK7

と、機能なども進化し続けています。

以下はTechnics SL-1200シリーズ各モデルの特徴です。

  • 登場時期:1979年
  • 特徴:DJ向けに開発され、耐久性とピッチコントロールの精度が強化
  • デザイン:シルバーのボディ
  • サウンド:クオーツロック制御で安定した回転
  • 登場時期:2002年
  • 特徴:ピッチコントロールの精度向上、ブレーキの調整機能追加
  • デザイン:シルバーとブラックのバリエーション
  • サウンド:前モデルを継承しつつ、操作性の向上で表現力豊かなプレイが可能
  • 影響:よりプロフェッショナルな使用に対応
  • スペック:SL-1200MK2とほぼ同じだが、ピッチコントロールの範囲が±8%から±16%に拡大

性能の進化としては、

  • 耐久性:MK2から一貫して高い耐久性。MK7ではさらに強化。
  • ピッチコントロール:MK2から逐次向上。MK5で大きな進化。
  • サウンド:MK6で高精度部品によるサウンドの精緻化。
  • デザイン:MK5でカラーバリエーション追加。MK7でブラックボディ導入。
  • 操作性:MK3Dから逐次向上。MK7で逆回転機能追加。

というように、Technics SL-1200シリーズは今もなお進化を続けています。

Technics SL-1200のDJ文化への影響

Technics SL-1200シリーズは、DJ文化において画期的な存在であり、その影響は深く広がっています。

まず、SL-1200MK2の登場以降、その耐久性と操作性の高さからクラブやラジオ局などで広く採用されました。

プロのDJたちにとって信頼性の高いツールとなり、スタンダードモデルとしても確立されています。

さらに、SL-1200MK2はシリーズの進化に伴い、サウンドの精度も向上。

特にMK6では高精度な部品が使用され、音楽の細部まで忠実に再現しています。

これにより、DJの方達はより表現力豊かなプレイを展開することができるようになりました。

操作性に関しても、MK3DからMK7にかけてピッチコントロールの精度向上や逆回転機能の追加など、操作性が一層高まった点が挙げられます。

これにより、DJの方達はより自由で創造的な演奏を行うことが可能となっています。

このように、Technics SL-1200シリーズはその歴史と進化の中で、DJ文化に多岐にわたる影響を与えてきました。

音楽初心者やターンテーブル初心者にとっても、このシリーズを通してDJ文化の奥深さと魅力を感じることができるはずです。

Technics SL-1200シリーズのメンテナンスと修理

Technics SL-1200シリーズのメンテナンスと修理

Technics SL-1200シリーズは、その耐久性と信頼性から長く使うことができます。

ですが、メンテナンスや修理が必要になることもあります。

本記事ではTechnics SL-1200シリーズの修理については、専門店や相応の技術がある方に任せることをおすすめします。

というのも、ターンテーブルの故障を直すのは初心者には難しすぎます。

Technics SL-1200シリーズを常に最高の状態を保つための方法

以下は、Technics SL-1200シリーズのメンテナンス方法です。

STEP
針圧の調整

ターンテーブルの針圧は音質に大きく影響します。適切な針圧はカートリッジによりますが、一般的には1.5~2.5gが目安です。針圧が高すぎるとレコードや針にダメージを与え、低すぎると音が飛んだりします。

STEP
アンチスケーティングの調整

アンチスケーティングは、レコードの内側への力を抑制し、針がレコードの溝に均等に接触するようにする機能です。通常、針圧と同じ値に設定します。

STEP
ヘッドシェルとカートリッジの取り付け

ヘッドシェルとカートリッジの取り付けも重要です。ヘッドシェルはしっかりと取り付け、カートリッジはヘッドシェルに対して直角になるように調整します。

STEP
定期的な清掃

レコード針やターンテーブルの表面は、定期的に専用のブラシやクリーナーで清掃します。レコード針は特にデリケートなので、優しく丁寧に扱います。

STEP
適切な使用環境

ターンテーブルは振動や温度変化に敏感です。安定した場所に設置し、直射日光やエアコンの風が当たらないようにします。

Technics SL-1200シリーズに限らず、ターンテーブルは適切な設定と定期的なメンテナンスが必要です。

上記の方法を実践することで、長く快適に音楽を楽しむことができるはずです。

Technics SL-1200シリーズの修理について【初心者注意】

Technics SL-1200シリーズの修理は専門性と一定以上の技術力が必要です。

具体的な技術としては、部品の安全な取り外し方法やはんだ付けの技術などです。

さらに、電流・電圧・抵抗などの基本的な電気の概念や電子部品(抵抗器・コンデンサなど)の機能と使い方を熟知していることが重要だったりもします。

これらが問題ないのであれば、ご自身のTechnics SL-1200の故障についてGoogleなど検索します。

例えば【SL-1200 ケーブル接触不良】といった具合です。

もしも、

ターンテーブルの専門知識はまったく無いです!

という方は、専門店や修理することができる人に依頼することをおすすめします。

Technics SL-1200はどこで購入できる?

Technics SL-1200どこで購入できる?

Technics SL-1200を購入する際は以下のような選択肢があります。

  • 正規代理店・専門店
  • 家電量販店
  • オンラインショップ
  • 中古専門店
  • 個人取引

新品が欲しい場合は、正規代理店や専門店です。

メーカー保証がきちんと付いているので、その点を考慮したい場合は新品で購入しましょう。

反対に中古でTechnics SL-1200シリーズを購入したい場合は、中古専門店や個人取引になります。

旧モデルが欲しい方も、中古専門店や個人取引を選択です。

【選び方】Technics SL-1200は新品・中古どっちがおすすめ?

結論として、Technics SL-1200シリーズを新品で買うか中古で買うかに正解はありません。

というのも、こういった楽器の類は新品と中古のメリットがかなり異なります。

新品のメリット中古のメリット
メーカー保証がある(故障しても安心)
シンプルにキレイ
付属品が間違いなく揃っている
値段が安い
生産終了した旧モデルが手に入る

一定期間の保証がある(3ヶ月など)

上記のように、ターンテーブルの新品・中古のメリットは様々です。

その為、

最新の機能が欲しくて、保証による安心感が欲しい!

という方は新品がおすすめです。

一方、

予算に合わせた価格で購入したい!旧モデルも検討中!

という方は中古がおすすめです。

Technics SL-1200を徹底解説!【MK3やMK5などの違い】のまとめ

本記事では以下を解説しました。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

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