この記事の概要
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YAMAHA PX-2は、1979年頃に登場したリニアトラッキングプレイヤーです。
光電式トラッキングセンサーとコアレスサーボモーターを組み合わせたリニアトラッキング・ストレートアーム、クォーツPLLのダイレクトドライブ、重量17kgのアルミダイキャスト製キャビネットを備えています。

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YAMAHA PX-2の概要と特徴

| YAMAHA PX-2の簡易スペック | |
|---|---|
| 型式 | リニアトラッキングプレイヤー |
| 発売時期 | 1979年頃 |
| 定価 | 180,000円 |
| アーム型式 | リニアトラッキング・ストレートアーム |
| 駆動型式 | ダイレクトドライブ |
| ワウ・フラッター | 0.01%(WRMS、FG直読法) |
| 重量 | 17kg |
YAMAHA PX-2は、アームをレコード溝に対して直角に近い状態で移動させるリニアトラッキング方式のプレイヤーです。最大トラッキングエラーは±0.15゜、適用カートリッジ重量範囲は5g~11gで、ヘッドシェルは純アルミ鍛造8.0gです。アーム、回転系、キャビネットをまとめて作り込んだ大型プレイヤーとして見どころがあります。
特徴①|光電式トラッキングセンサーのリニアアーム
PX-2のアームは、リニアトラッキング・ストレートアームです。
サーボ型式は光電式トラッキングセンサー+コアレスサーボモーターで、全長/有効長は236mm/190mmです。最大トラッキングエラー±0.15゜という設計値により、リニアトラッキング機ならではの針先の動きを狙っています。
特徴②|スライディングウェイト式の針圧調整

PX-2の針圧調整は細かくできますか?
0~2.5gの範囲で、0.1gステップの調整ができます。
針圧印加方式はスタティックバランス型スライディングウェイト式で、針先等価質量は針圧比例型です。手持ちのカートリッジに合わせて追い込みやすいところがポイントです。
特徴③|2.1kgターンテーブルとクォーツPLL
- ターンテーブルは31cm/2.1kgのアルミダイキャスト製です。
- 慣性モーメントは270kg・cm2です。
- サーボ型式はクォーツPLL、正負両方向サーボです。
モーターにはDC4相8極コアレスホールモーターを採用しています。回転数は33・1/3、45rpmで、ロックインジケーターも備えています。
特徴④|NEGLEX2496と低容量ケーブル
PUコードにはローインピーダンスNEGLEX2496の二重円筒コードを採用しています。抵抗値は1Ω以下、容量は130pF以下です。フォノ信号をアンプへ送る部分まで意識された構成になっています。
特徴⑤|17kgのアルミダイキャスト製キャビネット



PX-2は設置場所を選ぶサイズですか?
外形寸法は幅493x高さ156x奥行428mm、重量は17kgです。キャビネットはアルミダイキャスト製5mm厚で、インシュレーターはスプリング・ゴム複合式です。しっかりしたラックや水平の取りやすい台に置きたい大型プレイヤーです。
YAMAHA PX-2と他のヴィンテージレコードプレイヤーとの比較


ここでは、YAMAHA PX-2と、YAMAHA PX-1、YAMAHA PX-3、Technics SL-10を比べます。リニアトラッキング機の中でも、重量級モデル、後続モデル、ジャケットサイズ機という違いが見えやすい3機種です。
| 項目 | YAMAHA PX-2 | YAMAHA PX-1 | YAMAHA PX-3 | Technics SL-10 |
|---|---|---|---|---|
| 発売時期/価格 | 1979年頃/180,000円 | 1978年頃/480,000円 | 1981年頃/135,000円 | 1979年12月/100,000円 |
| 型式 | リニアトラッキングプレイヤー | フルオートプレイヤー | リニアトラッキングプレイヤー | DDフルオートプレイヤーシステム |
| トーンアーム | リニアトラッキング・ストレートアーム | ダイナミックバランスリニアトラッキングアーム | リニアトラッキング・ストレートアーム | ダイナミックバランス型リニアトラッキングアーム |
| サーボ/駆動 | 光電式トラッキングセンサー+コアレスサーボモーター | ― | 光電式トラッキングセンサー+コアレスサーボモーター+ベルトドライブ | アーム駆動モーター:DCコアレスモーター |
| 有効長 | 190mm | ― | 190mm | 105mm |
| 適用/取付カートリッジ重量範囲 | 5g~11g | 4g~13g | 5g~11g 10g~16g(サブウェイト使用時) | ― |
| ターンテーブル | 31cm/2.1kg、アルミダイキャスト | 31cmジュラルミン削り出し、5.6kg | 30cm/1.6kg、アルミダイキャスト | アルミダイカスト製、直径30cm |
| 慣性モーメント | 270kg・cm2 | ― | 210kg・cm2 | ― |
| 駆動方式 | ダイレクトドライブ | ダイレクトドライブ | ダイレクトドライブ | ダイレクトドライブ |
| モーター | DC4相8極コアレスホールモーター | 20極15ワインディングスロットレスDCモーター | DC4相8極コアレスホールモーター | ブラシレスDCモーター |
| SN比 | 80dB(DIN-B、IEC98A weighted) | 62dB以上 | 77dB(DIN-B、IEC98A weighted) | 78dB(IEC98A weighted) 58dB(IEC98A unweighted) |
| ワウ・フラッター | 0.01%(WRMS、FG直読法) | 0.025%以下 | 0.015%WRMS(FGダイレクト) 0.025%WRMS(テストレコード法) | 0.025%WRMS(JIS C5521) 0.012%WRMS(回転部のみの特性) ±0.035%Weighted zero to peak |
| 外形寸法 | 幅493x高さ156x奥行428mm | 本体:幅480x高さ154x奥行416mm 電源:幅124x高さ90x奥行385mm | 幅469x高さ149x奥行428mm | 幅315x高さ88x奥行315mm |
| 重量 | 17kg | 本体:27kg 電源部:5kg | 12kg | 6.5kg |
YAMAHA PX-2とYAMAHA PX-1との比較
YAMAHA PX-2とYAMAHA PX-1との比較は以下の通りです。
- 価格:PX-2は180,000円、PX-1は480,000円です。価格帯ではPX-1が大きく上のモデルです。
- ターンテーブル:PX-2は31cm/2.1kgのアルミダイキャスト、PX-1は31cmジュラルミン削り出し5.6kgです。ターンテーブル重量ではPX-1が重いです。
- 重量:PX-2は17kg、PX-1は本体27kg+電源部5kgです。設置の負担はPX-1がかなり大きくなります。
YAMAHA PX-2とYAMAHA PX-3との比較
YAMAHA PX-2とYAMAHA PX-3との比較は以下の通りです。
- ワウ・フラッター:PX-2は0.01%(WRMS、FG直読法)、PX-3は0.015%WRMS(FGダイレクト)と0.025%WRMS(テストレコード法)です。FG系の表記ではPX-2が低い数値です。
- 重量:PX-2は17kg、PX-3は12kgです。設置時の重さではPX-3が軽めです。
- カートリッジ対応:PX-2は5g~11g、PX-3は5g~11gに加えてサブウェイト使用時10g~16gです。対応範囲の広さではPX-3が広いです。
YAMAHA PX-2とTechnics SL-10との比較
YAMAHA PX-2とTechnics SL-10との比較は以下の通りです。
- サイズ:PX-2は幅493x高さ156x奥行428mm、SL-10は幅315x高さ88x奥行315mmです。省スペース性ではSL-10がかなり小型です。
- カートリッジ:PX-2は適用カートリッジ重量範囲5g~11g、SL-10はプラグインコネクタMC型カートリッジEPC-310MCを搭載しています。カートリッジ選びの方向性が異なります。
- 重量:PX-2は17kg、SL-10は6.5kgです。筐体重量ではPX-2が重いです。
YAMAHA PX-2とヴィンテージプリメインアンプとの組み合わせ


YAMAHA PX-2はカートリッジを選んで使うリニアトラッキングプレイヤーです。使用するカートリッジがMMかMCかを確認し、アンプ側のPhono入力に合わせることが大切です。
YAMAHA PX-2とYAMAHA CA-2000との組み合わせ
- 互換性:PX-2のカートリッジ出力電圧は―で、適用カートリッジ重量範囲は5g~11gです。CA-2000はPhono 1が2mV/47kΩ、68kΩ、100kΩ、Phono 2が2mV/47kΩ、Phono MCが50μV/10Ωなので、MM/MCのどちらを選んでも入力条件を確認しやすい組み合わせです。CA-2000の実効出力は120W+120W(8Ω、B級)で、音量管理はカートリッジ出力とスピーカー能率に合わせて低めから整えます。
- 音質の向上:PX-2はワウ・フラッター0.01%(WRMS、FG直読法)、SN比80dBです。CA-2000はPhono 1、2 MCのRIAA偏差30Hz~15kHz ±0.2dB、Phono1、2のS/N比82dB、Phono MCのS/N比71dB(入力50Ωショート)を備えています。PX-2の安定した回転とCA-2000のフォノ入力を組み合わせることで、厚みと見通しを両立しやすくなります。
- おすすめの音楽ジャンル:クラシック、ジャズ、フュージョン、ボーカルに合います。大型プレイヤーらしい落ち着きとCA-2000の余裕で、音場や余韻を楽しみたいレコードに向いています。
YAMAHA PX-2とYAMAHA A-1との組み合わせ
- 互換性:PX-2は適用カートリッジ重量範囲5g~11gで、カートリッジ出力電圧は―です。A-1はPhono MMが2.5mV/47kΩ標準(200pF)、Phono MCが60μV/10Ωなので、選んだカートリッジに合わせてMM/MC入力を使い分けられる組み合わせです。A-1の実効出力は70W+70W(8Ω)で、音量管理は針圧とレコードの録音レベルを確認しながら行います。
- 音質の向上:PX-2はローインピーダンスNEGLEX2496の二重円筒コードを採用し、容量は130pF以下です。A-1はRIAA偏差20Hz~20kHz ±0.2dB、Phono MMのS/N比85dB以上、Phono MCのS/N比70dB以上です。フォノ段を中心にしたシンプルなレコード再生を組みやすい組み合わせです。
- おすすめの音楽ジャンル:室内楽、女性ボーカル、アコースティック、シンガーソングライターに向いています。PX-2のリニアトラッキングアームとA-1のフォノ入力で、静かな曲の細部を聴き取りやすくなります。
YAMAHA PX-2とSANSUI AU-D907Fとの組み合わせ
- 互換性:AU-D907FのPhono1、2 MM入力は2.5mV/47kΩ、Phono1、2 MC入力は100μV(high)、250μV(low)/100Ωです。PX-2のカートリッジ出力電圧は―ですが、MM/MCのどちらのカートリッジを載せる場合も受け口を選びやすいアンプです。AU-D907Fの実効出力は120W+120W(8Ω)で、音量管理はアンプの余裕を踏まえて控えめな位置から始めます。
- 音質の向上:PX-2は31cm/2.1kgのターンテーブルと270kg・cm2の慣性モーメントを持ちます。AU-D907FはRIAA偏差(MM、Rec out)が20Hz~20kHz ±0.2dB、Phono1、2 MMのS/N比が90dB以上、Phono1、2 MCのS/N比が74dB以上(Low)です。低域の安定感とフォノ段の静けさを狙いやすい組み合わせです。
- おすすめの音楽ジャンル:ロック、ソウル、ジャズファンク、ライブ盤に合います。PX-2の安定した足場とAU-D907Fの力感で、リズムの太さや熱量を楽しみやすくなります。
YAMAHA PX-2は、リニアトラッキングアーム、重量級キャビネット、クォーツPLLのダイレクトドライブを備えた本格的なレコードプレイヤーです。カートリッジ選びとフォノ入力の条件を合わせることで、PX-2らしい落ち着いた再生を楽しめます。
大きさと重量はありますが、そのぶん設置を整えたときの満足感も高い1台です。最後まで読んでいただきありがとうございました。
詳細スペック一覧
| 項目 | YAMAHA PX-2 |
|---|---|
| 型式 | リニアトラッキングプレイヤー |
| 定価 | 180,000円(1979年頃) |
| トーンアーム | |
| アーム型式 | リニアトラッキング・ストレートアーム |
| サーボ型式 | 光電式トラッキングセンサー+コアレスサーボモーター |
| 全長/有効長 | 236mm/190mm |
| 針圧印加方式 | スタティックバランス型スライディングウェイト式 0~2.5g(0.1gステップ) |
| 針先等価質量 | 針圧比例型 針圧目盛1.0g→16.5g 1.5g→17.0g 2.0g→17.5g (カートリッジ重量は含まず) |
| 適用カートリッジ重量範囲 | 5g~11g |
| 最大トラッキングエラー | ±0.15゜(針先偏位換算±0.5mm) |
| アームリフタ | オイルダンプキューイング |
| アーム高さ調整 | ±4.0mm |
| ヘッドシェル | 純アルミ鍛造、8.0g EIA規格プラグイン型金メッキ端子 |
| ターンテーブル | |
| 材質 | アルミダイキャスト |
| 直径/重量 | 31cm/2.1kg(ゴムシート含む) |
| 慣性モーメント | 270kg・cm2(ゴムシート含む) |
| フォノモーター | |
| モーター | DC4相8極コアレスホールモーター |
| 駆動型式 | ダイレクトドライブ |
| サーボ型式 | クォーツPLL、正負両方向サーボ(電子ブレーキ付) |
| 起動トルク | 1kg・cm以上 |
| ロックイントルク | 450g・cm |
| F・G | 全周積分型 |
| 回転数 | 33・1/3、45rpm(ロックインジケーター付) |
| ケーブル | |
| PUコード | ローインピーダンスNEGLEX2496 二重円筒コード |
| 抵抗値 | 1Ω以下(カートリッジ~ピンプラグ往復値) |
| 容量 | 130pF以下 |
| コントロール機能 | |
| オートマチック | オートリードイン、オートリターン リピート、オートアップ(パワーoff時) |
| サイズセレクタ | 17、25、30cm |
| マニュアル | アームアップ/ダウン、カット、2スピードアーム送り(左右共) |
| 外装関係 | |
| キャビネット | アルミダイキャスト製5mm厚、黒色焼付塗装 |
| ダストカバー | アクリル製1.3kg、5cm厚、前面操作タイプ |
| ヒンジ | フリーストップ、脱着タイプ |
| インシュレーター | スプリング・ゴム複合式 |
| 総合 | |
| SN比 | 80dB(DIN-B、IEC98A weighted) |
| ワウ・フラッター | 0.01%(WRMS、FG直読法) |
| 電源電圧 | AC100V、50Hz/60Hz |
| 定格消費電力 | 22W |
| 外形寸法 | 幅493x高さ156x奥行428mm |
| 重量 | 17kg |
